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2014/7/28(月)の聖教

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2014/7/28(月)の聖教


1、音楽隊・創価ルネサンスバンガード 宮城で「希望の絆」コンサート

南三陸町 福興市ではパレード

 青年部「SOKAグローバルアクション」と東北「心の福光プロジェクト」の一環として、音楽隊・創価ルネサンスバンガードが26日、「希望の絆」コンサートを宮城・南三陸町の総合体育館「ベイサイドアリーナ」で開催。また同日、「志津川湾夏まつり『福興市』」(同町内)に出演した。

 東日本大震災の直後から、南三陸町最大の避難所となったベイサイドアリーナ。

 爽やかな衣装に身を包んだバンガードの友が入場し、ファンファーレを奏でる。喝采の中、風が吹き抜けるように舞い、勇壮なサウンドを響かせた。
 復興支援ソング「花は咲く」の演目では、メンバーが大輪の花をイメージした隊形をつくり、合唱を盛り込んだ演奏・演技を。観客も歌声を重ね、会場は一体となった。
 ――「東北の復興」は、バンガードの震災後の歩みを貫く一つのテーマである。
 震災の翌月(2011年4月)、メンバーは、“東北の同志に希望を送ろう”と、学会歌の演奏をDVDに収録し、被災地に届けた。
 そして、震災以降のマーチング大会では毎年、“心の復興”への願いを込めたテーマの舞台を披露。昨年、12度目となるグランプリを獲得したのである。
 「『日本一』は、被災者の方々と共に勝ち得た栄冠です」と外山一哉楽団長。青森出身の外山さんは、震災で宮城・石巻に住むいとこを亡くした。
 「震災直後から、池田先生は“『心の財』は絶対に壊されない”と東北の同志を励まし続けてこられました。だからこそ私たちは、日々の信心の挑戦の中で、師匠の思いを音楽に託そうと努力してきました」
 こうしたメンバーの真心は、妙音の調べとなって来場者を温かく包み込んだ。
 「涙がボロボロ出ました」と感想を語ったのは、南三陸在住の千葉和子さん。
 震災時、高台に避難して津波を逃れたが、自宅は全壊。変毒為薬の信心を胸に、未入会だった夫を折伏した。再開したわかめの養殖業は、今年から、ようやく本格的に生産ができるまでになった。
 「亡くなった友人や知人にも、きょうの演奏を聴かせてあげたかった。新しく前へ進む大きな励みになりました」
 コンサートには、気仙沼市の菅原茂市長が出席した。



2、今週のことば

 張りのある勤行こそ
 健康と充実の力なり。
 聡明な生活のリズムで
 価値創造の一日一日を!
 明るく楽しく健やかに。


3、名字の言  知識は書物からも得られるが、知恵は自分で体験したことを通して身につくもの。

 今の季節は、ほんの数日見ないうちに、庭草が伸びてくる。“雑草魂”というが、草の持つ生命力には、まったく驚かされる▼農家に育った老婦人が、小学生の孫たちと庭の草取りをしていた。数日後、婦人が草を取った場所は、きれいなまま。一方、孫たちの受け持った場所には、早くも草が生え始めている。おばあちゃんは、孫たちに優しく言った。「仕事には何でもやり方っていうのがあるんだよ。草取りは大変だけど、根っこから取らないとだめなの」▼知識は書物からも得られるが、知恵は自分で体験したことを通して身につくもの。子どもたちにとって、掛け替えのない学びの機会となったに違いない▼東北の被災地で信仰に励む、もう一人の多宝会の母。大震災で自宅を失った。「私の人生は苦労の問屋です」。満州からの引き揚げ、病苦、離婚、経済苦、義父母の介護……。「でもね、それが私を強くしました。“何で私だけ”と思っているうちは、宿命を使命に変えられません。背負った重荷を一つ一つ下ろして、今、心の中は快晴です」▼この母でなければ、この言葉を発することはできまい。逆境を突き抜けて強く生きる知恵が光っている。豊かな人生経験に裏打ちされた言葉ほど、心に染み入るものはない。(應)



4、寸鉄

★   音楽隊が被災地で活発に演奏会。希望の音律に喝采! 心の復興へ共に前進
      ◇
★ 会館守る会、宝城会の友の献身に感謝。厳護の福徳は燦然。絶対無事故で
      ◇
★ 未来は現在から生まれ落ちる―哲人。目前の課題に挑戦を! 勝利の坂登れ
      ◇
★ 「子の成仏・即ち父母の成仏」。家庭こそ後継育成の大地。心伝える夏に
      ◇
★ 世界の6月気温、135年間で最高と。地球環境守る英知の結集と行動今こそ



5、わが町わが誇り 岐阜 東濃(岐阜創価県) 「歴史をつくる!」と5度の勤行会
 

  「明日、東濃文化会館に伺います!」
 池田名誉会長が力強く宣言した。
 1978年(昭和53年)7月27日の中部文化会館。中部歌「この道の歌」が発表された幹部会でのことである。
  会館のある岐阜県の多治見市をはじめ土岐市、瑞浪市、恵那市、中津川市などが「東濃」の地域。
 すでに第1次宗門事件の嵐が吹き、東濃圏の同志は坊主の卑劣な脱会工作にさらされ、苦闘のさなかにあった。
  当時、支部婦人部長を務め、幹部会に参加していた林あや子さん(婦人部副本部長)。彼女の支部もまた、坊主にたぶらかされた反逆者の悪行に、悔しい思いをさせられていた。
 「あまりの感激に、全身が震えました」「一目散に帰って電話の受話器を握り、“先生が来てくださるよ!”と、同志に連絡しました」
 翌28日。名古屋から多治見への車中、名誉会長は、香峯子夫人と共に、前日発表された中部歌の歌詞を再検討していた。
 3番の最期を「諸天舞う」としたが、「諸天舞え」にさせていただこう。諸天をも「舞わせる」「動かしていく」我々自身の強き祈りと行動が大事ではないか――と。
 午後4時前に東濃文化会館に到着。
 熱い1日だった。加えて、会館のある多治見市は、「日本一熱い町」を争う猛暑地帯である。
  17日に東京を離れ、同志の激励を重ねながら、連日、各方面歌の作成に打ち込んだ名誉会長。疲労はピークに達していた。それでも到着するや、「いい会館じゃないですか!」――力強い第一声から、激励に次ぐ激励が始まるのである。
  女子部の白蓮グループとして、玄関前で着任していた桝内香織さん(県婦人部副総合長)。名誉会長に優しく「ここは何をするところですか?」と声を掛けられた。
 「荷物をお預かりするところです!」
 「そうか、ご苦労さま! 頑張ってね!」
  この一瞬の出会いが転機となった。教員の夢に挫折したが、「今いる場所で実証を」と決心。病院事務の仕事で信頼を広げ、夫や義母、親友を入会に導いた。長男の病などの宿命を超え、3人の子らと広布の道を歩む。
 多治見市は「美濃焼」の町。会館の屋外には、陶芸コーナーが設けられていた。土岐市で江戸期から続く窯元の8代目・加藤正勝さん(副県長)は、自作の素焼の大皿を2枚、用意した。
  立ち寄った名誉会長は「書かせてもらうよ!」。呉須という絵の具に筆をつけ、一気に認める。
 「多治見広布」
 「喜楽之譜」
  瑠璃色の文字が、真っ白な皿に躍った。
 長年の対話が実り、信心に猛反対だった、先代の父・貞雄さん(故人)と、この日の勤行会に参加していた加藤さん。
 「池田先生はすごい人や」。感動した父は、名誉会長の文字を眺めていった。「俺も手伝う」親子2人で、完璧な出来栄えに焼き上げた。
 4年後、父は自ら進んで入会する。
 加藤さんは、妻・恵美子さん(副本部長)とともに、地域貢献の道を。長男・真司さんは東京・創価学園を卒業し、工学博士に。長女・幸子さんは創価大学で学び、渡米して学究の道を歩む。
  ――第1回の勤行会は午後4時に始まった。
 「本日、私は歴史をつくらせていただきにまいりました!」と名誉会長の第一声。
  水野幸光さん(総県総主事)は、その師子吼が心を離れない。「皆の顔は喜々として、『先生と一緒に進む!』という気概にあふれていました」
  この日、東濃全域から6000人が集った。その様子を見た名誉会長は「全員と勤行できるまで、最後までやろう」。
  予定を変更して5度の勤行会に出席。御書を拝して、御本尊と、学会と共に歩む以上の幸福はないのだ、と訴えた。
  〽ああ中部中部 諸天舞え
 「この道の歌」の最終版を、合唱団が歌ったのも、この時である。
 指導の合間にも、ピアノを演奏したり、スイカを振る舞ったり、名誉会長に休む暇はない。
  運営役員として参加した倉知美津子さん(副本部長)。「先生は汗だくで、勤行会の合間に冷たいタオルを額に当てて、スピーチの準備をされていたと、後で伺いました。命を削って、『本物の信心』を教えてくださったのです」
 倉知さんは、36歳で看護学校に入った。勤行会の翌年に国家試験に合格。多治見市内の病院で22年間務めた。96年(平成8年)に個人会館を建設。現在、長女の岩月妙子さんが多治見圏の婦人部長として、師弟の心を継承する。
  原点の7月28日は今、「東濃の日」に。東濃圏は3県に発展し、岐阜創価県となった。今日が36周年の、晴れの記念日である。



6、花は心木は命  第4回   石巻の「ど根性ひまわり」 奇跡の花に託す復興への思い

  花にはそれぞれ、象徴的な意味を持たせた「花言葉」がある。
  まばゆい太陽に向かって、真っすぐに伸びゆく姿からか。「光輝」という花言葉を持つ花がある。
 ヒマワリである。
 かつて、池田名誉会長は、ヒマワリの思い出を振り返った。
 「戸田先生も、ヒマワリを大変お好きであった。」
  ある日ある時、女子部員が学会本部の会長室にヒマワリの花を生けたことがあった。
 大変に喜ばれた先生が『ヒマワリのように、大きな力を持って生きるんだよ』と励ましていた姿も懐かしい」
 ヒマワリには、その旺盛な生命力で、人間の背丈を超えるほど大きく成長するものもある。そして一つの花から、数百もの種を実らせる。
  東日本大震災の際、津波で甚大な被害を受けた宮城県石巻市で、凛と咲くヒマワリが、被災地の人々に勇気と希望を贈っている。「ど根性ひまわり」である。
 ――2011年(平成23年)6月のこと。市内にある「頑張ろう! 石巻」の看板の脇に流れ着いた一つのヒマワリの種が、がれきをかき分けるように、芽を出しているのが見つかった。
  当時、あたりは流れ込んだヘドロの影響で、雑草すらほとんど生えていなかった。しかし、2か月後、ヒマワリは逆境に負けずに花を咲かせた。
  “奇跡の花”は、「ど根性ひまわり」と名付けられた。そして、その花から取れた種が、各地の人々に贈られた。
 被災者には「どうか元気で」、支援者には「いつまでも忘れないで」との思いを込めて――。

                                       

  今月7日のある日、看板のもとを訪れた。
  潮風が香る看板の横には、ヒマワリ畑があり、黄金の花が咲き始めている。その成長を自らに重ね合わせるように、笑顔で眺める人の姿も。
  「ど根性ひまわり」の名付け親である黒澤健一さんにあった。
 「ヒマワリの小さな芽を見つけた時、けなげに生きようとする姿に、希望が湧いてきました。」今では、地域の皆さんと協力して育てています」

                                       

   震災から3年4カ月。復興への道のりはまだまだ遠いが、この間、「ど根性ひまわり」の種は、復興への願いとともに、全国、インドや中国など世界の人々の手に渡ってきた。
  2年前には、名誉会長のもとにも届けられている。種は、東京・創価中学校の生徒たちの手によって育てられ、今年6月には、一部の苗が石巻に“里帰り”を果たした。
  名誉会長は、「ど根性ひまわり」の広がりに触れ、こう述べている。
  “被災地の方々が一人残らず『心の復興』を遂げることができるよう、皆でどこまでも支え合っていく社会を築いていきたい”と。
 時とともに薄れてしまいそうな震災の記憶。しかし「ど根性ひまわり」は、その風化に抗する力となっている。
  共に手を取り合って進もう。東北が光り輝くその日まで!――復興の太陽として、被災地と各地の人々の心をつなぐ「ど根性ひまわり」。石巻では今、満開の季節を迎えている。



7、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道38

  札幌での幹部会をもって、十六日間にわたる山本伸一の北海道指導の幕が開いた。
 彼は、この訪問では、これまでに足を運んだことのない地域も訪れ、陰で学会を支えてきた功労の同志を、草の根を分けるようにして探し、讃え励まそうと、心に決めていた。妻の峯子もまた、その決意であった。
 翌日の六月九日、伸一は、北海道文化会館で首脳幹部と協議を重ねると、午後には、厚田の戸田記念墓地公園に移動し、体当たりを思わせる激励を開始した。各部の代表や各種グループ、役員らと、次々に記念のカメラに納まり、共に勤行し、懇談。食事の時間もすべてメンバーへの指導の時間となった。
 広布に生きる同志のために、自分の時間を割くことは、仏に命を捧げることに通じる。
 そして、十一日午後には、墓地公園内の戸田記念広場で開催された、北海道青年部の第六回総会に出席した。
 緑の風が吹き渡るなか、集った六千人の青年男女は、瞳を輝かせて開会を待っていた。
 午後零時十分、ファンファーレが高らかに鳴り響き、開会が告げられた。
 開会の辞、北海道女子部長・男子部長らのあいさつのあと、伸一の指導となった。
 北海道は、彼が夏季地方指導や夕張炭労事件など、広布開拓と会員の厳護に心血を注いで走り抜いてきた魂の天地である。また、先師・牧口常三郎、恩師・戸田城聖を育んだ揺籃の地であり、師弟の三代城である。
 その北海道の、しかも恩師の故郷・厚田村に、後継の精鋭六千人が集って来たことを思うと、伸一は、熱い感動を覚えた。そして、戸田と初めて出会った約三十年前のことを、懐かしく思い起こしながら、語り始めた。
 「私は、十九歳の時に、恩師・戸田先生とお会いして以来、早くも三十年余が過ぎました。その間、先生から受けた薫陶を最高の誉れとして、先生とお約束したことは、ことごとく果たし抜いてきたつもりであります」
 師の構想実現を誓うだけでは弟子たり得ない。誓いの成就こそ、真の弟子の証明となる。



8、座談会  世界広布新時代の旭日(64) 信仰体験が友の心に響く

弟勝利の一番星 中部
新たな人材の“堅塁城”構築へ

 原田会長 池田先生から万感こもるメッセージをいただき、7・27「中部の日」記念の中部代表幹部会が盛大に開催されました。大変におめでとうございます。

 吉井女子部長 清新な息吹にあふれた、素晴らしい集いに、私も感動しました。

 平山中部長 記念の「師弟勝利の一番星☆スクラム拡大月間」も皆が一丸となって勝ち飾り、今、中部の全同志は喜びがはじけています。

 桑村中部婦人部長 「広布の志深き堅塁・大中部が盤石なれば、新時代の学会の前途も揺るぎない」――先生の呼び掛けに、中部の友はさらなる決意に燃えています。

 平山 本年上半期で、方面として地区1人の新入会者が誕生し、拡大の歓喜も大きく広がっています。

 杉本婦人部長 「世界広布新時代 開幕」の本年から開校した各区・圏での「新時代 中部大学校」が新たな原動力になっていると伺いました。

 田中部青年部長 壮男合同の「男子校」と婦女合同の「女子校」で、小説『新・人間革命』を共に学び合っています。師弟の精神を継承し、次代を担う新たな人材の育成の大事な場となっています。

 吉井 婦人部の皆さまの確信に触れる中で、女子部も信心を深めています。

 桑村 地区平均3人を超える大学校生が誕生。研鑽を重ねるごとに見違えるように成長しています。「人材の堅塁城」をさらに強固に築く伝統にしていきます。

熱中症対策万全に

 杉本 信仰体験などを語り合う場として、婦人部の「希望フェスタ」は全国の活動方針になっています。これは中部婦人部が全国に先駆けて行ったものですね。

 桑村 はい。さまざまな分野で実証を示している多彩な人材、信心根本に苦難を乗り越え、社会貢献している方々に光を当てたいとの思いから始まりました。

 杉本 今年の中部の「希望フェスタ」も4月を中心に盛大に行われましたね。

 桑村 中部で76会場、友人7000人を含む2万8000人が参加。各区・圏で地域貢献や子育て・介護などをテーマに、3、4題の体験を発表し、また演奏・合唱等もにぎやかに行いました。

 吉井 「創価の女性の優しさと強さに、深く共感しました」「皆さんが池田先生の励ましの言葉に勇気をいただいていることが、よくわかりました」等、来賓の方々にも学会理解を大きく広げているそうですね。

  原田 功徳の体験に勝る力はありません。先生は『新・人間革命』で、「強靱な組織、無敵の組織とは、功徳の体験の花が、万朶と咲き誇る組織である」とも記されています。

 平山 10月に各地で行う「支部総会」も、婦人部の「希望フェスタ」のような信仰体験中心の喜びの集いにしたいと考えています。

 桑村 従来の形式にとらわれず、組織の隅々まで信仰の喜びを広げる会合になればと願っています。家族や友人と共に参加し、大成功させていきます。

 平山 先生は『新・人間革命』で、広布第2章の「支部制」の実施について綴られ、「支部」に焦点を当てられています。「支部」が主体となり、原動力となるよう、さらに力を尽くしていきたいと思います。

 森田 今秋の「教学部任用試験」に向けて、新たに支部単位の「教学講座」を開催します。地区2人以上の合格者輩出のため、まずは地区4人の受験申し込みを目指し、一人一人に合格責任者を決めていきます。

 平山 青年部、未来部、会友も含め、普段会えない方々とじっくり語るチャンスととらえ、訪問激励・個人指導に挑戦していきます。

 原田 今、各地で熱中症の報道も増えています。対策を怠らず、皆で健康・無事故を呼び掛け合いながら、この夏を賢明に、有意義に過ごしていきましょう。

信念の「この道」を

 平山 私たち中部が決して忘れてはならない歴史が「言論問題」です。

 桑村 1970年(昭和45年)前後、「信教の自由」を侵害する弾圧の嵐が吹き荒れました。テレビや新聞、雑誌等で、根も葉もない非難・中傷を浴びせられ、中部の同志は本当に悔しい思いをしました。

 原田 先生は最も苦しんだ中部に、何度も足を運んでくださいました。そして76年(同51年)7月27日、中部の記念幹部会で、3県の団結を象徴する「中部旗」を授与してくださいました。

 森田 「私の決意は深かった。“今日の出会いを、中部の苦しき宿命を転換する原点にしたい”」と。これが「中部の日」の淵源です。

 原田 先生はこの時、「異体同心にして南無妙法蓮華経と唱え奉る処を生死一大事の血脈とは云うなり」(御書1337ページ)を通し、「団結」こそ勝利の要諦であると教えてくださいました。

 杉本 そして2年後の78年(同53年)7月27日、第1次宗門事件の渦中、魔を打ち破るがごとく、劇的に発表されたのが、中部歌「この道の歌」ですね。

 桑村 「不退の君と悔いあらじ 悔いあらじ」――何があっても生涯、先生と共に、と師弟の絆が強く結ばれた瞬間でした。幾多の苦難の嵐も、中部歌と共に勝ち越えてきました。

 原田 先生は、先日の中部へのメッセージで呼び掛けられました。「愛する大中部に、いよいよ強く諸天よ舞え! 一閻浮提第一の福徳光る、人材の堅塁城を頼む」と。

 平山 はい。私たちは、勝利の「中部旗」を掲げ、信念の「この道」を進み、師弟不二の堅塁城を築きます!



9、社説  「友好期間」がスタート 充実の時を刻む「黄金の夏」に

 本格的な夏の訪れとともに、約1カ月間の夏季友好期間がスタートした。比較的、時間に余裕が生まれる時である。計画性をもって、一日一日を有意義に価値的に過ごしたい。
 昨年、内閣府が実施した調査によると、日本の若者のうち、「親から愛されている・大切にされていると思う人」が84%を占める一方で、「家族といる時に充実感を感じる人」は67%、「家庭生活に満足している人」は65%と低くなっている(対象は13歳から29歳までの男女)。
 若い世代は大多数が親の愛情を感じているが、家族と共有する時間の“質”の充実を求めている傾向がうかがえるといえよう。その意味でも、青年世代の子どもがいる家庭にとって、工夫次第で“黄金の思い出”をつくる絶好のチャンスである。
 東京富士美術館(八王子市)の「発明王エジソン展」や民音音楽博物館(東京・信濃町)の「子どものための世界民族楽器展」(ともに8月31日まで)など、家族で楽しめる催しに足を運んでみるのも一例であろう。
 熱中症に留意しつつ、家族で近隣を散歩するだけでも、地域の歴史や魅力を再発見する機会に出あえるかもしれない。
 また、この期間を生かして、家族の絆を強めるとともに、信心の継承を図る対話の場を積極的に設けたい。
 池田名誉会長は家庭における信心の継承について、「親は子に『やりなさい』と押しつけるのではなく、『一緒に信心を実践していく』ことである。親の背中を見ながら、子は育ち、信心という『志』を受け継いでいくからだ」と述べている。
 「一緒に」と心掛け、勤行・唱題の実践や御書の拝読を日課にするのも、信心の触発を生む機会になるだろう。未来部員にとって、親や祖父母、親類といった身近な人から発心の動機、青年部時代の思い出や信仰体験を聞くことも新鮮な感動につながるものだ。語る大人も、自身や一家の信心の原点を確認できるのではないだろうか。
 存分に英気を養いつつ、何か一つ信心の目標を定めて挑戦したい。9月に実施される教学部初級試験・青年部教学試験3級の教材を手に研鑽に挑む友、ふるさとや遠方の友人との対話に臨む友もいることだろう。一歩前進、一歩成長の軌跡を各人が残したいものだ。
 人材を育てる人が本当の人材だ。ゆえに自己の成長も大事。この夏、自身を磨く祈りを忘れず、交流と語らいの中で、わが境涯革命に勇んで挑戦しよう。



10、今日の発心 持妙法華問答抄、467ページ 

御書 須く心を一にして南無妙法蓮華経と我も唱へ他をも勧んのみこそ今生人界の思出なるべき(持妙法華問答抄、467ページ・編217ページ

通解 ぜひとも、心を定めて南無妙法蓮華経と自身も唱え、他人にも勧めることこそ、人間として生まれてきた今生の思い出となるのである。. 

【かつてない拡大で歓喜の舞を!】

 自行化他にわたる信心修行に励むことこそ、この人生を最高に輝かせる道である、との仰せです。

 大学受験に失敗した私のもとへ、学生部の先輩が毎日のように激励に来てくださり、共に祈り、弘教にも歩きました。大学に合格し、折伏も実り、参加した学生部総会では、池田先生が“社会で実証を”と指導を。信心の原点を刻むことができました。
 就職後は、仕事と学会活動の両立に悩みました。「朝に勝て」との指針を胸に、出勤前の1時間の唱題に挑戦。全てに全力で奮闘していた1998年(平成10年)5月、関西青年部総会の席上、先生が学会歌の指揮を執ってくださったのです。涙があふれ、生涯、師弟の道をと誓いました。
 その後、妻の大病等、宿命が一家を襲いましたが、家族で題目を唱え抜き、同志の祈りにも守られて乗り越えることができました。妻の手術も成功し、現在、元気に学会活動に励んでいます。
 「世界広布へ歓喜の舞を!!」とのスローガンのもと、京阪家族と共に、報恩感謝の思いで全てに勝利してまいります。
大阪・京阪総県長 中村 貴次



11、世界の体験プラザ イギリスSGI レスリー・バトラーさん 


 17世紀以来の伝統誇る人形劇を興行 子供の心に癒し送る 

皮肉屋で独善的な性格と決別

 私は、人形師、道化師、語り部、そしてイギリス伝統の人形劇「パンチとジュディー」を興行しているエンターテイナ~です。
  また、ロンドン市内に、「パペット・プラネット(操り人形の惑星)」という名の人形の店を持ち、世界中の古今のマリオネット(糸繰人形)や指人形を販売しています。そこに、私のスタジオもあり、人形劇の上演をはじめ、人形を主人公とした映画シリーズも制作しています。人形劇は、デザイン、人形制作、語り、人形操作の技術などが合わさった総合芸術です。
 SGIの仏法に出会ったころの私は、すべて順調で、幸福そのものといった気分でした。けれども、ある人から「将来も幸福であるには、その因を積まねば」と言われたのです。その方はかなりの年配者でしたが、若々しく自ら「人間革命」に挑戦しているという。その積極的な生き方に引かれました。
 信仰に入るかどうかを考える前に、日蓮大聖人の聖典である御書を読み始めました。それまで、確かな生き方を模索し、多くの哲学書を読破したこともあって、御書の内容一つ一つに納得。その法理が、私の論理的な考えや行動のレベルをはるかに超えていることに感動したのです。
  1982年、21歳で、入会。万人に差別なく平等で、青年や女性を尊重するというSGIの精神に触れました。この信仰が世界平和の推進力になり得ると感じたのは、それから間もなくのことです。人生は無意味で、大抵の人は無駄な存在と考えていた。皮肉屋で独り善がりな私自身の変革から、平和は始まる、と気づきました。
 心を開き、SGIの運動の純粋さを理解し始めた私は、平和と人の幸福に尽くす“地涌の菩薩”の使命を果たそうと決意。唱題しながら、ほおを涙が伝うのもたびたびで、“生きる希望”を、初めて心底から知ったのです。

TV局退職後ゼロからの出発

  私は、大学入学まで、芸術的環境にはありませんでした。信仰活動に励みながら、自身の生きがいを求めて、写真や映画のスキル(技術)を独学で習得し、BBC2の夜のゴールデンタイムに放映される社会問題の番組の監督をするまでになりました。
 それは「無」から「有」を生むような仕事の連続でした。でも、どんなにつらいことであっても頑張れたのは、目前の仕事に全力投球を、との池田SGI会長の指導のおかげでした。
  その後、結婚して退職し、しばらくは専業主婦だったのですが――。
  99年、たまたま人形劇にボランティア出演することになり、必要なテクニックをにわかに習得。以後、育児、家事のかたわら、人形劇のスキルを、独学で学びました。これも、いわばゼロからの出発でした。
  そして、人形制作やリハーサルのためのスタジオと、同時に、その運営資金のためにも、自分の店を持ちたいと考えるようになりました。
  2003年、その夢がかなって、店を買うことができたのです。さらにまた、信仰活動の会場にもなるような、わが家がほしいと願っていたところ、店の真上に40年住んでいた人が、転居することに。その部屋が、私の手に入ったのです。
  そのころ、人形劇「パンチとジュディー」の由緒ある人形をオークションで買いました。販売するつもりでしたが、たまたま、公演用のセットを人から譲り受けたのです。「パンチとジュディー」について研究し、ストーリーを整えて、リハーサル! そして、興行をはじめたのが、2009年のことでした。
  「パンチとジュディー」は、1662年にロンドンのコヴェント・ガーデンで初演以来、長い伝統を持ち、イギリス国民に、強い人気があります。私の「パンチとジュディー」も、各地のお祭り、記念行事、学校などに、隔週くらいのペースで公演。よく“常連”から呼ばれ、繰り返しの講演となることがあります。

芸術評議会の支援でインドへ

  イギリス伝統の人形劇は、一人の人形師が、しま模様のブースに入って、キャラクターの動きと声を演じるのが習わし。観客からは見えない“影の存在”で、「プロフェッサー」と呼ばれます。私のような女性のプロフェッサーは、それほど多くはいません。
 「パンチとジュディー」の劇は、2人が、手当たり次第に善玉、悪玉をなぎ倒すつえをめぐって、ドタバタを繰り広げる喜劇です。
 私は、この人形劇を“心の癒し”に応用し始めました。これも、信仰によって培った「人のため」との思いからの発想です。
  例えば、素行が悪く学校から締め出されている10代の子に、「パンチとジュディー」を見せ、ストーリーにある、怒りをやわらげるユーモアの価値などについて、語り合います。そして今度は、自分の物語とそのキャラクターの人形を作ってもらうのです。
  すると、個性的な人形を通して、これまで語りかけたことのなかったような言葉を語り、自分を見つけていく――。演劇は、人間の成長と向上に不可欠なもの、と私は考えます。演劇を通じて、新たな人生の視野が開かれるのです。
  先頃、代表的な芸術文化振興団体であるイギリス芸術評議会(ACGB)の支援を得て、インドに行き、達人たちの優れた芸を学ぶこともできました。
  私の製作した映画「ピノキオ」は、イギリスとアメリカのいくつかの映画祭で、上映されました。今、3作目の短編「パンチとジュディー」を制作中です。
 2人の娘の母として、また地区婦人部長としての私の役割は、とてもやりがいのあることです。
というのは、どちらも、世界平和を創造する“影の力”だからです。昨年12月には、6世帯目の弘教が実りました。
  思えば、仏法に出会い、女性として、自分のやりたい道を進んでいこうという勇気を得て以来、まさに「無」から「有」へと、夢が広がりました。経験不足、小さな自分の限界、これらに挑戦して、自身の能力の開発と社会への価値創造をしてこられたのです。
 そんな私をいつも支えてくれたのは、池田SGI会長の指導でした。
 「すべての原点は人間にある。人間自身の変革なくしては、人々の幸福も、社会の繁栄も、世界の平和もない。人間革命こそが、人間讃歌の世紀を開く、根源の力となる」。これからも、仕事と信仰活動で“影の力”となって、人をサポートしていきます。



【社会の情勢】 

◆ いじめ対策 脳科学活用へ 「心の動き」探り横断研究 文科省
◆  全国の5割弱が真夏日 北海道・関東中心に大雨も
◆ ヨウ素剤、初の事前配布 鹿児島・川内原発5キロ圏内
◆  立川断層 地震発生、切迫せず 首都直下へ備え必要 東京大調査
◆ 精神病床、日本は4倍 「脱施設化」遅れ指摘 ОECD


2014/7/29(火)の聖教

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2014/7/29(火)の聖教


1、各地で創価ファミリー大会 池田大作名誉会長がメッセージ

 学会伝統の「未来部躍進月間」(8月31日まで)の柱である「創価ファミリー大会」が各地で朗らかに開催されている。池田名誉会長は祝福のメッセージを贈り、新時代の大指導者たる使命深き未来部員の成長に限りない期待を寄せた。

          

 「父と母の子どもで良かったです。親孝行していきます!」――東京・新宿総区の大会(27日、新宿池田文化会館)では、角田清君(中学3年)が父・一志さん、母・眞理子さんと体験を発表した。
 朝晩の勤行の際、開目抄の「我並びに我が弟子・諸難ありとも疑う心なくば自然に仏界にいたるべし」(御書234㌻)等の御文を拝読するのが日課の角田さん一家。
 2年前、一志さんが突然のリストラに。清君は開目抄の一節を胸に、両親を元気づけようと、勉強や部活動、唱題に励んだ。家族の応援を支えに、一志さんは再就職を勝ち取った歓喜を報告した。
 会合では大加勇希君と田畑音羽さん(ともに中学2年)が司会を。梁島未来部長が「何事にもあきらめない努力の人に」と念願した。
 東京・立川戸田区の大会は27日、立川平和会館で行われた。
 同区では、これまで4人の未来部員がアメリカ創価大学に進学。例年、夏には帰国した先輩が現地の魅力等を紹介する機会を設けるなど、各部一体で〝世界で活躍する人材〟の育成に取り組む。また、教育部員による夏の絵画・作文教室は今年で16回を数える。
 集いでは、大友久美子さん・彩音さん(小学6年)親子がリレー体験発表を。娘の彩音さんは、信心根本にサッカーの大会で優秀選手に選ばれた模様や、総東京創価青年大会に合唱団の一員として参加した喜びを報告。将来はアメリカで学びたいとの夢を語った。
 石黒未来本部長は、題目を唱え、苦手なことに挑む勇気を取り出そうと述べた。
 大阪・河内長野王者圏の大会は27日、河内長野文化会館で。
 同圏では、壮年・婦人部の未来本部長を中心に〝どうすれば皆が喜んでくれるか〟と思索を重ね、企画に工夫を凝らしている。
 今回は、だるま落とし等の催しを実施。「楽しかった。また参加したい!」など、未来っ子の笑顔がはじけた。
 大会では馬場寛大君(中学3年)と森下明日香さん(高校3年)が司会を務め、三宅聖人君(高校1年)が勤行の導師を。近藤かなえさん(中学1年)、三島風花さん(小学6年)は「わたしの夏休みの挑戦」と題して発表した。仲谷関西女子未来部長は「創価後継の誇りも高く、大成長の夏に」と望んだ。



2、欧州で求道の集い 23カ国の壮年・婦人部が参加

  欧州SGI(創価学会インタナショナル)の壮年・婦人部夏季研修会が16日から20日(現地時間)まで、トレッツの欧州研修道場で行われ、23カ国の求道の友が参加した(写真)。
 研修会では、タカハシ欧州議長、プリチャード同女性部長を中心に、池田SGI会長の「勝利の経典『御書』に学ぶ」、小説『新・人間革命』を教材として、師弟の精神や異体同心の団結の意義等を学び深めた。
 スロベニアのマテヤ・ポガチャさん(婦人部)は「今ここから、〝私の新時代〟を勝ち開くと決め、グループの発展と自身の人間革命を祈り、さらなる挑戦を重ねていきます」と決意を力強く。
 アルバニアのヤツェク・ツガネクさん(壮年部)は2年前の入会。「研修会は私にとって、かけがえのない信心の原点になりました。母国の繁栄のため、妻と共に、社会貢献の人生を歩んでいきたい」と述べた。



3、わが友に贈る

 勝負の夏に挑む
 受験生、頑張れ!
 地道に積み重ねた
 努力が必ず実を結ぶ。
 自分自身に負けるな!



4、名字の言  「皆が仰ぎ見る希望の天地にしてみせます!」

  岩手県釜石市は、日本の近代製鉄の夜明けの地。1857年(安政4年)、南部藩士・大島高任が同地に築いた洋式高炉で、鉄鉱石製錬による鉄づくりが、日本で初めて成功をみた▼大島は、果断な実行力で〝猪〟と言われた。地元の物産と人材を徹底して集め、活用する「就地取材」を身上とした。1880年(明治13年)、大島が築いた高炉を礎に、官営釜石製鉄所が発足するが、政府の政策転換で、わずか3年で下火となり、民間に払い下げとなる▼その後、49回目の挑戦の末に、銑鉄の製造を成功させたのは、大島が信じた地元・釜石の人々だった。ここで腕を磨いた職人たちが、福岡・八幡などに技術を伝え、日本の近代化を開いていく▼先日、その釜石で、学会青年部の「東北復興青年主張大会」が開かれた。介護福祉士の男子部員、商工会議所で奮闘する女子部員、世界での活躍を期す女子高等部員が登壇。震災に負けず、夢を追う〝釜石っ子〟の挑戦に喝采が送られた▼明治と昭和の大津波、町を壊滅させた太平洋戦争末期の2度の艦砲射撃と、試練のたびに立ち上がってきた釜石の人々。「皆が仰ぎ見る希望の天地にしてみせます!」――創価の青年たちの力強い声に、不屈の伝統と、明日への希望を見る思いがした。(朱)



5、寸鉄

★  学会青年には平和を実現するとの情熱を感じる―識者。ここに時代の光源
      ◇
★ 岡山壮年部が月間。率先して地域の友好に挑戦! 誓いに生き抜く黄金柱よ
      ◇
★ 足が地についていなければ現実の広布はありえぬ―恩師。誠実に信頼拡大
      ◇
★ 睡眠が短いと糖尿病や高血圧の危険増大と。規則正しい生活を。健康第一
      ◇
★ ロボット白書、先端技術は介護等に使うべきと。不可欠は生命尊厳の哲理



6、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道39

  山本伸一は、戸田城聖から託された構想を一つ一つ着実に実現してきた。「会員三百万世帯」の達成も、幼稚園、小学校から大学、大学院にいたる創価教育の城も、世界広宣流布の基盤づくりも、成就してきた。
 彼は、その誇らかな真情を語っていった。
 「地位も、名誉も、財産もない、一人の無名の青年が、一人の人生の恩師をもったことにより、なんの悔いもない大満足の人生を歩むことができた。それが、私の偽らざる心境です。ここまでこられたのも、全国の同志のご支援の賜物であり、この場をお借りして、心より御礼申し上げたい」
 そして、伸一は声を大にして訴えた。
 「次は、諸君であります! 本日から三十年先をめざし、それぞれが広宣流布を誓い、その実現に生き抜いていただきたい」
 師匠の示した構想を、弟子が、わが誓いとし、わが使命として実現していく。その継承があってこそ、慈折広宣流布大願成就の大道を開くことができる。つまり、師弟不二の永遠の闘争なくして広宣流布はない。
 伸一は、そのために、いかなる生き方が重要になるのかについて、言及していった。
 「それは、地道な実践です。一攫千金を追い求めるような生き方では、人生の勝利も、広宣流布の本当の前進もありません。大事なことは、しっかりと、自身を磨き鍛え、社会に、深く信頼の根を張っていくことです。
 長い目で見た時、時代の流れは、地道さが求められる時代にならざるを得ない。基礎がしっかりと築かれていなければ、時代の変化のなかで、はかなく崩れ去っていきます。人生も広宣流布も持久戦です。
 したがって、地道に精進を重ね、持続の信心、水の流れるような信心を貫いた人が、最後は勝ちます。堅実な戦いの積み重ねが、広宣流布の新しい時代を開いていくんです。
 そして、人生を勝利するための信心の土台、哲学の土台を築き上げていくのは、青年時代しかないことを心に刻み、広布大願に生き抜いていただきたいのであります」



7、青年部のページ “新たな力”と共に 広布新時代を開く

   本年5月から始まった創価青年大会が日本中で開催されている。この後、北海道、九州なども行われ、各地に歓喜の波が広がり、人材山脈が列島に連なる。
  今回の「青年部のページ」では、「教学試験」「意識向上」「婦女一体」「人材育成」をテーマに、青年大会を通して数多くの新入会者や発心したメンバーが誕生した組織に光を当て、その取り組みと鍛えの青春のドラマを追った。
 “新たな人材”が躍り出る広布新時代へ、勢いよく前進を開始しよう!

 教学試験 全対象者が申込みを完了        青森東圏
  意識向上 勝利は誓願の祈りと行動に   愛知・名古屋北創価区
 婦女一体 結集と弘教拡大に先駆する   京都南創県
 人材育成 フレッシュなメンバーが躍動  沖縄・那覇池田県



【社会の情勢】 

◆ 経済、防災関係強化を 日トリニダード会談で一致
◆  学童保育、最多93万人 潜在待機は推計40万人超
◆ 半年ぶり高値 1万5529円 東証、企業業績改善を期待
◆  福島中間貯蔵「地上権」を設定 政府
◆ ガザ「人道停戦」訴え 緊急会合で議長声明 国連安保理
◆ 新「適マーク」来月から 宿泊施設の防火対策 全国統一

2014/7/30(水)の聖教

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2014/7/30(水)の聖教


1、アルゼンチンの港湾都市アベジャネダ市議会から 池田SGI会長に「卓越した人物」称号

 南米アルゼンチン・ブエノスアイレス州にあるアベジャネダ市の市議会(ウゴ・ディノ・バルエコ議長)から、池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長に「卓越した人物」称号が贈られた。
 アベジャネダ市は、首都ブエノスアイレスに隣接。商業や工業が盛んな港湾都市である。
 この未来へ伸びゆく天地で、SGIの友は毎週の座談会を軸として、広布と人材の拡大に邁進。また、地域貢献活動に積極的に取り組み、信頼の輪を広げてきた。
 今回の称号授与は、SGIの運動を半世紀にわたってリードし、平和と人権、人類の幸福に貢献してきたSGI会長の功績を讃えるもの。同市議会の全会一致で決議された。
 バルエコ議長らが署名した決議書では、国立ブエノスアイレス大学やパレルモ大学など同国の学術・教育機関からSGI会長に贈られた名誉学術称号についての記載に続き、SGI会長が設立した平和・文化・教育機関を紹介。
 さらに、同国のノーベル平和賞受賞者であるエスキベル博士ら著名な学識者との対談に言及し、「池田大作博士の世界の平和・文化・教育への計り知れない貢献は、その著作に結実している」と明記されている。
 授与式は11日、同市のホセ・ロドリゲス・ファウレ講堂で盛大に開かれ、同市のアントニオ・ウゴ・カルソ文化課長、市議会のサンドラ・アリセ議員をはじめ、市民や同国SGIの友ら300人が祝福に駆け付けた。
 カルソ文化課長、アリセ議員から、SGIの代表に決議書や記念メダルが託されると、会場は大きな拍手に包まれた。
 SGIの池田バンガード・オーケストラが記念演奏を行った。



2、わが友に贈る

 「いつも・たいせず
 信ずるなり」
 持続こそ「力」だ。
 清流のごとき信心で
 充実と躍動の日々を!



3、名字の言  他者の幸福に尽くすことに真剣な人には、互いに心が通じ合うもの。

  阪神・淡路大震災や東日本大震災の折、被災地での医療支援に手腕を発揮した医師への取材に、同行したことがある▼取材中の話から、先輩記者が大阪の日雇い労働者の町・あいりん地区(釜ケ崎)の人々に関わり続けていることを知ると、医師は「そうですか」と目を輝かせた。以降、意気投合し、取材が一気に進んだのを目の当たりにしながら思った。立場は違っても、他者の幸福に尽くすことに真剣な人には、心が通じ合うものがあるのだ、と▼今月26日、音楽隊の創価ルネサンスバンガードが宮城県・南三陸町の「志津川湾夏まつり『福興市』」に招かれ、パレード演奏をした。実現に導いたのは、主催者側の熱い思いだった。「子どもたちに本物を見せたい」▼日本一の楽団の演奏を通し、次代を担う子どもたちに〝人は、かくも自身を高められる〟と五体で感じ、自信をもってほしい――その願いを音楽隊も受け止め、全力で応えた。各自が東北の復興を日々祈り、毎回の練習前には東北の歌「青葉の誓い」を歌い、被災地に思いをはせ、当日を迎えた▼〝子どもたちに希望を〟という、主催者と音楽隊の思いが一つになった迫力満点のパレード。広布楽雄の演奏が、東北の限りなく青い夏空と、観衆の心に響き渡った。(代)



4、寸鉄

★  SGIは「一人を大切にする」精神を世界で共有―識者。平和への原点と
      ◇
★ 学生部が教学論文大会を開催へ。最高峰の哲理に挑め。剣豪の如く鍛えよ
      ◇
★ 「心にふかき・用心あるべし」。友好期間を無事故で。遠出も計画無理なく
      ◇
★ 乳幼児による球型洗剤の誤飲に注意。玩具と勘違いと。整理は子供目線で
      ◇
★ 携帯電話の紛失・盗難が過去最多。危険は身近に。もう一度、管理法を点検



5、響き合う魂 SGI会長の対話録  第42回  冷戦終結の立役者 ゴルバチョフ元大統領 

「人間として」責任を果たす200年後の未来のために!

  「池田会長も私も、生涯を通して、世界中を駆け巡ってきましたね・・・」
 ゴルバチョフ元大統領が、来し方を振り返るように話した。
 池田SGI会長は応えた。
  「その通りです。あなたは、歴史に輝く偉大な指導者です。
 私も世界で、忘れ得ぬ思い出を幾つも刻んできました。平和のため、人類の未来のために、各国のリーダーや識者と胸襟を開いて対話を重ねてきました」
 2009年12月9日、東京国際友好会館での会見。語らいは、すでに10度を数えていた。
  初の出会いは今から24年前。
 1990年7月27日、場所はモスクワのクレムリン。SGI会長のこんな言葉で、四半世紀の友情は始まったのである。
  「きょうは、大統領と“けんか”をしに来ました! 火花を散らしながら、何でも率直に語り合いましょう。人類のため。日ソのために!」
 氏の人なつこい笑顔がはじけた。「池田会長の活動はよく存じ上げていますが、こんなに情熱的な方だとは──」「私も率直な対話が好きです。本当に、池田会長とは、昔からの友人同士のような気がします」
 会談では、“来春に訪日したい”という大統領の意向が明かされたことから、同日夜のNHKニュースが大きく報道。日本の主要各紙も、翌日付の一面トップで伝えた。ソ連でも、モスクワ放送のテレビ、「プラウダ」紙が大々的に報じた。
 会談での約束通り、氏はソ連の最高指導者として、翌91年4月に初来日。分刻みのスケジュールの中、2人は18日に、東京の迎賓館で再会を果たした。
 氏の運命が暗転を始めるのは、このすぐ後である。
 訪日の4ヶ月後、氏の「ペレストロイカ(改革)」路線に危機感を抱いた保守派によるクーデターが勃発。氏とライサ夫人は一時、軟禁状態に置かれる。
 同年12月にソ連解体。氏は大統領の座を去ることになった。 
 祖国ロシアはあっという間に至上主義の波に洗われ、民族主義の暴発に襲われ、混乱の中、氏も「過去の人」の扱いを受けるようになっていった。
 その過程で氏は、権力の座にある時は、自分のもとに群がってきた人たちが、潮の引くように去り、友と信じていた人々が裏切っていく人間模様を見た。
 国内からは、ソ連解体の責任を問われ、国外では急速に、氏の「ペレストロイカ(改革)」の意義が語られることは少なくなった。冷戦終結も「資本主義の共産主義に対する勝利」という、単純化された図式で捉えられることが多くなる。
 しかし、SGI会長と氏の友情は、この時に、むしろ深まっていった。

                                       

 辞任の4ヶ月後、(92年4月)、東京で氏と会ったSGI会長。「『偉大なる道』は、偉大さのゆえに多くの困難があり、苦渋もある。長い戦いとなる。しかし『偉大なる道』には未来の喝采が待っています」と──。
 そばには初めて、ライサ夫人も一緒であった。
 翌93年4月24日、ゴルバチョフ氏夫妻は創価大学を訪れる。
 前日の23日、都内の宿舎に表敬した際、SGI会長は、恩師・戸田城聖第2代会長の教えを、そのまま伝えた。
 「私は200年先を目指すのだ。その時に、この道の正しさを歴史が証明する。後世の人類が証明するよ」
 24日、氏は「人類の未来と新思考の哲学」と題して来学記念講演を。その後、SGI会長夫妻は、合掌造りの古い民家をそのまま移した大学の「万葉の家」に、夫妻を招いた。
  「子どものころ、ロシアで同じような造りの家に住んでいました」と喜ぶ氏。「“物語”の世界に入り込んだような気持ちです」ライサ夫人。
 「ゴルバチョフ夫婦桜」を友に植えたのも、この時である。
  その後、出会うごとに、氏は夫婦桜の成長ぶりを尋ね、「万葉の家」の思い出を語るのだった。とりわけ99年、白血病寺イサ夫人を失ってからは──。
 97年11月20日、関西創価学園で行われた。氏への創価大学名誉教授称号の授与式。SGI会長夫妻がライサ夫人と会った、最後の機会ともなった。
  SGI会長は創立者として祝辞を述べ、トルストイの「若い皇帝」という寓話に触れた。
  ──巨大な権力を得た若き皇帝に、三つの声が呼びかける。
  第一の声を言う。“あなたの責任は、ただ自分に与えられた権力を維持していくことだけだ”
  第二の声は言う。“あなたは、自分の責任を上手に回避していけばよい
  そして、第三の声は言った。
 “汝は、「皇帝」よりはるかに大きい存在である。つまり、汝は「人間」である。ゆえに、「皇帝」としてではなく、「人間」としての責任を果たせ! 苦しむ民衆を救うために、行動せよ!”と。
 SGI会長は、創価学園生に向かって言った。「第三の『人間指導者』の道を選択した勇者こそ、ゴルバチョフ博士であると、私は断言したい」
 波瀾万丈を超え、最愛の夫人の死を乗り越えて、氏は「人間としての責任」を果たすために、世界を奔走してきた。
 モスクワにある「社会・経済・政治研究国際財団(ゴルバチョフ財団)」の、賓客を迎える部屋には、SGI会長が機上から撮った、富士山の大きな写真が掲げてある。
 雲海を突き抜け、天上へ峰を伸ばす王者の姿は、毀誉褒貶を見下ろし、永遠を見つめて戦う2人の友情を象徴している。



6、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道40

  山本伸一が、青年時代に、恩師・戸田城聖との語らいのなかで、世界広布への雄飛を心に定めた師弟誓願の天地・厚田――。
 今、その厚田に集った若き勇将たちは、三十年後をめざして、新たな旅立ちを開始したのである。
 この六月十一日、伸一は、青年部総会の前後も、北海道の大学会や未来会メンバーを激励し、厚田村の村長らとも語り合っていた。間断ないスケジュールであった。
 妻の峯子もまた、伸一と同じ心で、同志の激励に走った。
 十一日夜、峯子は、墓地公園に近い望来大ブロックの大ブロック担当員宅を訪問した。
 実は、前々日、厚田支部の各大ブロックから、婦人部総会の招待状が届けられていた。さらに、前日の十日には、厚田の婦人部員約百五十人で縫い上げたアツシを、二人の婦人が代表して墓地公園に持参したのである。
 アツシは、オヒョウの樹皮などから作った糸で織った上着である。若き戸田城聖が東京へ旅立つにあたって、母親が縫い上げて持たせ、戸田が生涯の宝とした品である。
 伸一は、アツシを持参してきた代表と語らいのひと時をもった。
 「珍しいものを、作ってくださってありがとう。明日、大学会の総会がありますので、青年たちにも見てもらいます。きっと、みんな喜びます。大志に燃えて旅立った戸田先生を偲ぶ、貴重な品となります。今日は、記念として一緒に写真を撮りましょう」
 そして彼は、メンバーへの土産として、手提げ袋二つ分の菓子を贈った。
 二人の婦人が、伸一と別れて歩き始めると、峯子が足早にやって来た。
 「帰りのお車はございますか。お菓子は、それだけで、皆さんに行き渡るでしょうか」
 「大丈夫です。車で来ておりますので。お菓子も十分です」
 峯子の気遣いに、彼女たちは恐縮した。
 気遣いは、友の心の扉を開き、魂の交流をもたらし、信頼を育む種子である。



7、社説  名誉会長の対談集に学ぶ 人格をかけた真剣な打ち合い

  「池田名誉会長とトインビー博士との対談集に出あったことで、生き方が変わりました」
 名誉会長の初訪中から40周年となった本年5月、中国から来日していた、「池田思想」の若き研究者は、そう語った。
 英国の歴史家アーノルド・トインビー博士、旧ソ連のペレストロイカを推進したゴルバチョフ元大統領、欧州統合の父・クーデンホーフ=カレルギー伯爵はじめ、一級の知性と共に70点を超える対談集を編んできた名誉会長。現在も、月刊誌「潮」で、平和学者のケビン・クレメンツ博士と、「第三文明」では香港中文大学の劉遵義元学長との語らいが進む。
 名誉会長は一貫して、生命の尊厳、共生の精神、内発力の開花などを訴え続けてきた。その人間主義の哲学は、平和の実現や持続可能な社会の発展といった、人類の進むべき行路に重要な示唆を与えている。
 本年4月には、池田名誉会長と、デンバー・アイリフ神学校名誉教授のビンセント・ハーディング博士との対談集『希望の教育 平和の行進』(第三文明社刊、英語版『アメリカはこうなっていく!』)が、アメリカ教育学教授協会の「優秀書籍」に選定。表彰式に参加した来賓は「対話のもつ力を通して、人間性の共有、希望そして未来に対する教育の可能性を示してくださいました」と同書への称賛を送った。
 ハーディング博士は、対談に際し、「この対談を心待ちにしていました。それは、池田会長との語らいによって、私自身の思考が刺激され、さまざまな問題をさらに深いレベルで再考できる、素晴らしい機会だと思うからです」と述べている。
 西洋哲学の源流であるプラトンは、膨大な著作のほとんどを対話形式で著した。孔子の『論語』、ガリレオの『天文対話』など、人類史に輝く知の探究書には、対話の精髄がちりばめられている。
 「対話」である以上、主張が共鳴することもあれば、意見がぶつかり合うこともある。だが、語らいを通じて生まれた精神的価値は、人類社会が尊重すべき規範として輝き、読者の人生にも影響を及ぼす。
 名誉会長は語る。
 「(対話とは)人間と人間との、人格をかけた真剣な打ち合いといってよいでしょう」
 世界平和も、人類の発展も、「一対一の対話」から始まる。優れた人格と知性が火花を散らし、人間精神を高みへ誘う名誉会長の各対談は、まさしく対話の醍醐味である。



8、今日の発心  兄弟抄 1088㌻ 

御書 設ひ・いかなる・わづらはしき事ありとも夢になして只法華経の事のみさはぐらせ給うべし(兄弟抄、1088ページ・編689ページ)

通解 たとえ、どんな煩わしい苦難があっても、夢の中のこととして、ただ法華経のことだけを思っていきなさい。. 

【各部一体で拡大に勝利】

 何があっても信心第一の姿勢を貫いていきなさいと仰せです。

 幼いころに両親が離婚。酒におぼれる父、けんかの絶えないわが家が私は嫌で仕方がありませんでした。
 やがて看護師を志して進学。同級生に折伏を受け、彼女のように明るくなりたいと、20歳の時に入会しました。
 その後、国家試験に合格し、晴れて看護師に。当時は3交代勤務の不規則で多忙な日々でしたが、女子部の部長として活動にも全力で挑戦。そんななか、御書学習会の折に、この御文を学びました。元来、暗い性格で、一人で落ち込むことも多かった私ですが、この一節を拝して以来、何事も楽観的に捉え、果敢に挑戦する自分へと成長できたのです。
 1984年(昭和59年)に開催された鳥取青年平和文化祭に女子部の一員として出演。池田先生に初めてお会いし、”生涯、先生、学会と共に”と誓いました。
 米子常勝県は、今秋に完成予定の「新・米子文化会館」建設の槌音が響いています。11月に開催される創価青年大会に向け、青年を先頭に、各部一体となって対話拡大に勝利してまいります。
鳥取・米子常勝県婦人部長 柴田美智子


【社会の情勢】 

◆ 子どもスマホ被害急増 交流サイト通じ性被害 夏休み、警戒呼びかけ 警察庁
◆  最低賃金16円引き上げ 生活保護との「逆転」解消 厚労省審議会
◆ 米欧、対露制裁強化へ 「撃墜後も武器供給継続」
◆  ODE対象外でも支援 カリブ14カ国に首相表明
◆ 求人倍率 19カ国連続改善 企業の採用意欲旺盛 6月
◆ 小中一貫校の議論開始 教員負担軽減へ対策も 中教審

2014年7月のブログに掲載された見出し一覧

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2014年7月のブログに掲載された見出し一覧

2014/7/31(木)の聖教

1、池田大作SGI会長とシドニー平和財団リース理事長の対談集が発刊
2、全国最高協議会を開催 万代の勝利の基盤築け 名誉会長がメッセージ
3、わが友に贈る
4、名字の言  事象は、言葉で定義されて初めて、何らかの意味を持つ。
5、寸鉄
6、輝く知性の殿堂 ⑦ アメリカ創価大学 「貢献的人生」で平和を開く
7、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道41
8、座談会 世界広布新時代の旭日 【65】未来部員には無限の可能性
9、社説  熱中症や食中毒に注意 真夏の健康管理を万全に
10、今日の発心  開目抄 234㌻ 【今再びの決意で新宝城を荘厳】

【社会の情勢】 

◆ 体温上昇幅 高齢者、若者の3倍  熱中症なりやすいことを裏付け 周囲が気配りを
◆  被爆線量引き上げか 原発非常事態対応で規制委
◆ 犯罪統計8万件未計上 過去5年、全署で不正処理 大阪府警
◆  一般向け遺伝子検査を開始 DeNA
◆ 米欧、対露制裁を強化 防衛、金融など基幹産業標的

2014/7/30(水)の聖教

1、アルゼンチンの港湾都市アベジャネダ市議会から 池田SGI会長に「卓越した人物」称号
2、わが友に贈る
3、名字の言  他者の幸福に尽くすことに真剣な人には、互いに心が通じ合うもの。
4、寸鉄
5、響き合う魂 SGI会長の対話録  第42回  冷戦終結の立役者 ゴルバチョフ元ソ連大統領  「人間として」責任を果たす200年後の未来のために!
6、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道40
7、社説  名誉会長の対談集に学ぶ 人格をかけた真剣な打ち合い
8、今日の発心  兄弟抄 1088㌻ 【各部一体で拡大に勝利】

【社会の情勢】 

◆ 子どもスマホ被害急増 交流サイト通じ性被害 夏休み、警戒呼びかけ 警察庁
◆  最低賃金16円引き上げ 生活保護との「逆転」解消 厚労省審議会
◆ 米欧、対露制裁強化へ 「撃墜後も武器供給継続」
◆  ODE対象外でも支援 カリブ14カ国に首相表明
◆ 求人倍率 19カ国連続改善 企業の採用意欲旺盛 6月
◆ 小中一貫校の議論開始 教員負担軽減へ対策も 中教審

2014/7/29(火)の聖教

1、各地で創価ファミリー大会 池田大作名誉会長がメッセージ
2、欧州で求道の集い 23カ国の壮年・婦人部が参加
3、わが友に贈る
4、名字の言  「皆が仰ぎ見る希望の天地にしてみせます!」
5、寸鉄
6、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道39
7、青年部のページ “新たな力”と共に 広布新時代を開く

【社会の情勢】 

◆ 経済、防災関係強化を 日トリニダード会談で一致
◆  学童保育、最多93万人 潜在待機は推計40万人超
◆ 半年ぶり高値 1万5529円 東証、企業業績改善を期待
◆  福島中間貯蔵「地上権」を設定 政府
◆ ガザ「人道停戦」訴え 緊急会合で議長声明 国連安保理
◆ 新「適マーク」来月から 宿泊施設の防火対策 全国統一

2014/7/28(月)の聖教

1、音楽隊・創価ルネサンスバンガード 宮城で「希望の絆」コンサート
2、わが友に贈る
3、名字の言  知識は書物からも得られるが、知恵は自分で体験したことを通して身につくもの。
4、寸鉄
5、わが町わが誇り 岐阜 東濃(岐阜創価県) 「歴史をつくる!」と5度の勤行会
6、花は心木は命  第4回   石巻の「ど根性ひまわり」 奇跡の花に託す復興への思い
7、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道38
8、座談会  世界広布新時代の旭日(64) 信仰体験が友の心に響く
9、社説  「友好期間」がスタート 充実の時を刻む「黄金の夏」に
10、今日の発心 持妙法華問答抄、467ページ 【かつてない拡大で歓喜の舞を!】
11、世界の体験プラザ イギリスSGI レスリー・バトラーさん 
 17世紀以来の伝統誇る人形劇を興行 子供の心に癒し送る

【社会の情勢】 

◆ いじめ対策 脳科学活用へ 「心の動き」探り横断研究 文科省
◆  全国の5割弱が真夏日 北海道・関東中心に大雨も
◆ ヨウ素剤、初の事前配布 鹿児島・川内原発5キロ圏内
◆  立川断層 地震発生、切迫せず 首都直下へ備え必要 東京大調査
◆ 精神病床、日本は4倍 「脱施設化」遅れ指摘 ОECD

2014/7/27(日)の聖教

1、信じ抜く 教育本部が開く未来 第1回 「いじめ」と向き合う
2、わが友に贈る
3、名字の言  「真に希望にみちた青年とは、老年と心を結べる人である」
4、寸鉄
5、響き合う魂 SGI会長の対話録 第41回 マレーシア マハティール元首相
 あえて困難に挑むそれが指導者の要件
6、社説  天王山の夏に臨む受験生 挑戦支える祈りと励まし全力で
7、今日の発心  四条金吾殿御返事 1192㌻  【歯科医師として広布の人材に】
8、親が子に語る物語 池上兄弟 力を合わせて信心に励む

【社会の情勢】 

◆ エネルギーで連携強化 TPP交渉促進も確認 日メキシコ首脳会議
◆  夜間中学増設で支援 全都道府県に一校設置へ 文科省
◆ 五輪公園、憩いの場に 開幕から2年のロンドン
◆  真夏日地点が今夏最多 続く猛暑、熱中症に警戒を 気象庁
◆ ドクターイエロー 車内を初めて公開 東海道新幹線50年を記念

2014/7/26(土)の聖教

1、1、大白蓮華8月号が完成 任用試験の出題範囲を掲載
2、わが友に贈る
3、名字の言  天候の急変、異変を感じたら早めに行動を。“心のアンテナ”が不可欠。
4、寸鉄
5、我らの座談会 熊本・阿蘇支部 九州北部豪雨から2年  励ましの絆は いや増して
6、輝く知性の殿堂 ⑥ アメリカ創価大学  SUA(アメリカ創価大学)の特別プログラム コアⅡ
7、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道37

8、8月度 男子部「御書活動者会」研鑽のために 崇峻天皇御書 不屈の心で仏縁結べ

【社会の情勢】 

◆ 女性労働力100万人増も 育児環境がカギ 経済財政白書
◆  消費者物価3・3%上昇 6月、伸び率は鈍化 総務省
◆ 地方創生に重点 準備室を設置 閣議了解
◆  DVや虐待を一元対処 被害者確保へ対策本部 警視庁
◆ 週末も熱中症対策を 岐阜・多治見で39・3度
◆ 消息不明のアルジェリア機 マリ北部で残骸発見

2014/7/25(金)の聖教

1、広布の若師子 創価班 牙城会が、9月を中心に大学校生大会を開催
2、わが友に贈る
3、御書とともにⅡ 名誉会長が指針を贈る 〈20〉自他共の幸福の大輪を
4、名字の言  座談会の歴史は、そのまま学会の歴史とも言えよう。
5、寸鉄
6、父子の歌 創立者と歩む四季 【4】七夕の願い 夢は大きく 若芽よ育て
7、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道36
8、社説  海や山の事故に注意 油断排し“賢人の振るまい”を
9、今日の発心  御講聞書 808㌻ 【人材城を築き“福光”の象徴に】
10、池田SGI会長指導選集「幸福と平和を創る智慧」第1部 第4章 4-3〜4-5(大白蓮華8月号)

【社会の情勢】 

◆ 政策経費10%削減 来年度概算要求基準まとまる 
◆  貿易赤字 最大7・6兆円 燃料輸入が高水準で推移 14年上期
◆ 繊維交渉決裂で非難 71年春、日米関係が危機に 外交公文書公開
◆  世界成長率3・4%に減速 ウクライナ、中東情勢悪化が影響 IMF
◆ レジ袋有料化 6割強が賛成 許容費用「3~5円」最多

2014/7/24(木)の聖教

1、青年部「平和の連帯」拡大月間
2、わが友に贈る
3、世界広布新時代第9回各部代表者会議 名誉会長がメッセージ 
4、名字の言 優勝したドイツ代表。育成の取り組みは、2000年の欧州選手権での惨敗がきっかけだった。
5、寸鉄
6、わが町わが誇り 神奈川厚木県 「ここは伸びるよ」と4度の激励
7、この時に誓う 【5】平山中部長 7・27「中部の日」
 異体同心で“堅塁の城”を築く
8、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道35
9、座談会 世界広布新時代の旭日(62)四国は青年が先陣! 多宝が前進!
10、社説  今日より明日へと前進  「心の財」を第一に 自分らしく
11、今日の発心  開目抄、232ページ 【一人立つ信心で人材育成に全力】

【社会の情勢】 

◆ 避難場所マーク作成へ 災害種類別、週内にも開始 内閣府など
◆  食品会社5人を拘束 中国期限切れ肉事件
◆ 訪日外国人 最多626万人 円安、羽田増便が追い風
◆  核戦争発生で、瞬時に7100万人死亡 冷戦期の被害想定公開 米公文書
◆ 遺体、オランダに到着 マレーシア機撃墜事件

2014/7/23(水)の聖教

1、人材の堅塁城「中部の日」記念幹部会 池田名誉会長がメッセージ
2、勇躍! 各地で青年大会
3、民音学校コンサート 東京・檜原村で
4、わが友に贈る
5、名字の言  創価青年大会。来賓は言った。「この青年たちがいれば未来は安心です」
6、寸鉄
7、響き合う魂 第40回 香港の現代中国画の巨匠の 方召りん(ホウショウリン)画伯   
    自らを励まして休まず再び高き峰へ登らん
8、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道34
9、社説  清々しい勤行で健やかな夏を 目標を定め挑戦する好機                          10、今日の発心 立正安国論、26㌻   【報恩感謝の心で広布の人材に】

【社会の情勢】 

◆ 日モンゴル EPA大筋合意 新車関税撤廃、加熱牛肉は緩和
◆  メタボ人口25%に削減 20年度まで、健康・医療戦略を決定 政府
◆ マレーシア機、安保理が撃墜非難決議 原因調査への協力求める
◆  LINE詐欺に注意  友人成りすましなど 都内100件、650万円被害 警視庁

2014/7/22(火)の聖教

1、総東京が4万人の青年大会 両国国技館で青春の乱舞 池田名誉会長がメッセージ
2、わが友に贈る
3、名字の言  「自分を自分で励ませる人は、すてきな人だ。人のつらさも、分かる人だ」池田名誉会長
4、寸鉄
5、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道33
6、みんなで学ぶ教学 新会員のための仏法入門【4】難を乗り越える信心
7、壮年部のページ 愛するわが街を“人間共和の都”に

【社会の情勢】 

◆ 今年の夏休みも猛暑 5年連続、熱中症や夏ばてに注意  気象協会
◆  観光客の水難目立つ 「日帰り」活発化が背景 海保
◆ コンビニ大手、拡大加速 中堅以下との格差広がる
◆  害虫を駆除する「農薬」  飛ばないテントウムシ開発
◆ 植物新素材(セルロースナノファイバー)、実用化へ各企業が連携  広い用途や安全性
◆ 悪質リフォーム増加 耐震性への不安に付け込む

2014/7/21(月)の聖教

1、九州に光る人材の大城 名誉会長がメッセージ
2、ノルウェー少女合唱団 北海道きら星合唱団と交流
3、音楽隊が勇壮な調べ コンクール・行事で熱演
4、今週のことば
5、名字の言  わが子に伝えるのは、言葉以上に親の背中。
6、御書とともにⅡ名誉会長が指針を贈る 〈19〉地涌の青年の陣列は無限
7、寸鉄
8、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道32
9、座談会  世界広布新時代の旭日(62)四国は青年が先陣! 多宝が前進!
10、社説  平和の調べ希望の行進に声援 あす7・22「鼓笛隊の日」
11、今日の発心 一生成仏抄、384ページ 【題目根本に全てを転重軽受】
12、世界の体験プラザ  香港SGI 許安農さん 苦悩の生い立ちから希望の人生へ

【社会の情勢】 

◆ 夏休み体験企画が続々 小学生向け、バス運転手や飼育員
◆  月面着陸、きょう45周年 アポロ業績訴え火星めざす NASA
◆ 局長以上の女性倍増 阿部政権
◆  「バリアフリーを充実」 五輪施設、障がい者ら検証
◆  イスラエル「地上作戦を拡大」 救急活動のため一時停戦も ガザ

2014/7/20(日)の聖教

1、光の言葉 幸福の曲  鍛えの夏 未来部の成長の夏
2、わが友に贈る
3、名字の言  辞書を編さんは、新聞や書籍、広告などの活字だけでなく、人の会話にもアンテナを張る。
4、寸鉄
5、アメリカ 希望の青年大会 君よ新時代の扉を決然と開け
6、社説  止まらない悪徳商法  「絶対無事故へ 詐欺被害に注意」
7、今日の発心  兵衛志殿御返事 1091㌻ 【病苦に負けない賢者の振る舞い】

【社会の情勢】 

◆ 貿易自由化促進で一致 成長目標に%以上 G20 
◆  財界、中南米へ訪問団 首相行程に合せて同行
◆ 夏の観光、午後は要注意 人身事故、2~6時に多発 警察庁
◆  老朽化団地を再生へ  22日、有識者会議開催 国交省
◆ ミサイル、ロシア供与か マレーシア機「撃墜の証拠ある」米大統領
◆ イラン核協議、4カ月延長

2014/7/19(土)の聖教

1、7・19 女子部結成記念日 女子部教学室編「世界一の生命哲学を学ぶ」が発刊
2、わが友に贈る
3、名字の言  夏には不要な火鉢も、冬には重宝する。日照りには邪魔な傘も、雨の時は助けになる。人間も同じである
4、寸鉄
5、名誉会長と共に 新時代を開く 【27】朗らかに喜びの花の道
6、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道31
7、生老病死を見つめて 死を受け入れる ③ 
 父は臨終の姿を通して信心の偉大さを教えてくれた

【社会の情勢】 

◆ マレーシア機撃墜か ウクライナで、乗客ら298人死亡
◆  リニア建設 事実上容認 環境アセスに国交相意見
◆ 脱法ドラッグ緊急対策 指定薬物へ手続き迅速化
◆  ウイルス感染 利用者に通知へ PC15万台、駆除を呼びかけ

2014/7/18(金)の聖教

1、創価学園で栄光の日の集い 創立者が記念の和歌とメッセージ
2、伊豆大島 小・中学校に図書贈呈 土砂災害の復興支援として
3、わが友に贈る
4、名字の言   “心に残るプレゼントはどんなものでしたか”
5、寸鉄    
6、響き合う魂 SGI会長の対話録 キューバ共和国 カストロ前議長 
 革命家は人間を信じている 世界の民の理想のために戦う
7、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道30
8、社説 あす、女子部結成の日 幸福は「生命輝かせる哲学」に
9、今日の発心 一生成仏抄、383ページ 【師と共に最強の青年城構築へ】

【社会の情勢】 

◆ 指定は「必要最小限」 政府、運用基準素案を提示 特定秘密保護法
◆  景気判断を上方修正 7月月例経済報告
◆ 緊急速報、数秒早めに 南海トラフ地震で重点対策 国交省
◆  ロシア主要4社に制裁 ウクライナ情勢めぐり、米、最大規模の発動

2014/7/17(木)の聖教

1、中国ハルビン師範大学が池田名誉会長に名誉教授称号
2、名誉教授称号受章 名誉会長の謝辞
3、わが友に贈る
4、名字の言 大阪中之島の中央公会堂の永久保存と、「戦いは絶対に負けたらあかん」の誓い。
5、寸鉄
6、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道29
7、座談会 世界広布新時代の旭日【61】平和こそ中国方面の使命
8、社説  20日から未来部躍進月間 対話深め、共々に大成長の夏
9、今日の発心  開目抄 234㌻ 【新宝城完成へ誓願の祈りで前進】
10、池田名誉会長が贈る 勝利の人間学  第56回

【社会の情勢】 

◆ 川内原発「新基準満たす」規制委が審査書案を公表
◆  中国のGDP7・5%増 景気対策、鈍化に歯止め 4~6月期
◆ 中越沖地震7年 献花式 犠牲者の冥福祈り黙とう
◆  ガソリン 19都府県170円超 高値水準続く
◆ ガザ10万人に避難勧告 イスラエル、空爆を強化

2014/7/16(水)の聖教

1、核兵器なき世界を我らの手で 今夏 広島 長崎で平和行事
2、全国で諸精霊追善勤行法要
3、わが友に贈る
4、名字の言  ストレスのない社会はない。適度なストレスは自らを鍛える糧にもなる。
5、寸鉄
6、地平線を越えて SGI会長との心の絆  韓国・ソウル ㊦ 勝利の前進を世界が賛嘆
7、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道28
8、社説  「立正安国論」提出の日 民衆の幸福実現に徹した御生涯
9、今日の発心  経王殿御返事 1124㌻ 【病を乗り越え恩に報いる道】

【社会の情勢】 

◆ 物価2%シナリオ維持 大規模金融緩和を継続 日銀決定
◆  ビッグデータ活用で企業売り上げ60兆円拡大 情報通信白書
◆ 平均所得2%減537万円 非正規雇用増加 12年 厚労省調査
◆  「プリン体ゼロ」が続々 発泡酒、健康志向の高まり
◆ 名古屋議定書、10月発効 生物利用の利益配分定める
◆ 派遣社員 逮捕状請求へ ベネッセ情報流出

2014/7/15(火)の聖教

1、四国の民衆城は盤石 香川・高知で青年大会
2、わが友に贈る
3、名字の言 池田名誉会長「踏まれても 踏まれても なお咲く タンポポの笑顔かな」。
4、寸鉄
5、日本・ヨルダン国交樹立60年 ヨルダン大学「名誉人文学博士号」の授与から10年
 善性を信じ、引き出す 人間主義の思想に共鳴
6、創大讃歌  創立者と築く学城 第4回 誓いと友情の原点・学寮
  誇り高き伝統をつくれ
7、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道27
8、この一節を胸に 行学に励む テーマ 青年の使命
9、青年部のページ 広布拡大は我らの手で

【社会の情勢】 

◆ 女性登用、目標を設定 管理職、トヨタは20年までに3倍 経団連公表
◆  人口減対策で「地方戦略」 首相トップに司令塔を設置
◆ 世界の少女救済へ団結を マララさん米紙に寄稿
◆  スマホにクーリングオフ SIМロックも解除へ 総務省
◆ マタハラ被害4人に1人 職場解雇や嫌がらせ 連合調査

2014/7/14(月)の聖教

1、釜石で東北復興青年主張大会
2、札幌の空に希望のリズム! 北海道・鼓笛隊に喝采
3、大阪・兵庫・岩手 平和フォーラム
4、発明王エジソン展 東京富士美術館
5、今週のことば
6、名字の言 「人見るもよし 人見ざるもよし 我は咲くなり」。名誉会長が栄光会の友に贈った、
7、寸鉄
8、名誉会長と共に 新時代を開く 【26】清き生命で歓喜の舞を
9、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道26
10、座談会 世界広布新時代の旭日 【60】万代の基盤を築くのは今
11、社説 「暑中見舞い」に心託して 人生を豊かに彩る人間交流を 
12、今日の発心  経王殿御返事、1124ページ 【師弟の魂燃やし報恩の誠尽くす】
13、世界の体験プラザ イタリアSGI ジュリア―ナ・フランチョージさん
 大統領から直接 「明るい未来へのENI賞」

【社会の情勢】 

◆ TPP 難航分野除き前進 合意へ9月めどに再協議 首脳会議閉幕
◆  給付型奨学金、創設へ 「子どもの貧困」大綱案 閣議決定へ
◆ 若い世代「幸福度」低め 仕事のストレス影響か 厚労省調査
◆  LINE不適切情報 親に警告を通知 言葉2万語選定し見守り  IT企業
◆ エルニーニョ発生は秋 今夏は気温高い傾向 気象庁予報

2014/7/13(日)の聖教

1、平和と文化の大城 新たな人材育成の拠点 創価青年音楽センター 晴れやかに開館式行う
2、7・12「東京大会」の日 池田大作名誉会長 青年部の勝利を祈念
3、わが友に贈る
4、名字の言、「『あなたは、あなたのままでいい』『ありのままでいい』と、子どもたちの存在そのものを認めてあげることです」――池田名誉会長
5、寸鉄
6、社説  15日中心に追善勤行法要  広布の日々こそ孝養の正しい道
7、今日の発心  御義口伝 792㌻ 【師への報恩胸に父を入会に導く】
⒏、池田SGI会長指導選集 「幸福と平和を創る智慧」第1部 第4章 4-1〜4-2
 第4章 「苦悩を突き抜け歓喜へ」

【社会の情勢】 

◆ 全国の電力需給調整 新機関、設立準備が大詰め 17日に総会
◆  ブラジル農業を支援 穀物輸出インフラ整備 政府方針
◆ 東北・関東で震度4 岩手と宮城、津波20センチ観測
◆  GDP2・4%成長に修正 米予算教書

2014/7/12(土)の聖教

1、英国の団体(ダイアログ・ソサエティー)が学術会議 戸田研究所所長が出席
2、わが友に贈る
3、名字の言
4、寸鉄
5、世界の知性は語る 世界宗教会議評議会名誉理事長 ウィリアム・レッシャー博士
 グローバル化の社会と宗教の挑戦
6、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道25
7、教学 「諸精霊追善勤行法要」のために 「盂蘭盆御書」を拝して

【社会の情勢】 

◆ 6月末の投信83兆円超 6年8ヶ月ぶり記録更新
◆  地方税収、4年連続増  景気回復で企業業績が改善 13年度
◆ 生活機能の集約提言 過疎問題で総務省懇談会
◆  自治体企画 ロケ地ツアー人気  シーンに思いはせ裏話も
◆ 「塩」入りで熱中症対策 菓子や飲料、売れ行き好調
◆ 米原油 輸出解禁論広がる シェールオイルで生産急増

2014/7/11(金)の聖教

1、池田大作SGI会長の訪問18周年 アメリカ・テキサス州エルパソで記念総会
2、わが友に贈る
3、名字の言  新たな使命を得て、生き続けるには、それを継承するための努力が必要だ。
4、寸鉄
5、随筆 民衆凱歌の大行進 【8】  誓いの青年に贈る 
 共に広布の大願に生き抜こう! 創価の師弟に「希望」と「勝利」あり
6、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道24
7、社説  全国で男子部幹部会 弘教・拡大の新たな歴史開く
8、今日の発心  最蓮房御返事、1343ページ  【わが地域を「常寂光の都」に!】

【社会の情勢】 

◆ 企業・家計、恩恵じわり 長期金利低下
◆  トラック免許見直し 18歳、7・5トン未満に引き上げ 道交法改正
◆ 米量的緩和10月終了 予想通りの経済改善で 
◆  午後7~11時に多発 強制わいせつ 高校生の被害を分析 警察庁
◆ 脱法ドラッグ 対策本部が発足供給遮断と需要根絶を指示  警察庁

2014/7/10(木)の聖教

1、南部アフリカ レソト王国大使が創大へ
2、わが友に贈る
3、名字の言  。〝これだけは伝えたい〟〝一番悩んでいることは何か〟と心を通わせる対話でありたい。
4、寸鉄
5、わが町わが誇り 鳥取 境港市 幸福は遠くでなく足元にある
6、花は心 木は命 第3回 千葉・茂原の大賀ハス 地域に信頼の花!蓮華の如く!
7、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道23
8、座談会 世界広布新時代の旭日 【59】『負けげでたまっか!』こそ学会魂
9、社説  公共性養うSGI運動  仏法対話は「善の価値」高める
10、今日の発心  法華経題目抄、947㌻  【〝白樺の心〟を世界に広げゆく】

【社会の情勢】 

◆ 中学不当校85%が進学 前回調査ら大幅改善  文科省
◆  水俣病認定審査 4人全員を棄却 新運用指針で初判断
◆ 薬剤耐性持つウイルス 増殖抑える化合物開発 京大
◆  台風8号 大雨に厳重警戒を 九州上陸、太平洋側東進か

2014/7/9(水)の聖教

1、常勝後継のスクラム 兵庫・和歌山・大阪などで青年大会
2、フランス・アトランティック仏教センター 晴れやかに開館式行うわが友に贈る
3、埼玉・川口で開幕 わたしと地球の環境展
4、世界の友と心一つに 各地でSGI交流交歓会
5、わが友に贈る
6、名字の言 ロゴタイプ(シンボルマーク)は、「波紋を広げる一滴のしずく」のデザイン。
7、寸鉄
8、地平線を越えてSGI会長との心の絆 韓国・ソウル ㊥ 青年と共に平和の大道を
9、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道22
10、社説 大願に生きる新しい人材を育成 教学試験申し込みを推進
11、今日の発心 立正安国論、26ページ   【母の看病を通してつかんだ確信】

【社会の情勢】 

◆ 日豪首脳がEPA署名 TPP早期妥結に向け協力
◆  脱法ハーブ対策強化 首相、見直しを指示
◆ 経常収支 4カ月連続黒字 5228億円、駆け込み需要が影響 5月
◆  長期失業100万人下回る 景気回復で採用増
◆ 台風8号あす九州接近 厳重な警戒を

2014/7/8(火)の聖教

1、民団・呉団長が表敬 原田会長が懇談 日韓友好へ共に
2、わが友に贈る
3、名字の言  誰かのために動く。すると利己的な考えを乗り越えられ、“勇気指数”が高まる、とポジティブ心理学博士。
4、寸鉄
5、響き合う魂 SGI会長の対話録 第38回 ミラノ・スカラ座 バディーニ元総裁
  民音が実現した奇跡の初来日公演 池田会長と会って成功を確信
6、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道21
7、教学随想 病魔に負けない 
  「幸福の大道」開く転重軽受の法理 創価の友は高齢社会を照らす希望
8、白ゆりの輝き 婦人部のページ 師と共に開く幸福への道

【社会の情勢】 

◆ TPP早期妥結へ一致 農業、地熱発電の連携確認 日・NZ首脳会談 
◆  上場企業 女性役員起用30% 昨年度より増 依然低い水準 時事集計
◆ 台風8号 特別警報発令 宮古島に接近 気象庁 
◆   電気料金、迫る再値上げ 原発、新基準施行から1年

2014/7/6(日)の聖教

1、光の言葉 幸福の曲 正義ならば勝て
2、世界の同志が 本陣 東京の各地へ 朗らかに SGI 交流交歓会
3、今週のことば
4、名字の言 「私の生涯は波瀾に富んだ幸福な一生であった。それはさながら一編の美しい物語である」アンデルセン
5、寸鉄
6、社説あす、クールアース・デー 地球の未来へ思い馳せる日
7、今日の発心 三三蔵祈雨事、1468ページ 【励ましの連帯を後輩に伝える】

【社会の情勢】 

◆ 太陽光発電 安全基準作成へ 危険物施設の屋根設置増加 消防庁
◆  法人への補償に6条件 ネット不正送金被害で指針 全銀協
◆ 安全対策に2兆円超 原発新基準対応で膨らむ 電力10社
◆  参入拡大で攻防 日欧EPA、あす交流 鉄道市場
◆ ウナギのかば焼き お手ごろな価格に アジア一帯の生産量4倍 築地市場

2014/7/5(土)の聖教

1、民音音楽博物館 文化と芸術の特別展 発明王エジソン展 東京富士美術館
2、心に宇宙大の夢を 東西創価小学校で七夕の集い
3、アメリカ独立記念日 祝賀会に原田会長が出席
4、わが友に贈る
5、名字の言  誰でも、必ず平和を願う心があるはずだ。
6、寸鉄
7、名誉会長と共に 新時代を開く 【25】幸福は自分でつかむもの
8、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道20
9、池田華陽会御書30編に学ぶ 崇峻天皇御書  ③ 信頼と共感広げる賢者の生き方を

【社会の情勢】 

◆ 拉致進展、北朝鮮に迫る 家族会「制裁復活も視野に」首相
◆  中山間地5000カ所に拠点 50年までの国土づくり
◆ 年金運用益10・2兆円 過去2番目の高水準 13年度
◆  アライグマ分布拡大 全国で調査
◆ 75% 「直接話聞いた」戦争体験継承で世論調査
◆ セブン、ローソン最高 流通大手営業利益

2014/7/4(金)の聖教

1、自然と文化が輝く都市アルゼンチンラ・ファルダ市から池田大作SGI会長に「卓越した人物」証
2、わが友に贈る
3、名字の言  「君たちの成長が私たちの希望。共に勝利しよう!」壮年・婦人部の熱い思い。
4、寸鉄
5、世界市民の誓い 我らワールドシチズンズ  韓国・仁川第2方面女子部長 尹知怜さん
無限の可能性を開くため
6、輝く知性の殿堂 ④ 創価大学グローバルリーダー育む国際教養学部
7、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道19
8、社説 対話に励む白蓮グループ “希望の太陽”と光る振る舞い
9、今日の発心  法華初心成仏抄、557ページ 【人材拡大は誓願の唱題から】

【社会の情勢】 

◆ 北朝鮮制裁、一部を解除 首相、拉致再調査の体制評価
◆  13年度の税収46・9兆円 国債発行額を3・5兆円上回る
◆ 北の核開発「断固反対」中韓首脳がソウルで会談
◆  幼児教育無償化を 小中一貫校創設も提言 再生会議
◆ 米就業者28万8000人増 回復傾向が鮮明

2014/7/3(木)の聖教

1、
2、わが友に贈る
3、名字の言  信仰とは、「挑戦を続ける」ための心のエンジンである。
4、寸鉄
5、わが町わが誇り 東京台東区 国技館が揺れた炎の東京大会
6、この時に誓う 【4】山下関西婦人部長 「7・3」と「7・17」
  「常勝」こそ関西の永遠の使命
7、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道18
8、座談会 世界広布新時代の旭日 【58】  「心の復興」が東北新生の力
9、社説  「7・3」出獄と入獄の日 師弟不二の学会精神を永遠に
10、今日の発心  富木殿御返事 970㌻ 【鉄桶の団結で弘教拡大に勝利】
11、池田名誉会長が贈る 勝利の人間学 55回 獅子の誉れ 男子部よ勝て(創価新報)
12、希望の虹 世界の偉人を語る 第4回 発明王 エジソン 池田大作名誉会長(少年少女きぼう新聞7月1日付)
13、来の翼 世界が君を待っている 池田大作SGI会長 第4回 イギリスの城 人格光る紳士(ジェントルマン)たれ! 淑女(レディー)たれ! (未来ジャーナル7月1日付)                                                
【社会の情勢】 

◆ 物価1年後1・5%上昇 上向くも依然懐疑的 日銀企業調査
◆  中堅・中小 3割がベア 地域経済の下支えに 14年度 財務局調査
◆ 女性割合 高知がトップ 働く人、管理職、起業家
◆  初のペット版DMAT 獣医師ら災害救助隊を結成 福岡

2014/7/2(水)の聖教

1、創業118年の伝統誇る国語・漢文の専門出版社 明治書院が池田名誉会長に感謝状
2、わが友に贈る
3、名字の言  どんな人にも、人を支える力がある。
4、寸鉄
5、地平線を越えて 韓国・ソウル ㊤ 「大恩の国」の友に幸福あれ
6、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道17
7、社説  「青年の月」ガスタート 志高く、社会の未来開く青春
8、今日の発心  開目抄 234㌻ 【父に教わった信心貫く生き方】
9、

【社会の情勢】 

◆ 国民守る安全保障法制の整備へ 従来の憲法解釈と整合性保つ 自公で合意。閣議決定
◆  国際平和へ外交力強化 「専守防衛」今後も貫く 公明・山口代表
◆ 首相「海外派兵許されず」
◆  拉致調査委の陣容提示 日本、制裁解除へ判断 政府間協議
◆ 路線価 三大都市部で上昇 全国平均は6年連続下落 国税庁

2014/7/1(火)の聖教

1、民音公演で来日中の中国国家京劇院 四国研修道場で交流の集い
2、鹿児島の種子島・屋久島が合同青年主張大会
3、沖縄音楽隊がエイサーコンテストで準グランプリ 関西男声は演奏会
4、光れ! うつくしまの心 福島で創価青年大会
5、わが友に贈る
6、名字の言   、「数分でも、じっとしてほしいんです」と「一歩でも歩いてほしいの」
7、寸鉄
8、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道16
9、7月度 座談会御書 四条金吾殿御返事 “不退の信心”で人生の勝利者に
10、未来部育成のページ 挑戦と成長の夏をつくる
【社会の情勢】 

◆ 拉致調査体制を聴取 日朝局長級協議きょう開催
◆  鉱工業生産0・5%上昇 経産省「水準は平時に戻った」 5月
◆ 仲介サイトのシッター登録、多くが自己申告 厚労省調査
◆  きょうから夏の節電スタート

2014/7/31(木)の聖教

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2014/7/31(木)の聖教


1、池田大作SGI会長とシドニー平和財団リース理事長の対談集が発刊

  「平和の哲学と詩心を語る」第三文明社
社会正義の実現へ 核兵器廃絶 人権教育 公正な経済などめぐり


 池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長とオーストラリア「シドニー平和財団」のスチュアート・リース理事長(シドニー大学名誉教授)による対談集『平和の哲学と詩心を語る』が、第三文明社から発刊された。
 月刊誌「第三文明」の2011年6月号から12年5月号まで連載された同名の対談を、一部加筆・再編集したもの。
 「行動する平和学者」として著名なリース理事長は、イギリスやカナダ、インドなどで人道支援や社会福祉活動に従事。シドニー大学の平和・紛争研究センターの設立に尽力し、長年にわたり所長として活躍した。
 SGI会長とリース理事長は1999年5月、東京で初の出会いを。2009年4月にリース理事長は、シドニー平和財団の「金メダル」をSGI会長に授与するなど、共感を深めてきた。
 本書は、「『正義に基づく平和』を目指して」「『平和の文化』を社会の基盤に」「『人道の世紀』を築く挑戦」の3章から成る。
 中でも、「正義に基づく平和」の創出が、本書に通底する問題意識となっている。
 「『貧困』や『機会の欠如』などの不公正に苦しむ人がいるかぎり、それは真に『平和』の名に値するものではないのです。(中略)『正義に基づく平和』こそ、より恒久的で普遍的な価値のある、万人が目指すべきゴールではないでしょうか」(リース理事長)
 「このテーマは、私が常に念頭に置いてきたものでもあります。なぜなら、私の師である創価学会の戸田城聖第二代会長の悲願が“地球上から悲惨の二字をなくしたい”との一点にあったからです」(SGI会長)
 具体的には、非暴力の実践、文化交流、核兵器の廃絶、人権文化を育む教育、公正な経済などをテーマに、社会正義の実現に向けた真摯な対話が重ねられている。
 2人の知性によって編まれた本書は、勇気と詩心を薫発し、行動へと促す希望の光源となろう。

                                  

 第三文明社刊。1728円(税込み)。全国の書店、出版センター・コーナーで発売(地域で異なります)。聖教ブックサービスでも、注文を受け付けます。



2、全国最高協議会を開催 万代の勝利の基盤築け 名誉会長がメッセージ

  全国最高協議会が27日から東京・信濃町の学会本部別館でスタート。これには、原田会長、正木理事長、杉本婦人部長が、全国の方面長・方面婦人部長、各部の代表と出席し、30日まで開催された。
  池田名誉会長はメッセージを贈り、上半期の堂々たる大勝利を開いた全同志の健闘を心から賞讃。広宣流布のための苦労は、功徳も福運も、一家眷属に永遠であると訴えた。
 そして、「異体同心事」の一節「あなたは、長年にわたって法華経への奉公を厚くされてきたうえ、このたびは、誠に勝れた御志が見られると、人々も言っています。また、彼らも言っています。一つ一つ、私が承って、日天にも天照大神にも申し上げています」(1463㌻、通解)を拝読。
 この大事な時に当たって、1人1人のいやまして勝れた信心の志は、日蓮大聖人が全て御照覧であられる。
 ゆえに、いよいよの信心で闘魂を燃え上がらせ、皆の模範と光って戦い続ける。ここに広布の指導者の真髄がある。ここに異体を同心とする要諦もある。今再び、師弟の初心の誓いに立ち返って、生まれ変わった勢いで前進しようと念願した。
 さらに名誉会長は、今年、来年と油断なく一切を勝ち切って、広布と人生の見事なる大勝利の総仕上げを飾っていくことが、本末究竟して等しく、創価の万代までの勝ち戦を決すると強調。「題目を轟かせて、あらゆる魔を断ち切り、会員を守り抜きながら、断固と勝ちまくれ!」と呼び掛けた。

 協議会では、明年の学会創立85周年から90周年に向けた活動について展望。一段と折伏・弘教を推進するとともに、①青年層の拡大 ②友好拡大・地域貢献の充実 ③訪問激励による活動者の増加の3項目を柱としていくことが確認された。
 そのうえで、本年下半期は、教学部任用試験で「地区2人以上の合格者」の輩出を目指して取り組み、「世界広布新時代 開幕の年」を、後継の人材の拡大で勝ち飾ろうと約し合った。
 また男女青年部・学生部を中心とした今後の多彩な活動が話し合われたほか、教学運動、聖教拡大の推進等も検討された。

 席上、原田会長は全リーダーが師弟の初心の誓いに立ち返り、師と心を合わせ、異体同心の団結固く、万代に輝く大勝利を築きゆこうと語った。


3、わが友に贈る

 友の悩みに耳を傾け
 仏法を語り切ろう!
 真剣なる同苦の祈りに
 我ら創価の心が光る!
 勇気と慈悲の賢者たれ!


4、名字の言  事象は、言葉で定義されて初めて、何らかの意味を持つ。

 今後は「危険ドラッグ」に――警察庁などが、事件・事故の原因となる「脱法ドラッグ」の新たな呼び名を発表した。「絶対に使ってはならない」ことを強調する効果を期待している▼事象は、言葉で定義されて初めて、何らかの意味を持つ。同じ現象でも、言葉一つで意味は変わる。例えば、サッカーの観客が「ファン」ではなく「サポーター」と呼ばれることで、“イレブンを支える12番目の選手”の位置付けを与えられたことも、一例だろう▼学会には、多くのグループに、ふさわしい名前を冠して呼ぶ伝統がある。高齢の友の集い「多宝会」。法華経に説かれる多宝如来のように、信心の年輪を刻み、宿命の坂を乗り越えてきた姿で、妙法の真実を証明する人、との尊敬を込めている。子どもたちは「未来部」。文字通り、世界の未来を担う存在であり、希望あふれる言葉の響きだ▼今年は、婦人部の「ブロック担当員」「副ブロック担当員」の呼称が「白ゆり長」「副白ゆり長」となって10周年。“広宣流布の最前線で、来る日も来る日も、勝利の花を咲かせてきた皆様への感謝と賞讃にふさわしい”と、池田名誉会長はつづった▼よき呼び名のあるところ、よき連帯が生まれる。希望社会を開く、言葉の価値創造を。(明)



5、寸鉄

★  学会員が広げる人間の結びつきこそ平和の土台―博士。草の根の交流更に
      ◇
★ 未来本部長、未来部長の皆様に感謝!後継育成の大聖業を諸天諸仏も賛嘆
      ◇
★ 「法華を識る者は世法を得可きか」。今いる場所で勝つ!これ日蓮仏法の魂
      ◇
★ 人は能力を使って伸びるよう造られている―作家 目標を定めて挑戦の夏を
      ◇
★ 褒められている子どもは友達も多い―調査。自信育む源。励ましは万の力


6、輝く知性の殿堂 ⑦ アメリカ創価大学 「貢献的人生」で平和を開く

  開学から13年。アメリカ西部大学基準協会が最高評価を与え、時事解説し「USニューズ・アンド・ワールド・リポート」のランキングで西海岸有数のリベラルアーツ(一般教養)大学と評されるアメリカ創価大学(SUA)。この飛躍的な発展の原動力は何か。クリス・クヌッスン理事(弁護士)、教育プログラム「コンセントレーション」に携わるジェームズ・スペーディー準教授(歴史学)に話を聞いた。

「人々の幸福のため」目指す姿勢が成長の大きな原動力 クリス・クヌッスン理事
より深い探求を可能にする対話主体の教育プログラム  ジェームズ・スペーディー準教授



7、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道41

  厚田支部の各大ブロックから、婦人部総会の招待状をもらった山本伸一は、できることなら、すべての総会に出席したかった。しかし、開催日は、六月の十二日、十七日、二十日であり、既に、行事が組まれていた。
 十日夜、伸一は、峯子に、自分の思いを語った。すると、峯子は言った。
 「十一日の夜ならば、私は、御礼のごあいさつにお伺いすることができます。また、十七日夜は、スケジュールの調整が可能ですので、婦人部総会に出席させていただきます」
 伸一と峯子は、“一心同体”であった。広宣流布の“盟友”であり、“戦友”でもあった。
 そして、翌十一日、峯子は、望来大ブロックの大ブロック担当員宅を、激励のために訪れたのである。訪問を事前に伝えておいたので、十人ほどの婦人が集っていた。
 峯子を囲んで懇談が始まった。
 「会長は『婦人部総会に出席したい』と申しておりましたが、日程の関係で、どうしても難しいために、本日、私が、ごあいさつにまいりました」
 彼女は、こう言うと、皆の名前を尋ねていった。婦人の一人が、自己紹介したあと、しみじみとした口調で語った。
 「私は、今日まで信心をしてくることができたのは、周囲の同志の方々が、励ましてくれたおかげだと、実感しております」
 峯子は、大きく頷きながら、話し始めた。
 「どなたも、自分だけでは信心を貫いていくことはできませんし、広宣流布も一人ではできません。会長も、『同志の皆さんのおかげで、ここまでやってこられたんだよ』と、よく言っております。
 親子を縦の線とするなら、同志は横の線といえます。この縦と横の絆を強く、大切にしてこそ、自分の幸せも、成長もあります。
 したがって、ご両親やお子さんなど、ご家族を大切にしてください。そして、同志を大事にしていってください。その、人と人とのつながりのなかに、幸福と広宣流布の実像があるのだと思います」



8、座談会 世界広布新時代の旭日 【65】未来部員には無限の可能性

中部は後継の人材育成に先駆
「青年大会」で若い力が躍動

 原田会長 若い力が躍動した、愛知・三重・岐阜の「創価青年大会」も大成功でしたね。意気天を突くような勢いです。

 平山中部長 新たな青年の陣列が一堂に会した光景は、本当に頼もしく、未来への希望が大きく広がりました。

 桑村中部婦人部長 応援してくださった壮年・婦人部の皆さんにも、歓喜と感動があふれています。

 原田 今回の薫陶を機に、新しい人材が陸続と育ちゆくことを願ってやみません。

広がる勇気の連帯

 正木理事長 中部でも各部一体の団結で、折伏・人材拡大の大きなうねりが起こっていますね。

 鈴木中部男子部長 中部男子部は、この上半期で目標の部1世帯を上回る弘教を果たし、さらなる拡大の息吹にあふれています。

 平山 とりわけ名古屋牧口総県・中村区の躍進は目覚ましいです。名古屋でも特に高齢化が進んでいる地域といわれていますが、各部一体の応援で青年部の活動者が2倍以上に増加。“地殻変動”が起こったように雰囲気が変わりました。

 鈴木 中村区男子部は今、部平均4世帯に迫る折伏の勢いです。区男子部長自ら、本年3人の友人を入会に。社長としても経営難を乗り越え、売り上げを順調に伸ばし、海外事業を始める実証を示しています。

 近松中部女子部長 中部女子部は、昨年の活動者会の3倍におよぶメンバーが青年大会に集い、華陽のスクラムが大きく広がっています。

 桑村 豊橋総県の女子部員の折伏のエピソードが印象的でしたね。彼女は、学会に強い偏見を持っていた勤務先の社長に、勇気を振り絞って対話をしました。

 近松 はい。その社長は“信頼する君のイメージと、学会のイメージが違いすぎて混乱している。君の知っている学会を教えてくれないか”と。

 桑村 それから一緒に本部幹部会の中継行事にも参加し、聖教新聞も購読する中で、理解を深めていったそうです。

 近松 地域の温かな応援の中、一緒に題目を唱え始め、会社の業績もアップ。確信を得た社長は今年、晴れて入会しました。

 原田 素晴らしいですね。「女子は門をひらく」(御書1566ページ)です。「女子部が一人いれば、それだけで皆が明るくなる」と池田先生が教えてくださっている通りです。

 鈴木 学生部の活躍も光ります。先日、各総県で開催された「一番星総会」では、未曽有の結集ができました。中でも三重総県学生部は、弘教で全国をけん引しています。

 平山 この勢いのまま、先生が、中部の地に第一歩をしるされた12・12「中部広布原点の日」を目指し、青年と共に、世界広布の新たな「この道」を進んでいく決意です。 

語学を学ぶ機会

 原田 中部では、未来部育成の取り組みでも先駆しています。4回目を迎える「中部未来部イングリッシュフェスタ」は、毎回、大変な盛り上がりです。

 正木 メーンイベントの英語劇コンテスト「E―1グランプリ」が大きな反響を呼んでいますね。

 平山 ありがとうございます。担当者がサポートし、中・高等部員が4人1組で、英語の寸劇を披露し合うものです。“未来部が楽しく主体的に取り組めるように”との思いから始めました。

 原田 池田先生は語学の重要性について、未来部に何度も指導されています。無限の可能性を持つ後継の人材にとって、語学は世界へ雄飛する翼となります。

 近松 平山中部長や桑村婦人部長が自ら率先して、英語劇の摸擬演技に出演してくださることで、親しみと共感が広がっています。地域も家庭も、また国際部や教育部も一緒になって力を注いでいます。

 桑村 毎年、300チーム以上がエントリー。友人も参加し、入賞に涙を流して喜んでいた姿が心に焼き付いています。

 鈴木 第1回の司会を務めたメンバーは、アメリカ創価大学(SUA)へ進学しました。勉強が苦手だったある未来部員も、「E―1」を契機に猛勉強を始め、創価大学への進学を勝ち取りました。

 桑村 勤行・唱題に挑戦し、信心を深める機会にもなっています。短期間でこれほど成長を遂げるのかと思うほど、語学力だけでなく、信心継承の大切な場にもなっています。

 近松 岐阜総県の羽島圏では“私たちも出たい”との声を受け、少年少女部の「E―1グランプリ・ジュニア」を開催し、多くのメンバーが挑戦。他の地域でも、合唱団が英語で歌を披露するなど、英語に触れる機会を増やしています。

 平山 今年の「E―1」は、夏の「未来部躍進月間」(8月31日まで)がエントリー期間で、開催は12月の予定です。宝の未来部員が世界へ飛躍する機会となるよう、大成功させていきます。

 正木 池田先生はかつて未来部担当者に、“私と一緒に、30年後の学会のために行動しているのが、君たちなんだよ”と語られたことがあります。後継者の育成は、学会の未来を創る尊い聖業です。また先生は、私たち大人が成長した分だけ、未来部も成長すると教えてくださいました。

 原田 私が今も忘れられないのは、学会が大変な状況にあった1970年(昭和45年)、未来会を結成された先生が、「羊千匹より獅子一匹に」との期待を寄せられたことです。先生は、真剣勝負で子どもたちに未来を託し、全力で訓育されたのです。創価家族が一体になって、わが地域の宝の大成長を祈り、応援していきましょう!


9、社説  熱中症や食中毒に注意 真夏の健康管理を万全に

  今週月曜の朝、出勤途中のこと。駅前で立哨する警察官に男性と女性が続けて駆け寄った。
 「顔色がよくないんだ」「熱中症ではないかしら」と2人が警察官に話しながら示す踏切の向こう側に、若い女性が1人、うずくまっていた。警察官が対応に駆け出した。
 厳しい暑さが続いている。総務省消防庁の発表(29日)によると、21~27日の1週間に全国で8580人(速報値)が熱中症の症状で救急搬送されたという。3309人だった前週の2・6倍。搬送時に15人が亡くなっている。
 熱中症は、気温の高さだけでなく湿度も大きく関係する。湿度が高いと汗が蒸発しにくく、体から熱を逃がす働きが低下してしまうからだ。
 環境省のホームページ内「熱中症予防情報サイト」では、熱中症の起こりやすさを示す「暑さ指数」を表示。地域と時間で「注意」「厳重警戒」「危険」などの段階を知ることができ、無料のメール配信サービスも紹介されている。本紙の天気予報欄の熱中症指標と併せて、予防の一助にしていただきたい。
 予防には基本の持続が肝心であろう。水分を小まめにとる、涼しい服装をする、外出時は日陰を利用する、適度な休憩をとるなど、これまでにも紹介されてきた対策を心掛けたい。
 体調は日によって変わる。また、人それぞれに違う。例えば高齢者には暑さを我慢する人が多いとされる。我慢し続けると次第に暑さの感覚がずれ、適切な判断や行動ができなくなり、気付かぬうちに熱中症が進行してしまうこともある。周囲も声を掛け続けたい。
 さらに、気温や湿度が高くなると細菌が増殖し、食中毒の危険も増す。ここでも予防の3原則である「細菌などを食べ物に付けない」「食べ物に付着した細菌を増やさない」「細菌をやっつける」を心掛けたい。
 とともに、①調理前には、せっけんを使って指や爪の間も洗う②冷蔵庫内でも細菌はゆっくりと増殖するので早めに食べる③加熱処理は十分に――などの対応を忘れず行おう。
 熱中症も食中毒も、きちんと対策を講じることで予防できるものだ。皆が大事な使命をもつ一人一人。ゆえに「心にふかき・えうじん(用心)あるべし」(御書1176ページ)の御金言の通り、“自分は大丈夫”という油断を排そう。
 明日から8月。万全な備えを心掛け、食事や睡眠など生活のリズムを整えて、健康で充実の夏を送りたい。



10、今日の発心  開目抄 234㌻ 

御書 設ひ・いかなる・わづらはしき事ありとも夢になして只法華経の事のみさはぐらせ給うべし(兄弟抄、1088ページ・編689ページ)

通解 たとえ、どんな煩わしい苦難があっても、夢の中のこととして、ただ法華経のことだけを思っていきなさい。. 

【今再びの決意で新宝城を荘厳】

 何があっても信心第一の姿勢を貫いていきなさいと仰せです。

 幼いころに両親が離婚。酒におぼれる父、けんかの絶えないわが家が私は嫌で仕方がありませんでした。
 やがて看護師を志して進学。同級生に折伏を受け、彼女のように明るくなりたいと、20歳の時に入会しました。
 その後、国家試験に合格し、晴れて看護師に。当時は3交代勤務の不規則で多忙な日々でしたが、女子部の部長として活動にも全力で挑戦。そんななか、御書学習会の折に、この御文を学びました。元来、暗い性格で、一人で落ち込むことも多かった私ですが、この一節を拝して以来、何事も楽観的に捉え、果敢に挑戦する自分へと成長できたのです。
 1984年(昭和59年)に開催された鳥取青年平和文化祭に女子部の一員として出演。池田先生に初めてお会いし、”生涯、先生、学会と共に”と誓いました。
 米子常勝県は、今秋に完成予定の「新・米子文化会館」建設の槌音が響いています。11月に開催される創価青年大会に向け、青年を先頭に、各部一体となって対話拡大に勝利してまいります。
鳥取・米子常勝県婦人部長 柴田美智子



【社会の情勢
】 

◆ 体温上昇幅 高齢者、若者の3倍  熱中症なりやすいことを裏付け 周囲が気配りを
◆  被爆線量引き上げか 原発非常事態対応で規制委
◆ 犯罪統計8万件未計上 過去5年、全署で不正処理 大阪府警
◆  一般向け遺伝子検査を開始 DeNA
◆ 米欧、対露制裁を強化 防衛、金融など基幹産業標的

2014/8/1(金)の聖教

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2014/8/1(金)の聖教



1、伝統の欧州教学研修会 イタリア・ミラノ郊外で開催 31カ国から500人が参加

生命の幸福の宮殿を輝かせよ

 夏の伝統である欧州SGI(創価学会インタナショナル)の教学研修会が7月24日から27日まで、イタリア・ミラノ郊外で開かれ、31カ国の代表500人が参加した。池田大作SGI会長はメッセージを贈り、求道の友を心から賞讃。妙法を唱え、自他の生命に「幸福の宮殿」を輝かせようと望んだ。

 「こんにちは!」「ようこそ、イタリアへ!」――爽やかな青空の下、ミラノ郊外の会場には、欧州31カ国の友が瞳を輝かせて、次々と集ってきた。
 地元のメンバーが三色旗を振り、求道の同志を大歓迎。ハイタッチを交わし、再会を喜び合う歓声があちらこちらから起こる。
 「欧州は一つ!」との合言葉を象徴する、伝統の研修会は、欧州の教学運動をリードし、平和の連帯を広げる原動力になってきた。
 今回の研修会は、世界広布新時代第1回の意義を込めて盛大に。
 開講式では、タカハシ欧州議長、プリチャード同女性部長らが歓迎のあいさつを。
 続いて、福田男子部総合教学部長の担当で教学の意義や創価の師弟の精神等について学び深めた。また、懇談・質問会や小グループの座談会も活発に行われた。
 参加者からは喜びと決意の声が続々と。
 「母国は、経済危機に直面し、多くの人々が悩みを抱えています。今こそ、地涌の菩薩の使命を胸に、希望の哲理を語り広げます」(ポルトガルのクレアー・ホニングスバウム副婦人部長)
 「世界広布の伸展を肌で感じることができました。人生の最高峰へ、新たな出発点になりました」(スイスのコルネリア・アルボガス女子部部長)
 「欧州各国の同志と共に学ぶことができ、異体同心の団結の重要性を心に刻みました。広布の道を堂々と歩んでいきます」(ベルギーのフェデリカ・ティリンヌ女子学生部長)



2、青年部が最高協議会 池田大作名誉会長がメッセージ 平和と希望の連帯を

 青年部最高協議会が7月31日、東京・信濃町の学会本部別館で開催され、橋元青年部長、竹岡男子部長、吉井女子部長をはじめ、全国の男女青年部の代表が参加した。
 これには、池田大作名誉会長が次のようにメッセージを贈った。
 「わが青年部の真剣な祈りと戦いが、新たな地涌の菩薩を陸続と呼び出してくれている。君たちのスクラムによって、21世紀の学会は、昇りゆく朝日の如く輝きをいや増している。こんな嬉しいことはない。各地の壮年部、婦人部も、何より喜んでくれている。青年部、ありがとう。 
 難しい時代であり、いろいろと大変だろうけれども、悩み、苦しんで、創ったものが、全部、自分自身の本物の力になる。永遠の福運になる」と力説した。
 さらに「開目抄」の一節「種種の大難・出来すとも智者に我義やぶられずば用いじとなり、其の外の大難・風の前の塵なるべし、我日本の柱とならむ我日本の眼目とならむ我日本の大船とならむ等とちかいし願やぶるべからず」(御書232ページ)との御金言を拝読。
 「日蓮大聖人の御遺命の通り、広宣流布を進めている創価学会は、平和建設の揺るぎなき柱である。生命尊厳の大哲学運動の眼目である。民衆勝利の歴史を創る大船である。
 この自信と誇りに胸を張って、君たちは誓いを貫き、世界一、明るく楽しく希望に燃える青年の連帯を、伸び伸びと広げていってもらいたい」と訴えた。
 最後に、「勝って兜の緒を締めて、これからの戦いも一つ一つ勝利を頼みます。私の総仕上げに未来の一切を託しゆく従藍而青の愛弟子が、君たちである。不二の師弟に漲る無限にして無敵の力を、いよいよ発揮して、強く賢く朗らかに勝ち進んでくれ給え!」と呼び掛けた。
 協議会では、反響を広げた各地の創価青年大会の模様が報告され、折伏・弘教と教学研鑽を通し、一段と人材育成に力を注いでいくことが討議された。
 正木理事長は、今こそ、創価の三代会長の信心を永遠に継承する時であると強調。師を求め抜く池田門下の弟子の陣列をわが地域に築こうと語った。



3、わが友に贈る

 朝の挨拶を爽やかに!
 「まず自分から」
 「心を込めて元気よく」
 清々しい声と笑顔で
 快活に友情を結べ!



4、名字の言  「大聖人の御書を敬い之に親しむこと天日を拝するが如く」。戸田第2代会長、御書全集「発刊の辞」の一文。

  「青年部教学試験3級」に、仕事が多忙な中、挑戦する男子部員宅を訪ねた。試験範囲の「開目抄」を学び合った。入会3年目の夫人も、同じ問題で行われる「初級試験」を受けるという▼御書を開き、声を合わせて拝読した。迫害が起こることを承知の上で「広宣流布の第一歩」を踏み出す経緯が記された、重要な一節である(200ページ)。さらに、御書巻末の年表もたどってみた。立宗宣言から開目抄執筆までの約20年、まさに迫害の連続であられたことが分かる▼伊豆、佐渡への流罪は、2度とも赦免され、“凱旋の日”を迎えたことを知り、夫妻は感動の表情だった。「じつは今日、初めて御書を開いたんです」と夫人が照れ笑い。今までは「大白蓮華」などで学んできたという▼「大聖人の御書を敬い之に親しむこと天日を拝するが如く」。戸田第2代会長が記した御書全集「発刊の辞」の一文である。人は毎日、天日(太陽)と共に生きる。たとえ嵐の日々が続いても、分厚くて暗い雲の向こうには必ず太陽が輝く。人が太陽と共に暮らすように、われらは御書と共に人生を歩もう――これが恩師の訴えである▼合否を超えて、試験が「御書根本の人生」の一歩になれば素晴らしい。受験者も、支える人も、「御書に親しむ夏」に。(満)



5、寸鉄

★  欧州に仏法研鑽の息吹!地涌の勇者が各国に澎湃と。平和の潮流ここから
      ◇
★ 友好拡大の8月!わが心の地図を大きく広げよ。ダイナミックに動き語れ
      ◇
★ 同志には春風の如く、自己には秋霜の如く。幹部は包容力と実行力で輝け
      ◇
★ 夏の省エネ総点検の日。庶民の知恵で無理なく工夫を。身近な実践を継続
      ◇
★ 携帯持つ子供の犯罪被害急増。被害者の95%、閲覧制限使わず。親子で確認



6、随筆 民衆凱歌の大行進 【9】伸びゆけ未来部!

 宝の師子の子を全力で育もう!  若き心の大地に信心の喜びの種を 

ひまわりの
    笑顔の花の
        未来部よ
    希望の青空
      強く伸びゆけ

  大地に根を張り、たくましく芽を吹きだし、嵐にもひるまず、ついに開花の時を迎えた喜びを、太陽に向かって全身で表現するひまわりの花――。
  その姿は、私が心から愛し、信頼する未来部の皆さんの輝きと二重写しに見えてならない。
  先日、東西の創価中学校から、校内に植えられた「ど根性ひまわり」が咲き誇っているねとの“花便り”をいただいた。
  宮城・石巻市の青年から贈られた種の一部を、学園生たちが丹精込めて育ててくれたのだ。
  この種は、東日本大震災の津波によって、海水をかぶった石巻の土地に流れ着いたもので、がれきの中で、凛として大輪の花を咲かせた。
  「ど根性」とは、どんな困難があろうとも、強く朗らかに乗り越えていく「負けじ魂」であろう。
  未来部の君たち貴女たちが、苦難にも負けず、勝利の花と咲き開くその姿は、父母の喜びであり、私の誇りであり、世界の希望であるのだ。

金の思い出を

  後継の友を励ます「未来部躍進月間」にあって、少年少女部は「きぼう作文コンクール」と「少年少女希望絵画展」、中・高等部は「読書感想文コンクール」などへの挑戦を通し、成長の節を刻んでいる。
  学会の新たな伝統になった「創価ファミリー大会」も、列島各地で賑やかに行われている。
  結成50年を迎えた高等部では根全国から代表が創価大学に集い、「夏季研修会」が行われる。無事故で、麗しい友情の連帯を広げながら、生涯にわたる原点と、かけがえのない金の思い出を築いていただきたい。
 ロシアの文豪ドストエフスキーは綴った。
  「子どものときから大事にしてきた素晴らしい神聖な思い出、もしかするとそれこそが、一番良い教育なのかもしれません」と。
 創価家族の温かな思い出を、感受性豊かな子どもたちの心に、どれほど多く残しゆけるか――。
壮年・婦人の未来本部長の方々、男女青年部の二十一世紀使命会の諸君、さらに教育本部の皆様方の最大の励ましを、切にお願いしたい。
  現在の未来部の友は、学会創立百周年の2030年を青年部の中核となって迎える、大事な大事な世代である。
  その希望の使者たる未来部の担当者の皆さまこそ、末法万年の広宣流布の沃野を切り開く誉れの先駆者だ。

座談会を舞台に

 福井の景勝・三方五湖を擁するある支部では、未来部をはじめ若い力が陸続と育っている。
  この支部には、未来部育成に当たり、初代支部長の時代から継承されてきた伝統がある。
 それを三つの柱に分ければ、第一に「座談会こそ後継者育成の舞台」という取組であろうか。
 初代支部長も、座談会を通して子どもたちを育てようと真剣だった。
 御書の拝読なども積極的に子どもたちに担ってもらう。大人は細やかに見守り、けなげな奮闘を皆で心から讃える。
 学校で頑張った報告があれば、惜しみない拍手を送る。子どもたちの顔は次第に自信に輝き、座談会が楽しみになる。

わが子の如く

  第二の柱は「未来部は皆わが息子・わが娘」。
 支部の壮年・婦人は、とても面倒見がいい。よく褒めてくれる。褒めるだけでなく、もしも人として誤った道に迷いかけた子がいたら、あえて叱る時もある。普段、大人の言うことに耳を貸さない子も、“学会のおじさん・おばさん”には、なぜか素直になるそうだ。
 わが地域の子どもたちを信じ、幸福を祈り抜いて、生命と向き合う真剣勝負――だからこそ若き心に届くのだろう。

地域の誇り語れ

  三つ目の柱は「郷土愛を育む」。
 自分たちが住む地域に、どんな広布の歴史があるのか。先達たちがどれほどの苦労を重ねて、今の地域広布の土台を築いてくれたのか。大人たちは、常日頃から子どもたちに誇りを持って語り聞かせている。
  支部内の地域で生まれ育ち、創価女子短期大学を卒業後、地元に戻って活躍する、女子部のリーダーは振り返る。
 未来部時代。勉強でも部活でも、彼女が目標を達成できたというと、学会のおばさん、お姉さんたちが共に喜び、「よく頑張ったね!」と抱きしめてくれた。反対に悲嘆に暮れた時には、「つらかったやろ・・・」と涙を浮かべて、嬉しかった時以上に、ぎゅっと抱きしめてくれた。
 自分も、大好きな故郷に尽くしていきたい――彼女は、感謝の心で華陽の友を励ます日々だ。
 この地域では、創価の学舎に、大切なお子さん方を毎年のように送り出してくださっているとも伺った。創立者として、厚く御礼申し上げたい。

広布の生命線

 日蓮大聖人は、仏の願いを、こう仰せである。
 「未来に法華経を弘めて未来の一切の仏子にあたえんと・おぼしめす」(236㌻)
  広宣流布とは、「未来一万年の衆生まで成仏せしむる」(236㌻)聖業なのだ。その生命線は、未来を開く後継の人材が、澎湃と育ちゆくことにほかならない。
 今、目の前の一人の未来部員を大切にし、全力で育てることが、御本仏に直結し、崇高な仏の振る舞いにも通ずることを、誉れ高く確信していただきたい。
  「世界広布新時代、開幕の年」である本年。
 日本の「未来部の日」に合わせ、ブラジルやイタリアなど海外の未来部から応援のメッセージが届くなど、未来部の成長と前進もまた“世界同時進行”である。

少女と母の約束

  ブラジル創価学園に通う、一人の少女部員の話を伺った。
 本年、彼女は最愛の母を、がんで亡くした。病がわかった時、母は、幼い娘に精いっぱいの笑顔を見せた。「負けないよ。先生の弟子だもの」
 闘病中、夫を入会に導き、自宅も広布の会場に提供。悩める友がいれば、何を差し置いてでも激励に飛んでいった。
  「みんなを幸せにできる人になろうね」――これが、母と娘が交わした約束だったという。
 数年に及ぶ闘病生活を生き抜き、使命を果たし抜いた母は、娘の頬に手を当て、優しく語った。
  「お母さんはとっても幸せだったわ」
 そして、創価の師弟に生き抜き、同志と後継者に恵まれた喜びを伝え、言葉を継いだ。「あなたも幸せになるのよ」
  少女部員は先日、未来部の会合に参加し、笑顔で語ったという。
 「私の胸に、お母さんは生きています。側には、いつも励ましてくれる学会の優しいお兄さん・お姉さんたちがいます。だから負けません」
 彼女は今、父と毎日、勤行に挑戦中という。そして一生懸命、勉強に励みながら、将来の夢である“平和の心を伝える歌手”を目指して努力を続けている。

学会の庭で成長

  「子どもは、学会の庭で育てていきなさい」
 これは、わが師・戸田城聖先生が繰り返し訴えておられた、信心継承の要諦である。
 学会には、一人ひとりが自身の可能性に目を開き、確かな自信と安心と希望を得ていくための豊かな励ましがある。
 そして、人間として生きていく上で、最高の誇りと自覚を持つことができる哲理である。
 「生命とは」「使命とは」「師弟とは」――担当者が真剣に語る言葉は、たとえその時は全てが理解できずとも、若き心の大地に成長の種として植わり、信心の根を深く広げていくものだ。
 何より、子どもたちが鋭敏な生命で感じ取っているのは、大人たちの「自他共の幸福を目指す真剣な生き方」であり、「正義の道を貫く勇気と信仰の喜び」であろう。
  さあ、後継者育成の夏、ともに成長の夏だ。大切な未来部を皆で励まそう!
 宝の師子の子を、全力で育てよう!
  ここにこそ、広宣流布の永遠の前進と勝利の大道があると確信して!

 学会は
   人材 湧き立つ
      大地なり
   皆で正義の
     大樹 育てむ

                                                    (随時、掲載いたします)



7、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道 42

   望来大ブロックに集っていた婦人の一人を、副大ブロック担当員が峯子に紹介した。
 「こちらの方は、ご主人を亡くされ、五人の子どもさんがいらっしゃるんです」
 「大変ですね。ご自宅は遠いのですか」
 峯子が尋ねると、婦人は答えた。
 「山を迂回しなければなりませんので、歩いて五十分ほどかかります。森を通って近道をすれば、三十分ぐらいなので、今日はそうしました。でも、一人で森の中を歩くのは怖いもので、女子部の娘も連れてきました」
 笑みの花で包むように、峯子は語った。
 「いつも遠くまで歩かれて、学会活動されているんですね。その信心の志は、女人の身で、娘さんの乙御前と、佐渡まで大聖人をお訪ねした、あの日妙聖人のようですね」
 峯子の言葉に、婦人は「まあ、私が!」と、目を丸くした。どっと笑いが起こった。
 峯子は、微笑みながら言葉をついだ。
 「信心の苦労は、必ず功徳の大輪となって花開きます。何があっても決して負けないでください。お子さんたちは、健気なお母さんの姿を手本にして、立派に生きていきますよ」
 さらに、乳飲み子を抱いた婦人に尋ねた。
 「まだ、お子さんが小さいので、目が離せませんね。何カ月になりますか」
 「はい。四カ月です」
 「子育ては、苦労も多いですが、子どもはすぐに大きくなりますよ。一瞬、一瞬を大切にしながら、広宣流布の立派な後継者に育ててください。子育てを通して、子どもから教わることも多いですよ。子どもを育てていくなかで、お母さんは、人間的に大きく成長していくことができるんです。子どもは、時に“先生”でもあるんです」
 「うちの子も先生なんだ!」という声が漏れた。すると、皆の笑いが弾けた。
 峯子は、大ブロック担当員に言った。
 「この大ブロックは明るいですね。明るさに圧倒されそうです。明るいということは、仲が良いことであり、団結していることの証明でもあるんです」



8、社説  きょう「水の日」 貴重な天然資源を大切に使う

  先日、取材した水中カメラマンが語っていた。「神奈川・相模川の源流は富士山の伏流水。透明できれいな水なのに、相模湖の透明度はかなり低い。生活排水が混入しているのです」
 日本では、蛇口をひねれば、そのまま飲むことができる水が出てくる。このことが、水に対する関心・意識を低下させる原因になっているのかもしれない。
 きょう8月1日は「水の日」。生活に欠かせない、貴重な水に思いを馳せ、水環境について考える機会としたい。
 日本の水道は世界一の水準といわれる。東京、大阪などでは沈殿・濾過だけでなく、オゾン殺菌による高度処理が行われている。だが、世界に目を向けると、直接飲めるような水道水は数えるほどしかない。アメリカでさえ大雨の後は濁った水が出てくるため、飲み水はボトルウオーターが常識になっている。
 どの国であれ、安全な水の確保は重要な課題だ。
 カンボジアの首都プノンペンでは2004年、蛇口から直接飲める水質が達成され、「安全な水」として宣言された。漏水率はわずか6%程度(日本では3%、タイ・バンコクでは20%以上)。「プノンペンの奇跡」として知られている。
 背景には、日本のODA(政府開発援助)による支援があった。内戦終了後の1993年、インフラ事業がスタート。北九州市水道局(現・上下水道局)が全面的に協力し、施設整備だけでなく人材育成にまで取り組んだ。今では、水道事業の運営、漏水の改善、料金回収に至るまで、全てを自前でまかなえるようになったという。
 安全な飲料水に恵まれない人が、世界には8億人もいる。水汲みは子どもや女性の仕事とされ、多くの時間と労力を費やさなければ、必要量を確保することができない。これが解消できれば、子どもの学習機会も増え、女性も就職の機会を得ることが可能になる。安全な飲料水の確保は、国の発展にも関わるのだ。
 国内では先月1日、公明党の推進してきた「水循環基本法」が施行された。水は国民共有の貴重な財産であることが明記され、世界に先駆けて水循環の大切さを打ち出している。普段はあまり意識しないものの、私たちの家の上下水道は、川や海などの自然とつながっている。水を大切に使うとともに、私たちは「豊かな水環境」を守るため、世界の現状と課題にも、しっかりと目を向けていきたい。



9、今日の発心 四条金吾殿御返事、1143ページ 

御書 苦をば苦とさとり楽をば楽とひらき苦楽ともに思い合せて南無妙法蓮華経とうちとなへゐさせ給へ、これあに自受法楽にあらずや、いよいよ強盛の信力をいたし給へ(四条金吾殿御返事、1143ページ・編880ページ)

通解 苦を苦と悟り、楽を楽と開き、苦しくても楽しくても南無妙法蓮華経と唱えきっていきなさい。これこそ自受法楽ではないか。ますます強盛な信心を貫いていきなさい。. 

【使命の地で新たな信心の実証を】

 いかなる時も唱題し抜いていくことこそ最高の幸せであるとの仰せです。

 わが家は祖母の病気を機縁に入会し、以来、祖母はみるみる元気になり、90歳まで寿命を延ばしました。
 私は男子部時代に牙城会で薫陶を受けました。家族で折伏に挑戦し、私も弘教を達成。抱えていた経済苦も克服し、4階建てのビルを建てられるまでになりました。
 1977年(昭和52年)9月、葛飾文化会館で本部幹部会が開催され、役員として着任していた際、池田先生に激励していただいたことは生涯の原点です。
 その後、3番目の子どもが先天性の病で大手術を受けたことをはじめ、妻の病気、兄弟、父の死などの苦難に襲われましたが、先生や同志の励ましに包まれ、乗り越えることができました。
 先生が初代総ブロック長として戦われた葛飾の地に、新たな信心の実証を!――創立100周年を目指し、戦ってまいります。
東京・葛飾戸田区副区長 岩田 嘉次



10、希望の虹 第5回 昆虫学者 ファーブル  (2014.8.1付 少年少女きぼう新聞)

命は一番の宝

 みなさん、夏休みを元気にすごしていますか?
 健康で、無事故で、楽しい思い出を、いっぱいつくってください!
 夏になると、セミの元気な声がひびきますね。
 「ミーンミンミンミー」
 「ジージー」「ツクツクホーシ」
 「カナカナカナ」
 小さな体から大きな声を出して、一生けんめいに鳴いています。
 セミがどこから来るのか、どうやって大きくなったか、みなさんは考えたことがありますか。
 セミのことを調べに調べて、“暗い地下で何年間も働いてから、やっと明るい太陽の下《もと》で短い幸せを歌っているんだ”と、セミの気持ちを思いやった人がいます。
 フランスの偉人な昆虫学者アンリ・ファーブルです。
 今回は、100年以上も世界中で読まれている『昆虫記』の作者ファーブルのことを学んでいきましょう!

       * * *

 ファーブルは、1823年、いなかの小さな村で生まれました。
 両親と弟の4人家族。まずしいくらしでしたが、家のまわりには、ゆたかな自然がありました。野原や小川が遊び場で、虫や鳥など、たくさんの生き物にかこまれ、ファーブル少年はすくすくと成長しました。
 中学校では、しんけんに勉強して、成績はクラスで一番になりました。しかし、お父さんの仕事がうまくいかず、学校に通えなくなり、働くことになってしまいました。朝から晩まで働いて、くたくたになりました。
 そんなファーブルの心の支えとなった“友だち”がいました。
 それは、小さなころから大好きだった“虫たち”です。見たことのない虫を見つけると、心がワクワク、ドキドキしました。
 ファーブルは、小さな虫の「命」に大きな「希望」を見いだしました。そして苦労に負けず、学び続けていったのです。やがて、小学校の先生になりました。
 のちにファーブルは、「歩きつづけさえすれば、行きつくところに行けるのだ。そして、たえず歩きさえすれば、力が自然にわいてくる」と語っています。
 ねばり強く努力を続ければ、必ず自分のなかに眠っている力を出せるようになるんだね。

       * * *

 ファーブルが本格的に昆虫の研究をするきっかけになったのは、野外授業の時でした。子どもたちから、ハチが巣のなかにあまいミツをためていることを教えられたのです。
 ファーブルはもっと知りたいと思い、高価な昆虫の本を思い切って買いました。その本を読んだ感動が、昆虫学者のとびらを開いたのです。
 それから、中学校や高校で理科を教えながら、仕事の合間をぬって昆虫の研究をするようになりました。
 そうして『昆虫記』の第1巻ができたのは、ファーブルが55歳の時です。そこから、さらに約30年をかけて全10巻を発刊しました。人生のすべてをかけて生みだされた本なのです。
 『昆虫記』には、1500種ほどの虫たちや動植物が登場します。私も以前から、少年少女のみなさんにすすめてきた本です。
 この本には、むずかしい言葉は使われていません。“だれにも分かりやすく、親しみやすい内容に”という思いで書かれたからです。また、だからこそ、世界中に多くの読者を広げることができたのです。
 やがてフランスでは、大統領も大臣も、この偉人ファーブルのもとを訪れ、最敬礼して功労に感謝しました。
 じつは、日本の高名な学者が、この歴史を通して、私たち創価学会の初代会長である牧口常三郎先生のことを、「国の誇り」とたたえました。
 “小学校の先生としてがんばりながら『昆虫記』を書いたファーブルをフランスが国をあげてたたえたように、同じく小学校の先生として立派な本『創価教育学体系』を書いた牧口先生のことを、日本は大事にすべきである”といわれたのです。
 ところが、当時の日本は、仏法を広めて「命の尊さ」を説く牧口先生を大事にするどころか、戦争をおし進める国の考えに反対した人物として、牢獄で死なせたのです。そのことを、牧口先生の弟子である第2代会長の戸田城聖先生は、いつも怒りで体をふるわせて語られていました。
 今年は牧口先生か亡くなられて70年になります。牧口先生の心を受けついで命の尊さを訴える創価学会が、世界から信頼される時代になっています。

       * * *

 ファーブルは、「命の尊さ」をよく知っていました。
 観察が終わると、虫の大好きなものを与えてから「よくいろいろなことを教えてくれたね、さようなら」と詰りかけ、自然にもどしたというのです。
 『昆虫記』に、こうあります。
 「一番ちっぽけなものの生命にしても、それは尊いものだ」
 この『昆虫記』からは、虫たちへの愛情や、命の力への驚きが伝わってきます。
 ──ミノムシのお母さんは、タマゴを産むと、自分が着ていた綿毛の服をぬぎます。その服でタマゴをくるみ、温めるのです。さらに子どもたちのために、葉っぱや、くきで作った家をあけわたし、子を守るようにして亡くなります。
 また、ホタルはむかしの人に「おしりにランプをもっている虫」と呼ばれていました。ある種るいのホタルのランプは、体から切りはなされても光り続けます       
 ホタルといえば、私が創立した関西創価学園や創価大学では、長年にわたり、ホタルを大事に育て、命のすばらしさを、友だちや地域の人と学びあっています。

       * * *

 日蓮大聖人は「命というものは一切の財の中で第一の財である」(御書1596㌻、意味)といわれています。
 命は、私たち人間の一人一人も、また、どんな小さな虫たちも、もっている最高の宝物です。
 ミノムシのお母さんも、命をかけて子どもを守っています。
 みなさんも、お母さんがどれほど、自分のことを大事に守ってくれているか、思いおこしてみてください。
 みんな、かけがえのない命なのです。
 ホタルのランプが光り続けたように、どんな困難のなかでも、自分を光り輝かす力を、みなさんもまた、もっています。
 みんな、すばらしい命なのです。
 もちろん、悪いことをする虫もいるし、虫が苦手な人や、きらいな人もいるでしょう。ただ、たとえば、花粉を運ぶミツバチがいなくなったら、多くの植物が、地上から姿を消してしまうといわれています。植物がなくなれば酸素がなくなって、私たち人間も生きていけなくなります。
 小さな虫であっても、大きな役目をはたしています。
 みんな、命はつながっているのです。
 だからこそ、まわりの“命”を大切にする人は、自分の命を大切にできる人です。そして、命は、みんないっしよに生きていくのです。
 この夏休み、みなさんも近くの公園や野原や水辺に行ったり、家族で旅行に行ったりした時に、たくさんの命とふれってください。そして、もっともっと元気いっぱい、自分の夢や目標に、一生けんめい挑戦してください。
 一匹の虫から大いなる希望を生みだしたファーブルのように1

ファーブルの言葉は、G・V・ルグロ著『ファーブルの生涯』平野威馬雄訳(筑摩書房)、『完訳ファーブル昆虫記(十)』山田吉彦・林達夫訳(岩波書店)から。参考文献は、砂田弘著『おもしろくてやくにたつ子どもの伝記19 ファーブル』(ポプラ社)、『ファーブル昆虫記 ここがスゴイぞ!虫のふしぎ』舟崎克彦訳(集英社)、『ファーブルの昆虫記]中村浩・江口清訳(講談社)。



11、未来の翼 世界が君を待っている 第5回 ハワイの浜辺 (2014.8.1付 未来ジャーナル) 
 

一人を大切に! ここから平和が生まれる

生きて生き抜け! 若い皆さんが輝けば世界は変えられる

 夏は、若き皆さんの生命が白馬のように躍動する季節です。
 白馬といえば、ハワイで不思議な白馬に出あいました。
 1985年の7月、諸行事の合間に、ホノルル市内の宿舎から、波音や歓声でにぎやかなビーチに目をやった時のことです。
 さっきまで何もなかったはずの砂浜に、美しく、たくましい白馬が生まれていました。無名の芸術家が彫ったレリーフ(浮き彫り)です。今にも立ち上がって、駆け出しそうな英姿がありました。
 御書には、「白馬のなくは我等が南無妙法蓮華経のこえなり」(1065㌻)と仰せです。
 白馬のいななくような朗々たる勤行・唱題から、新しい挑戦の生命が弾みます。
 さあ、今日も、白馬のように、題目を唱えながら、「勝利の夏」を元気いっぱい前進していこう!

 ハワイは、州都ホノルルのあるオアフ島や、最も大きいハワイ島など、六つの島を中心に成り立つ、世界有数の観光地です。
 日本との関係も深く、古くは1868年(明治元年)からハワイに移住する人たちがいました。
 だから、「ベントー(弁当)」「シバイ(芝居)」「ジャンケンポー(じゃんけん)」「ボン・ダンス(盆踊り)」など、日本人になじみのある言葉が今も使われています。
 あいさつの言葉は「アロハ!」です。出会った時も、別れる時も、こうあいさつします。「ようこそ」「こんにちは」「さようなら」……すべて「アロハ」と声をかけます。「お互いに愛情と敬意をもつ」という意味が込められています。
 ハワイでは、さまざまな民族が仲良く生きています。アジア系、ヨーロッパ系、アフリカ系、そして、ハワイアン(先住ハワイ人)。
 そんな人たちが、「アロハ」とあいさつを交わし、アロハの心」で結ばれた世界平和の縮図の島こそ、ハワイです。自然を愛し、家族を愛し、友を愛し、平和を愛する、友情と共生の島なのです。
 しかし、その島を舞台に非道な戦争が始まりました。1941年(昭和16年)12月7日の朝(日本時間8日未明)、ハワイにある真珠湾(パール・ハーバー)への日本軍の攻撃から、太平洋戦争が開戦したのです。
 当時、13歳の私は、兄たちを兵隊にとられて苦しい家計を助けるために新聞配達をしていました。開戦を告げる紙面を、今も忘れられません。
 ハワイでは、日系人の方たちが苦労して懸命に築き上げてきた「信頼」が、一気に崩れていきました。その不信をはね返し、アメリカヘの忠誠を証明するために、日系2世の志願兵の部隊が結成されました。勇猛果敢な攻撃で最も多くの勲章を受けましたが、最も多くの犠牲者を出しました。
 戦争ほど、残酷なものはない。
 戦争ほど、悲惨なものはない。
 -これは、私が小説『人間革命』の冒頭に書き記した一節です。
 戦争は、あの地この地に、あの家この家に、暗闇のような悲劇をもたらしました。
 太平洋戦争での日本人の死者・行方不明者は250万人、日本の侵略を受けたアジア諸国での死者は1800万人ともいわれる。日本でもアジア諸国でも、おおよそ30人に1人が戦争で亡くなったことになります。
 戦争には、勝者も、敗者もありません。
 悲惨な戦争が終わったのは、1945年(同20年)8月15日です。私は17歳になっていました。
 わが家も、私の大好きだった長兄が、ビルマ(現在のミャンマー)戦線で亡くなりました。終戦から2年もたって、その知らせを聞いた時、母が悲しみをこらえて小さな肩を震わせていた姿は、私の瞼から消えません。これが私の平和闘争の原点です。

 私は、1960年(同35年)10月2日、世界平和の道を開く第一歩を、ハワイから始めました。
 「この地球上から『悲惨』の二字をなくしたい」と願われた、わが恩師・戸田城聖先生の写真を胸のポケットにしのばせて──。
 ホテルに着いた翌日の早朝、日の光が夜の闇を打ち破るころ、私は一人、海岸を散策しました。
 そして、かつて(1954年夏)戸田先生の青春の故郷・北海道の厚田の浜辺に二人して立ち、私に言われた言葉を思い起こしていました。
 「この海の向こうには、大陸が広がっている。世界は広い。そこには苦悩にあえぐ民衆がいる。
 君は、世界の広宣流布の道を開くんだ。この私に代わって」
 恩師の遺志を継ぎ、会長となった32歳の私は、ハワイの旭日を仰ぎながら、世界平和への絶え間なき闘争を、強く心に誓ったのです。

 アロハの精神は、人種、言語等、一切の差別を超えて、人間がお互いに人間として手を結び合うところに、意義があります」
 私が親しく語り合ったハワイ州のジョージ・アリヨシ州知事が、アメリカSGI(創価学会インタナショナル)の総会で紹介してくださった言葉です。その理想の姿を、SGIに見いだされたのです。
 初めての出会いは、1975年1月22日。SGIが結成される、4日前のことでした。すらりとした長身で、九州出身のご両親の血を継いだ、凜々しく、若々しい顔立ち。前年に、日系人として初めて州知事に就任したばかりで、まさに“ハワイ新時代”の大海原へ出発された時でした。
 若き日の知事には、「弁護士になる」という夢がありました。しかし、話すことが大の苦手。“話し方を直さなければ、弁護士にはなれない”と思っていた中学生の時、学校の先生が、付きっきりで特訓してくれました。そのおかげで、悩みを克服し、弁護士になる夢をかなえることができたのです。
 そんな知事が、大切にしている言葉がありました。それは、お父さまの口ぐせでもあった「おかげさまで」という日本語です。「あなたがいて、私がいる」という人間への信頼が脈打つ言葉です。
 現実社会に目を向ければ、他人を不幸にしてでも、自分さえよければいいという、わびしい姿が多いかもしれない。その中にあって、「おかげさまで」という感謝の気持ちこそ、心の砂漠に潤いを贈ります。平和の原動力ともいえましょう。
 感謝の人は、恩を知り、その恩に報いようとする。だから、人のために自分が動きます。
 反対に、感謝を忘れた人は、自分のために人を動かしてしまう。その「自己中心性」「エゴイズム」が、他者への想像力を失わせ、戦争を生み出してしまう。
 未来部の皆さんは、身近な人に感謝し、「ありがとう」の心と言葉を伝えていける「ピース・メーカー(平和をつくる人)」であっていただきたい。
 特に、お父さん、お母さんには、計り知れないほどの恩があります。皆さんは、ぜひとも親孝行を、お願いします。

 アリヨシ州知事は、「違うから争うのではなく、違うからお互いを理解し合う、これがハワイの生き方です」と訴えられました。
 そのハワイから、断じて平和の世紀をと、私は誓い、行動してきました。
 初めてハワイを訪れた際、私はホノルルの町を一望するパンチボウルの丘にある「国立太平洋記念墓地」を訪問しました。そこには、真珠湾をはじめとする第2次世界大戦、朝鮮戦争やベトナム戦争などの戦没者が眠っています。
 私は墓地を一巡して、それぞれの墓に刻まれた名前を胸にとどめ、仏法者として深い祈りを捧げました。その後も、ハワイを訪問した折、ここを訪れました。
 81年に真珠湾攻撃で沈没した戦艦アリゾナの記念館を訪れた際にも、私は戦没者の氏名が刻まれた場所に献花し、犠牲になられた一人一人の名前を見つめて、題目を唱えました。
 「祈り」とは「誓願」です。断じて平和な世界を築くことを、私はその方々に固く誓いました。
 2000万人を超える太平洋戦争の犠牲者には、その一人一人に名前がありました。その誕生を喜んだ家族がいました。愛する友がいました。そうした人々と共に、「いのち」という最高の宝をもって生きていました。
 アメリカ人である前に、日本人である前に、皆、同じ「人間」だったのです。

 95年1月17日、阪神・淡路大震災が起きました。私は当初、予定されていたハワイヘの出発をぎりぎりまで遅らせて、被災地への救援の手を打ちました。ハワイでの予定を最短に凝縮し、終了後、関西に直行するようにしました。
 ハワイ到着の翌日、私は英知の殿堂・東西センターでの講演に臨みました。私は、まさに武器を手に戦いを始めようとする二つの部族の間に平和をもたらした釈尊の勇気の対話に触れ、語りました。
 ──人間を分断するのではなくして、人間としての共通の地平を見いだそうとする智慧が、今こそ要請されている、と。
 たとえすぐに分かり合えなくとも、「人間」という次元で話し合えば、分かり合える。必ず戦争はなくせる──これが私の信念です。この「信念の松明」を、私の命である皆さんに託したいのです。

 ハワイの英知の言葉は、こう教えます。
 「いのちはいつでも新しい可能性を見せてくれる」
 なかんずく、若き「いのち」である皆さんは、いつでも新しい「無限の可能性」に満ちています。ゆえに、自らを決して卑下してはならない。
 若い皆さんが、生きて生きて、生き抜くこと、それ自体が「平和の光」です。
 皆さんが生き生きと躍動していくならば、世界は、いくらでも変えていけるのです。
 日蓮大聖人は、「命というものは一切の財の中で第一の財である」「宇宙全体に満ちた財も、命には替えられないのである」(御書1596㌻、通解)と仰せです。
 「いのち」の中に、すべてが入っています。その宇宙一の宝物である「いのち」を、君も、貴女《あなた》も輝かせることができるのです。
 「人生」は、「人が生きる」と書きますが、「人と生きる」とも読めます。
 自分は誰と生きているのか──ご両親、兄弟姉妹、クラスメート、クラブの仲間、地域の創価家族、未来部の同志……具体的な名前をあげて、その人を思い浮かべてみましょう。
 その一人一人を大切にすることが「平和」そのものです。
 父母《ちちはは》の笑顔、笑い声。
 あの子の優しさ、強さ。
 この友の輝く瞳、頑張る背中。
 わが同志の真心の励まし。
 その一つ一つを当たり前と思わず、「おかげさまで」と感謝し、応えていくこと。それが最も正しく、最も確かな「平和の一歩」です。
 ハワイのことわざには、こうあります。
 「その花は小さいけれど、周囲の草によい香りを運ぶ」
 どんなに小さくとも花は花です。周りをよき香りで包むことができる。皆さんが、親孝行で、友情で、笑顔の花を咲かせれば、そこを必ず、「平和の楽園」「幸福の花園」にしていけるのです。
 さあ、勇気のエンジンを始動させ、世界の友と「平和の地球」をつくる大航海に出発しよう!

ハワイのことわざは、デブラ・F・サンダース著『日々是布哇』北山耕平訳(太田出版刊)と‘ULU project.著『アロハの贈りもの』(阪急コミュニケーションズ刊)から。太平洋戦争の犠牲者数は『日本大百科全書』(小学館刊)による。


【社会の情勢】
 

◆ 5社が増益・黒字転換 コスト削減など奏功 電機大手
◆  電力決算、4社が赤字 円安による燃料費増補えず
◆ 復興予算35%未執行 入札不調など 13年度
◆  デフォルト不可避 アルゼンチン債務交渉決裂

2014/8/2(土)の聖教

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2014/8/2(土)の聖教


1、アルゼンチン「アンネ・フランク・センター」が池田大作SGI会長に顕彰状

 南米アルゼンチンの教育団体「アンネ・フランク・センター」から、池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長に顕彰状が贈られた。これは、長年にわたる世界の平和と、勇敢な精神を持った青年育成への貢献を讃えるもの。授与式は、同国SGIの女子部・池田華陽会総会の席上、盛大に開催され、同センターのエクトル・シャロム・センター長らが祝福に駆け付けた(7月13日、首都ブエノスアイレスのアルゼンチン文化会館で)。
 「きょう皆さんにお会いし、あらためてSGI会長の偉大な人類愛を感じました」。授与式であいさつに立ったシャロム・センター長は感慨深く語った。
 ――アンネ・フランク・センターの設立は5年前。ドイツ生まれのユダヤ人少女アンネ・フランクの生涯を永遠にとどめ、人権と平等のための教育の普及を主な目的とする。
 ナチスの迫害を受けたその生涯は、家族と共にオランダの隠れ家に追われた後、強制収容所で亡くなるまで厳しい苦難が続いた。「アンネの日記」は、隠れ家での生活を記した遺筆を父親が出版したもの。逆境の中でも希望を失わない少女の姿は、今も人類に勇気を与える。
 一方、創価の歴史も迫害と共にあった。
 牧口初代会長は、日本の軍部政府に抗して獄死。生きて牢を出た戸田第2代会長が学会を再建した。
 志を継いだSGI会長もまた、事実無根の冤罪で不当逮捕された。2週間にわたって勾留され、釈放後、約4年半の法廷闘争を経て、無実を満天下に示した。
 その後、SGI会長のリーダーシップにより、生命尊厳の仏法を基調とする平和・文化・教育の運動は、192カ国・地域に拡大。社会貢献の青年群を各地に輩出してきた。
 センター長は、アンネ・フランクと響き合う創価の精神に感銘。今回の顕彰の授与を決定したのである。
 センター長の署名が刻まれた顕彰状には、「アンネ・フランクは現代に生きる私たちに勇気の心を残しました。その心を掲げ、青年の育成と平和建設に寄与された池田先生の多大なる功績を讃え、これを表します」と綴られている。
 授与式では、センター長からサノ女子部長に顕彰状と記念品が託されると、会場から大きな拍手が送られた。
 センター長は呼び掛けた。「私たちのセンターとSGIは、永遠の絆を結んでいきましょう!」
 終了後、列席した来賓は感激を語った。
 「若い時にSGI会長の著作を読んだことを思い起こしました。偶然ではないと感じ、感動でいっぱいです」
 「生命尊厳の哲学に基づき、希望の社会の建設を目指すSGI会長に敬意を表します」
 式典に先立ち、女子部の代表が、アンネ・フランク・センターを訪問、見学した。



2、御書とともに  名誉会長が指針を贈る Ⅱ(21)行学練磨の有意義な夏を

御文 然れども此等の人人には・ゆづり給はずして地涌の菩薩に譲り給へり、されば能く能く心をきたはせ給うにや(四条金吾殿御返事、1186㌻)

通解 しかしながら、仏はこれらの人々(舎利弗や迦葉、観音や妙音等の菩薩)には妙法を譲られないで、地涌の菩薩に譲られたのである。ゆえに、これら地涌の菩薩は、よくよく心を鍛えておられたのであろう。

【同志への指針】

 大聖人は断言なされた。
 なぜ釈尊は、地涌の菩薩に付嘱したのか。それは、地涌の菩薩が心を強く鍛えていたからである、と。心を鍛えずして、悪世末法の広宣流布を成就することはできない。
 創価学会も、この精神のままに行学錬磨に励んできた。とりわけ夏の鍛錬は牧口先生以来の伝統である。
 張りのある勤行からスタートし、有意義な成長の夏に!



3、わが友に贈る

 さあ友好拡大の時!
 新たな出会いは
 人生を豊かにする。
 古き友人を大切に
 垣根のない交流を!



4、名字の言  打ち水のタイミング一つにも、相手を思う誠実な人柄が!

  梅雨が明けた後の7月下旬の昼下がり、学会の会館の前で、運営役員が水をまいていた。通りがかった女性が「涼しいね」。子どもたちは、小さな虹に歓声を上げた▼猛暑にひとときの涼を演出する打ち水。気温が下がり、そよ風が発生するとの実験結果もある。節水の観点から、水道水ではなく、風呂の残り湯などの二次利用水、ためた雨水を使うのが望ましい▼「武士町や四角四面に 水を蒔く」とは小林一茶の句。江戸時代の俳句や浮世絵には、打ち水がたびたび登場する。エアコンや扇風機などない時代、暑さを和らげる知恵として、打ち水は庶民の生活と、今よりずっと深く関わっていた。土埃をおさえる効果も。また茶会では、礼儀作法として打ち水が行われる▼実業家・松下幸之助氏が京都の別邸「真々庵」に池田名誉会長を迎えた際、到着時間を見計らって何分前に最後の打ち水をすればいいのか、直前まで夫人と話し合っていたという。靴を湿らせず、かつ石の道を乾かさず、最もしっとりした状態で迎えたい――。打ち水のタイミング一つにも、相手を思う誠実な人柄がにじむ▼近隣で、帰省先で、人と触れ合う機会が増える8月。こまやかな思いやりで、心から心へ、さわやかな友情の風を吹かせたい。(肇)



5、寸鉄

★  会長は仏教の国際化に貢献―米博士。生命尊厳の哲理こそ世界平和の基軸
      ◇
★ 精神的結合への手段はただ言葉だけ―文豪。励ましと触発の対話を今日も
      ◇
★ 星空に親しむ週間。煌めく大宇宙の律動。天見上げ親子の絆強める一時を
      ◇
★ 夏型交通事故の半数超が観光や帰省中と。無理せず休憩を。無事故最優先
      ◇
★ 危険ドラッグ、40万人使用。大麻の40倍の作用も。悪の根断つ抜本対策急げ



6、
響き合う魂 SGI会長の対話録 第43回 台湾・中国文化大学 張鏡湖理事長
 

  教育と文化による平和を 「正道」を継ぎ共に進まん 

   
「正道を継ぎ共に進まん」
 台湾の著名な月刊文芸誌に、こんな活字が躍ったのは1995年12月だった。
 創価学会の牧口常三郎初代会長と戸田城聖第2代会長が、日本の軍国主義と戦い、命に及ぶ弾圧にも信念を貫いたこと。両者の精神を継ぐ池田SGI会長が、世界の指揮者と対話を重ねていること。そのSGI会長が歩む「正道」を、自身も一緒に進みたい――文章は三代の会長への敬意に満ちている。
  著者は張鏡湖氏。台湾屈指の総合大学である、中国文化大学の理事長を務める。

                                       

 「『文化』を冠した大学の名前が素晴らしい。創価大学も当初『創価文化大学』との名称も考えたのです」
 SGI会長が語ると、張理事長は深くうなずいた。94年11月24日、2人が初めて会見したのは、九州・福岡だった。
 創立者であった父親の意志を受け継ぐ張理事長。
 大学を創立して師匠の夢を実現させたSGI会長。
 大学とは。教育とは。平和とは。青年の成長に生涯を捧げる2人の情熱が、重なり合う。
 張理事長は地理学者。環境問題にも造詣が深い。米国のクラーク大学、ハーバード大学、ハワイ大学等で研究を続けた。
 SGI会長を知ったきっかけは一冊の本だった。イギリスの歴史家アーノルド・J・トインビー博士とSGI会長の対談集『21世紀への対話』である。
 理事長はトインビー博士の業績を仰ぎ見て、著作に親しんでいた。だからこそ大変な刺激を受けた。あの博士が対談した東洋の一宗教者とは一体・・・。
 対談集をひもとくほどに、SGI会長に引き込まれた。
 “東洋の思想に基づきながら、文化や思想の違いょ超えて真の寛容性を体現している”
 出会った時には既に、各国での講演で、SGI会長の思想を、自ら紹介するまでになっていた。

                                          

  これまでの語らいは7度。
 会見のたびにSGI会長は、張理事長の父である地理学者・張其昀博士の生涯に触れた。
 張博士は台湾の教育大臣として数多くの大学建設を推進し、図書館や博物館なども整備。台湾の高等教育を築いた。
  大臣の職を終えた後の62年、中国文化学院(現・中国文化大学)を創立した。
 「創立に当たっては、『弘毅』の二字、すなわち“大いなる忍耐”を片時たりとも忘れたことはなかった。堅忍不抜の心で、ひたすら成就を目指し、断じて毀誉褒貶によって志を曲げたりしなかった」
  苦難の道のりだった。一本の草木、一個のレンガに至るまで創立者自ら調達した。優秀な教員を、一人また一人と集めた。
 一方、裏切りや詐欺にもあった。コートなしで冬を過ごす。
 「借金は私が工面し、債務は私が返せばよい。借金を返せず、牢に入らねばならぬとなれば、私はそれでもかまわない! 諸君が向学に励んでくれれば、それが何よりの私の慰めである」
  学生愛は、大学関係者の胸を打った。職員は手当の支給がなくとも不平を口にしなかった。創立者の理想を手伝おうと、一丸で大学建設に取り組んだ。
  朝から晩まで仕事をする父の姿を、張鏡湖氏は目に焼き付けた。「終日、黙々と仕事に励んでいる父の姿こそが、私にとっての何よりの手本でした」
 父は85年、息を引き取る。まだまだ大学の財政は厳しい。そこで、氏が立ち上がった。地理学者としてアメリカで研究と教育に没頭する生活に別れを告げ、台湾に戻った。
 大学の理事長に就任。大学は巨額の夫妻が残っていた。教職員と力を合わせ、改革を断行した。研究環境の整備に努め、2万6000人以上が学ぶ総合学府に発展させた。
  「人間には悲観主義者と楽観主義者がいます。悲観主義者は感情に支配されやすい。楽観主義者は意志が強く、精神が強い人です。父は、すごい楽観主義者でした。何があっても、あきらめない人でした。だから私も楽観主義です。大変な赤字でも頑張れました」
  99年9月の台湾大地震の際も、張理事長の指揮のもと、罹災した学生を全力で支援。教職員たちは全員、自らの給料を割いて慰問金に当てたという。
 学生のために!――父かにら継いだ、大学の根本精神である。

                                       

 中国文化大学が「文化」の名を掲げるのは、中華文化の発揚を目的としていることを表す。その真髄とは、「『王道の文化』にあり、それは、力や権威で人を従わせるのではなく、徳をもって感化する文化です」と張理事長は述べる。
  「大事なのは、『どうやって平和をつくり出すか』です。世界に調和をつくるため、文化・学術などの面での努力が大事です」と張理事長。
 「『平和の文化』の創造が、ますます重要です。『文化』の二字こそ、人類の宝冠です」とSGI会長。
 平和の文化の創造による王道を歩め! 人間主義の正道を征け!――両者が紡ぎだすメッセージである。
 中国文化大学は2003年、SGI会長の思想と行動を研究する「池田大作研究センター」を、
張其昀博士の字「暁峯」を冠する「暁峯記念館」に設置。2007年から「池田大作平和思想研究国際フォーラム」を開催し、毎回、張理事長が演壇に立つ。
 今年3月第8回フォーラムでは、「創価学会と池田大作先生の世界平和への貢献」と題して、SGIが192カ国・地域に平和の文化を広げる模範の姿を紹介。張理事長は、毅然とその理由を語った。
  「古今東西の文化や歴史、宗教に精通する池田先生のリーダーシップがあればこそです!」



7、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道43

  峯子は、望来の大ブロック担当員宅で懇談したあと、皆と記念のカメラに納まり、笑顔で握手を交わした。それから、十二日に行われる、望来大ブロック婦人部総会の会場となる家へと向かった。
 車中、同行してくれた地元の婦人部幹部から、「会場のご主人は未入会ですが、奥さんの信心には協力的です」と聞かされた。
 峯子は、“ぜひとも、ご主人と会い、心から御礼を言いたい”と思った。
 人と会い、交流を結び、学会理解の輪を広げていく――その積み重ねが地域広布の堅固な土壌をつくる。友好なくして広布はない。
 会場提供者の夫妻がそろって、峯子を迎えてくれた。しかも、主人はネクタイをして、スーツ姿で待っていてくれたのである。彼は、会長の夫人が来ると聞き、いたく緊張していたようであった。
 総会の会場となる仏間に通された。峯子は正座し、丁重にあいさつした。
 「いつも、ご尽力をいただき、誠にありがとうございます。また、このたびは、お宅を婦人部総会の会場として使用させていただくことになり、心より御礼申し上げます」
 主人も正座し、「うちでよければ、いつでもお使いください」と言ってくれた。
 部屋には、婦人部総会の式次第が書かれた模造紙が張られていた。峯子が尋ねた。
 「達筆ですね。どなたがお書きくださったのですか」
 「主人です」
 「まあ、そうですか。見事な字ですね」
 彼は、顔を赤らめ、額の汗を拭った。
 「こうしてご主人様が、陰で支えてくださっているからこそ、この地域の学会の発展があるのだと思います。ありがたいことですわ。これからも、ご協力のほど、よろしくお願いいたします」
 峯子は、深く頭を下げた。
 夫妻と共に記念撮影もした。主人も、次第に緊張が解け、笑顔での語らいとなった。
 この二カ月後、彼は入会している。



8、みんなで学ぶ教学 新会員のための仏法入門 【5】  立正安国
 (作業中)



【社会の情勢】
 

◆ 資源開発で連携強化 防災面の協力拡大も 日チリ首脳会議
◆  「健康寿命」延長へ提言 現役時代から生活改善を 厚労白書
◆ 企業の1割上方修正 消費税影響、想定下回る 4~6月期時事通信集計
◆  台湾・高雄で大規模爆発 可燃ガス原因か 26人死亡
◆ ユニークな節電対策続々 官民挙げて知恵絞る 電力不足回避へ
◆ 世界一の木 葉表面から水分吸収 高さに比例し組織発達

2014/8/3(日)の聖教

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2014/8/3(日)の聖教


1、サンデーリポート 世界の座談会 多様性輝くシンガポール 

   
シンガポールは、東京23区ほどの小さな国土に、約540万人が暮らす都市国家。国民の多くがマンションに住む。パセ・リス第1地区の座談会場も、高層団地の一室だった。
 座談会は7月27日の午後2時から。開始15分前には、玄関に靴やサンダルがあふれる。
 「皆さん、ようこそお越しくださいました!」。100人ほどが集まり、元気な司会の第一声でスタートした。
 今月9日に独立49周年を迎えるシンガポールは、世界を結ぶ貿易、交通、金融のハブ(ネットワークの中心)となることで「奇跡」とも呼べる成長を遂げてきた。中華系の人が7割を超えるが、マレー系、インド系の人も多く、多民族・多言語・多宗教からなる多様性の国家。
 世界から企業が集まり、国外から来た滞在者が、人口の4分の1にも上るという。そうした国情を反映して、座談会には、フィリピン、マレーシア、タイ、日本の出身者の姿も。
 池田SGI会長は1988年、95年、2000年の3度、同国を訪れている。
 2000年11月の訪問では、オーストラリア・シドニー大学の留学生の卒業式典の席上、名誉文学博士号を受章。SSA本部を初訪問し、各部の代表と記念撮影に納まった。
 同地区で長年、婦人部長を務めた林由美子さん(現・地区名誉幹事)も、3度の訪問のたびに、出会いを結んだ一人だ。
 地区部長の?端祥さんは2000年の訪問の折、創価班として着任。SGI会長と記念撮影したことが原点だと話す。地区婦人部長の?俐〓さんは、夫の病や経済苦を、師の指導を糧に信心根本で乗り越えてきた。
 「師弟の誓いに心を一つにして、地区の一人一人を大切にしてきました」と3人は口をそろえる。
 座談会では、車いすの壮年がハーモニカを巧みに操り、「母」の曲を披露。壮年と婦人による小説『新・人間革命』の寸劇に続き、壮年部、女子部、婦人部の3人が体験発表した。
 御書講義などの後、未来部員は「フォーエバー・センセイ」を元気いっぱいに歌った。
 未入会のインド人の青年が、参加していた。既に題目を唱えていて、座談会の参加も、これが初めてではないという。
 「体験発表に大変、感動しました。多くの人は、人生の課題を避けようとしがちですが、SGIの人々は真正面から向き合い、乗り越えようと挑戦しています。将来は母国に戻り、この仏法を伝えていくつもりです」
 2000年の訪問の際、SGI会長は、「東西の十字路」として発展してきたシンガポールの歴史に触れ、励ましを送った。
 「シンガポールは『世界の未来図』である。『シンガポール人』とは、『世界市民』の異名といってよい。私はシンガポールに期待する」「世界融合の灯台・シンガポール万歳!」と。
 鄭永吉理事長、陳美華婦人部長は語る。
 「多様性と調和を尊重するSGIの理念は、まさにシンガポールの理想と一致します。世界中から人が集まるこの国で仏法を広げることが、世界広布新時代のモデルになると確信しています!」



2、わが友に贈る

 仏の別名は
 「能忍」(よく忍ぶ)。
 環境に紛動されるな!
 自ら誓った使命の道を
 辛抱強く歩み抜け!



3、名字の言 〝団結して一つのものをつくり上げる喜び〟――彼女たちは、婦人から多くのことを学んだ。その感謝の気持ちを、「母」の歌に託してたのだ。

  〽母よ あなたは・・・・・・。福井の青年平和大会が終わった後のこと。女子部の合唱演目に出演したメンバーが突然、合唱指導を担当した婦人を前に、「母」を歌い始めた▼婦人は、腎臓の機能が低下する病を発症。人工透析の治療を続けて、5年がたつ。幼いころから音楽が好きで、結婚するまで音楽の教師を務めた。合唱の指導を頼まれた婦人は、〝女子部の成長に貢献したい〟と喜び勇んだ▼婦人の真心が、練習に汗を流す中で、女子部のメンバーに伝わった。〝心を磨くことで、歌も磨かれる〟〝団結して一つのものをつくり上げる喜び〟――彼女たちは、婦人から多くのことを学んだ。その感謝の気持ちを、「母」の歌に託して伝えたのだ▼藍の草から取る青い色は、何度も染めることで、藍よりも青くなる。御書に引用された「従藍而青」という言葉を、私たちは、弟子が師を、後輩が先輩を超えて成長していく姿と捉えて、人材育成の指針としてきた。全国の創価青年大会で繰り広げられた、青年の成長のドラマの陰には、必ず先輩たちの祈りがあり、励ましがある▼藍染めの原料になる植物の藍は、8月いっぱいが収穫の時期という。大会で決意した青年たちが、さらに成長の葉を茂らせるよう、この夏も応援を続けよう。(芯)



4、寸鉄
 

★  会長は世界規模で人々の心を救う実践を貫いた―博士。誉れの弟子よ立て
      ◇
★ 夏の列島、音楽隊・鼓笛隊が行進!勇気と希望を送る妙音菩薩。皆が大喝采
      ◇
★ 北陸が青年拡大躍進月間を意気高く。不屈の同志よ!仰ぎ見る勝利城築け
      ◇
★ 「人は教えるうちに学ぶ」哲人。後輩の育成に全力を!自他共の大成長の道
      ◇
★ 日本人男性の平均寿命が80歳に。女性は世界一の86歳。充実の幸齢社会を



5、名誉会長と共に 新時代を開く 【28】朗々たる勤行で日々勝利 

 勤行・唱題は、自分と大宇宙が交流しゆく儀式である。
 自分の中にある「宝の蔵」を開ききっていく。わが生命の泉から、限りない智慧と慈悲と勇気をくみだしていくのだ。
 朗々たる勤行で、満々たる生命力が湧かないわけがない。
 日蓮大聖人は仰せである。
 「白馬がいななくのは、我らが唱える南無妙法蓮華経の声である。この唱題の声を聞かれた梵天、帝釈、日月、四天等が、どうして、色つやを増し、輝きを強くされないはずがあろうか。どうして我らを守護されないはずがあろうかと、強く強く思われるがよい」(1065㌻、通解)
 我らの題目は、諸天善神を動かし、我らを、そして一家を、社会を守り、栄えさせていく。
 強い強い信心があれば、必ず一切の道が開かれていく。
 たとえ、苦しいことや嫌なことがあっても、いかなる状況になろうとも、題目を唱え抜いていくのだ。どんなことも祈り抜いていくのだ。御本尊に語り掛けるように祈るのだ。
 目には見えなくとも、願いを叶えるために、全宇宙が動く。一番、悩んだ人が、一番、偉大な人生となっていくのである。
 祈りから、全ては始まる。

                  *   *

 青年部をはじめ、秋の教学試験への取り組みも進んでいる。
 教学を学ぶ人は、「哲学者」である。哲学とは、よりよく生きる「智慧」である。戸田先生は「仏法で学んだことは、どしどし口に出して話しなさい。そうすれば、やがて身につくものです」と語られていた。
 先生の教学は、どこまでも、「実践の教学」であり、「広宣流布の教学」であった。今こそ正義を学び抜き、生涯不退の原点を築いていただきたい。
 暑い日が続く。健康は智慧である。聡明に工夫し、心晴れ晴れと大成長の日々を送ろう!



6、信じ抜く 教育本部が開く未来 第2回 子供を育む地域力

  この沖縄のご婦人。2年前に定年退職したはずなのに、毎日、何かと忙しい。
  糸満市不登校・引きこもりサポートの会の一人として、悩んでいる子どもたちに寄り添ったり、教員養成学院の非常勤講師として、青年たちを教え、励ましたり。
  移動の道々では、街の人から気さくに声を掛けられる。地域のママ、飲食店の店員さん、巡回中のお巡りさんからも「こんにちわー」「どこ行くの?」「元気そうでよかったさあ」といった具合に。
  新垣千鶴子さん(圏副教育部長)は市立小学校の元校長先生。5年の在任期間の取り組みが「いじめ撲滅・不登校ゼロを実現した学校づくり」と題して、大学の教育研究誌に掲載されたこともあるという。
 ――なるほど。いじめ問題に挑んだ“敏腕校長”として有名なんですね。
 「とんでもない! みんなに助けられっぱなしのドタバタ校長でしたよ」と、笑う新垣さん。
大変なことも、うれしいことも、教職員の方々や住民の皆さんが全部、分かち合ってくださったから・・・」
 新垣さんの学校づくりとは、地域力をフルに生かした“チーム戦”だった。なぜ皆が一つになれたのか。「私ができたことは一つだけ。一人を大切にすることでした」

私たちは宣言します! いじめを追放することを

夢は大きく

 一人を大切に――そのぬくもりを、教えてくれた人がいる。
 36年前。1歳半の長男と生後5か月の次男を置いて夫が突然、蒸発した。お金も、仕事も、頼る当てもない。新垣さんは世の非情を呪った。
 4畳半の一室に母子3人で身を寄せ合う。寝息を立てるわが子を見つめ、“いっそ一緒に・・・”と思い詰めては、ハッと我に返る。自分が惨めで、悔しくて、涙が止まらない。
  支えてくれたのは、地区担当員(当時)の田上倫子さんだった。誰からも慕われる“地域のお母さん”のような人。毎日、励ましに来てくれた。愚痴を聞いてくれた。「おなかすいたでしょう」と、自宅に招いてくれた夜も、何度あっただろう。
 「大きな夢を持つのよ。あなたなら必ずできるわ」
 こんな私を見捨てずに信じ抜いてくれる人がいる。それだけで、こんなにも心がふっくらするんだ――新垣さんは夢を見つけた。
 それは、人生の師・池田名誉会長が“最後の事業”と定めた「教育」。子育てをしながら通信教育に学び、1982年春、念願の小学校教諭になったのである。
  ひた走った、教育の道。2007年、糸満市内の小学校校長に。その年の秋、5年生の恵太くが(仮名)がいじめに遭っている事実をつかんだ。誰も信じられなくなっている彼の姿が、かつての自分と重なる。見過ごせるわけがない。新垣さんの挑戦が始まった。

心を合わせて

  いじめは「いじめる人」「いじめられる人」「はやしたてる人」「傍観する人」の4層構造からなる“集団の病理”だ。場当たり的な個別対応は、問題をこじらせる場合が多い。
 「一人くらいで」とか、「これしきで」とか、いじめを少しでも容認する空気があれば、それは驚くべき速さで学校全体に広がる。一学級の応急処置では、いじめという“ウイルス”は人を変え、場所を変え、何度も息を吹き返すだろう。
  全児童・全教職員・全保護者が心一つに足並みを揃え、「いじめを絶対に許さない」という気風を築かなくては。一刻も早く!
 「『いじめ追放プログラム』を立ち上げます!」
 新垣さんは全教職員を前に訴え、理解を求めた。その内容とは――。
 ①決められた週に全学級が一斉にいじめに関する道徳授業を実施。学級の新しい規範として、「いじめ追放の決まり」を全員の合意で作る。
  ②各学級の決まりを「いじめ追放宣言集会」で発表する。保護者代表もいじめ追放宣言をアピールする。
  ③意識継続のために、毎週水曜に全員が「オレンジリボン」を胸に付ける。
  ④定期的にいじめの経過を観察し、指導に生かす。
  ――新垣さんは心に決めた。「教職員がいじめ問題に集中できる環境を、私が責任を持ってつくるんだ」
  当時、学校が抱えていた問題はいじめだけではなかった。学力向上対策も待ったなし。
  だが“一人が大切にされない学校”で、どうして子どもたちが安心して学ぶことなどできよう。
 「学力よりも、いじめをなくすことが大事です」。こう言い切る新垣さんのリーダーシップに、どれほど皆が頼もしさを覚えたか。
 もちろん学力対策を諦めたわけではない。新垣さんは“地域力”を学校に導入した。保護者や地域の大人で構成される学習支援ボランティアを立ち上げ、放課後の補修などを依頼。教員の負担は軽減された。
 学校と地域の交流も活発になった。さらに大人たちが“生きがい”を得た。
 学習支援ボランティアの責任者を務める桃原靖さんは、不登校気味の児童とキャッチボールをするなど交流を重ねたことで、児童が元気になっていく姿が何よりうれしかったという。
  「それをさ、新垣先生がやたら感謝してくれんの。もう最高の笑顔で。「ありがとう!」って。もっと頑張ろうって思うじゃない」

一人を大切に!それが人間教育

人のぬくもり

 学校に、“人のぬくもり”を吹き込むこと――それが新垣さんが自らに課した戦いだった。
  「いじめはダメ」だけでは足りない。「仲が良いのはこんなに素晴らしい」――そう心から思える世界を、実感させてあげなければ。
  だからまず、教職員や地域の大人たちが仲良くなることだ。地域の人が学校を訪れた時は、新垣さんが真っ先に笑顔で出迎えた。教職員の一挙手一投足に感謝を伝えた。心掛けたのは、「当たり前を当たり前にしないこと」。子どもたちに対しては、なお一層。
 挨拶してくれて「ありがとう」。あの子に優しくしてくれて、「ありがとう」。今日も元気に登校してくれて、「ありがとう」――。
 「先生! 私、こんないいことやったんだよ!」と、児童たちが次々と報告してくるようになった。問題行動が多い子ほどギュッと抱きしめ、大きな声で褒めた。自分たちがした“いいこと”を、先生は、ちゃんと見てくれている――そんな安心感が広がった。
  ある日、恵太君と同じクラスの7人が校長室にやってきた。「恵太君の応援隊になりたい」と。休み時間になると、彼らが一緒に遊んでくれた。クラスの中に恵太君の“居場所”ができた。笑顔が戻った。
 さらにこの7人のうち3人が児童会役員選挙に立候補。「いじめをなくし、明るい学校を作ろう!」と、全児童に呼び掛けたのだ。
  子どもたちの成長に保護者も感化された。「いじめ追放宣言集会」には、教師や地域の大人たちを前に、自らの言葉で堂々と語る児童たちの姿があった。
  「私たちは宣言します! この学校から、いじめを追放することを。友だちを大切にすることを!」
 軌を一にして学校全体の学力が向上。不登校もゼロになったのである。

 校長の任期が最終年度を迎えた2011年夏、新垣さんの携帯電話が鳴った。田上倫子さんの長女・裕子さんからだった。
 ――母が、85歳の天寿を全うしました――
 「ぜひ」と頼まれ、友人葬で弔辞を読むことに。文案を書いては消し、書いては消しを繰り返しながら、自然と涙があふれてくる。

 貴女と出会ってから30年以上が立ちました。「大きな夢を持ったのよ」。その励ましを胸に、好調になっても努力を重ねました。週末は大学院で学び、昨年には「学校教育学博士号」も取得できました。その報告をした時の貴女の笑顔は、今も忘れられません。
 「一人を大切に」。貴女のその生き方に、私も救われた一人でした。貴女は教師ではなかったけれど、人間教育に最も必要なことを教えてくれた偉大な母でした。貴女がいてくれたから、今の教育者としての私がいます。
  「一人を大切に」。貴女のその心は、貴女の笑顔とともに、私の胸に永遠に生き続けるでしょう。その心を、子どもたちにも伝えていきます。

 同年に全国の小学校で実施された意識調査がある。
 いじめは、どんな理由があってもいけないことだと思うか――。新垣さんの学校の児童たちの実に98%が「思う」と回答。「学級生活に満足している」と答えた児童は、94%に上った。

【編集後記】
  「うちの地域では無理ですよ。新垣さんの学校のようにはできません」。こう口にする教育関係者も少なくないという。
 新垣さんは首を横に振る。「まず教師が信じなきゃ。子どもと同じくらい、保護者を、地域の力を」。信頼感は必ず伝播する。“逆もまた真なり”で、不信感もまた――。「だから私は、“信じ抜く”って決めたの」
 名誉会長は30年前に発表した“教育所感”を、教育部への期待で結んでいる。「教師の強い一念はまた、父母の行動に、そして地域社会の上に反映していくことは間違いありません」と。師の言葉を人生懸けて証明する友が、この沖縄にもいた。(宣)



7、社説  環境省の「クリーンデー」  観光期に自然の美化を考えよう
 

   時、まさに夏のレジャーシーズン。自然公園に限らず海や山など大自然を身近に感じることも多いはず。環境の保護や維持・美化について考える機会にしてはどうだろう。
 例えば、つい、何気なくしてしまいがちなごみのポイ捨て。
 毎年30万人余の登山客が訪れる富士山で清掃活動に取り組むアルピニスト・野口健さんは、ポイ捨てをする人に「悪意」があるわけではないという。野口さんが指摘するのは「無知」。自分の行為がどのような環境汚染につながっていくか想像できない。その無知がポイ捨てなどの行為を生む、というのだ。
 失われ、壊れた自然環境は、二度と同じ姿に戻らない。誰もが地球の一員である。「私の」ではなく「私たちの」「皆の」と意識したい。その想像力が、「つい」「何気なく」の重なりを断ち、野口さんのいう無知から脱する鍵になるはずだ。
 私たちの生活は、災害や食糧問題はじめ地球環境と密接不可分の関係にある。地球の自然を含む他者との関係をどう捉え、どのような行動が共生を可能にするかは、誰人にも欠かせない視座といえよう。その意味で、「挨拶のあるところはごみも少なく、挨拶のないところは汚れる」(角川oneテーマ21『富士山を汚すのは誰か』)という野口さんの言葉は示唆深い。
 御書の仰せには「衆生の心けがるれば土もけがれ心清ければ土も清し」(384ページ)とある。「土」とは私たちを取り巻く全ての環境。衆生、すなわち私たち一人一人の心の変革から、現実社会の転換は始まる。
 神奈川県の七里ケ浜。ここでは月に一度、海岸の清掃が続けられている。今年で15年目。地域に住む学会員が始めたが徐々に友人たちも参加するように。グループは今年6月、海岸功労者表彰を受賞した。
 青森県の「創価青年大会」では、終了後の出演者とスタッフの行動に会場関係者から感嘆の声が上がった。一斉に会場の清掃を始めたのである。自分たちの晴れ舞台を、次の誰かのために、最高に整えてバトンタッチ――その若き心が美しい。
 地域も、地球も、今いる場所は、自分が輝き、仲間や家族が光る舞台。そう決めて行動を続ければ、社会は変わる。小さくとも、確かな一歩になる。



8、今日の発心  祈祷抄 1361 ㌻  【拡大の結果で“今の時”を荘厳】


御書 大地はささばはづるるとも虚空をつなぐ者はありとも・潮のみちひぬ事はありとも日は西より出づるとも・法華経の行者の祈りのかなはぬ事はあるべからず(祈禱抄、1351ページ・)   

【拡大の結果で“今の時”を荘厳】 

 法華経の行者の祈りは必ず叶うと仰せです。

 1973年(昭和48年)3月、第1回九州青年部総会に役員として参加。池田先生との出会いを刻みました。慈愛あふれる指導と学会歌の指揮を執られる姿に触れ、「先生にお応えできる弟子に」と誓いました。  男子部時代、初めての弘教に挑戦。友人の心を動かすことができず、心が折れそうになった時、この御金言を繰り返し思い起こしました。その後、折伏が成就。以来、厳しい広布の戦いも、勇気を奮い起こして勝利してきました。  壮年部になってからも、家族の大病等の苦難を、信心で全て乗り越えることができました。「広宣流布大誓堂」が完成して迎えた「黄金の3年」。率先の拡大で荘厳しようと、3人の友に弘教が実り、歓喜の輪が広がっています。  明年秋、待望の新宝城「八幡西平和会館」が完成します。会館建設の槌音とともに、青年学会構築にまい進します。



【社会の情勢】 

◆ 安保理改革へ連携強化 日ブラジルが一致
◆  「危険空家」撤去促進 固定資産税、軽減特例見直し 政府検討
◆ 違法アートメーク横行  被害多発、業者ら摘発へ
◆  サングリア 新商品続々 スペイン果実酒 人気高まる


2014/8/4(月)の聖教

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2014/8/4(月)の聖教


1、広島、長崎、沖縄 青年部がサミット 池田名誉会長がメッセージ 若き力で平和の連帯を


   広島・長崎・沖縄の青年部の代表による「3県サミツト(第23回青年平和連絡協議会)」が2、3の両日、長崎市の長崎平和会館で開かれた。青年部の平和運動「SOKAグローバルアクション」の一環である。
 これには、池田名誉会長がメッセージを寄せ、若き情熱と力で平和の連帯の拡大をと念願した。


◆広島・長崎・沖縄平和サミット 名誉会長のメッセージ

青年よ勇気の言論で立て

恩師の叫び いかなる理由があろうと核兵器の使用は許されない

 「戦争と核兵器のない世界」の実現に向け、心を一つに前進を続ける、広島、長崎、沖縄の青年部の皆さん。「平和サミット」の開催、誠にご苦労さまです。
  民衆の生命と尊厳を踏みにじる戦争の魔性と戦い抜いた牧口先生、戸田先生の精神を受け継ぎ、正義と人道の若きスクラムを幾重にも広げゆく皆さんの存在こそ、私の最大の誉れであり、創価の無上の宝です。21世紀の希望です。
 主催地の長崎の皆さんをはじめ、平和の願いを果たすため、尊い青春の情熱を燃やしゆく皆さんの健闘を、私は何よりも頼もしく見つめています。
  私たちの敬愛するマンデラ元大統領が、27年半に及ぶ獄中生活の中で、紛争と軍拡がやまない世界の現実を前に、捕われの身として忸怩たる思いにかられながらも、希望の拠り所としていたものがあります。
 それは「世界平和のために一生懸命、勇気をもって尽くしている」団体や人々が、厳然と存在していることへの期待であり、連帯感でありました。
 このマンデラ氏の忘れ得ぬ言葉に、「人間として、何もせず、何も言わず、不正に立ち向かわず、抑圧に抗議せず、また、自分たちにとっての良い社会、良い生活を追い求めずにいることは、不可能」とあります。これは、今から52年前(1962年)の8月、反アパルトヘイト運動の途上で逮捕された折の叫びです。
  その前年に、パグウォッシュ会議の創設者ラッセル卿が「ヒロシマ・デー(8月6日)」に核兵器反対の運動を行ったゆえに有罪を宣告されたことを踏まえ、マンデラ氏が自らも同じく良心に従い行動してきた誇りを込めて、法廷で獅子吼されたのであります。
  私たちにとって、“人間としての良心”、さらには“弟子としての誓い”に照らして、絶対に譲れないもの──それは、パグウォッシュ会議が創設されたのと同じ年(1957年)に、戸田先生が「原水爆禁止宣言」で遺訓の第一として言明された「核兵器の禁止と廃絶」にほかなりません。
 戸田先生が世界の全民衆の生存権を守り抜くために宣言なされた、いかなる理由があろうと、核兵器の使用は絶対に許されないとの思想は、時を経て今、国際社会で大きな潮流を形づくりつつあります。
 「核兵器の人道的影響」に関する共同声明に賛同する国々の輪は、すでに国連加盟国の3分の2を占める125カ国にまで拡大しています。
  NPT(核拡散防止条例)の成立以来、さまざまな合意がされながらも、本格的な軍縮が進まない「約束に約束が積み重なる“終わりのないサイクル”」が続いてきたと指摘されますが、それを打破するには、市民社会、なかんずく“21世紀の主役”たる青年世代が、圧倒的な意志を示す以外にありません。
 このことを考えるにつけ、私の脳裏に蘇ってくるのは、対談集を共に発刊したパグウォッシュ会議のロートブラット博士の信念です。
 真正の勇者は、苦しんでいる人々の側に常に立つ──。原爆製造の「マンハッタン計画」から意を決して離脱し、戦後は人々の生命を救うための放射線医療の研究に従事した博士です。
 1995年に国際司法裁判所で核兵器の使用と威嚇の違法性が問われた時には、核実験の影響にさらされてきたソロモン諸島の意見陳述のサポートを買って出ました。
 厳しい審理が予想される中で、イギリスに住んでいた博士は国の違いを超えてソロモン諸島の代表団に加わり、陳述文書をまとめ上げたのであります。
 博士は、ここ長崎、また広島、沖縄にも足を運ばれ、平和への信念をいやまして強められたことを私に語ってくださいましたが、対談を通して深く共感したのは、核廃絶の運動にあたって、博士が唯一、武器としてきたのは、“勇気の言論”であったという点でした。「言葉をもって相手を説得する。それが、私たちが続けてきた平和運動への根幹だった」と。
 このロートブラット博士が最も期待を寄せていたのが、平和のために勇んで行動する若い世代の存在です。私の思いもまったく同じであり、わが後継の青年部の皆さんへの全幅の信頼を込めて、博士の生涯を貫いた一言を贈りたい。
 「自分の行動に責任を持つこと。いつでも、自分は人類のために全力を尽くし働いていると、心の底から言えるように──」
 結びに、広島と長崎への原爆投下、また沖縄戦の悲劇から70年となる明年を「戦争と核兵器のない世界」への転換点にすることを目指し、若き情熱と力で平和への連帯を幾重にも大きく広げていただきたいと念願し、私のメッセージといたします。



2、全国未来部夏季研修会始まる 47都道府県から1000人が参加

  「全国未来部夏季研修会」が3日、東京・八王子市の創価大学キャンパスで始まった。
 これには、47都道府県から高等部の代表、担当者ら1000人が一堂に会した。
 池田名誉会長は万感のメッセージを寄せ、偉大な使命の英才たちの成長と勝利を心から念願。さらに祝福の和歌を贈った。

 名誉会長の祝福の和歌

  わが後継
      輝き光る
        金の汗
      鍛え伸びゆけ
        勝利の夏を

  未来部は名誉会長が第3代会長に就任後、真っ先につくった部である。
 1964年(昭和39年)6月7日、高等部が誕生。翌年8月には名誉会長の提案で中・高等部の夏季講習会を開催。以来、“未来部育成の夏”として、名誉会長自らが、広布と社会のリーダーを育成してきた。
 本年は、高等部結成50周年の佳節。「未来部新時代」の開幕を告げる、今回の研修会では、3日間にわたり、御書や小説『新・人間革命』を研鑽し、「全国未来部大会」などを盛大に行う。



3、今週のことば

 教学は幸福への羅針盤。
 今日も御書を拝し
 正しき人生の軌道を!
 青年とともに学び
 成長と歓喜の前進を!



4、名字の言 101歳の水墨抽象画家「私のやりたいことはみなやりました。なんてことは絶対にない」と。

  米国の文芸評論家マルコム・カウリーが自著『八十路から眺めれば』(小笠原豊樹訳、草思社)で、16項目の“老いを告げる肉体からのメッセージ”を挙げている▼例えば、「去年よりも足先が手から遠ざかったように感じられるとき」や「階段を下りる前に踊り場で一瞬ためらうとき」など。米国人の生活に即した例だが、世界共通の老いの実感といってよい。加齢とともに忍び寄る肉体の衰え。その必然のことわりを受け入れながら、いかに精神を衰えさせることなく、成長を続けていくか。ここに健康人生の鍵がある▼海外でも高い評価を得ている、水墨抽象画家の篠田桃紅さんは101歳。彼女の創作への意欲が爽快だ。「仕事というのは百歳を過ぎても、ほんとうにきりがありません」「完全にもう私のやりたいことはみなやりました、なんていうことは絶対にない」▼そんな篠田さんが尊敬する葛飾北斎は、“百十歳になったらどんなものも生きているように描けるようになろう”と決意した(『百歳の力』集英社新書)。北斎75歳の時の意気込みである▼先のカウリーいわく、50・60代は「少年少女」と。「年は・わかうなり」(御書1135ページ)との心意気で、次代を担う青年と共に生涯青春の道を。それが創価の生き方だ。(馨)


5、寸鉄

★  広島・長崎・沖縄の3県が協議会。平和の世紀へ! 青年よ悲劇風化させるな
      ◇
★ 高等部代表が夏季研修。勉学、読書、友情―向上の道を共に! 頼もしき後継
      ◇
★ 信仰の放棄が行動を小さくする―詩人。大願に生き抜け。心広々と対話を
      ◇
★ 「自分がまず動く」が真のリーダー―登山家。広布の山も範示す名将ありて
      ◇
★ 個人情報削除もちかける電話は全て詐欺。高齢者が標的に。地域で見守れ



6、世界広布の鼓動 オーストラリア 首都キャンベラ 

 共に励まし合って前へ 我らは仲良き創価家族

  日本の約20倍の面積を持つ広大な国土。美しき大自然──。オーストラリアを池田SGI会長が初めて訪れたのは、1964年。本年は、それから50周年の節目だ。同国の首都キャンベラを舞台とする。SGIの友の活躍を追った。

  「南半球にあるキャンベラは、今が冬本番です」
  そう語るのは女子部のジェイミー・ローさん。オーストラリアSGIのキャンベラの連絡責任者だ。
 「この時期は、深夜にはマイナス三度くらいまで冷え込むことがあります。キャンべラは大都市ではありませんが、周りには美しい山が多いし、とても魅力的なところですよ」
  キャンベラは新しい町だ。首都に選ばれたのは1908年。その後、国会議事堂などの建設が進められた。官庁や、大学等の教育・研究機関が集まっている。
  キャンベラのSGIのメンバーの半数以上が青年部。大学の学部生や、大学院の博士課程で学ぶ友もいる。「移民の国」「多文化の国」らしく、アジアや欧州など各国から移住してきたメンバーが多いのも特徴だ。
 ローさんはマレーシアの出身。オーストラリアの大学を卒業後、2007年にキャンベラで入会した。就職先が見つからずに悩んでいたが、唱題根本に挑戦する中で、有名な国際企業への就職を勝ち取り、信心の確信をつかんだ。

──キャンベラでは普段、どんな活動を行っているのですか。
 
 毎月一回、日曜日に全体で集まって、勤行会を開催しています。また、キャンベラには五つのグループがあるのですが、各グループごとに2週間に1回程度、会合を開催しています。
 青年部も独自に勉強会などを行っています。そんなに大きな組織ではないので、皆、家族のように仲がいいんです。一緒にピクニックに行ったりして、友情を深めています。

                                      ☆★☆

  キャンベラのもう1人の連絡責任者は、男子部のディエゴ・バジーニさん。
 彼はイタリアの出身で、同国で入会した。妻がオーストラリア国立大学で研究することになったため、自身も1年半前にキャンベラに来た。
 10代のころから飲食業界で働いてきたというバージーニさん。キャンベラでも週2回の仕事をバーで始めた。
 「でも、同僚とのコミュニケーションがうまくいかなかったんです。言葉の問題もありますが、文化の違いが大きくて。そんな時、SGIの会合に参加し、皆に励まされました。ネバーギブアップの精神で頑張ろう!──そう決意しました」
 真剣に祈る中で、仕事に挑んだ。同僚との信頼関係も築くことができ、3カ月後にはフルタイムの勤務となり、店のマネージャーに昇格。祈りは必ずかなうと実感した。
 今、多忙な仕事の中で、リーダーとして学会活動に取り組む。
 「私は夜の勤務が多いので、時間を工夫して活動するようにしています。最近は、毎週木曜日の朝の勤行会を開催しています。
 また、週1回のメンバーへの訪問激励を心がけています。やっぱり大事なのは、一緒に題目をあげることですね。メンバーとは、池田先生の指導を学び合い、自身の体験を語るように努めています」

新入会者 「仏法の魅力は“心の変革”を教えていること」

 キャンベラでは、弘教も着実に進む。この6月、7月にも、新たな会員が誕生した。
 インド出身で、夫と共に入会した婦人部員のサラブジート・カウールさんも、その一人だ。
 彼女の夫は、てんかんの発作20年間悩まされ、仕事ができず、精神的にも落ち込んでいた。彼女もまた、育児の苦労などが重なって、イライラが募る日々。そんな時に友人から仏法の話を聞き、唱題を実践した。
 「最初は軽い気持ちで、題目をあげてみたんです。数日すると、夫の心が前向きに変わってきました。同じように、私の心もとても前向きになりました。気持ちが落ち着いて、リラックスできるようになったんです」
 彼女は言う。
 「日蓮仏法の魅力は、何かに盲目的に従うのではなく、唱題を通して、自身の心を、より積極的なものに変革していけると教えていることです。そして勇気をもって、自身の問題と闘うのだと教えていることです。
 私たちは、息子のためにも幸福な生活を実現したい。また息子にも、たくましい、前向きな人間に育ってほしいと願っています。

                                      ☆★☆

  キャンベラでは、日本出身のメンバーも活躍する。
 グループ長を勤める婦人部のチズル・アーウィンさんは、1961年に茨城で家族と共に入会。69年にオーストラリアに移住した。彼女の信心の原点は74年に日本での研修会に参加したことだ。
 当時、息子が重い病気にかかっており、心は不安の雲に覆われていた。その中でSGI会長と出会う機会があった。
 温かな励ましに、心がパッと明るくなった。その後、息子も病気を乗り越えることができた。
 「広布のために、自分の力を尽くしていこう」──以来、そう決めて歩んできた。
 アーウィンさんのグループでは昨年、本年と新入会者が誕生。広宣流布の水かさは増している。
 グループのメンバーは多彩だ。インドや韓国の他、欧州のバルカン半島の出身者もいる。グループ座談会では、オーストラリアSGIの機関紙「インディゴ」に掲載された御書やSGI会長の指導を学び合う。
 婦人部員のリエ・ラングさんは創価大学の通信教育部を卒業後、オーストラリアに留学。2008年に結婚してからキャンベラに住んでいる。日本を対象にした補習授業校で教師を務める。
 彼女は言う。
 「ここでは、さまざまな言語や文化を背景とするメンバーが集まり、和気あいあいと活動しています。共に泣き、共に笑い、そして共に励まし合って、本当に仲の良い“創価ファミリー”として前進しています」
  彼女は今年の2月に早期のがんが見つかったが、真剣に祈り抜く中で2度の手術が成功。医師からも「もう治療の必要はない」と診断を受けた。
 今、新たな前進への決意を燃やしている。
 「50年前の池田先生の訪問を原点として、オーストラリア広布は前進し、多くの同志が誕生しました。その尊き同志の励ましに支えられて、現在の私があります。
 次の50年を目指し、多くの仲間と共に、妙法の“幸福の種”を地域に、社会に広げていきたい」



7、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道2

  六月十二日、十三日と札幌での諸行事に出席した山本伸一は、十三日午後四時、道東指導のために、飛行機で釧路へ向かった。道東の訪問は、十一年ぶりである。
 伸一は、道東では開設五周年を迎える別海の北海道研修道場を初訪問し、地域広布の開拓者たちと会うことを楽しみにしていた。
 搭乗機の窓外には、雲海が広がっていた。
 釧路の空港は、霧のために、着陸できないことがよくある。
 伸一は、同行していた、副会長で北海道総合長の田原薫に言った。
 「曇っているけど、大丈夫かね」
 「大丈夫です!」
 田原の確信にあふれた声の響きから、伸一は、思った。
 “道東の皆さんが無事到着を願って、猛然と唱題に励んでくれているにちがいない。だから彼は、安着を確信しているのだろう”
 釧路上空にさしかかった時である。一瞬、道を開くように雲が割れ、釧路の街が見えた。大自然の劇を見るかのようであった。
 「これは、歴史的な瞬間だね」
 田原は、「はい!」と、誇らかに胸を張った。
 午後四時四十五分、釧路に着陸した。
 空港から、北海道研修道場までは、車で百四十キロほどの道のりである。
 伸一は、この道東でも、一人でも多くのメンバーと会い、心から励まし、皆の心に、崩れぬ信心の礎を築こうと決意していた。
 車が釧路市街に入ったところで、伸一の車に向かって、盛んに手を振る数人の人たちの姿を見つけた。学会員であろう。伸一は、車を止めるように頼み、窓を開けた。
 「ご苦労様! 待っていてくれたんですね」
 そして、激励のために用意してきた菓子二箱を贈った。車が走りだした。伸一は、手を振り続けながら、つぶやくように言った。
 「時間がほしいね。大事な仏子の皆さんと、もっと、もっと、語り合い、励ましたい」
 自分の生涯は、広宣流布のため、同志のために使いきる――それが彼の信念であった。



8、座談会 世界広布新時代の旭日 (66)


 師と心を合わせ、新たな挑戦!地涌の陣列の拡大に挑み抜け

広宣流布の波動は北海道から

 石橋北海道婦人部長 小説『新・人間革命』「求道」の章で、いよいよ、1978年(昭和53年)6月の北海道指導の模様の連載が開始され、北海道の同志は毎朝、真剣に聖教新聞を熟読しています。

 日下北海道長 北海道広布60周年の佳節に始まった、待ちに待った連載です。師と心を合わせ、史上最高の地涌の陣列の拡大に、全員で挑戦してまいります。

 原田会長 60年前の54年(同29年)8月、初めて北海道を訪れた池田先生は、戸田先生の故郷・厚田で、師から世界広宣流布を託され、その実現を誓われます。

 日下 「師弟誓願の60年――新たな挑戦! 皆で地涌の拡大を!」を本年のスローガンに掲げた北海道は、師への報恩の心を燃やし、世界広布への突破口を開いていきます。

 原田 すでに方面として、地区1世帯の弘教・拡大を成し遂げ、飛躍的な発展を遂げていますね。

 日下 ありがとうございます! さらに「幸福拡大座談会」として行った7月度の座談会では、2万人以上の友人を含む、18万人が集いました。

 石橋 この勢いのままに、先生の初来道の日である「北海道広布原点の日」「北海道青年部の日」の8月10日には、全道の各会館で、入会記念勤行会を開催していきます。

青年を愛し育てる

 原田 そして翌週には、これまで数々の広布史を刻んできた“真駒内のアリーナ”で、「三代城創価青年大会」が行われますね。

 羽磨北海道女子部長 大会には、全道から1万人の青年が参加します。広大な北海道ですので、中にはバスで数時間かけて参加する方もいます。

 戸田北海道男子部長 「北海道は一つ」との各部一体の戦いで、どの地区でも多くの青年が立ち上がり、歴史的な1万人結集となります。

 羽磨 特に、網走、北見、紋別などがある道東のオホーツク県では、壮年・婦人部の皆さんが、わがことのように祈り、動いてくださり、男子・女子部を合わせて、地区で4人を超える友が参加の予定です。

 戸田 地区の全男子部員が参加する予定の地域もあります。“北海道から、日本、世界に波動を起こそう!”との誓願が、拡大の原動力となっています。

  吉井女子部長 私も先日、伺いましたが、壮年・婦人部のどなたも、青年部のことを、わが子のように愛し、育んでくださっている姿が強く印象に残っています。

 日下 また、札幌の太陽東区では、ヤング壮年部の代表が男子部との共戦の心を燃やし、メンバーへの訪問激励に奔走しています。時に一人で、時に男子部と一緒に激励に歩き、同区からは、地区で4人を超える男子部の参加が確定しました。

 石橋 婦人部も女子部の訪問激励に歩き、各地で続々と新たな参加者が誕生しています。

座談会こそ生命線

 戸田 弘教においては、男子部は、部2世帯の拡大が目前になりました。目標である地区1世帯の弘教の達成へ、さらに勢いよく、まい進していきます。

 日下 北海道広布60周年の本年は、皆が驚くような数々のドラマが生まれています。たとえば、人口千数百人の泊村で、男子地区リーダーが、16年越しの折伏を実らせるなど、数年ぶりに2世帯の弘教ができました。その勢いは、さらに飛び火し、隣の神恵内村でも弘教が成就。また、先日は利尻島でも、数年ぶりの嬉しい弘教が実りました。

 原田 池田先生の初来道から60年という大きな佳節に、自身の心のギアを合致させ、諦めることのない執念を燃やした結果ですね。

 羽磨 11月には、新しく立ち上がった友が集うニューパワー大会も全道で開催します。皆で希望の未来を切り開いていきます。

 日下 そのためにも、大事になるのが、日頃の地道な活動です。

 戸田 はい。特に座談会こそが、その鍵になると考えています。たとえば札幌池田総県では、ナイター座談会やサンデー座談会などを壮年・婦人部の皆さまにも協力をいただき毎月開催。こうした男子部主催の座談会には多くの友人も参加し、現在、池田総県男子部は道内トップの弘教が結実しています。

 原田 座談会こそ、地道にして最重要の学会の生命線です。先生も「最前線の座談会の勢いが、そのまま、学会の広宣流布の勢いである」と綴られています。

 石橋 宝の女子部に勇気と自信をと願い、婦人部も女子部と一体で弘教を推進しています。その結果、豊平本陣区では、女子部の支部1の弘教ができました。

 羽磨 北海道女子部では現在、会合参加や勤行・唱題の実践経験がある友を、“華陽フレンド”と呼び、幸福の連帯を広げています。

 吉井 さらに、鼓笛隊でも、学会理解への対話をした友人を“エンジェルメイト”と呼び、中には、30人以上と語り合ったメンバーもいますね。

 石橋 道内の全支部で、青年拡大協議会を開催し、女子部の支部1の弘教・拡大と人材育成も真剣に祈っています。

 原田 池田先生に、「広宣流布は北海道から」との大指針をいただいた北海道です。「末法に入って今、日蓮が唱えている題目は、末法に入る前の時代とは異なって、自行と化他の両方にわたる南無妙法蓮華経である」(御書1022ページ、通解)との仰せのままに、さらなる地涌の拡大を願ってやみません。



9、社説  若き人材の潮流 行学錬磨で皆が一歩前進の夏に

  清新な人材が各分野に陸続と躍り出る世界広布新時代。その開幕を飾る「創価青年大会」が5月から全国で意気高く行われ、若人の勝鬨が各地に轟きわたっている。
 出演者の多くが、新入会のメンバーや広布の活動に決意新たに立ち上がったフレッシュなメンバーだ。躍動する姿に来賓からも称賛と期待の声が相次いでいるが、誰よりも手応えを感じているのは、晴れの舞台を目指して真剣に祈り、広布に前進してきた青年部員たち自身であろう。
 東京・両国国技館で開催された総東京の青年大会。ある学生部員は、粘り強く仏法対話に励み今年の春に入会に導いた友人と一緒に出演した。
 2人は大学2年生。紹介者の学生部員は千葉県のキャンパスに通いながら、勉学と広布の活動、青年大会の練習に全力で挑戦。たくましく成長した姿を、励まし支えた壮年・婦人部、学生部の先輩たちが、わがことのように喜ぶ。
 入会間もない友も創価家族の温かさを実感。「信心して本当によかった。学会はすごい!」と感動を伝えた。
 大事なのは、こうした若きメンバーたちを本格派の人材としてさらに伸ばし、世界広布の潮流を一段と確かなものとしていくことだ。
 今年後半に「創価青年大会」を開催する地域もある。また、9月に実施される「青年部教学試験3級(壮年・婦人部は教学部初級試験を実施)」、11月に行われる「教学部任用試験」を通して皆で励ましを送り、青年部の成長と拡大を一段と後押ししたい。
 受験者にとっては、一緒に研鑽に励み、対話に挑む先輩たちの姿勢が何よりの模範となることだろう。互いに信心を深める場としていきたい。
 池田名誉会長は、先週行われた青年部の最高協議会に寄せたメッセージで、「悩み、苦しんで、創ったものが、全部、自分自身の本物の力になる。永遠の福運になる」と訴えた。
 今夏、学生部は「論文コンテスト」を実施。男子部は9月から、第1回の四国(香川県)をスタートに、各地で順次、新時代「全国男子部幹部会」を開催する。たゆみない挑戦の中から、さらに新たな人材の流れが広がるに違いない。
 「世界一、明るく楽しく希望に燃える青年の連帯を、伸び伸びと広げていってもらいたい」――師が呼び掛ける大いなる期待の実現へ、錬磨の夏をともどもに前進し続けよう。



10、今日の発心  御義口伝  788㌻
 

御書 始めて我心本来の仏なりと知るを即ち大歓喜と名く所謂南無妙法蓮華経は歓喜の中の大歓喜なり(御義口伝、788ページ・編1634ページ)

通解 初めて自分の心が本来の仏であると知ることを、すなわち大歓喜と名づける。いわゆる南無妙法蓮華経は、歓喜の中の大歓喜である。. 

【歓喜の題目を唱え弘教に先駆】

 自身の中に仏の生命があると知り、唱題することこそ、最高の歓喜である、との仰せです。

 1980年(昭和55年)5月、「関西同志の集い」の席上、池田先生に初めてお会いし、“広く深く、法を知らしめていこう”との指導に、折伏を誓いました。
 同年、いとこに弘教が結実。しかし、翌年、いとこが事故で他界したのです。胸が張り裂ける思いのなか、この御文を拝しました。
 私にも人を幸せにすることができるのだろうか――悶々としながら、御書や先生の指導を拝読。懸命に唱題し、再び折伏にも挑戦しました。そのなかで友人が入会を希望。その姿に、心の闇が晴れていくのを感じました。さらに、新しく入会した友が友人を折伏。信心の喜びは伝播し、6人の幸のスクラムが生まれたのです。
 常勝大阪総県は、全地区が青年層の弘教成就を目標にしています。「我が子を折伏、我が子と折伏、我が地域の青年と折伏」を合言葉に、歓喜の題目を唱えながら、さらなる弘教拡大に取り組んでいきます。
常勝大阪総県婦人部長 曽根ひとみ



11、新会員のためのQ&A  (31)  墓地の使用について

【質問】  「先祖の墓を守らなければならないため、入会できない」という友人に対し、どのように語ればよいでしょうか。

入会しても権利は変わらず

  先祖を敬う心は日本人の美徳の一つであり、“家の墓を守る”ことは、誰人であれ尊重されるべき権利です。また、学会に入会したからといって、従来の墓地使用権が失われることはありません。
 学会による弘教が飛躍的に進んだ1950年代後半から、他宗派が所有する墓地の使用権を巡る問題が各地で発生しました。先祖代々、使用してきた他宗派の墓地に、学会員が故人の遺骨を埋葬しようとすると、学会への改宗を理由に寺院側が墓地の使用を拒否する事例が、相次いだのです。
 池田名誉会長は小説『新・人間革命』「厚田」の章で、次のようにつづられました。
 「たとえ改宗しようとも、墓地を使用する権利が、奪われることなどあってはならない。伸一は、会員を励ます一方、率先して寺側と交渉にあたり、誤りを正していった。
  話し合いで解決せず、法的手段をとったこともありましたが、裁判でも、従来通り埋葬が可能という判決が出ています。
 その上で、仏法には、自らが仏道修行によって積んだ善根を他者に回らし向ける「回向」という法理があります。
 日蓮大聖人は「自身仏にならずしては父母をだにもすくいがたし」(1429㌻)と仰せになっています。自分自身が勤行・唱題に励み、自他共の幸福へと行動を起こすことで善根を積む。そのことが先祖への追善となるのです。
 学会では、故人の遺徳をしのび、心から追善の題目を送る場として、「諸精霊追善勤行法要」「秋季(春季)彼岸勤行法要」などを全国の主要会館等で行っています。
 “僧侶だけが本当の回向ができる”“寺に行かなければ先祖の供養はできない”などという日顕宗の主張は、仏教の本義ではありません。
 さらに、私たち学会員は朝晩の勤行で「先祖代々並びに会員・友人の諸精霊追善供養のために」と、日々、御本尊へ祈りをささげています。これは、先祖のみならず、自分に縁した同志や、故人となったあらゆる友人に対しても追善供養するものです。
  あなたが今、対話中の友人が、自らこの信心で境涯を開き、幸せになっていくことこそが、先祖への真の追善供養になることを、真心込めて語っていきましょう。(篠原副会長・中国長)



12、8月の広布史

◎8・24「池田第3代会長入信記念日」

  1947年(昭和22年)8月14日、当時19歳だった若き日の池田名誉会長が、東京・鎌田で行われた座談会に出席。そこで生涯の師匠となる戸田第2代会長(当時・理事長)との運命的な出会いを果たし、10日後の8月24日に入信した。以来、師弟不二の道に徹し、今日まで世界広布の道を切り開いてきた。
  ※参考資料 人間革命第2巻「地涌」、池田大作全集第18巻、第22巻、随筆平和の城。

◎8・24「聖教新聞創刊原点の日」

  1950年(昭和25年)8月24日に、事業の悪化から学会の理事長職を辞任する意向を表明した戸田会長が、名誉会長に初めて聖教新聞発刊の構想を語った。

◎8・24「壮年部の日」

  1976年(昭和51年)6月、名誉会長が出席した副会長室会議で、名誉会長の入信記念日である「8・24」が、「壮年部の日」と定められた。

◎8・31「学生部の日」

  1962年(昭和37年)  8月31日、名誉会長が学生部の代表に対し、「御義口伝」の講義を開始。講義は毎月1回、約5年間続き、多くの人材が輩出された。
  ※参考資料 新人間革命第6巻「若鷲」の章。

13、世界の体験プラザ チリSGI フェルナンド・ベラさん  千客万来
 

フランス製・人気大衆車の修理で脚光 “国内唯一の技能者”と

テレビ取材を受ける有名人に

  フランスの自動車メーカー・シトロエンに「2CV」という車があります。
 1948年に発表された当初、余りにも奇抜なデザインは、「醜いアヒルの子」「乳母車」と揶揄されましたが、程なく、簡素で安価、合理的な作りと、ユーモラスな外観が人気を博し、90年までの42年間に、約387万台を生産。今なお、世界中にファンを持つ小型大衆車です。日本の人気アニメ(ルパン三世)にも登場しているそうです。
 私は今、その2CV
「マエストロ(名人)・ベラ先生」と呼ばれています。ほんの数年前までは、ただの“自動車修理工”だったのに、信じられない気持ちです。
  昨年7月のこと。1人の友人が私に、テレビ出演の話を持ってきました。「ドキュメント組で君を紹介したい」「どうやら、チリ中でも、2CVを修理できるのは、君しかいないらしい」というのです。
 事前の取材で、番組制作者が訪れ、私の車に関する知識と修理の経験を聞き、大変、驚いていました。
  後日、テレビ局の取材クルーが修理工場に来て、それが24時間ニュース局の番組で放送されると、一気に全国的な有名人になってしまったのです。
 11月には、首都サンティアゴから南へ80㌔ほどのグラネロスで行われた、2
CVのオーナーが集うフェスティバルにも招待されました。思い思いの色に塗装され、生活の中で使い込まれた2CVが、所狭しと並んでいました。
 彼らと話をすると、「自分がどれほど2CVを愛しているか」「だから。何があっても修理を続けてほしい」と、熱っぽく語りかけられるのです。
 私は、とても不思議な気持ちになりました。2CVに救われたのは、むしろ私の方だったからです。

失業の宿命を変える時

  私はサンティアゴの工業高校で、旋盤の技術を専門に学びました。
 卒業後は、大きな自動車修理会社に就職し、そこで、主にシトロエン社のクランクシャフト(エンジンの中でピストンの往復運動を回転力に変える軸)の修理を担当しました。
 数年間、その会社で働くと、退職。今から思えば、これが私の仕事に対する“宿命”を象徴していました。一つの職場で、なかなか長く、働き続けられないのです。
 その後も何度も、就職と失業との繰り返し。私は、自問しました。雇用主が悪いのか、職場環境が問題なのか、それとも何か別の原因があるのか・・・。
 チリSGIの話を聞いたのは、ちょうどこのころでした。1982年、妻のアナ、子どもたちと共に、SGIに入会し、御本尊を受けることができました。
  この仏法では、外に現われる“結果”について、自身の内面に“原因”を求めます。そうした話にハッとしました。私の失業も、決して他の誰かのせいではなく、自分自身に原因があるのでは。自分が変わらなければ、周りも変わらない。そう実感できたことが、この信心の功徳だと思います。
 85年、母方のおじの誘いを受けて、サンティアゴから南へ約90㌔のランカグアに移り住みました。
  修理工場を兼ねた住宅を借り、その一角に、御本尊を安置し、真剣に祈りました。この仕事で活路を開きたい。市内の他の修理工場を全て回って、私ができる仕事を書いたチラシを配り歩きました。
  ところが程なく、おじとの関係がうまくいかず、共同経営が解消に。以前の私であれば、ここで諦めていたでしょう。しかし、今度は違いました。同志や先輩からの激励もあり、池田先生の指導を真剣に求めました。今こそ本当に自分を変える時だと決め、より一層、強く祈り、仕事に全力を挙げたのは、言うまでもありません。
 「変毒為薬、宿命転換の仏法である。断じて乗り越えられぬ苦難などない。打ち破れぬ闇などない」
 先生の指導を心から実感でき、この間、夫婦で10世帯の弘教も実らせることができました。
 やがて、私がシトロエン2CVを修理できることが次第に知られていき、仕事は徐々に好転していったのです。

この信仰こそ人生勝利のエンジン

災いを転じて福とする

  当初は、2CVの専門だったわけではありません。他の車の修理も請け負っていました。
 しかし、80年代後半にフランス本国で2CVの生産が終了し、90年にポルトガル工場での生産も終わると、純正部品の供給が途絶え、他の工場で断られた2CVが、私の所に集まるようになりました。
 私はありとあらゆる資料に当たり、分析し、何とか修理し続ける方法を探りました。
 クランクシャフトだけでなく、カムシャフトやピストン、シリンダー、バルブなど、エンジン全体を修理する技術を身につけたころには、自然と、2CV専門の職人になっていました。
 それでも年々、オーナーに対して、「申し訳ないが、この車はもう修理できない」と、告げることが増えていきました。これは、私にとっても非常につらいことでした。
 何とか、修理を続けたい──。祈る中で、“自分で部品を作るしかない”と決断しました。
 研究を続けて、何とか形は再現できるように。しかし、摩耗や劣化などに耐えられる強度の素材が見つからないのです。
 祈ってはアイデアを出し、試行錯誤の日々。「もう駄目か」と、投げ出したくなる気持ちを信心で断ち切る。そして、ついに、ある友人のおかげで最適な鋼材が見つかり、エンジンを修理し続けられるようになったのです。
 当時の私は、気づきませんでしたが、この時が、2CVを修理できるチリで唯一の人になった瞬間だったのです。
 「わざわいも転じて幸いとなるべし、あひかまへて御信心を出しこの御本尊に祈念せしめ給え、何事か成就せざるべき」(1124㌻)との御文を、心に刻むことができました。
 私にとって、信心の最大の功徳は、何があっても諦めなかったこと、継続したこと、そして障害に直面するたびにその因を私自身の中に求めたことだと思います。
 私は、2CVをよみがえらせただけではありません。信仰という、人生勝利のエンジンを持つことで、自身の人生をよみがえらせることができたのです。



【社会の情勢】
 

◆ 増加する「上場予備軍」 イベント盛況、囲い込み激化
◆  首相 日中首脳会談実現へ 11月のAPEC
◆ 四国中心に大雨続く 台風12号
◆  中国・雲南省で地震 175人死亡、負傷者1400人超

2014/8/5(火)の聖教

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2014/8/5(火)の聖教

1、全国ダンスドリル選手権大会 東西創価学園生が熱演

  東西の創価高校生が2、3の両日、大阪市中央体育館で行われた「全国高等学校ダンスドリル選手権大会2014」に出場した(主催=ミスダンスドリルチーム・インターナショナル・ジャパン、後援=文部科学省ほか)。
 東京校の男子ダンス部はヒップホップ男子部門に出場。「平和」をテーマに躍動の演技を披露し、部門1位に輝いた。中山詢部長(3年)は「創立者をはじめ、多くの方々の支えがあって、ここまでくることができました。大舞台で“感謝の舞”ができ、悔いはありません」と語った。
 東京校の女子ダンス部はヒップホップ女子部門ラージ編成に出場し、最も笑顔が素晴らしいチームに贈られる「ベスト・オーバーオール・スマイル賞」を受賞。部門3位となった。清水良美部長(3年)は「一人一人が自分との戦いに勝って大会を迎えました。きょうを新たな出発点に頑張ります」と述べた。
 関西校のダンス部はヒップホップ男女混成部門ラージ編成に出場。「舞士」と題して一糸乱れぬ演技を。最も正確な演技を行ったチームに贈られる「ベスト・オーバーオール・プレシジョン賞」を受賞し、部門で2位に輝いた。杉山咲良部長(3年)は「希望を届けられるよう、全員が団結して踊りました」と語った。また、同部の田中真央さん(2年)は、ミスダンスドリルチーム部門に出場し、熱演した。


2、わが友に贈る

 季節の便りや
 帰省時の語らいなど
 未入会の家族や親類と
 有意義に交流する夏に。
 誠実に共感を広げよ!


3、名字の言  “生命に優劣なんかないんだよ”

 夏の夜空を彩るペルセウス座流星群。今年は、8月13日未明にかけてピークを迎えるが、満月過ぎの月明かりが観察の妨げになるという▼満天の星々も漆黒の中でこそさえる。人生もまた、逆境の闇に身を置いた時に、尊い命の輝きを知ることがある▼群馬県のある母の体験を聞いた。子どもが5歳のころ、突然の奇声やとっぴな行動が目立ち始める。自閉症だった。もう人前に出ることができないと思い詰め、子どもの手を引き、線路の脇に立ったことも。苦悩の中、仏法に巡り合う▼親子で祈った。わが子のわずかな成長が、大きな喜びに変わった。“昨日よりは今日”とひたむきに歩む姿は、掛け替えのない生命の輝きに満ちていた。幾つもの“山”を越え、今、子は福祉作業所で元気に働く。同所の保護者会長を歴任した母は、周囲の信頼も厚く、よく相談に乗る。“生命に優劣なんかないんだよ”――悩む親子に注ぐまなざしは慈しみにあふれる▼生命に勝る宝はない。それを実感できる人は幸福だ。「自分を卑下してはならない。偉大なる宇宙を抱いているからだ! 宇宙をも包む一念の開花が、わが生命を最高度に輝かせる」と池田名誉会長。大宇宙の法則である妙法と共に生命を輝かせ、“希望の光”を放つ人でありたい。(江)



4、寸鉄

★ 会長の哲理こそ人権尊重の社会築く鍵―市議。後継よ人間主義の体現者に
      ◇
★ 広島青年部「平和誓願の日」。核廃絶へ正義の声を世界に!希望の一番星よ
      ◇
★ 「今、読んでおかないと人格はできない」恩師。良書は大樹育む滋養なり
      ◇
★ 夏バテを撃退!食事と睡眠を賢く。朝夕の祈りを根本に正しきリズム刻め
      ◇
★ 「学童保育」利用者が過去最多。子育ての環境整備を更に。百年の大計を今



5、全国未来部夏季研修会への名誉会長のメッセージ

日々たゆまぬ 勉学 努力 労苦を! わが生命を磨き鍛えよ 

  日本全国から、わが高等部の最優秀の英才が創価大学に集まってくれました。これほど心躍り、れほど希望あふれる研修会はありません。皆、ありがとう!
  今年は、私が第3代会長に就任して真っ先に高等部を結成してより50年。今この時に、これからの50年先の世界広宣流布を担い立たんと、さっそうと躍り出てくれた若き地涌の菩薩こそ、まぎれもなく君たちです。何と偉大な使命の青年か! 何と不思議な宿縁の若人か!  私は、皆さんに最敬礼します。
 日蓮大聖人は仰せになりました。
 「金は大火にも焼けず、大水にも流されず、朽ちることもない。鉄は水にも火にも堪えることができない。賢人は金、愚人は鉄のようなものである。あなたはまさに真金(真実の黄金)ではないか。法華経の金を持つ故だろうか」(1337㌻、通解)と。
 若くして生命尊厳の大仏法を探求し、題目の師子吼を唱える皆さんは、一人ももれなく、最高の大賢人と育ちゆくリーダーです。日々のたゆまぬ勉学も、努力も、労苦も、一つ一つが、わが生命を磨き、黄金に輝かせていく光です。立ちはだかる苦難も、障害も、失敗さえも、全部が、わが生命を強くし、金剛不壊に鍛え上げていく試練です。
  ともあれ、一番不幸な人を救うために、そして世界の平和という人類の夢を実現するために立ち上がった団体が、この創価学会です。どんな権力にも屈せず、財宝や名声などにもとらわれない、最も美しく崇高な世界なのです。
 このかけがえのない学会の未来を、今日ここに集った皆さんに私は託します。
  皆さんが不退転の誓いを貫いてくれるならば、世界の広宣流布の前途は明るい。何があっても朗らかな負けじ魂で、良き友と励まし合い、前進していってください。今は、学びに学び、思う存分、力を付けてくれたまえ!
  皆さんを送り出してくださったご家族に、くれぐれもよろしくお伝えください。担当者の方々もねお世話になります。未来部に尽くしてくださる皆さんのご一家は、陰徳陽報の法理に照らし、必ずや子々孫々まで勝ち栄えていかれるでしょう。
 終わりに、若き愛弟子に

  わが後継
      輝き光る
        金の汗
      鍛え伸びゆけ
        勝利の夏を

  と贈り、私のメッセージといたします。

6、響き合う魂 第44回 アポロ計画の理論的中心者 ジャストロウ博士
 

平和の心を広げよ 大宇宙を仰ぎ見て

 夏休みたけなわ。親子で星空の観察を計画する家庭も、多いかもしれない。
 夏の夜空を彩るのは、天の川の光芒。8月12日夜から13日未明にはベルセイス座流星群が見頃となり、18日には、金星と木星の大接近が見られる。
 宇宙は、いにしえから、人間の好奇心をかき立てる存在であり続けた。「なぜ山に登るのか」「そこに山があるからだ」という有名な言葉があるが、宇宙もまた同じであろう。
 アリストテレスいわく「すべての人間は、生まれつき、知ることを欲する」
 未知なるものがあれば、その解明に挑むのが、人間の本能なのである。
  「アポロ宇宙船が月へ向かう途中、地球を撮った写真です」
  会見の席上、ジャストロウ博士が、池田SGI会長に、一枚の写真を贈った。
  漆黒の闇に輝く“半地球”。1969年7月16日、アメリカの宇宙船「アポロ11号」から撮影されたものである。
 同船が、人類初の月面着陸を成功させたのは撮影4日後の7月20日。45周年を迎えた。この「アポロ計画」で、理論面の中心を担ったのが博士だった。
  SGI会長との会見は93年9月19日。場所はアメリカ創価大学のロサンゼルス・キャンパス(当時)である。
  博士が所長を務める「ウィルソン山天文台」は、ロサンゼルス郊外にあった。
  長らく世界一の規模を誇った望遠鏡が設置され、「ハップルの法則」の基礎となる宇宙の膨張を観測するなど、数々の歴史的な発見の舞台となってきた。
 会見の数週間前、博士はSGI会長に、招へいの手紙を寄せていた。「天文台のドームの下に身を置くとき、大宇宙の探求に捧げられた大殿堂の厳粛さに心を打たれるのは、私だけではないと思います」
  しかし、SGI会長がハーバード大学講演の準備等で、天文台に足を伸ばす時間がないことを知ると、博士自ら、アメリカ創価大学を訪ねたのである。

                                       

 宇宙は膨張しているのか、定常状態なのか。現在では宇宙から届く光の観測結果から、膨張説は、動かしがたい事実と考えられている。
 しかし、宇宙には始まりがあり、膨張し続けているのか。また、宇宙は有限なのか、無限なのか。確かなことは何も分かっていない。
 宇宙は壮大で、荘厳で、謎に満ちており、それゆえ、真摯に宇宙の探求に取り組む人は、謙虚にならざるを得ないのだ。
 博士がまさにそうだった。
 「『問い続ける人』の誠実さに私は感動した」と、SGI会長は印象をつづっている。
  会見で博士は、SGI会長にこう切り出した。
  「かねてより池田会長に、仏法哲学に基づいた宇宙論を伺いたいと願っていました。会長も私も、友に宇宙を探求している人間だと信じています」
 「私たち科学者は「始まり」以後のことは語れても、それをもたらした“原因”や、宇宙の“意味”については答えられません。それは仏教など宗教・哲学の領域でしょう。あるいは地球外の知的生物の中には、その解答を持つ文明があるかもしれませんが──」
  請われるまま、SGI会長は、仏法の宇宙観を端的に語った。
 宇宙自体が巨大な「生命」であり、森羅万象が生死のリズムを奏でている。人と同じように、星も銀河も、一つの宇宙全体も、成住壊空(生成、安定、壊滅、次の生成を待つ「空」の状態)を繰り返す──と。
 「なるほど!」と博士。「星の誕生も、かつて死んだ星々を構成していた物質を集めて行われます。この点、仏法の輪廻転生に通ずる綿があります」
 そして続けた。
 「なぜ仏は、審理に目覚めることができたのでしょう。科学がないのに! そこに私は感嘆するのです」
 SGI会長は答えた。
 「仏法では、自分自身を探求して、その奥底に根源的な大生命を発見したのです。それは、宇宙と生命と人生を貫く“不可思議の法”でもあります」
 「この法は、調和の法あり、慈悲の働きを持っている。この法に目覚めゆくとき、人間生命に、平和と調和がもたらされるのです」
  「次は?」「この点は?」
 好奇心あふれる博士の問いに促され、語らいは「地球外生命の可能性」「偶然と必然」「生死の二法」などについて、縦横に展開されていった。

                                       

 SGI会長は語った。
 「天文学を学ぶことは、専門家のみならず、特に青年にとっての意味があると思っています。それは、大宇宙を仰ぐことが、心を大きく広げ、視野を広げ、平和の尊さを教えるからです。青年に『大いなる人生』への目を開かせるからです」
 博士は「お話をうかがって、会長が本当の人間主義者であり、人類を信じていることがよく分かりました」と。
 そして、未来を担う青少年のために、ウィルソン山天文台と東西の創価学園をコンピューターで結び、天体観測を行う教育プログラムを提案した。
 会見の翌94年、同プログラムがスタート。この成功が評価され、2000年、関西創価学園がNASAの教育プログラム「アースカム」の参加校に、日本を代表して選ばれる。本年7月には、連続参加回数の世界記録を「45」に更新した。
 学園の宇宙教育の端緒を開いてくれた恩人が、博士だった。
  「好奇心」と共に、博士が人間を成長させる糧と考えたもの──それは“苦難への挑戦”であった。
 「逆境と苦闘が、生物進化の根底にある。逆境がなければ、生物に加わる“圧力”はなく、この“圧力”がないと、変化は起らない」
 宇宙の解明も、生命の探求も、そして平和の創造も、前途には険しく遙かな道が待っている。それでも前に進むのが、人間の誇りであり、責任であり、存在証明である。



7、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道45

  山本伸一の乗った車は、再びスピードをあげた。彼は、同乗していた田原薫に尋ねた。
 「途中、私が訪問すべきお宅があったら、お訪ねしますので、言ってください。次は、いつ来られるかわからないからね」
 「ありがとうございます」
 田原が最初に案内したのは、釧路市中園町の石沢清之助・ヤス夫妻の家であった。石沢家は、置物などの贈答品店を営んでいた。
 伸一は、自宅の玄関に回って、チャイムを鳴らした。ドアを開けた妻のヤスは、「先生!」と言って、しばらく絶句した。
 「こんにちは! おじゃましますよ」

 「……み、みんなで、祈っていたんです。先生、奥様が、ご無事に到着されるように」
 「ありがとう。雲が急に晴れて、着陸できたんですよ。皆さんのお題目の力です」
 「まあ! ところで先生。主人は、今では本当に元気になり、店も繁盛しております」
 十一年前の一九六七年(昭和四十二年)八月、伸一は釧路会館を訪問し、幹部会に出席した折、石沢夫妻と会い、励ましていた。
 実は、その前年の九月、北釧路支部の支部長をしていた清之助が脳出血で倒れたのだ。右半身が麻痺し、ろれつも回らなくなった。やむなく、高校を卒業して浪人中だった次男の宏也が、進学をあきらめ、家業を担った。
 医師は「トイレに行けるようになれば、幸いだと思ってください」と、夫妻に告げた。
 “俺は、学会員だ。負けるものか!”
 清之助は、真剣に祈り、懸命にリハビリに励んだ。体は少しずつ回復し、なんとか歩けるようになった。そして、伸一の釧路訪問を聞くと、夫妻で釧路会館に駆けつけたのだ。
 その時に、伸一は、強い確信を込めて、二人に訴えた。
 「“祈りとして叶わざるなし”の御本尊です。必ず治ります。次に私が釧路へ来る時には、元気な姿を見せてください。断固、長生きしてくださいよ」
 確信が確信を呼び覚ます。指導とは、生命の共鳴をもって信心を覚醒させる作業である。



8、8月度座談会拝読御書 曾谷殿御返事 
 大聖人直結の信心で広布へ前進  友の幸福願い「下種」の対話を
   (作業中)



9、未来部育成のページ 信念の姿こそ最大の励まし
 

  池田名誉会長は、未来部育成に当たる担当者へ「」一人の人間として誇り高く広宣流布に生き抜く信念の姿」を示すことの大切さを語っている。そして、「それこそが、子供たちの最大の教育となる」(「随筆 人間世紀の光」〈世界の希望の宝・未来部〉)と。今、挑戦と成長の夏に、元気いっぱいの未来部員。今回は、未来部育成に尽力する各地の未来本部長、未来部担当者の取り組みを紹介する。

【心に希望の語らいを】

 本当に楽しく充実した青春とは、自分自身の「挑戦の心」で、いくらでも広がっていきます。 きょうは、きのうの自分に勝つ!
  あしたは、きょうの自分に勝つ!
 その繰り返しが、偉大な人生を築きます。
 さあ、「挑戦の夏」だ。挑戦の原動力である題目を唱えながら、新しいチャレンジを開始しよう!
 君の晴れ舞台で、あなたの晴れ舞台で、自分自身の新記録を打ち立てていってください。
 愛する皆さんの健康と無事故を、私は祈りに祈っていきます。
 一回りも二回り、根大きく成長した皆さんと対話することを楽しみにしています。
                      (『希望の大空へ』47、48㌻)

【未来本部アピール】

  取り組みのポイントは どれだけ寄り添い どれだけ関われたか



【社会の情勢】
 

◆ 詳細調査受け入れ表明 指定廃棄物の最終処分場 宮城知事
◆  中国・雲南地震 死者400人に迫る
◆ 都、再生エネ利用拡大 東京五輪へ先端技術アピール
◆  ベンチャーに「交流の場」 今秋開始 経産省
◆ 台風11号 土砂災害に厳重警戒 四国、北海道などで激しい雨
◆ 児童虐待最多7・3万件 この前でDVなどの相談増加 厚労省

2014/8/6(水)の聖教

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2014/8/6(水)の聖教


1、2030年へ!  東京牧口記念会館で全国未来部大会 

  さあ出発! 2030年の栄光の学会創立百周年へ!! 「全国未来部夏季研修会」の掉尾を飾る「全国未来部大会」が5日、八王子市の東京牧口記念会館で朗らかに行われた。これには、原田会長、橋元青年部長、吉井女子部長が、47都道府県から集った高等部の代表、担当者ら千人と出席。席上、未来部参加者による「新世紀鳳雛会」第2期の結成が発表された。

  創価の父・牧口初代会長を顕彰する「師弟の殿堂」東京牧口記念会館に、女子高等部員の凜とした「誓いの声」が響きわたった。
 「朗らかな『大勝利の青春』を歩み抜いてまいります!」
 男子高等部メンバーも力強く続ける。
 「『未来の翼』で、使命の大空へと飛び立ち、世界広布新時代の中核となってまいります!」
 次の瞬間、未来部歌「正義の走者」の大合唱が始まっ
  
 ♪我れ今あとを 継がんとて 心凜々しく 時待たん……
  
 皆で肩を組み、「後継の誓い」を歌詞に乗せて歌い上げる。
 その中に、故郷と世界に思いを馳せて熱唱する友の姿があった。
 宮城の高橋奈々さん(高校2年)。
 絶対に忘れない、3年5カ月前の東日本大震災――。自宅は無事だったが、街の被害に言葉を失った。
 〝震災で困っている人のために私にできることは何か〟と考え、祈りを重ねた。
 今春、復興への思いを胸に、被災地と世界をつなぐ「平成青少年遣欧使節団派遣プロジェクト」に応募。代表10人に選ばれ、先日、スペインを訪れた。
 今回、将来の夢や希望を語り合った未来部夏季研修会での宝の日々。再会を固く誓い、こう決意した。
 「震災の教訓を語り継ぎ、復興を担う人材、世界に羽ばたく人材を目指します!」

 ♪君も負けるな いつの日か 共々誓いし この道を……

 北海道の三好祐樹君(高校2年)は、札幌創価幼稚園の出身。創立者の池田名誉会長の励ましに包まれて育った。現在、高校では上位の成績を収める。
今回の未来部夏季研修会に出発する前、母は「世界一の師匠の息吹を感じ、宝の思い出を築いてきてね」と、三好君を送り出してくれた。
 研修で全国の高等部員の決意や体験に触れて、今だからこそ両親に言えることがある。
 「お父さん、お母さん、信心を教えてくれて、ありがとう! 真の実力を磨き、多くの人々に貢献できる自分に成長します!」



2、御書とともにⅡ名誉会長が指針を贈る 〈22〉油断排し、絶対無事故で

御文 家へかへらんにはさき(前)に人を入れてと(戸)のわき(側)はし(橋)のした(下)むまや(厩)のしり・たかどの(高殿)一切くらきところを・みせて入るべし(四条金吾殿御返事 1175㌻)

通解 家に帰る時には、先に人を館に入れて戸の脇、橋の下、馬小屋の後ろ、高楼など、いっさい暗い所を見させてから入りなさい。

【同志への指針】

 大聖人は、敵に付け狙われている四条金吾に、幾度も繰り返し注意なされた。
 その御注意は一つ一つ具体的であり、これほどまでにというほど、こまやかである。これが「百千万億倍・御用心」という信心の姿勢である。
 「このぐらい」とか、「いつもこうだから」などの、心の隙や慢心を排したい。
 絶対無事故で、悔いなき価値の日々であれ!



3、わが友に贈る

 良書との出合いが
 心を潤し 心を広げる。
 読書は人生の財産。
 古今の名著に学び
 充実と成長の夏を!



4、名字の言  「あなたがたの人間性を心にとどめ、そしてその他のことを忘れよ」  ラッセル・アインシュタイン宣言

  広島に原爆を投下した爆撃機「エノラ・ゲイ」の乗組員は、先月のバンカーク氏の死去に伴い、全員が世を去った。いや応なき時の流れだ。彼らの受けた命令は、目標地点に爆弾「リトルボーイ」を投下すること。69年前のきょう、作戦は実行された。戦後の彼らは、自身の行為を正当化し、謝罪を拒んだ▼一方、原爆開発の「マンハッタン計画」に携わる科学者の任務は爆弾の製造。ただ一人、計画から離脱したロートブラット博士は、他の同僚が計画に参加し続けた最大の理由を「純粋で単純な『科学的好奇心』」と、池田SGI会長に語った▼巨大プロジェクトの局面、局面で、当事者は職業的使命を遂行した。その結果、広島・長崎の20万を超える人々が殺された。だから、同博士も署名した「ラッセル・アインシュタイン宣言」は訴える。「あなたがたの人間性を心にとどめ、そしてその他のことを忘れよ」と▼軍人である前に、科学者である前に、政治家である前に、あるいは記者である前に、「人間」であること。回り道のようだが、この根本からの思考なくして、絡み合った核をめぐる軍事外交ゲームの糸を解きほぐすことはできない▼そのためにきょう一日、静かに広島の声に耳を傾けたい。深く心にとどめ置くために。(飛)



5、寸鉄

★  広島原爆忌に不戦の誓い固く。核兵器は人類の敵。過ちは二度と繰り返すな
      ◇
★ きょう信越師弟誓願の日「平和ほど、尊きものはない」―人生の座標軸に
      ◇
★ 新時代の全国未来部大会開催。成長の夏。たくさんの友人と金の思い出を!
      ◇
★ 車での全席ベルト着用は義務。非着用は致死率14倍。家族・友人の命を守れ
      ◇
★ お盆の供養を狙う日顕宗坊主。「猫の鼠を伺うが如し」。泥棒猫は追い払え!



6、きょう小説「新・人間革命」の執筆開始21周年  戦乱の悲劇の地に平和の種子を
                米シートンホール大学 アンドレア・バルトリ博士

  広島に原爆が投下された8月6日は、池田SGI会長が小説『新・人間革命』の執筆を開始した日(1993年)である。また本年12月2日には、SGI会長が沖縄で小説『人間革命』を書き起こしてから、50周年の佳節を迎える。戦争の悲劇が刻まれた時と場所をそれぞれ選び、「戦争の世紀」を「平和の世紀」へと転換しゆく道を示した二つの長編小説。その平和と幸福と勝利のドラマに何を学ぶか。紛争解決の研究の第一人者である  アンドレア・バルトリ博士に聞いた。

人間の持つ愛と感謝の心こそ試練に立ち向かう力となる

  ──小説『人間革命』と『新・人間革命』は、あえて戦争の悲劇の地、その悲劇が生まれた日を選び、それぞれ書き起こされました。博士はその意義を、どう評価されますか。

 バルトリ博士  悲劇をいたずらに恐れてはならない。そこから逃げてもならない。ましてや、忘れたり無視してはならない、その警鐘として心に響きます。
 大切なのは、悲劇をいたずらに嘆き、恨んだりするのではなく、その事実に何を学ぶかということです。
  その一つは、戦争や暴力によって人々を殺害し、その存在と影響力を抹消してしまおうとする意図の空しさです。なぜかならば、殺害によって肉体を滅ぼすことができても、その痕跡までは消すことはできないからであります。
  その痕跡が、それを見る人に戦争や暴力の空しさを教えるからです。存在は消せても、“存在感”は残るのです。悲劇を生き残った人々が犠牲者に変わって、その空しさを訴え続ければ、存在感はさらに揺るぎないものとなるでしょう。
 ここで忘れてはならないのは、“”とは、直接の悲劇を生き残った人々のみではなく、地球に生きる私たち全員が悲劇の生き残生存者りであるということです。その私たちが悲劇に深く学び、平和と反核の行動を起こせば、その機会を与えてくれた犠牲者の存在に新たな意味が加わるのです。人類は、ヒロシマ、ナガサキ、そしてオキナワによって意識の変革を遂げた、と歴史に刻まれるからです。
 逆に、厳に戒めるべきは悲劇に何も学ぼうとしない怠慢です。悲劇は存在しなかったなどと、うそぶく非情です。それは悲劇に倒れ、苦しむ人々を“第二の死”に追いやる所業となることを知らねばならないでしょう。

生き方で伝えよ

 ──『人間革命』『新・人間革命』は、“悲劇の地に平和の種子を”との深き思いを込めて綴られたものです。人間には悲劇や困難に学び、むしろそれをバネとして幸福と平和を創造する無限の力があることを示し、励ました智慧の書です。

  バルトリ博士  私は、そうした人間の可能性を信ずる一人です。そこで思い起こされるのはニューヨークで「9・11」(同時多発テロ)の犠牲者となった人々の、携帯電話を通した肉親との交信の記録です。
 その時、自らの身に何が起きたかを知った人々が最後に残した言葉の多くは、怒りや憎しみではなく、愛と感謝に満ちたものでした。悲劇の極みにも人間の善性は失われなかったのです。この愛と感謝の心こそが人間の絆を確かなものとし、悲劇に創造的に立ち向かう力となり、平和の種子を育む揺籃ともなるのです。
 人生の意義は、この慈愛に目覚め、それをどこまでも深めゆく過程にこそあると思うのです。
  その意味で真の悲劇とは、人間に本然的な慈愛の心の開発が阻止されてしまうことにある、といえるでしょう。それによって真の人間とは何かを探り、深めていく道が閉ざされてしまうからです。

  ──問題は、悲劇や困難を乗り越えるための“自発の力”を、いかにして引き出すかです。『人間革命』『新・人間革命』では、三代の会長が師弟の信頼の絆で逆境を開き、平和の潮流を築いた歴史が記されています。またその模範に学び、自身の可能性を開き、逆境を乗り越え、価値創造の人生を築いた人々の勝利が描かれています。

  バルトリ博士  模範となる生き方を通し、人間のあるべき姿を示していくところに教育の真髄はあります。
  たとえ、“善なるもの”のあり方を教える場合でも、強制や一方的な訓戒に頼ってしまえば、可能性の開発はおろか、人の道を誤らせてしまう恐れさえあるのです。
  真実とは、正義とは、そして慈愛とは何か。それを開発する道はどこにあるのか。そのあり方を、模範となる体験を通して学び合う生きた交流の中にこそ、自身の可能性の開発のカギがあるのです。                      
 その交流が見ず知らずの人とではなく、強い信頼関係に結ばれたものであれば、その可能性は最大に発揮されていくことでしょう。一方、いくら先人が模範を示し続けても、その意味を深く受け止め、内省と自己の開発の糧としていく心構えがなければ、可能性の開花は望めないのです。

──かつて苦境に陥った本紙の記者が、SGI会長の励ましで人生を大きく開いたエピソードがあります。その励ましとは、冬枯れの高速道路のパーキング場の片隅に咲くサザンカを指しながら、「見てごらん。冬なのに、だれの目にもとまらないような場所なのに、あのように誇らしく咲く花もあるんだよ」との感慨を込めた語り掛けでした。いかなる逆境をも乗り越え、価値創造の大道を一人切り開いてきた会長の千鈞の一言が記者の目を開かせ、人生の転換の力となったのです。

  バルトリ博士  “招き入れる力”と“受け入れる力”の美しい共鳴を聞く思いがします。“招き入れる力”といったのは、SGI会長が権威の高見から訓戒を与えようとしなかったからです。
記者と同苦する思いで冬枯れに咲く花を見つめ、その姿に何を学ぶかを考えようと、SGI会長自身の心の世界に記者を招き入れようとした、と思えるからです。“受け入れる”と言ったのは、その言葉を深く受け止め、自らの可能性の開花に目覚めた記者の“内なる力”の発現を見る思いがしたからです。
 この二つの力の共鳴は、両者が深い信頼関係に結ばれていなければ、生ずべきもないものなのです。太陽のように降り注ぐ励ましといえども、それを受ける側の心が不信や不安に閉ざされていては、可能性の開花は望むべくもないのです。

──SGI会長は詩作を通して、人々の“内なる力”の開発を啓発してきました。沖縄の友に贈った長編詩「永遠たれ“平和の要塞”」では、かつて平和の文化をどこよりも深く培ってきた風土が、どこよりも深い戦争の傷を負ってしまった歴史の悲劇に同苦を寄せています。そして誰よりも苦しんだ人こそが。誰よりも幸せに、新たなる平和と文化の建設の先駆けに、と励ましています。

詩が希望を生む

  バルトリ博士  歴史という田畑は、常に創造的に掘り起こし、耕し続けなければなりません。
悲惨な歴史だからと言って、過去を悲しみの中に封印したり凍結させたりしてはならないのです。未来のために過去に学ぶ、強き精神の作業が不可欠なのです。それを通して、未来という田畑は肥沃なものとなり、新たな生命を芽生えさせる力となるのです。
 私はここで、18、19世紀にポーランドを見舞った悲劇を思い起こします。プロイセン、オーストリア、ロシアによる度重なる侵略と分断にあえぐ人々に、祖国統一の希望を与えてきた力は、何であったかということです。それは軍事力や暴力ではなく、詩という文化の力であったということです。詩人の魂が、人々に不可能と思えた祖国の統一を果たす力となったのです。そこに、詩を通して、沖縄をはじめ困難と闘う人々を励まし続けるSGI会長の事績を重ねることができるでしょう。
 詩は、歴史を創造的に検証する糧を私たちに与えてくれます。SGI会長は沖縄の人々に寄せた詩を通して、未来の歴史を、詩の語源となつた「ポイエーシス」すなわち“創造”と“行動”の力をもって見据え、切り開いていくよう促したのではないでしょうか。
 その実現には、気の遠くなるような、困難で複雑な作業が待ち受けているかもしれません。しかし、人々の心が、詩に込められた精神と一体となるならば、不可能を可能とする何かが生まれるのです。既成の概念を超えた、全く新しい平和の種子が芽生えていくのです。

7、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道46

  石沢清之助とヤスは、釧路会館で山本伸一の指導を受けると、決意を新たにした。
 彼らは、一九五八年(昭和三十三年)に入会してからの来し方を思った。そもそも夫妻が信心を始めたのは、次男の宏也の心臓病を治したい一心からであった。入会してほどなく、見事に、その願いは叶った。
 そして、入会一年五カ月後、火事によって、営んでいた製麺業の工場と自宅が全焼してしまった。着の身着のままで焼け出されたが、その時も再起することができた。
 大小、さまざまな試練があった。しかし、御本尊を疑わず、広宣流布に生きようと決め、唱題と弘教に励むことによって、すべてを乗り越え、変毒為薬してきたのである。
 「今度も、健康を取り戻せぬわけがない。次に山本先生が釧路に来られる時には、必ず元気はつらつとした姿でお会いしよう!」
 夫妻は、共に、こう心を定め、伸一との再会をめざして信心に励んできたのだ。
 ヤスは、伸一たちを部屋に案内すると、贈答品の店は繁盛し、次男が結婚して二人の孫にも恵まれたことを、嬉しそうに語った。
 しばらくして、外出していた嫁と孫娘が帰宅し、さらに、主の清之助も孫の手を引いて帰ってきた。しっかりとした足取りである。
 彼は、伸一を見ると、「先生!」と言って正座し、頭を下げた。
 それから背筋を伸ばし、「脳出血で……」と言いかけ、声が途切れた。目に涙があふれ、嗚咽が言葉をさえぎるのだ。
 涙、涙で何も言えない夫に代わって、妻のヤスが語った。
 「脳出血で倒れたことが?のように、今では、このように健康になりました」
 伸一は、ぎゅっと清之助の手を握った。
 「よかった。本当によかった。真面目にやってきた人が最後は勝つ――それが仏法です。
 広宣流布を使命とする創価学会とともに生き抜くなかにこそ、信心の正道があります。だから、こうして病に打ち勝てたんです」
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■語句の解説

変毒為薬/「毒を変じて薬と為す」と読む。苦しみの生命(毒)が、そのまま幸福の生命(薬)に転ずる、妙法の大功力を表した言葉。



8、社説  「新・人間革命」起稿21周年 広布大願へ師を心にいだいて

  池田名誉会長が、『新・人間革命』の執筆を開始したのは、ヒロシマの原爆投下から48年にあたる1993年(平成5年)8月6日であり、きょう、起稿21周年を迎えた。
 現在、第27巻「求道」の章が好評連載中である。連載回数は5400回を超え、日本一の記録を、日々、更新している。命を削るようにして綴られた渾身の執筆に、心から感謝したい。
 今や日蓮仏法は世界192カ国・地域に広がり、人間革命の理念への共感も日ごとに高まっている。小説の冒頭の言葉を刻んだ記念碑も、ニュージーランドのロトルア市、モンゴルのチョイバルサン市、韓国の華川郡、アメリカのグアム、ハワイなどに建立されるにいたった。
 「広宣流布」即「恒久平和」への名誉会長の行動の原動力は、「この地球上から悲惨の二字をなくしたい」との戸田城聖第2代会長の決意に始まっている。「師弟は不二である。不二なればこそ、私もまた、恩師の心を抱き締めて、世界を駆け巡り、『平和と幸福の大河』を切り開いてきた」(第1巻「はじめに」)のである。
 世界広布という大事業の実現は、師から弟子へと、その精神と行動が継承されていってこそ可能になる。小説では、山本伸一の姿を通して、本当の弟子の在り方が示されている。
 それは、伸一の心の中心には、厳として師の戸田城聖がいたということである。常に「戸田先生だったらどうされるか」を考え、それを、生き方、行動の規範として、日々、師と対話して生きている。
 師と弟子の絆の強さは、地理的な距離のいかんではない。己心に師をいだいて生きるなかに真の師弟があるのだ。
 また、「師の構想実現を誓うだけでは弟子たり得ない。誓いの成就こそ、真の弟子の証明となる」(「求道」38)とある。実証をもって師に応えるのが弟子だ。
 私たちは、日々、『新・人間革命』を真剣に学ぶとともに、その指導に対して実践をもって応えたい。そこに、自身の信心の錬磨と人間革命があり、広布の新しき前進があるからだ。



9、今日の発心  妙一尼御前御消息 1253㌻

御書   法華経を信ずる人は冬のごとし冬は必ず春となる(妙一尼御前御消息、1253ページ・編715ページ)

通解 法華経を信じる人は、冬のようなものである。冬は必ず春となる。. 

【祈りきる題目で経済苦を克服】

 厳しい冬も暖かな春を迎えるように、信心を貫く人は、必ず勝利するとの御文です。

 1978年(昭和53年)8月11日、宮崎平和会館で池田先生との5回にわたる自由勤行会が開催されました。思えば、宗門との攻防戦のなか、全力で先生が同志を激励してくださっていたのだと、胸が熱くなります。当時、中等部員だった私も生涯不退を誓いました。
 しかし、いつしか非行に走り、学会活動からも離れるように。そんな時、何度も励ましてくれた先輩のおかげで、私は再び発心することができ、家業にも真剣に取り組むようになったのです。
 ところが、父から事業を継いだ矢先、身内の多額の借金を背負うことに。私は、この御文を励みに一歩も引かず問題と向き合いました。先生の〝祈りは、叶うまで祈り切るのです〟との指導に出合ったのも、このころです。やがて、八方ふさがりだった借金問題を乗り越えることができ、〝学会員でよかった〟と心底、思いました。
 本年10月19日に開催される「アジア創価青年大会」では、ベートーベンの第九を青年部が合唱します。わが家の2人の息子も参加します。次代を開く青年を全力で励まし、勝利してまいります。
宮崎創価県長 冨髙 治樹



10、池田名誉会長が贈る 勝利の人間学 57回 一人から平和の大潮流を(2014.8.6付)

民衆の声を力に

 絶対に平和であらねばならない。
 戦争だけはしない、させないということを、人類の共通の理念にしていくべきである。
 ラテン語の格言には「平和を願うならば、戦争の準備をせよ」とあった。
 しかし、断じてそうではない。「平和を願うならば、平和の準備をせよ」である。
 「平和の準備」とは何か。それは、平和を願う民衆の声を結集していくことだ。なかんずく、青年の大情熱の声こそが力だ。
 日蓮大聖人は、「輪宝とは我等が吐く所の言語音声なり」(御書733㌻)と仰せである。
 「声」こそ「輪宝(車輪をかたどった宝器)」である。この「非暴力の武器」「文化の武器」を使って、我らは21世紀を「平和の世紀」「生命尊厳の世紀」としていくのだ。

鍵は全て人間にあり

 平和を壊すのも人間、平和を創るのも人間である。解決の鍵は、全て人間にある。
 ゆえに、我らは人間の「内なる悪」と戦い、仏という極善の生命を開発する道を選ぶ。この人間革命の道が即、平和の道であるからだ。
 平和は違い彼方にあるものではない。
 自分が今いる場所で、友と会い、誠実に対話を重ねる。どこまでも、一人を大切にする。そこから、平和の大潮流は生まれるのだ。
 特に、聡明な女性たちの“草の根の語らい”こそ、その最も確かな原動力である。

自他共の喜びの青春

 御本仏は、「すべての衆生が受ける、それぞれ異なる苦しみは、ことごとく日蓮一人の苦しみである」(同758㌻、通解)と仰せになられた。
 なんという大慈大悲であろうか。仏法とは、究極の「慈悲」の法である。御本尊に祈り、勇気をもって広宣流布に励むなかで、人を深く思いやる境涯を開くことができる。
 人の不幸の上に、自分の幸福を築かない。自他共に喜びあふれる青春を進みゆくのだ。
 生命尊厳の哲理を持《たも》つ青年よ、悩める友へ、苦しむ友へ、励ましと希望の光を送ろう! 君たちの友情で、平和の地球を輝かせるのだ。



【社会の情勢】
 

◆ 増税乗り越え回復続く 自動車と電気けん引 4~6月期
◆  設備投資計画15・1%増 14年度 政投銀調査
◆ 女性活躍推進の企業に補助金 入札でも優遇 政府が初指針
◆  食糧自給率 4年連続で39%  低水準抜け出せず 13年度
◆ ストーカー罰則強化へ 有識者検討会
◆ 事故発生前でも逮捕 危険ドラッグ 道交法違反の疑い 警視庁

希望の虹 

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第5回 昆虫学者 ファーブル  (2014.8.1付 少年少女きぼう新聞)

命は一番の宝

 みなさん、夏休みを元気にすごしていますか?
 健康で、無事故で、楽しい思い出を、いっぱいつくってください!
 夏になると、セミの元気な声がひびきますね。
 「ミーンミンミンミー」
 「ジージー」「ツクツクホーシ」
 「カナカナカナ」
 小さな体から大きな声を出して、一生けんめいに鳴いています。
 セミがどこから来るのか、どうやって大きくなったか、みなさんは考えたことがありますか。
 セミのことを調べに調べて、“暗い地下で何年間も働いてから、やっと明るい太陽の下《もと》で短い幸せを歌っているんだ”と、セミの気持ちを思いやった人がいます。
 フランスの偉人な昆虫学者アンリ・ファーブルです。
 今回は、100年以上も世界中で読まれている『昆虫記』の作者ファーブルのことを学んでいきましょう!

       * * *

 ファーブルは、1823年、いなかの小さな村で生まれました。
 両親と弟の4人家族。まずしいくらしでしたが、家のまわりには、ゆたかな自然がありました。野原や小川が遊び場で、虫や鳥など、たくさんの生き物にかこまれ、ファーブル少年はすくすくと成長しました。
 中学校では、しんけんに勉強して、成績はクラスで一番になりました。しかし、お父さんの仕事がうまくいかず、学校に通えなくなり、働くことになってしまいました。朝から晩まで働いて、くたくたになりました。
 そんなファーブルの心の支えとなった“友だち”がいました。
 それは、小さなころから大好きだった“虫たち”です。見たことのない虫を見つけると、心がワクワク、ドキドキしました。
 ファーブルは、小さな虫の「命」に大きな「希望」を見いだしました。そして苦労に負けず、学び続けていったのです。やがて、小学校の先生になりました。
 のちにファーブルは、「歩きつづけさえすれば、行きつくところに行けるのだ。そして、たえず歩きさえすれば、力が自然にわいてくる」と語っています。
 ねばり強く努力を続ければ、必ず自分のなかに眠っている力を出せるようになるんだね。

       * * *

 ファーブルが本格的に昆虫の研究をするきっかけになったのは、野外授業の時でした。子どもたちから、ハチが巣のなかにあまいミツをためていることを教えられたのです。
 ファーブルはもっと知りたいと思い、高価な昆虫の本を思い切って買いました。その本を読んだ感動が、昆虫学者のとびらを開いたのです。
 それから、中学校や高校で理科を教えながら、仕事の合間をぬって昆虫の研究をするようになりました。
 そうして『昆虫記』の第1巻ができたのは、ファーブルが55歳の時です。そこから、さらに約30年をかけて全10巻を発刊しました。人生のすべてをかけて生みだされた本なのです。
 『昆虫記』には、1500種ほどの虫たちや動植物が登場します。私も以前から、少年少女のみなさんにすすめてきた本です。
 この本には、むずかしい言葉は使われていません。“だれにも分かりやすく、親しみやすい内容に”という思いで書かれたからです。また、だからこそ、世界中に多くの読者を広げることができたのです。
 やがてフランスでは、大統領も大臣も、この偉人ファーブルのもとを訪れ、最敬礼して功労に感謝しました。
 じつは、日本の高名な学者が、この歴史を通して、私たち創価学会の初代会長である牧口常三郎先生のことを、「国の誇り」とたたえました。
 “小学校の先生としてがんばりながら『昆虫記』を書いたファーブルをフランスが国をあげてたたえたように、同じく小学校の先生として立派な本『創価教育学体系』を書いた牧口先生のことを、日本は大事にすべきである”といわれたのです。
 ところが、当時の日本は、仏法を広めて「命の尊さ」を説く牧口先生を大事にするどころか、戦争をおし進める国の考えに反対した人物として、牢獄で死なせたのです。そのことを、牧口先生の弟子である第2代会長の戸田城聖先生は、いつも怒りで体をふるわせて語られていました。
 今年は牧口先生か亡くなられて70年になります。牧口先生の心を受けついで命の尊さを訴える創価学会が、世界から信頼される時代になっています。

       * * *

 ファーブルは、「命の尊さ」をよく知っていました。
 観察が終わると、虫の大好きなものを与えてから「よくいろいろなことを教えてくれたね、さようなら」と詰りかけ、自然にもどしたというのです。
 『昆虫記』に、こうあります。
 「一番ちっぽけなものの生命にしても、それは尊いものだ」
 この『昆虫記』からは、虫たちへの愛情や、命の力への驚きが伝わってきます。
 ──ミノムシのお母さんは、タマゴを産むと、自分が着ていた綿毛の服をぬぎます。その服でタマゴをくるみ、温めるのです。さらに子どもたちのために、葉っぱや、くきで作った家をあけわたし、子を守るようにして亡くなります。
 また、ホタルはむかしの人に「おしりにランプをもっている虫」と呼ばれていました。ある種るいのホタルのランプは、体から切りはなされても光り続けます       
 ホタルといえば、私が創立した関西創価学園や創価大学では、長年にわたり、ホタルを大事に育て、命のすばらしさを、友だちや地域の人と学びあっています。

       * * *

 日蓮大聖人は「命というものは一切の財の中で第一の財である」(御書1596㌻、意味)といわれています。
 命は、私たち人間の一人一人も、また、どんな小さな虫たちも、もっている最高の宝物です。
 ミノムシのお母さんも、命をかけて子どもを守っています。
 みなさんも、お母さんがどれほど、自分のことを大事に守ってくれているか、思いおこしてみてください。
 みんな、かけがえのない命なのです。
 ホタルのランプが光り続けたように、どんな困難のなかでも、自分を光り輝かす力を、みなさんもまた、もっています。
 みんな、すばらしい命なのです。
 もちろん、悪いことをする虫もいるし、虫が苦手な人や、きらいな人もいるでしょう。ただ、たとえば、花粉を運ぶミツバチがいなくなったら、多くの植物が、地上から姿を消してしまうといわれています。植物がなくなれば酸素がなくなって、私たち人間も生きていけなくなります。
 小さな虫であっても、大きな役目をはたしています。
 みんな、命はつながっているのです。
 だからこそ、まわりの“命”を大切にする人は、自分の命を大切にできる人です。そして、命は、みんないっしよに生きていくのです。
 この夏休み、みなさんも近くの公園や野原や水辺に行ったり、家族で旅行に行ったりした時に、たくさんの命とふれってください。そして、もっともっと元気いっぱい、自分の夢や目標に、一生けんめい挑戦してください。
 一匹の虫から大いなる希望を生みだしたファーブルのように1

ファーブルの言葉は、G・V・ルグロ著『ファーブルの生涯』平野威馬雄訳(筑摩書房)、『完訳ファーブル昆虫記(十)』山田吉彦・林達夫訳(岩波書店)から。参考文献は、砂田弘著『おもしろくてやくにたつ子どもの伝記19 ファーブル』(ポプラ社)、『ファーブル昆虫記 ここがスゴイぞ!虫のふしぎ』舟崎克彦訳(集英社)、『ファーブルの昆虫記]中村浩・江口清訳(講談社)。

未来の翼 世界が君を待っている 

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第5回 ハワイの浜辺 (2014.8.1付 未来ジャーナル)  

一人を大切に! ここから平和が生まれる

生きて生き抜け! 若い皆さんが輝けば世界は変えられる

 夏は、若き皆さんの生命が白馬のように躍動する季節です。
 白馬といえば、ハワイで不思議な白馬に出あいました。
 1985年の7月、諸行事の合間に、ホノルル市内の宿舎から、波音や歓声でにぎやかなビーチに目をやった時のことです。
 さっきまで何もなかったはずの砂浜に、美しく、たくましい白馬が生まれていました。無名の芸術家が彫ったレリーフ(浮き彫り)です。今にも立ち上がって、駆け出しそうな英姿がありました。
 御書には、「白馬のなくは我等が南無妙法蓮華経のこえなり」(1065㌻)と仰せです。
 白馬のいななくような朗々たる勤行・唱題から、新しい挑戦の生命が弾みます。
 さあ、今日も、白馬のように、題目を唱えながら、「勝利の夏」を元気いっぱい前進していこう!

 ハワイは、州都ホノルルのあるオアフ島や、最も大きいハワイ島など、六つの島を中心に成り立つ、世界有数の観光地です。
 日本との関係も深く、古くは1868年(明治元年)からハワイに移住する人たちがいました。
 だから、「ベントー(弁当)」「シバイ(芝居)」「ジャンケンポー(じゃんけん)」「ボン・ダンス(盆踊り)」など、日本人になじみのある言葉が今も使われています。
 あいさつの言葉は「アロハ!」です。出会った時も、別れる時も、こうあいさつします。「ようこそ」「こんにちは」「さようなら」……すべて「アロハ」と声をかけます。「お互いに愛情と敬意をもつ」という意味が込められています。
 ハワイでは、さまざまな民族が仲良く生きています。アジア系、ヨーロッパ系、アフリカ系、そして、ハワイアン(先住ハワイ人)。
 そんな人たちが、「アロハ」とあいさつを交わし、アロハの心」で結ばれた世界平和の縮図の島こそ、ハワイです。自然を愛し、家族を愛し、友を愛し、平和を愛する、友情と共生の島なのです。
 しかし、その島を舞台に非道な戦争が始まりました。1941年(昭和16年)12月7日の朝(日本時間8日未明)、ハワイにある真珠湾(パール・ハーバー)への日本軍の攻撃から、太平洋戦争が開戦したのです。
 当時、13歳の私は、兄たちを兵隊にとられて苦しい家計を助けるために新聞配達をしていました。開戦を告げる紙面を、今も忘れられません。
 ハワイでは、日系人の方たちが苦労して懸命に築き上げてきた「信頼」が、一気に崩れていきました。その不信をはね返し、アメリカヘの忠誠を証明するために、日系2世の志願兵の部隊が結成されました。勇猛果敢な攻撃で最も多くの勲章を受けましたが、最も多くの犠牲者を出しました。
 戦争ほど、残酷なものはない。
 戦争ほど、悲惨なものはない。
 -これは、私が小説『人間革命』の冒頭に書き記した一節です。
 戦争は、あの地この地に、あの家この家に、暗闇のような悲劇をもたらしました。
 太平洋戦争での日本人の死者・行方不明者は250万人、日本の侵略を受けたアジア諸国での死者は1800万人ともいわれる。日本でもアジア諸国でも、おおよそ30人に1人が戦争で亡くなったことになります。
 戦争には、勝者も、敗者もありません。
 悲惨な戦争が終わったのは、1945年(同20年)8月15日です。私は17歳になっていました。
 わが家も、私の大好きだった長兄が、ビルマ(現在のミャンマー)戦線で亡くなりました。終戦から2年もたって、その知らせを聞いた時、母が悲しみをこらえて小さな肩を震わせていた姿は、私の瞼から消えません。これが私の平和闘争の原点です。

 私は、1960年(同35年)10月2日、世界平和の道を開く第一歩を、ハワイから始めました。
 「この地球上から『悲惨』の二字をなくしたい」と願われた、わが恩師・戸田城聖先生の写真を胸のポケットにしのばせて──。
 ホテルに着いた翌日の早朝、日の光が夜の闇を打ち破るころ、私は一人、海岸を散策しました。
 そして、かつて(1954年夏)戸田先生の青春の故郷・北海道の厚田の浜辺に二人して立ち、私に言われた言葉を思い起こしていました。
 「この海の向こうには、大陸が広がっている。世界は広い。そこには苦悩にあえぐ民衆がいる。
 君は、世界の広宣流布の道を開くんだ。この私に代わって」
 恩師の遺志を継ぎ、会長となった32歳の私は、ハワイの旭日を仰ぎながら、世界平和への絶え間なき闘争を、強く心に誓ったのです。

 アロハの精神は、人種、言語等、一切の差別を超えて、人間がお互いに人間として手を結び合うところに、意義があります」
 私が親しく語り合ったハワイ州のジョージ・アリヨシ州知事が、アメリカSGI(創価学会インタナショナル)の総会で紹介してくださった言葉です。その理想の姿を、SGIに見いだされたのです。
 初めての出会いは、1975年1月22日。SGIが結成される、4日前のことでした。すらりとした長身で、九州出身のご両親の血を継いだ、凜々しく、若々しい顔立ち。前年に、日系人として初めて州知事に就任したばかりで、まさに“ハワイ新時代”の大海原へ出発された時でした。
 若き日の知事には、「弁護士になる」という夢がありました。しかし、話すことが大の苦手。“話し方を直さなければ、弁護士にはなれない”と思っていた中学生の時、学校の先生が、付きっきりで特訓してくれました。そのおかげで、悩みを克服し、弁護士になる夢をかなえることができたのです。
 そんな知事が、大切にしている言葉がありました。それは、お父さまの口ぐせでもあった「おかげさまで」という日本語です。「あなたがいて、私がいる」という人間への信頼が脈打つ言葉です。
 現実社会に目を向ければ、他人を不幸にしてでも、自分さえよければいいという、わびしい姿が多いかもしれない。その中にあって、「おかげさまで」という感謝の気持ちこそ、心の砂漠に潤いを贈ります。平和の原動力ともいえましょう。
 感謝の人は、恩を知り、その恩に報いようとする。だから、人のために自分が動きます。
 反対に、感謝を忘れた人は、自分のために人を動かしてしまう。その「自己中心性」「エゴイズム」が、他者への想像力を失わせ、戦争を生み出してしまう。
 未来部の皆さんは、身近な人に感謝し、「ありがとう」の心と言葉を伝えていける「ピース・メーカー(平和をつくる人)」であっていただきたい。
 特に、お父さん、お母さんには、計り知れないほどの恩があります。皆さんは、ぜひとも親孝行を、お願いします。

 アリヨシ州知事は、「違うから争うのではなく、違うからお互いを理解し合う、これがハワイの生き方です」と訴えられました。
 そのハワイから、断じて平和の世紀をと、私は誓い、行動してきました。
 初めてハワイを訪れた際、私はホノルルの町を一望するパンチボウルの丘にある「国立太平洋記念墓地」を訪問しました。そこには、真珠湾をはじめとする第2次世界大戦、朝鮮戦争やベトナム戦争などの戦没者が眠っています。
 私は墓地を一巡して、それぞれの墓に刻まれた名前を胸にとどめ、仏法者として深い祈りを捧げました。その後も、ハワイを訪問した折、ここを訪れました。
 81年に真珠湾攻撃で沈没した戦艦アリゾナの記念館を訪れた際にも、私は戦没者の氏名が刻まれた場所に献花し、犠牲になられた一人一人の名前を見つめて、題目を唱えました。
 「祈り」とは「誓願」です。断じて平和な世界を築くことを、私はその方々に固く誓いました。
 2000万人を超える太平洋戦争の犠牲者には、その一人一人に名前がありました。その誕生を喜んだ家族がいました。愛する友がいました。そうした人々と共に、「いのち」という最高の宝をもって生きていました。
 アメリカ人である前に、日本人である前に、皆、同じ「人間」だったのです。

 95年1月17日、阪神・淡路大震災が起きました。私は当初、予定されていたハワイヘの出発をぎりぎりまで遅らせて、被災地への救援の手を打ちました。ハワイでの予定を最短に凝縮し、終了後、関西に直行するようにしました。
 ハワイ到着の翌日、私は英知の殿堂・東西センターでの講演に臨みました。私は、まさに武器を手に戦いを始めようとする二つの部族の間に平和をもたらした釈尊の勇気の対話に触れ、語りました。
 ──人間を分断するのではなくして、人間としての共通の地平を見いだそうとする智慧が、今こそ要請されている、と。
 たとえすぐに分かり合えなくとも、「人間」という次元で話し合えば、分かり合える。必ず戦争はなくせる──これが私の信念です。この「信念の松明」を、私の命である皆さんに託したいのです。

 ハワイの英知の言葉は、こう教えます。
 「いのちはいつでも新しい可能性を見せてくれる」
 なかんずく、若き「いのち」である皆さんは、いつでも新しい「無限の可能性」に満ちています。ゆえに、自らを決して卑下してはならない。
 若い皆さんが、生きて生きて、生き抜くこと、それ自体が「平和の光」です。
 皆さんが生き生きと躍動していくならば、世界は、いくらでも変えていけるのです。
 日蓮大聖人は、「命というものは一切の財の中で第一の財である」「宇宙全体に満ちた財も、命には替えられないのである」(御書1596㌻、通解)と仰せです。
 「いのち」の中に、すべてが入っています。その宇宙一の宝物である「いのち」を、君も、貴女《あなた》も輝かせることができるのです。
 「人生」は、「人が生きる」と書きますが、「人と生きる」とも読めます。
 自分は誰と生きているのか──ご両親、兄弟姉妹、クラスメート、クラブの仲間、地域の創価家族、未来部の同志……具体的な名前をあげて、その人を思い浮かべてみましょう。
 その一人一人を大切にすることが「平和」そのものです。
 父母《ちちはは》の笑顔、笑い声。
 あの子の優しさ、強さ。
 この友の輝く瞳、頑張る背中。
 わが同志の真心の励まし。
 その一つ一つを当たり前と思わず、「おかげさまで」と感謝し、応えていくこと。それが最も正しく、最も確かな「平和の一歩」です。
 ハワイのことわざには、こうあります。
 「その花は小さいけれど、周囲の草によい香りを運ぶ」
 どんなに小さくとも花は花です。周りをよき香りで包むことができる。皆さんが、親孝行で、友情で、笑顔の花を咲かせれば、そこを必ず、「平和の楽園」「幸福の花園」にしていけるのです。
 さあ、勇気のエンジンを始動させ、世界の友と「平和の地球」をつくる大航海に出発しよう!

ハワイのことわざは、デブラ・F・サンダース著『日々是布哇』北山耕平訳(太田出版刊)と‘ULU project.著『アロハの贈りもの』(阪急コミュニケーションズ刊)から。太平洋戦争の犠牲者数は『日本大百科全書』(小学館刊)による。

御書とともに II 名誉会長が指針を贈る

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御書とともに II 名誉会長が指針を贈る  (2014年 8月2日 聖教新聞)

【21】行学錬磨の有意義な夏を

御文 然れども此等の人人には・ゆづリ給はずして地涌の菩薩に譲り給ヘり、されば能(よ)く能く心をきたはせ給うにや (四条金谷殿御返事、I186ページ)

通解 しかしながら、仏はこれらの人々<舎利弗や迦葉、観音や妙音等の菩薩>には妙法を譲られないで、地面の菩薩に譲られたのである。ゆえに、これら地涌の菩薩は、よくよく心を鍛えておられたのであろう。

【同志への指針】
 大聖人は断言なされた。
 なぜ釈尊は、地涌の菩薩に付嘱したのか。それは、地涌の菩薩が心を強く鍛えていたからである、と。心を鍛えずして、悪世末法の広宣流布を成就することはできない。
 創価学会も、この精神のままに行学錬磨に励んできた。
とりわけ夏の鍛錬は牧口先生以来の伝統である。
 張りのある勤行からスタートし、有意義な成長の夏に!

御書とともに Ⅱ 20 名誉会長が指針を贈る    (2014.7.25付 聖教新聞)

【20】自他共に幸福の大輪を

御文 末法に入て今日蓮が唱る所の題目は前代に異り自行化他に亘りて南無妙法蓮華経なり(三大秘法抄、1022㌻)

通解 末法に入って、今、日蓮が唱えている(南無妙法蓮華経の) 題目は、末法に入る前の時代とは異なって、自行と化他の両方にわたる南無妙法蓮華経である。

【同志への指針】
 真に幸福の人とは、人を幸福にできる人だ。題目は、その究極の力である。広宣流布に挑みゆく我ら学会員の唱題行こそ、御書に仰せ通りの「自行化他にわたる」実践にほかならない。
 自他共の仏性を信じる。自他共の生命の可能性を開く。自他共に幸福の大輪を咲かせる。私たちの実践は、御本仏の大願を実現する最高の仏道修行なのだ。

御書とともに Ⅱ 名誉会長が指針を贈る     (2014.7.21付 聖教新聞)

【19】地涌の青年の陣列は無限

御文 地涌の菩薩のさきがけ日蓮一人なり、地涌の菩薩の数にもや入りなまし、若し日蓮地涌の菩薩の数に入らば豈(あ)に日蓮が弟子檀那・地涌の流類に非ずや(諸法実相抄、1359㌻)

通解 地涌の菩薩の先駆けは日蓮一人である。地涌の菩薩の数にも入っているかもしれない。もし、日蓮が地涌の菩薩の数に入っているならば、どうして日蓮の弟子檀那が地涌の流類でないことかあろうか。

【同志への指針】
 わが愛する青年部の力闘が、何よりも頼もしい。
 一番大事な時に、一番大変な所へ、苦難をものともせず、喜び勇んで躍り出る。これこそ、大聖人直系の誉れの地涌の若人にほかならない。
 皆、久遠からの誓いと宿縁がある。強盛な祈りと確信の対話で、君たちに連なる地涌の菩薩を一人また一人と呼び起こすのだ。この希望の陣列は未来に尽きることはない。

御書とともに Ⅱ  名誉会長が指針を贈る   (2014.1.10付 聖教新聞)

【18】すべては「一」から始まる

御文 夫れ須弥山の始(はじめ)を尋ぬれば一塵なり・大海の初は一露なり・一を重(かさ)ぬれば二となり・二を重ぬれば三・乃至十・百・千・万・億・阿僧祇の母は唯・一なるべし(妙密上入御消息、1237㌻)

通解 そもそも、須弥山の始めを尋ねれば一つの塵であり、大海の初めは一滴の露である。一を重ねれば二となり、二を重ねれば三となり、このようにして十、百、千、万、億、阿僧祗となっても、その生みの母はただ一なのである。

【同志への指針】
 壮大な世界広宣流布の新時代も、一人一人の「一歩」から始まる。一家でも一人が信心に立ち上がれば、未入会の家族も皆、必ず妙法の光で包んでいける。
 地域にあっても、自分自身が、わが眷属の一粒種となって、そこから広宣流布が具体的に広がる。この「誉れの一人」として、きょうも地道にして偉大な一歩を踏み出そう!

御書とともに Ⅱ 名誉会長が指針を贈る     (2013.12.28付 聖教新聞)

【17】信心の根をどこまでも深く

御文 ね(根)ふかければは(葉)かれず・いづみ(泉)に玉あれば水たえずと申すやうに・御信心のねのふかく・いさぎよき玉の心のうちに・わたらせ給うか(窪尼御前御返事 、1479㌻)

通解 根が深ければ葉は枯れず、泉に玉があれば水が絶えないと言うように、あなたは信心の根が深く心中に潔い玉が輝いておられるのであろう。

【同志への指針】
 大風が草をなびかし、雷が人を驚かせるような乱世に、毅然と信仰を貫いている女性を讃嘆された御聖訓である。
 大聖人は全てを御照覧くださっている。
 信心は、断じて負けない幸福の根であり、決して行き詰まらない福徳の泉である。
 「信心一筋」の人が必ず勝つ──この希望光る生命の勝利の舞を、明年も共々に!

御書とともに Ⅱ  名誉会長が指針を贈る   (2013.11.30付 聖教新聞)

【16】妙法の功徳は広大無辺

御文 問う其の義を知らざる人唯南無妙法蓮華経と唱うるに解義(げぎ)の功徳を具するや否や、答う小児乳を含むに其の味を知らざれども自然に身を益(やく)す(四信五品抄 、341㌻)

通解 問う、(妙法蓮華経の五字に法華経の道理が納まっているという)意義を知らず、ただ南無妙法蓮華経と唱える人が、一念三千の道理をわきまえる人と同じ功徳を得られるであろうか。答える、子どもが母の乳を飲むのに、その味を知らないけれども自ずから育っていくようなものである。

【同志への指針】
 妙法の功徳は広大無辺である。たとえ深き意義を知らなくても、母の慈愛に抱かれた幼子のように、自然と無量の福徳に包まれる。
 「信」の一宇で、真っすぐに御本尊に向かうことだ。いかなる権勢の人も、題目を唱える人にはかなわない。これが、日蓮大聖人に直結する我らの誉れなのである。

御書とともに Ⅱ  名誉会長が指針を贈る   (2013.11.13付 聖教新聞)

【15】率先垂範の名指揮を

御文 兵者(へいしゃ)を打つ刻(きざみ)に弱兵を先んずれば強敵倍(ますます)力を得る(守護国家論 、37㌻)

通解 兵を討つ時、弱い兵を先に向かわせると、強い敵は、ますます力を得る。

【同志への指針】
  日蓮大聖人は勝利の鉄則を教えてくださった。すなわち「リーダー率先」である。戸田先生は、常に最も大変なところへ、若い、私を派遣され、突破口を開かせた。これが、青年学会の誉れの伝統だ。 とりわけ新任のリーダーは、「同志を必ず幸福に」「いかなる魔も打ち破る」「広布の新時代を創る」との一念を燃やし、率先の足跡を残していただきたい。

御書とともに Ⅱ  名誉会長が指針を贈る      (2013.10.25付 聖教新聞)

【14】現実に勝つための信仰

御文 智者とは世間の法より外に仏法を行ず、世間の治世の法を能く能く心へて候を智者とは申すなり(減劫御書 、1466㌻)

通解 智者とは世間の法以外において仏法を行ずることはない。世間の治世の法を十分に心得ているのを智者とはいうのである。

【同志への指針】
 「仏法即社会」であり「信心即生活」である。現実を離れて仏法はない。
 真実の智者とは、社会の真っただ中で戦い、社会で勝つ人である。
 妙法は、一人一人の人生を開く「根本の軌道」だ。いかなる試練も、題目を唱え智慧を出していけば、絶対に打開できる。必ず勝利の大輪が咲くのだ。

御書とともに Ⅱ  名誉会長が指針を贈る      (2013.10.11付 聖教新聞)

【13】広布の大願と確信に生きよ

御文 法華経と申すは随自意と申して仏の御心をとかせ給う、仏の御心はよき心なるゆへに・たとい(仮令)・し(知)らざる人も此の経をよみたてまつれば利益はかりなし。(衆生身心御書 、1591㌻)

通解 法華経という経は、随自意といって仏の御心を説かれたのである。仏の御心は素晴らしい心であるから、たとえよく知らない人であっても、この経(法華経)を読み奉れば利益は計り知れないないのである。

【同志への指針】
 法華経には、万人を成仏させゆく大願と確信がそのまま説き明かされている。
 妙法の素晴らしさをありのままに語る「随自意」こそ、法華経の魂であり、学会精神である。友の幸福を願う私たちの真心が通じないわけがない。
 時代は「希望の哲学」「生命尊厳の哲学」を求めている。いよいよ胸を張って、朗らかに堂々と大仏法を語り切っていこう!

御書とともに Ⅱ  名誉会長が指針を贈る      (2013.9.28付 聖教新聞)

【12】師弟不二の祈りで勝て

御文 だんな(檀那)と師とをもひあわぬいの(祈)りは水の上に火をたく(焚)がごとし(四条金吾殿御返事、1151㌻)

通解 檀那(弟子)と師匠とが心を同じくしない祈りは、水の上で火を焚くようなものであり、叶うわけがない。

【同志への指針】
 この世で、師弟の絆ほど美しいものはない。強いものはない。
 私の心には、いつも広布に戦う恩師がいる。瞬時も離れず師匠と対話している。後継の青年が、人生と社会で勝利することこそ、師の最大の喜びである。
 広宣流布の大願は、師弟の祈りで成就する。学会は、永遠に師弟不二に徹して、広布の大道を断固と勝ち開いていくのだ。

御書とともに Ⅱ  名誉会長が指針を贈る        (2013.8.19付 聖教新聞)

【11】若き友に徹して励ましを

御文 されば余りに人の我をほむる時は如何様にもなりたき意(こころ)の出来(しゅったい)し候なり、是ほむる処の言よりをこり候ぞ(諸法実相抄、1359㌻)

通解 人から自分が、大変によく褒められるならば、どのようになっても構わないとする心が生じてくるものである。これは、褒める言葉から起きてくるものである。

【同志への指針】
 人を勇気づけるのは、励ましの言葉である。褒められたら誰でも力が漲る。歓喜が湧き、心が軽くなり、明るくなる。
 皆、本来、宇宙大の仏と等しい生命がある。その力を最大に引き出すのが、仏法だ。
 互いに讃え合い、共々に勇んで前進する。特に、青年部・未来部には温かい言葉を贈り、新しい創価の人材城を築いていこう! 一丸となって希望の未来を創るのだ。

御書とともに Ⅱ  名誉会長が指針を贈る       (2013.8.9付 聖教新聞)

【10】平和こそ創価学会の魂

御文 国土泰平・天下安穏は一人より万民に至るまで好む所なり楽う所なり(立正安国論、31㌻)

通解 国土泰平、天下安穏は、上一人から万人に至るまで一切の人々があげて好むところであり、願うところである。

【同志への指針】
 平和は民衆の悲願、人類の宿願である。
 「立正安国」の対話は、同じ人間として、この平和への願いを分かち合うことから出発する。ゆえに、いかなる差異も超えて、必ず理解と共感を広げることができるのだ。
 平和こそ創価学会の魂だ。創立の父は平和の信念に命を捧げられた。我らも生命尊厳の哲学を語り、平和の連帯を結んでいこう!

御書とともに Ⅱ  名誉会長が指針を贈る   (2013.7.23付 聖教新聞)

【9】世界広布は学会が実現

御文 大集経(だいじっきょう)の白法隠没の時に次いで法華経の大白法の日本国並びに一閻浮提に広宣流布せん事も疑うべからざるか(撰時抄、265㌻)

通解 大集経で説く白法隠没の時に続いて、法華経の大白法が、日本の国並びに一閻浮提に広宣流布することも、疑いないことではないか。

【同志への指針】
 一閻浮提(全世界)への広宣流布という仏意仏勅を実現したのは、創価学会である。不惜身命・死身弘法の師弟の闘争あればこそ、世界192カ国・地域の大連帯となった。
 いよいよ、本格的な世界広布の飛躍の時だ。いずこにも、地涌の人材が躍り出ている。
 「異体同心」のスクラム楽しく、伸びゆく青年部・未来部の友と、さあ平和の前進だ!

御書とともに Ⅱ  名誉会長が指針を贈る   (2013.7.15付 聖教新聞)

【8】不屈の折伏精神を燃やせ

御文 弥(いよいよ)信心をはげみ給うべし、仏法の道理を人に語らむ者をば男女僧尼必ずにくむべし、よしにく(憎)まばにくめ法華経・釈迦仏・天台・妙楽・伝教・章安等の金言に身をまかすべし、如説修行の人とは是(こ)れなり(阿仏房尼御前御返事、1308㌻)

通解 ますます信心に励んでいきなさい。仏法の道理を人に語っていく者を、男女僧尼が必ず憎むであろう。よし、憎むなら憎むがよい。法華経・釈迦仏・天台・妙楽・伝教・章安等の金言に身を任せるべきである。如説修行の人とは、こういう人をいうのである。

【同志への指針】
 「にくまばにくめ」──わが多宝の友はこの御聖訓を抱きしめ、悪口罵詈さえも、誉れとしながら、戦い抜いてこられた。
 「如説修行」に徹してきた、偉大な庶民の一人一人の尊きドラマは、仏天が莞爾と照覧されているに違いない。
 後継の友よ! この不屈の折伏精神で、新しい時代の扉を断固と開いてくれ給え!

御書とともに Ⅱ  名誉会長が指針を贈る    (2013.7.4付 聖教新聞)

【7】学会活動は最高の善

御文 花は開いて果(このみ)となり・月は出でて必ずみち・燈(ともしび)は油をさせば光を増し・草木は雨ふればさかう(栄)・人は善根をなせば必ずさかう(上野殿御返事、1562㌻)

通解 花は咲いて果となり、月は出て必ず満ち、燈は油をさせば光を増し、草木は雨が降れば茂る。(と同じように)人は善根を積めば必ず栄える。

【同志への指針】
 広宣流布という、最高の大善根を積みゆく人は、「必ず」無量無辺の大福徳に包まれる。これが、生命の因果の理法である。
 一日また一日、友の幸福のため、社会の平和と繁栄のため、たゆまず行動する。何と尊い金の汗か! そこに人生勝利の花が咲き薫ることは、絶対に間違いない。

御書とともに Ⅱ  名誉会長が指針を贈る      (2013.6.27付 聖教新聞)

【6】妙法の人は最高に尊貴

御文 当起遠迎(とうきおんごう)とは必ず仏の如くに法華経の行者を敬う可しと云う経文なり(御義口伝、781㌻)

通解 (法華経の普賢菩薩勧発品の)「当起遠迎(当〈まさ〉に起〈た〉って遠く迎うべきこと)」とは、法華経の行者を必ず仏の如く敬っていきなさいとの経文である。

【同志への指針】
 日蓮大聖人の仰せのままに広宣流布に戦う学会員ほど、尊貴な存在はない。真実の法華経の行者である。まさに仏の如くに敬っていくことだ。
 互いに健闘を讃え励まし合う心から、前進の勢いが増す。歓喜と功徳が広がる。
 さあ、我らの「生命の光」「信念の光」「団結の光」を、一段と強く地域に社会に送っていこう。立正安国のために!

御書とともに Ⅱ  名誉会長が指針を贈る    (2013.6.21付 聖教新聞)

【5】師弟は永遠に一体

御文 法華経を信じ候事は一閻浮提第一の聖人なり、其の名は十方の浄土にきこえぬ、定めて天地もしりぬらん・日蓮が弟子となのらせ給はば・いかなる悪鬼なりともよもしらぬよしは申さじとおぼすべし(妙心尼御前御返事、1480㌻)

通解
 (日蓮は)法華経を信じ奉ることは一閻浮提第一の聖人である。その名は十方の浄土にも聞こえている。さだめし天地も知っていることであろう。日蓮の弟子であると名乗られるなら、どのような悪鬼でもよもや(日蓮の名を)知らないとはいわないはずである。

【同志への指針】
 妙法は、宇宙と生命を貫く根本法則である。この妙法に生き抜いた勇者の名は、十方の仏土にまで轟きわたっていくのだ。
 「我は大聖人の弟子なり。創価の闘士なり」と名乗れば、悪鬼さえも従う。広布に戦う師弟は、三世永遠に「常楽我浄」の軌道を進むことができる。最後は、真面目に信心しきった人間が絶対に勝つのだ。

御書とともに Ⅱ  名誉会長が指針を贈る    (2013.6.17付 聖教新聞)

【4】颯爽とわが使命の道を

御文 日蓮生れし時より・いまに一日片時も・こころやすき事はなし、此の法華経の題目を弘めんと思うばかりなり(上野殿御返事、1558㌻)

通解
 日蓮は、生まれた時から今に至るまで、一日片時も心の安まることはなかった。ただ、この法華経の題目を弘めようと思うばかりであった。

【同志への指針】
 青年・南条時光に、打ち続く大難を忍ばれた御真情を綴られた一節である。この大闘争に連なる覚悟が、我らの学会精神である。
 きょう「一日」を、今「この時」を、真剣勝負で戦い切ることだ。そこに“仏の勇気”も“仏の力”も“仏の智慧”も、満々と湧き起こってくる。さあ! 友のため、社会のため、わが使命の道を颯爽と前進だ!

御書とともに Ⅱ  名誉会長が指針を贈る   (2013.6.9付 聖教新聞)

【3】「負けじ魂」で断じて進め

御文 此法門を日蓮申す故に忠言耳に逆う道理なるが故に流罪せられ命にも及びしなり、然(しかれ)どもいまだこりず候(曾谷殿御返事、1056㌻)

通解 この法門を日蓮が説くので、「忠言は耳に逆らう」というのが道理であるから、流罪にされ、命の危険にも及んだのである。しかしながら、いまだ懲りてはいない。

【同志への指針】
 正しいからこそ、魔は競い起こる。
 日蓮大聖人は、命に及ぶ迫害の中で一切を耐え忍び、全民衆の幸福と平和のために「立正安国」の大闘争を貫き通してくださった。
 「いまだこりず候」——これこそ学会精神の真髄である。我らは何ものにも屈しない。魔の方が音を上げるほどの「負けじ魂」で、戦って戦って戦い抜くのだ。

御書とともに Ⅱ  名誉会長が指針を贈る    (2013.5.29付 聖教新聞)

【2】社会の勝利者と光れ

御文 天晴れぬれば地明かなり法華を識る者は世法を得可きか(観心本尊抄、254㌻)

通解 天が晴れるならば、地はおのずから明らかとなる。同様に、法華経を知る者は世間の法をも、おのずから得るであろう。

【同志への指針】
 妙法は太陽である。社会の大地を明るく照らす、本源の智慧の光である。我らは生命尊厳の正しき法理の上から、世間の事象の本質を鋭く見極め、自在にリードしていくのだ。
 現実の荒波の中で奮闘する友よ、断じて負けるな! 題目に勝る力はない。勇気凜々と断じて社会で勝ち光れ!

御書とともに Ⅱ 1 名誉会長が指針を贈る    (2013.5.21付 聖教新聞)

【1】日本第一の富者の誇り

御文 当世・日本国に第一に富める者は日蓮なるべし命は法華経にたてまつり名をば後代に留(とどむ)べし(開目抄、223㌻)

通解 今の世の中において、日本国で第一に富んでいる者は、日蓮なのである。命は法華経にたてまつり、名を後代に必ずとどめるであろう。

【同志への指針】
 佐渡での大宣言であられる。
 日蓮大聖人は、流罪という大難のなかで、大宇宙をも包みゆかれる赫々たる御境涯を、悠然と示してくださっている。
 我らは大聖人の正統である。ゆえに、いかなる苦難も恐れない。妙法を根本に、「心の財(たから)」第一の誇りも高く、未来永遠に輝く勝利の旗を打ち立てていくのだ。

御書とともに  名誉会長が指針を贈る 2012年12月27日付

100 大歓喜の人生を飾れ

御文 始めて我《わが》心本来の仏なりと知るを即ち大歓喜と名《なづ》く所謂南無妙法蓮華経は歓喜の中の大歓喜なり(御義口伝、588ページ)

通解 初めて自分の心が本来の仏であると知ることを、すなわち大歓喜と名づける。いわゆる南無妙法蓮華経は、歓喜の中の大歓喜である。

【同志への指針】
 偉大な挑戦の人生は、苦労も苦難も突き抜けて、偉大な歓喜の境涯に到達する。妙法を唱え、広宣流布の大願に生き抜く生命は、最高無上の大歓喜に包まれるのだ。
 この一年も、我らは勇敢に戦い勝った。我らの歓喜は、いかなる試練にも絶対に負けない仏の力を、思う存分、発揮していくことだ。民衆のため、社会のために尽くしながら、自他共に崩れざる永遠の幸福を勝ち開いていくことだ。
 新たな一年、新たな大勝利へ、新たな挑戦を強く朗らかに開始しよう!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2012年12月12日付

99 悔いなき今日一日に

御文 始《はじめ》より終りまで弥《いよいよ》信心をいたすべし・さなくして後悔やあらんずらん、譬えば鎌倉より京へは十二日の道なり、それを十一日余り歩《あゆみ》をはこ《運》びて今一日に成りて歩をさしをきては何として都の月をば詠《なが》め候べき(新池御書、1440ページ)

通解 始めから終わりまで、いよいよ信心をすべきである。そうでなければ後悔するであろう。例えば、鎌倉から京都までは十二日の道のりである。それを十一日余り歩いて、あと一日となった時に歩くのをやめたのでは、どうして都の月を詠《えい》ずることができようか。

【同志への指針】
 あの「大阪の戦い」で、関西の不二の同志と命に刻んだ御文《ごもん》である。
 いかなる戦いも、「勝つ」と決めて、最後の最後まで進み抜いた方が勝つ。いざという時に戦い切れば、永遠に崩れない常楽我浄の軌道を開くことができる。
 題目の師子吼を響かせながら、今日一日、断固として勇猛精進を!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2012年12月12日付

98 たゆまぬ挑戦で大果報を

御文 されば我が弟子等心みに法華経のごとく身命もおしまず修行して此の度仏法を心みよ(撰時抄、291ページ)

通解 されば、わが弟子らよ、試みに法華経の通り身命も惜しまず修行し、このたび仏法を試みなさい。

【同志への指針】
 妙法は、宇宙と生命と社会を貫く究極の大法則である。その功力は広大無辺である。人生を賭して絶対に悔いのない幸福と勝利の道が、ここにある。
 ゆえに、思い切って仏法を実践せよ! と、御本仏が仰せなのである。中途半端では、自分が損をする。たゆまぬ挑戦で、わが人生の大果報を開くのだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2012年12月6日付

97 異体同心の団結で前進

御文 総じて日蓮が弟子檀那等・自他彼此の心なく水魚の思《おもい》を成して異体同心にして南無妙法蓮華経と唱え奉る処を生死一大事の血脈とは云うなり、然も今日蓮が弘通する処の所詮是なり、若し然らば広宣流布の大願も叶うべき者か(生死一大事血脈抄、1337ページ)

通解 総じて日蓮の弟子檀那らが、自分と他人、彼《かれ》と此《これ》という分け隔ての心をもたず、水と魚のように親密な思いを抱き、異体同心で南無妙法蓮華経と唱えたてまつるところを生死一大事の血脈というのである。しかも今、日蓮が弘通する所詮はこれである。もし、この通りになるならば、広宣流布の大願も成就するであろう。

【同志への指針】
 団結に勝る力はない。妙法で結ばれた連帯は、この世で最極の人間共和の世界である。「イタイドウシン(異体同心)」そして「ビクトワール(勝利)」は、今や世界の同志の合言葉だ。あらゆる国で、創価の友が心を一つに青年学会の勝利を祈ってくれている。
 心を合わせ、スクラムも固く、広宣流布の大願へ、いよいよ前進しよう!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る 2012年11月27日付

96 日々の積み重ねが大事

御文 つゆ《露》つ《積》もりて河となる・河つもりて大海となる・塵つもりて山となる・山かさ《重》なりて須弥山となれり・小事つもりて大事となる(衆生心身御書、1595ページ)

通解 露が集まって河となり、河が集まって大海となるように、塵が積もって山となり、山が重なって須弥山となるように、小事が積もって大事となるのである。

【同志への指針】
 地球を包む母なる大海原も、小さな滴の集まりである。万人が仰ぎ見る王者の大山《たいざん》もまた、塵の集まりである。一日一日の積み重ねが、大事業を成す王道だ。
 人が見ようが見まいが、一歩また一歩と前進する。一人また一人と対話する。その結集が時代を変える。たゆまぬ民衆の行進こそが、歴史を動かすのだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2012年 11月24日付

95 信心根本に道を開け

御文 なにの兵法よりも法華経の兵法をもちひ給うべし、「諸余怨敵・皆悉摧滅」の金言むなしかるべからず、兵法剣形の大事も此の妙法より出でたり、ふかく信心をとり給へ、あへて臆病にては叶うべからず候(四条金吾殿御返事、1192ページ)

通解 どのような兵法よりも、法華経の兵法を用いていきなさい。「あらゆる怨敵は、皆ことごとく滅びる」(法華経薬王品第23)との金言は、決して空しいはずがない。兵法や剣術の真髄も、この妙法から出たものである。深く信心を起こしなさい。決して臆病であっては叶わないのである。

【同志への指針】
 いついかなる時も、勇敢に「法華経の兵法」で道を開く。これが、大聖人直結の学会精神である。ゆえに、どんな戦いも強盛なる祈りから始めるのだ。
 妙法には、一切の魔を打ち破る大功力がある。諸天善神を揺り動かし、十界のあらゆる衆生を味方に変えていくことができる。
 この最高の兵法も、臆病では役に立たない。どこまでも「勇気」だ。我らは勇気ある信心で、すべてを勝ち開いていくのだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2012年 11月4日付

94 一切を包み込む大境涯

御文 願くは我を損ずる国主等をば最初に之を導かん、我を扶《たす》くる弟子等をば釈尊に之を申さん、我を生める父母等には未だ死せざる已前に此の大善を進めん(顕仏未来記、509ページ)

通解 願わくは自分を迫害する国主等を最初に化導してあげよう。自分を助ける弟子等のことを釈尊に申しあげよう。また自分を生んでくださった父母等には、今生《こんじょう》のうちにこの南無妙法蓮華経の大善をすすめよう。

【同志への指針】
 佐渡流罪の只中の御聖訓である。
 身は命に及ぶ迫害を受けようとも、心は一切衆生を慈しみ、全世界をも包み込む。これが御本仏の大境涯であられる。
 我らも仏弟子として、いかなる境遇にあろうとも、心は絶対に負けない。どんなに苦しくとも、妙法を唱え抜き、広布に進み抜くのだ。
 その大功徳は、わが父母や縁ある人々に必ず伝わり広がる。地域・社会も厳然と正しくリードしていくのだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2012年 10月23日付

93 全国の功労者に感謝

御文 阿仏房しかしながら北国《ほっこく》の導師とも申しつべし、浄行菩薩う《生》まれかわり給いてや・日蓮を御とふらい給うか不思議なり不思議なり(阿仏房御書、1304ページ)

通解 阿仏房、あなたはまさしく北国の導師ともいうべきであろう。浄行菩薩が生まれ変わって日蓮を訪ねられたのであろうか。まことに不思議なことである。

【同志への指針】
 創価学会には、なんと多くの阿仏房・千日尼がおられることか。幾多の大難の渦中にも、まさに浄行菩薩となって、尊き広布の法城を護り支えてきてくださった。
 大聖人が「不思議なり不思議なり」と賞讃される大功績であられる。その功徳は無量であり、不滅である。
 共々に永遠の闘争を! そして勝利を!
 偉大な多宝の皆さまのご健康・ご長寿を祈ります。いついつまでも、お元気で!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2012年 10月12日付

92 断じて屈しない人生たれ

御文 各各師子王の心を取り出《いだ》して・いかに人をどすともをづる事なかれ、師子王は百獣にをぢず・師子の子・又かくのごとし、彼等は野干《やかん》のほう《吼》るなり日蓮が一門は師子の吼るなり(聖人御難事、1190ページ)

通解 あなたがた一人一人が師子王の心を取り出して、どのように人が脅そうとも、決して恐れてはならない。師子王は百獣を恐れない。師子の子もまた同じである。彼ら(正法を誹謗する人々)は野干(狐などのような、よく吠える小型の獣)が吼えているのと同じである。日蓮の一門は師子が吼えているのである。

【同志への指針】
 正しい信仰とは、人間を限りなく強くすることだ。
 「師子王の心」は、この自分自身の生命の中にある。題目を唱える人は、誰でも必ず「取り出して」いけるのだ。
 師子王の心を取り出せば、狐が吠えるような悪口など恐れることはない。いかなる試練にも、断じて屈することなく、誇り高く悠々と生き抜いていくのだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2012年 9月14日付

91 「健康」「長寿」を祈りに祈れ

御文 尼ごぜん又法華経の行者なり御信心月のまさるがごとく・しを《潮》のみつがごとし、いかでか病も失せ寿《いのち》ものびざるべきと強盛にをぼしめし身を持《じ》し心に物をなげかざれ(富木尼御前御返事、975ページ)

通解 尼御前もまた法華経の行者である。御信心は月が満ち、潮が満ちるようである。どうして病も癒えず、寿命も延びないことがあろうかと強く確信し、御身を大切にし、心の中で嘆いてはならない。

【同志への指針】
 法華経の行者は断じて病に負けない。これが信仰の大確信であり、決心である。闘病生活が長くなっても、決して弱気になってはならない。すべて御本仏が御照覧だ。絶対に守られないわけがない。
 「なげかざれ」との御聖訓を胸に、題目を唱えるのだ。勇敢に病魔を打ち破っていくのだ。今日も強く賢く朗らかに、健康長寿の生命を勝ち開いていこう!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る 2012年8月28日付

90 仏法を弘める誇りに燃えよ

御文 日蓮は世間には日本第一の貧しき者なれども仏法を以て論ずれば一閻浮提第一の富る者なり、是れ時の然らしむる故なりと思へば喜び身にあまり感涙押へ難く教主釈尊の御恩報じ奉り難し(四菩薩造立抄、988ページ)

通解 日蓮は世間的にみれば日本第一の貧しい者であるけれども、仏法の上から論ずるならば、一閻浮提第一の富める者である。これは(末法という)時のしからしむるゆえであると思うと、喜びは身にあまり、感涙をおさえがたく、教主釈尊の御恩は報じ奉りがたい。

【同志への指針】
 人間の本当の豊かさとは、財力でも地位でもなく、心の境涯で決まる。
 日蓮大聖人に連なり、妙法を持《たも》ち行じる我らもまた、「第一の富る者」なのだ。この喜びに燃える庶民が築いてきたのが、金剛不壊の創価学会である。
 「世界第一の魂の長者」の誇りも高く、胸を張って大仏法を弘めゆこう!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る 2012年8月15日付

89 行学の二道を励みゆけ

御文 行学の二道をはげみ候べし、行学たへ《絶》なば仏法はあるべからず、我もいたし人をも教化候へ、行学は信心よりをこるべく候、力あらば一文一句なりともかた《談》らせ給うべし(諸法実相抄、1361ページ)

通解 行学の二道を励んでいきなさい。行学が絶えてしまえば仏法はない。自分も行い、人をも教化していきなさい。行学は信心から起こる。力があるならば一文一句であっても人に語っていきなさい。

【同志への指針】
 御書は「希望の経典」である。御書を開き題目を唱えれば、生命の光が広がる。勇気が漲る。妙法の智慧が湧く。仏の力が脈打ってくる。
 さあ、「かたらせ給うべし」だ。はずむ命で対話に打って出よう! 語った分だけ、仏縁が結ばれ、功徳が積まれる。
 「行学の二道」に勇みゆくなかに、広布と人生の勝利が築かれるのだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2012年8月9日付

88 一家の幸福境涯を開け

御文 一つ種は一つ種・別の種は別の種・同じ妙法蓮華経の種を心に・はらま《孕》せ給いなば・同じ妙法蓮華経の国へ生れさせ給うべし、三人面《おもて》をならべさせ給はん時・御悦びいかが・うれし《嬉》くおぼしめすべきや(上野殿母御前御返事、1570ページ)

通解 同じ種からは同じ果実が実り、別の種からは別の果実が実ります。同じ妙法蓮華経の種を心に孕まれるなら、同じ妙法蓮華経の国へお生まれになるでしょう。あなたがた親子三人が顔をお揃えになる時のそのお悦びは、どれほどか嬉しく思われることでしょう。

【同志への指針】
 妙法で結ばれた人は、必ずまた同じ妙法の国に共に生まれる。心は瞬時も離れることなく、いつも一緒に生き抜いていける。
 後継の家族が毅然と前進していくことが、故人が一番、喜んでくれる。追善の題目を心ゆくまで唱えながら、共々に常楽我浄の境涯を悠々と開きゆくのだ。
                                                            

御書とともに 名誉会長が指針を贈る 2012年7月28日付

87 「生命の世紀」を築け

御文 一切衆生のみならず十界の依正の二法・非情の草木・一微塵にいたるまで皆十界を具足せり(小乗大乗分別抄、522ページ)

通解 一切衆生だけではなく十界の依報・正報の二法も、非情の草木や一微塵に至るまで、みな十界を具足している。

【同志への指針】
 仏法の真髄に照らせば、人間はもとより、全宇宙の一切に尊極なる仏性を見出すことができる。生命の尊厳を確立し、人間と人間、人間と自然、人間と宇宙が、調和しながら共生していくための智慧が、妙法なのである。
 この最高峰の哲理を、世界は深く求め始めている。私たちが仏法を語り広げる草の根の対話運動は即、21世紀を「生命の世紀」と輝かせる偉大な事業なのだ。


御書とともに 名誉会長が指針を贈る 2012年7月21日付

86 宝の後継者を育てよ

御文 日蓮は少《わかき》より今生《こんじょう》のいのりなし只仏にならんとをもふ計りなり、されども殿の御事をば・ひまなく法華経・釈迦仏・日天に申すなり其の故は法華経の命を継ぐ人なればと思うなり(四条金吾殿御返事、1169ページ)

通解 日蓮は若い時から今生の栄えを祈ったことはない。ただ仏になろうと思い願うだけである。しかし、あなたのことは、絶えず法華経、釈迦仏、日天子に祈っているのである。それは、あなたが法華経の命を継ぐ人だと思うからである。

【同志への指針】
 広宣流布に励むわが同志こそ、妙法の命を継ぐ、かけがえのない宝の存在である。ゆえに断じて守り抜くのだ!
 ──これが日蓮大聖人の深い御慈愛であられた。
 そのお心のままに戦えば、学会は永遠に勝ち進んでいくのだ。一番大切な「法華経の命を継ぐ人」である青年部・未来部を、さらに皆で励まし、育てていこう!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る 2012年7月13日付

85 強敵を迎え撃て

御文 釈迦如来の御ためには提婆達多こそ第一の善知識なれ、今の世間を見るに人をよくな《成》すものはかたうど《方人》よりも強敵が人をば・よくなしけるなり(種種御振舞御書、917ページ)

通解 釈迦如来にとっては(迫害を加えてきた)提婆達多こそ第一の善知識ではなかったか。今の世間を見ると、人をよくするものは、味方よりも強敵《ごうてき》が人をよくしているのである。

【同志への指針】
 青年よ、喜び勇んで「強敵《ごうてき》」を迎え撃て!
 試練に臆し、苦難を避ける心に、魔は増長し付け入ってくる。
 「さあ、来い!」と、あえて強敵に挑んでこそ、わが生命は鍛えられ、磨かれる。そこに人間革命があり、一生成仏がある。
 日蓮大聖人に直結する我らは「師子王の心」を取り出して、何ものも恐れず、堂々と悠々と一切を勝ち越えていくのだ!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る 2012年7月6日付

84 今一重の「心ざし」を

御文 人の心かたければ神のまほり必ずつよしとこそ候へ、是は御ために申すぞ古《いにし》への御心ざし申す計りなし・其よりも今一重強盛に御志あるべし(乙御前御消息、1220ページ)

通解 心の堅固な者には、諸天善神の守りが必ず強いというのである。このように言うのは、あなたのために言うのである。あなたの昔からの信心の深さは言い尽くせない。だが、それよりもなお一層、強盛に信心をされるべきである。

【同志への指針】
 心は不思議である。いくらでも強くなる。深くなる。その最も強く深い心が、信心である。
 堅固な信心があれば、いかなる状況であろうと、必ず厳然と守られる。
 信心は常に「いよいよ」「これから」だ。「今一重強盛」の信心で、日に日に新たな出発を期すのだ。それが、誉れ高き我らの「常勝の魂」である。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2012年6月29日付

83 妙法を持《たも》つことが最高の親孝行

御文 法華経を持ち奉るを以て一切の孝養の最頂とせり(御義口伝、774ページ)

通解 妙法蓮華経を持ちたてまつることを、一切の孝養のなかで最高としたのである。

【同志への指針】
 妙法を受持することは、自身と両親の生命を無量の福徳で包み、最上の親孝行になる。
 たとえ親が信心をしていなくても、わが子が唱える題目の力によって、必ず成仏へと導き、根本の孝養を果たせる。また、亡くなられた親にも、最高の追善回向ができる。
 自分が太陽と輝いていけば、家族も眷属も社会も照らしていけるのだ。
 ともあれ、学会っ子は親孝行であれ! 父母に笑顔を忘れずに!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る 2012年6月23日付

82 「決意即行動」で挑め

御文 夫れ人身《じんしん》をうくる事はまれなるなり、已にまれなる人身をうけたり又あひがたきは仏法・是も又あヘり、同じ仏法の中にも法華経の題目にあひたてまつる結句題目の行者となれり、まことにまことに過去十万億の諸仏を供養する者なり(寂日房御書、902ページ)

通解 およそ人間の身を受けることはまれである。すでにまれな人身を受けている。また、あいがたきは仏法であるが、これもあうことができた。同じ仏法の中でも法華経の題目にあいたてまつり、結局、南無妙法蓮華経の題目の行者となった。まことにまことに過去世で十万億の諸仏を供養した者であろう。

【同志への指針】
 深き宿縁によって、人間として生まれ、あいがたき仏法に巡りあえた我らである。この人生が、いかに尊いことか。空しく過ごして、断じて悔いを残してはならない。
 一つ一つの苦労が「今生人界の思出」となり、金剛不壊の「心の財」となる。仏法の世界に無駄はない。「決意」を即「行動」として、わが人生を“勝ち戦”で飾りゆけ!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2012年6月13日付

81 師子吼の題目で病魔に勝て

御文 南無妙法蓮華経は師子吼の如し・いかなる病さはり《障》をなすべきや、鬼子母神・十羅刹女・法華経の題目を持《たも》つものを守護すべしと見えたり(経王殿御返事、1124ページ)

通解 南無妙法蓮華経は師子吼のようなものである。どのような病が、障りをなすことができようか。鬼子母神、十羅刹女は、法華経の題目を持つものを守護すると経文に見えている。

【同志への指針】
 誰人も病気との闘いは避けられない。しかし、題目の師子吼は無敵だ。わが色心から師子王の大生命力を奮い起こす究極の力である。いかなる病魔も、広宣流布に進み抜く闘士を絶対に不幸にすることなどできない。
 ゆえに、題目を勇猛に唱え、全てを「変毒為薬」しながら、断固と勝ち越えていただきたい。わが宝の同志を仏天よ守りに護れと、私も祈りに祈り抜いている。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る 2012年5月31日付

80 勇気をもって仏縁の拡大を

御文 「以何令衆生・得入無上道」の御心のそこ順縁・逆縁の御ことのは已《すで》に本懐なれば暫くも持《たも》つ者も又本意にかないぬ又本意に叶はば仏の恩を報ずるなり(持妙法華問答抄、467ページ)

通解 「なんとしても、衆生を無上道に入らしめ(速やかに仏身を成就させたい)」との御心の底、順縁・逆縁の者も共に救おうという御言葉は、まさに仏の本懐であるから、少しの間受持する者もまた本意にかなうのである。また本意にかなうならば、仏の恩を報ずることになる。

【同志への指針】
 仏の願いは、一切衆生の救済である。素直に仏法を信じる順縁の人はもちろん、反発する逆縁の人であろうと、仏縁によって、最後はその人が幸福になる。それが、仏の最大の喜びである。
 ゆえに、友のために勇気をもって語り、仏縁を拡大することこそが、仏の本意に叶う、大慈悲の行動となるのだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る 2012年5月25日付 

79 仏とは戦い続ける人

御文 夫れ浄土と云うも地獄と云うも外には候はず・ただ我等がむねの間にあり、これをさとるを仏といふ・これにまよふを凡夫と云う、これをさとるは法華経なり、もししからば法華経をたもちたてまつるものは地獄即寂光とさとり候ぞ(上野殿後家尼御返事、1504ページ)

通解 さて、浄土といっても地獄といってもほかにあるのではない。ただ我らの胸中にあるのである。これを悟るのを仏といい、これに迷うのを凡夫という。これを悟ることができるのが法華経である。したがって、法華経を受持する者は地獄即寂光と悟ることができるのである。

【同志への指針】
 「仏」とは、自分を離れた特別な存在ではない。自他共の生命が尊極であることを信じて、この現実社会のなかで「戦い続ける人」のことである。
 「仏」と「凡夫」との違いは、自身の胸中に宇宙大の可能性があることを、確信できるかどうかである。その一点に目覚めれば、どんな厳しい環境でも屈しない。今いる場所を寂光土と輝かせていけるのだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る 2012年5月18日付

78 信心こそ一切の根本

御文 南無妙法蓮華経とばかり唱へて仏になるべき事尤《もっと》も大切なり、信心の厚薄によるべきなり仏法の根本は信を以て源とす(日女御前御返事、1244ページ)

通解 「南無妙法蓮華経」とだけ唱えて、成仏することが最も大切である。ひとえに信心の厚薄によるのである。仏法の根本は、信をもって源とする。

【同志への指針】
 正しい信心こそ、勝利の根本である。妙法を唱え抜く人が一番尊く、一番強い。強盛に「信力」「行力」を奮い起こせば、無量無辺の「仏力」「法力」を、わが生命にあらわすことができる。
 どんな時も、まず題目だ。題目こそ、いかなる苦悩にも負けず、一切を打開していける究極の原動力なのである。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2012年5月1日付

77 仏法は万人を照らす光

御文 法華経は闇夜《あんや》の月のごとし法華経を信ずれども深く信ぜざる者は半月の闇夜を照すが如し深く信ずる者は満月の闇夜を照すが如し(薬王品得意抄、1501ページ)

通解 法華経は闇夜の月のようなものである。法華経を信じたとしても深く信じない者は半月が闇夜を照らすようなものであり、深く信じる者は満月が闇夜を照らすようなものである。

【同志への指針】
 時代の闇は深い。だからこそ、仏法の慈悲が光る。仏法の智慧が冴える。
 万人の成仏を説ききった仏法の力を思う存分に引き出すのが、私たちの信心である。強盛な信心があるところ、必ず自他の生命を蘇生させることができる。
 創価の青年の英知と情熱こそが、満月の如く皓々と万人を照らす光源なのだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2012年4月24日付

76 揺るがぬ自己を築け

御文 賢人は八風と申して八のかぜにをかされぬを賢人と申すなり、利《うるおい》・衰《おとろえ》・毀《やぶれ》・誉《ほまれ》・称《たたえ》・譏《そしり》・苦《くるしみ》・楽《たのしみ》なり(四条金吾殿御返事、1151㌻)

通解 賢人は八風といって八種の風に侵されないのを
賢人というのである。八風とは利《うるおい》・衰《おとろえ》・毀《やぶれ》・誉《ほまれ》・称《たたえ》・譏《そしり》・苦《くるしみ》・楽《たのしみ》である。

【同志への指針】
 信仰とは、何ものにも揺るがぬ、堂々たる自分を創り上げる力だ。目先の利害や毀誉褒貶に一喜一憂して、紛動される人生は儚い。人々のため、社会のため、広宣流布の大願に生き抜く人こそ、大賢人なのである。
 八風に侵されず、わが使命の道を断固として歩み通すことだ。そこに、諸天善神が動く。誇り高き「人間革命」の凱歌の劇が光る。悔いなき大勝利の歴史が残る。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る 2012年4月21日付

75 励ましは「万」の「力」

御文 夫《そ》れ木をうえ候には大風《おおかぜ》吹き候へどもつよ《強》きすけ《扶》をかひ《介》ぬれば・たうれず、本《もと》より生《お》いて候木なれども根の弱きは・たうれぬ(三三蔵祈雨事、1468ページ)

通解 植えた木であっても、強い支柱で支えれば、大風が吹いても倒れない。もともと生えていた木であっても、根が弱いものは倒れてしまう。

【同志への指針】
 「支え」のある人間は強い。負けない。「善知識」という強い支えがあれば、いかなる試練の嵐も乗り越え、幸福と勝利の花を咲かせていける。
 「励まし」は、「万」の「力」を友に贈る。真心の対話こそ、最も地道でありながら、最も強く心を結び、最も深く信頼の根を広げるのだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る 2012年4月10日付

74 平凡にして偉大な幸福の太陽たれ!

御文 夫《それ》信心と申すは別《べち》にはこれなく候、妻のをとこ《夫》をおしむが如くをとこの妻に命をすつるが如く、親の子をすてざるが如く・子の母にはなれざるが如くに、法華経釈迦多宝・十方の諸仏菩薩・諸天善神等に信を入れ奉りて南無妙法蓮華経と唱へたてまつるを信心とは申し候なり(妙一尼御前御返事、1255ページ)

通解 そもそも信心というのは特別なものではない。妻が夫を大切にするように、夫が妻のために命を捨てるように、また親が子を捨てないように、子が母から離れないように、法華経・釈迦・多宝・十方の諸仏・菩薩・諸天善神等を信じて、南無妙法蓮華経と唱え奉ることを信心というのである。

【同志への指針】
 信心とは、最も人間らしい心の発露である。家族を慈しみ、わが子を守り抜く。そうした心のまま御本尊に向かえばよいのだ。
 ヤング・ミセスの皆様は日々、現実の中で奮闘されている。身近な生活こそ人間革命の劇場である。今日も、賢く、朗らかに「幸福の太陽」を輝かせゆかれんことを!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2012年3月31日付

73 病魔に打ち勝つ信心を

御文 すでに仏になるべしと見へ候へば・天魔・外道が病をつけてをど《威》さんと心み候か、命はかぎりある事なり・すこしも・をどろく事なかれ、又鬼神め《奴》らめ此の人をなやますは剣《つるぎ》をさかさ《逆》まに・のむか又大火をいだくか、三世十方の仏の大怨敵となるか(法華証明抄、1587ページ)

通 解 (南条時光が)もはや成仏しそうになったので、天魔・外道が病気にさせて脅そうと試みているのであろうか。人の命には限りがあることであり、少しも 驚いてはならない。また、鬼神どもよ。この人(時光)を悩ますとは、剣《つるぎ》を逆さまにのむのか。自ら、大火を抱《いだ》くのか。三世十方の仏の大怨敵となるのか。

【同志への指針】
 日蓮大聖人は、門下に襲いかかる病魔を烈々と叱り飛ばしてくださっている。
 御本仏がついてくださっているのだ。師も同志も祈っている。断じて病気に負けてはならない。一切は成仏するための試練である。強盛に祈ろう。題目の師子吼には病魔も逃げ去る。
 広布のために生き抜いてみせるとの一念で、仏の大生命を涌現させるのだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る 2012年3月20日付

72 永遠に学会員として誇り高く

御文 もし・さきにたたせ給はば梵天・帝釈・四大天王・閻魔大王等にも申させ給うべし、日本第一の法華経の行者・日蓮房の弟子なりとなのらせ給へ、よもはうしん《芳心》なき事は候はじ(南条兵衛七郎殿御書、1498ページ)

通解 もし(兵衛七郎殿が日蓮より)先に亡くなられたならば、梵天・帝釈天・四大天王・閻魔大王等にも「日本第一の法華経の行者・日蓮房の弟子である」と名乗りなさい。よもや粗略な扱いはされないであろう。

【同志への指針】
 妙法を弘め、広宣流布の大願に生き抜く人生は、なんと誉れ高く、なんと勝ち光ることか。
 その福徳は、三世永遠に不滅である。生々世々、厳として守られる。御本仏直結の学会の信心には、無量無辺の功徳が燦然と輝くのだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2012年3月13日付

71 従藍而青《じゅうらんにしょう》の人材の大河を

御文 こ《故》うへのどの《上野殿》をこそ・いろ《色》あるをとこ《男》と人は申せしに・其《そ》の御子《おんこ》なればくれない《紅》のこ《濃》きよしをつたへ給えるか、あい《藍》よりもあを《青》く・水よりもつめ《冷》たき冰《こおり》かなと・ありがたし・ありがたし(上野殿御返事、1554ページ)

通 解 亡くなられた上野殿(兵衛七郎)こそ、情けに厚い人と言われていたが、(南条時光は)そのご子息であるから、父のすぐれた素質を受け継がれたのであ ろう。
 青は藍より出でて藍より青く、氷は水より出でて水より冷たいようであると感嘆している。ありがたいことである。ありがたいことである。

【同志への指針】
 わが青年部の成長と奮闘を、大聖人はどれほどお喜びくださるであろうか。みな功徳は大きい。名誉ある「従藍而青」の弟子として、使命の道でさらに思う存分、活躍してくれたまえ!
 恩師・戸田先生が「宗教界の王者なり」と宣言された学会を担い、威風も堂々と陣列を広げゆくのは、後継の諸君以外にない。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る 2012年3月1日付

70 学会は「生命の安全地帯」

御文 松栄《さかゆ》れば柏悦ぶ芝か《枯》るれば蘭なく情《こころ》無き草木すら友の喜び友の歎き一つなり(光日上人御返事、934ページ)

通解 松が栄えれば柏は悦ぶ。芝が枯れれば蘭は泣く、といわれる。非情の草木すら、友の喜び、友の嘆きは一体である。

【同志への指針】
 友の喜びに我は舞い、友の嘆きに我は祈る。最も麗しく、最も強き生命の共生の絆こそ、信心で結ばれた「異体同心」の世界である。
 いかなる苦境の時も、一緒に悩み、題目を送ってくれる同志がいる。どんな試練も励まし合いながら乗り越えていける。
 学会は、どこよりも温かな人間性に満ちた「生命の安全地帯」である。この人類の宝を永遠に光り輝かせていくために、皆で「青年学会」を拡大するのだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2012年2月24日付

69 広布の実践は全て善根に

御文 此の妙法蓮華経を信仰し奉る一行《いちぎょう》に功徳として来《きた》らざる事なく善根として動かざる事なし(聖愚問答抄、500ページ)

通解 この妙法蓮華経を信仰し奉るという一つの行に、いかなる功徳も集まってこないものはなく、いかなる善根も動かないものはない。

【同志への指針】
 妙法を唱え弘めゆく実践から、ありとあらゆる功徳・善根が生まれる。そして、広宣流布を祈り、目指す連帯から、無量無辺に功徳・善根が広がっていくのだ。学会活動には一切、無駄がない。
 ゆえに、苦難の時、悩める時こそ、勇んで前へ進むのだ。
「今」「ここ」で行動を起こす勇気から、勝利の活路が開けることを忘れまい。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2011年2月15日付

68 堂々と真実を語れ

御文 諸経は随他意なり仏一切衆生の心に随ひ給ふ故に、法華経は随自意なり一切衆生を仏の心に随へたり、諸経は仏説なれども是を信ずれば衆生の心にて永く仏にならず、法華経は仏説なり仏智なり一字一点も是を深く信ずれば我が身即仏となる(新池殿御消息、1437ページ)

通解 諸経は随他意である。仏が一切衆生の心に随って説かれたからである。法華経は随自意である。一切衆生を仏の心に随わせて説かれたからである。ゆえに、諸経は仏説ではあるけれども、これを信ずるならば、衆生の心に随ったものであるから、永久に仏にはなれない。法華経は仏説であり仏智であるから、一字一点でもこれを深く信ずるならば、我が身は即、仏となる。

【同志への指針】
 法華経は、万人の無限の可能性を信じ抜き、開き切っていく、随自意の教えだ。「我が身は即仏なり」「万人が皆仏なり」との大歓喜の表現である。
 威風堂々と真実の言葉を語り抜こう。創価の随自意の大対話運動を、諸仏が賞讃し、諸天が守ることは絶対に間違いない。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2012年2月4日付

67 皆が尊極なる使命の人

御文 請う国中の諸人我が末弟等を軽ずる事勿《なか》れ進んで過去を尋ぬれば八十万億劫に供養せし大菩薩なり豈煕連一恒《きれんいちごう》の者に非ずや退いて未来を論ずれば八十年の布施に超過して五十の功徳を備う可し天子の襁褓に纒《まとわ》れ大竜の始めて生ずるが如し蔑如すること勿れ蔑如すること勿れ(四信五品抄、342ページ)

通解  国中の人々よ、私の弟子を軽んじてはならない。進んで過去を尋ねれば、八十万億劫の間、仏に供養した大菩薩である。これこそ煕連河《きれんが》や恒河《ごうが》など大河の砂ほど 無数の仏に仕えた者にあたる。退いて未来を論じれば、80年間の布施行《ふせぎょう》の功徳にも勝り、五十展転の功徳を備えるであろう。これは、産着《うぶぎ》に包まれた天子、生まれたばかりの大竜と同じである。決して蔑《さげす》んではならない。

【同志への指針】
 妙法を唱える人の位は尊極《そんごく》であり、絶対に蔑《さげす》んではならない、との御本仏の仰せである。
 関西、山口をはじめ各地の友と拝した共戦の御文である。この確信に燃えて、学会は偉大な弘通を成し遂げてきた。
 我らの誉れを、どうか、尊き新入会の友、宝の未来部員にも伝えていただきたい。同志を最大に敬い、仲良く胸張り大前進を!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2012年1月28日付

66 ありのままの自分で

御文 法華経の心は当位即妙・不改本位と申して罪業を捨てずして仏道を成ずるなり(波木井三郎殿御返事、1373ページ)

通解 法華経の本意は、「当体即妙(当位、即ち妙なり)」「不改本位(本位を改めず)」といって、罪業を捨てずに、その身のまま成仏することができるのである。

【同志への指針】
 人間が人間として、最高に人間らしく光り輝くための仏法である。自分を離れた何か特別な存在になるのではない。
 法華経は「その身のまま」「ありのまま」でよいのである。「ありのままの自分」が、真剣に仏法を行じ抜いた時に、仏に等しい智慧と力が湧き上がるのである。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2012年1月19日付

65 人類を照らす太陽の仏法

御文 此の法門出現せば正法・像法に論師・人師の申せし法門は皆日出《ひい》でて後の星の光・功匠《たくみ》の後に拙を知るなるべし、此の時には正像の寺堂の仏像・僧等《ら》の霊験《れいげん》は皆き《消》へう《失》せて但此の大法のみ一閻浮提に流布すべしとみへて候、各各はかかる法門にちぎり有る人なれば・たのもしと・をぼすべし(三沢抄、1489ページ)

通解 この法門が出現するならば、正法時代や像法時代に論師や人師が説いた法門は、みな太陽が出たのちの星の光のようなものであり、名匠が出たのちに拙さが分かるようなものとなろう。この時には正法時代や像法時代の寺堂の仏像や僧等の利益はみな消え失せて、ただこの大法だけが全世界に流布するであろうと説かれている。あなた方は、このような法門に宿縁ある人なのだから、頼もしく思われるがよい。

【同志への指針】
 日蓮大聖人の仏法は、全世界を尽未来際まで照らしゆく「太陽の仏法」である。いかなる時代の困難をも乗り越える無限の希望の力がある。
 我らは、この大仏法に「ちぎり有る」深き宿縁と使命を持って生まれた。広布の「法旗」を握りしめ、堂々と、賑やかに勝利の道を歩み抜こう。世界の友と!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2012年1月12日付

64 健康長寿の宝の一日を

御文 法華経と申す御経は身心の諸病の良薬なり、されば経に云く「此の経は則ち為閻浮提の人の病の良薬なり若し人病有らんに是の経を聞くことを得ば病即消滅して不老不死ならん」等云云(太田左衛門尉御返事、1015ページ)

通解 法華経という御経は、心身の諸病の良薬である。それゆえに法華経薬王品には「この経は全世界の人々の病の良薬である。もし人が病んだ時、この経を聞くことができれば、病はただちに治って不老不死になる」等と説かれている。

【同志への指針】
 妙法という大良薬を持った人生はなんと健やかで頼もしいことか。信仰の年輪とともに、ますます生命力を増し、心は生き生きと若返るのである。
 いかなる魔性にも負けず、永遠の仏の生命に生ききる、三世の健康長寿の道が開かれているのだ。さあ、きょうも、はつらつと使命の道を!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る 2011年12月25日付 

63 学会は「師子王の団体」

御文 師子王は前三後一と申して・あり《蟻》の子を取らんとするにも又たけき《猛》ものを取らんとする時も・いきをひ《勢》を出す事は・ただをなじ《同》き事なり、日蓮守護たる処の御本尊を・したため参らせ候事も師子王に・をとるべからず、経に云く「師子奮迅之力《しりき》」とは是なり(経王殿御返事、1124ページ)

通解 師子王は前三後一といって、蟻を捕ろうとする時にも、また猛々しいものを捕ろうとする時も、勢いを出すことは全く同じである。日蓮が、守護の御本尊を認めてさしあげるのも、この師子王の姿に劣るものではない。法華経に「師子奮迅の力」(涌出品第十五)とあるのはこのことである。

【同志への指針】
 どんなに小さなことにも、手を抜かない。決して油断をしない。真剣勝負で臨む。そして、すべてを勝ち抜いていく──ここに師子王の真髄がある。
 学会は「師子王の団体」だ。我らの題目の音声こそ、一切の障魔を打ち破る師子吼である。智慧と勇気を湧き出す、絶対勝利の源泉なのだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る 2011年12月9日付

62 すべての民衆を幸福に 
 


御文 今日蓮は去《い》ぬる建長五年癸丑《みずのとうし》四月二十八日より今年弘安三年太歳庚辰《たいさいかのえたつ》十二月にいたるまで二十八年が間又他事なし、只妙法蓮華経の七字五字を日本国の一切衆生のロに入れんとはげむ計《ばか》りなり (諌暁八幡抄、585ページ)

通解 今、日蓮は、去る建長5年4月28日から今年弘安3年12月に至るまで、28年の間、他事は一切ない。
 ただ妙法蓮華経の七字五字を日本国の一切衆生の口に入れようと励んできただけである。

【同志への指針】
 日蓮大聖人が死身弘法の大闘争を貫かれたのは、ただただ民衆の幸福を願われてのことであった。この崇高な使命を受け継ぐ我らは、皆が尊き「地涌の菩薩」である。皆が宿福深厚なる「御本仏の使い」である。
 今この時、若き地涌の勇者が続々と躍り出ている。さあ、新たな広布の山を登りゆこう! あの友にも、この友にも、妙法を語り広めながら!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る 2011年11月29日付

61 黄金の人生日記を

御文 此の心の一法より国土世間も出来する事なり、一代聖教とは此の事を説きたるなり此れを八万四千の法蔵とは云うなり是れ皆悉く一人の身中の法門にて有るなり、然れば八万四千の法蔵は我身一人の日記文書なり(三世諸仏総勘文教相廃立、563ページ)

通解 この心という一法から国土の違いも出てくるのである。一代聖教(釈尊が一生の間に説いた聖なる教え)とはこのことを説いたのであり、これを八万四千の法蔵というのである。これは皆ことごとく釈尊一人の身中の法門である。したがって八万四千の法蔵は我が身一人の日記の文書なのである。

【同志への指針】
 すべては、わが一念から出発する。
 いかに時代の闇が深くとも、自分の心に元初の太陽が昇れば、環境も変えられる。何があっても嘆かない。諦めない。断じて負けない。
 創価の誉れの友は、黄金の生命の日記を晴れ晴れと綴っていくのだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2011年11月16日付

60 現証に勝る力なし

御文 現在に眼前の証拠あらんずる人・此の経を説かん時は信ずる人もありやせん(法蓮抄、1045ページ)

通解 今世に眼前の証拠を現した人がこの法華経を説かれる時には、信じる人もいるであろう。

【同志への指針】
 「現証」ほど、雄弁な力はない。だからこそ、現実社会で一つ一つ、実証を勝ち開いていくのだ。
 その体験を語っていくことが、広宣流布を進めゆく、何よりの力となる。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2011年11月12日付

59 対話は友の幸福のため

御文 なにしにか仏は強《し》いて法華経を説いて謗ずるも信ずるも利益《りやく》あるべしと説き我不愛身命とは仰せらるべきや、よくよく此等を道心ましまさん人は御心得あるべきなり(法華初心成仏抄、552ページ)

通解 (もし権教によって仏になれるのであれば)どうして仏は、強いて法華経を説いて、謗《そし》るも信ずるも利益があると説き、経文には「我身命を愛せず」と説かれたのであろうか。
 仏の悟りを求める心がある人は、よくよくこれらのことを心得なければならない。

【同志への指針】
 仏法の対話は、万人が幸福になる種を植える行動である。ゆえに、臆さず堂々と、明るく自信をもって語り切るのだ。友の幸福を祈る真心は、いつか必ず通ずる。
 勇気凛々と確信の声を響かせ、楽しく有意義な対話を広げよう!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る 2011年11月5日付

58 使命の本舞台で舞いゆけ

御文 我等が居住して一乗を修行せんの処は何れの処にても候へ常寂光の都為《た》るべし(最蓮房御返事、1343ページ)

通解 私たちが住んで法華経を修行する所は、いずれの所であっても、常寂光の都となるであろう。

【同志への指針】
 流罪の大難の中での仰せである。寂光土とは、どこか遠くの理想郷なのではない。広宣流布のために、師と同じ心で戦い抜く、「今」「ここ」にこそあるのだ。
 どんなに厳しい苦難があっても、奥底の信心の一念が揺るがなければ、必ず勝ち越えることができる。そこに、常寂光の都が輝くことを忘れまい。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2011年10月22日付

57 「信」の一字を貫け

すりはむどく《須梨槃特》は三箇年に十四字を暗《そら》にせざりしかども仏に成りぬ提婆は六万蔵を暗にして無間《むけん》に堕ちぬ・是れ偏《ひとえ》に末代の今の世を表するなり、敢て人の上と思《おぼし》し食《め》すべからず(三三蔵祈雨事、1472ページ)

通解 釈尊の弟子の須梨槃特《すりはんどく》は、3年間に14文字の仏の教えすら暗唱できなかったけれども、仏になれた。しかし、提婆達多は六万蔵の経典を暗唱したけれども、無間地獄に堕ちた。このことは、ひとえに末代の今の世のことを表しているのである。決して他人のことと思ってはならない。

【同志への指針】
 誠実一路の人が、最後には必ず勝つ。これが仏法の世界である。
 真面目に、地道に、真剣に広宣流布に生き抜く人が、幸福になれないわけがない。わが誉れの同志の勝利の姿が、その何よりの証明である。名聞名利の忘恩の増上慢の末路は厳しい。
 一生成仏の根本は「信」の一字だ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る 2011年10月7日付

56 われ本来、仏なり!

御文 我等凡夫はまつげ《睫》のちかきと虚空のとをきとは見候事なし、我等が心の内に仏はをはしましけるを知り候はざりけるぞ(十字御書、1491ページ)

通解 私たち凡夫は、まつげが近くにあるのと虚空が遠くにあるのとは見ることができない。私たちの心の中に仏がおられるのを知らないでいたのである。

【同志への指針】
 汝自身を知れ──人類のこの大命題に、仏法は明快な回答を示している。
 たとえ過酷な宿業に直面し、自信を失いかけようとも、我らは胸を張り、何度でも立ち上がる。最極の仏の生命が、わが心にあることを覚知しているからだ。
 一切が、わが一念で決まる。「われ本来、仏なり」と妙法を唱え抜き、朗らかに! 強く! 自分自身に生き切るのだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2011年9月29日付

55 試練ありて最高の力が

御文 末法には法華経の行者必ず出来すべし、但し大難来りなば強盛の信心弥弥悦びをなすべし、火に薪をくわへんにさかんなる事なかるべしや(椎地四郎殿御書、1448ページ)

通解 末法には法華経の行者が必ず出現する。ただし大難が起こったならば、強盛の信心で、いよいよ喜んでいくのである。火に薪を加えれば、燃え盛らないことがあろうか。

【同志への指針】
 苦難と戦うからこそ、最高の仏の力が出せる。すべては、仏になるための試練である。
 大聖人は、悩みや困難があれば、むしろ喜び勇んで立ち向かえと仰せである。環境を嘆いても何も変わらない。
 難を乗り越えて成仏が決定する。これが法華経の行者の実践である。強盛なる信心で、宿命転換の歓喜の劇を! 人間革命の偉大な歴史を!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る 2011年9月18日付

54 “嫉妬”は正義の誉れ

御文 石は玉をふくむ故にくだかれ・鹿は皮肉《ひにく》の故に・殺され・魚《うお》はあぢはひある故に・とらる・すい《翠》は羽ある故にやぶらる・女人は・みめかたちよ《美》ければ必ずねたまる・此の意《こころ》なるべきか、日蓮は法華経の行者なる故に三種の強敵あって種種の大難にあへり(弥源太殿御返事、1226ページ)

通解 石はその中に玉を含むゆえに砕かれる。鹿は皮や肉のゆえに殺される。魚は美味のゆえに捕らえられる。翡翠《かわせみ》は美しい羽があるゆえに殺される。女性は容姿が美しければ必ずねたまれる。これらと同じことであろうか。日蓮は法華経の行者であるゆえに、三類の強敵があって種々の大難にあったのである。

【同志への指針】
 いつの世も正義は妬まれ、迫害される。偉大だからこそ嫉妬されるのだ。
 大聖人の直系の誉れ高く、創価の三代の師弟は、猶多怨嫉の大難を勝ち越えてきた。全世界に信頼と友情の道を開いてきた。
 我らは進む! 御聖訓通りの悪口罵詈を悠然と見下ろして。永遠の勝利の証しを打ち立てるために!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る 20011年9月4日付

53 透徹した楽観主義

御文 しばらくの苦こそ候とも・ついには・たのし《楽》かるべし、国王一人の太子のごとし・いかでか位につかざらんと・おぼしめし候へ(上野殿御返事、1565ページ)

通解 しばらく苦しみが続いたとしても、最後には必ず楽しい境涯になるのである。たとえば、国王のたった一人の太子のようなものである。どうして、最後には(国王の)位につかないことかあるだろうか、あるはずがないと確信されるがよい。

【同志への指針】
 師の心のままに、熱原の法難を戦い抜く若き後継の弟子・南条時光に、大聖人は渾身の激励を贈られた。
 今がどんなに苦しくとも、必ず勝利する。仏にならないはずがない──揺るぎない大確信が「宿命」を「使命」に変える。勇気ある信心が「苦難」を「歓喜」に変える。ここにこそ、仏法の透徹した楽観主義があるのだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  20011年8月31日付

52 男女共に如来なり

御文 法華の行者は男女《なんにょ》共に如来なり(御義口伝、737ページ)

通解 法華経の行者は、男女ともに如来である。

【同志への指針】
 日蓮仏法の男女平等の大宣言には一点の曇りもない。妙法に生き抜く勇者は、皆が最も尊い如来であり、仏である。同志が互いに尊敬しあうなかで、和楽と充実の前進が実現するのだ。
 なかんずく、男性は女性に、礼儀正しく接することだ。最高に麗しい人間尊敬の連帯を創り広げていく。それが創価の人間主義である。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る   2011年8月26日付

51 親の姿で信心の継承を

御文 御心ざしのあらわれて候事申すばかりなし、せん《詮》するところ《所》は・こなんでうどの《故南条殿》の法華経の御しんよう《信用》のふか《深》かりし事のあらわるるか、王の心ざしをば臣の《宣》べ・をや《親》の心ざしをば子の申しのぶるとはこれなり、あわれことの《故殿》の・うれし《嬉》と・をぼすらん(南条殿御返事、1531ページ)

通解 (南条時光の供養に)表れている志は、言葉では言い尽くせない。結局は、故南条殿(時光の父)の法華経への御信用が深かったことの表れであろうか。王の志を臣が述べ、親の志を子が申し述べるとはこのことである。本当に故殿はうれしく思っておられるであろう。

【同志への指針】
 親から子への信心の確かな継承を、日蓮大聖人は心から賞讃なされた。広宣流布の深き志が受け継がれることは、一家一族の繁栄の基盤であり、地域社会の希望となる。
 わが家の広布の歴史を創ろう。困難に負けない勇気や、人への思いやりなど、人間として最高の「心の財」は、親の姿によって伝わる。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る 2011年8月17日付

50 峻厳なる師弟の絆

御文 日蓮は法華経の行者なる故に三種の強敵あって種種の大難にあへり然るにかかる者の弟子檀那とならせ給う事不思議なり定めて子細候らん相構えて能能《よくよく》御信心候て霊山浄土へまいリ給へ(弥源太殿御返事、1226ページ)

通解 日蓮は法華経の行者であるがゆえに、三類の強敵があって、種々の大難にあったのである。しかるに、このような者(法華経の行者である日蓮大聖人)の弟子檀那となられたことは不思議である。きっと子細(深い意味)があるのであろう。よくよく信心を強盛にして霊山浄土(仏国土)にまいってください。

【同志への指針】
 仏法の師弟の絆が、どれほど峻厳であり、深遠であるか。師と共に難に遭い、師と共に勝ち越える。師弟不二に徹したゆえに、学会は大発展したのである。
 「誇り高く師弟に生き抜く」──この学会魂を、新時代の主役である青年部・未来部に託したい。ここに広宣流布の永遠の勝利の道があるからだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2011年8月12日付

49 追善回向の本義

御文 過去の仏は凡夫にて・おはしまし候いし時・五濁乱漫の世にかかる飢えたる法華経の行者をやしなひて・仏にはならせ給うぞとみえて候へば・法華経まことならば此の功徳によりて過去の慈父は成仏疑なし (春初御消息、1585ページ)

通解 過去に仏が凡夫であられた時、五濁が盛んな世の中に、このように飢えている法華経の行者を供養して仏になられたと説かれている。法華経が真実ならば、この(南条時光が日蓮大聖人に供養した)功徳によって、亡くなった慈父の成仏は疑いない。

【同志への指針】
 濁世にあって広宣流布に尽くす功徳は、燦然と輝きを放つ。先祖、そして子孫まで、厳然と照らしていくのだ。
 ゆえに、学会と共に生きる私たちの題目は、最高の追善となる。故人の成仏は絶対に間違いない。
 これが、仏教の本義にかなった真の追善回向である。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る   2011年8月10日付

48 絶対無事故は「深き用心」から

御文 かへらむには第一・心にふかき・えうじん《用心》あるべし、ここをば・かならず・かたきの・うかがうところなり(四条金吾御書、1176ページ)

通解 帰る時には、いっそう、心に深く用心しなさい。この帰宅の機会を必ず敵が狙うからである。

【同志への指針】
 無事故は即、勝利である。油断しないことが、事故を起こさない根本だ。「深き用心」を忘れてはいけない。行きよりも帰り、いい調子になった時が危ない。
 強き祈りと細心の注意で、最高に充実した有意義な夏を!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2011年8月4日付

47 師のごとく戦い抜け

御文 相構へ相構へて心の師とはなるとも心を師とすべからずと仏は記し給ひしなり、法華経の御為に身をも捨て命をも惜まざれと強盛に申せしは是なり(義浄房御書、892ページ)

通解 必ず心の師とはなっても、心を師としてはならないと釈尊は経文に記されている。法華経のためには身をも捨て、命をも惜しまないようにと強盛に言ってきたのは、このことである。

【同志への指針】
 凡夫の心は縁に紛動され、揺れ動いてしまう。だから徹して師匠を求めることが必要である。
 広宣流布のために師のごとく戦い抜く──その時、不動の信念の山が胸中にそびえ立つのだ。
 これが師弟に生き抜く人間王者の誇りである。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る   2011年7月31日付

46 「礼」とは「文化の力」

御文 友達の一日に十度・二十度来《きた》れる人なりとも千里・二千里・来れる人の如く思ふて礼儀いささか《聊》・をろ《疎》かに思うべからず(上野殿御消息、1527ページ)

通解 友達で一日に十回、二十回と訪ねてくる人であっても、千里、二千里と離れた遠くから訪ねてきた人のように思って、礼儀をいささかもおろそかに思ってはならない。

【同志への指針】
 友好を大きく広げる夏だ。友を迎える時も、訪ねる時も、礼儀を重んじ、真心で交流する。これが仏法者の生き方である。
 「礼」とは「文化の力」なり。傲慢は覇道。誠実は王道である。我らはどこまでも人間主義で勝ち進むのだ!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2011年7月26日付

45 不惜身命の勇気で立て

御文 御勘気を二度まで・かほり・すでに頸となりしかども・ついにをそれずして候へば、今は日本国の人人も道理かと申すへんもあるやらん(王舎城事、1138ページ)

通解 流罪の咎めを二度までもこうむり、すでに頸の座にもついたけれども、少しも恐れず信仰を貫いたので、今では日本国の人々も、日蓮の言うことが道理かもしれないと言う人もあることであろう。

【同志への指針】
 日蓮大聖人の正統であるゆえに、創価三代の師弟は、命にも及ぶ大難の連続であった。しかし、少しも恐れなかった。一貫して正義の道を歩み通した。
 今や、世界の知性と良識が創価の味方である。青年部よ、この不惜身命の勇気に続きゆけ!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る   2011年7月22日付

44 最高の準備に勝利あり

御文 彼の太公が殷の国に入りしは西伯の礼に依り張良が秦朝を量りしは漢王の誠を感ずればなり、是れ皆時に当つて賞を得・謀《はかりごと》を帷帳の中に回らし勝つことを千里の外《そと》に決せし者なり(一昨日御書、183ページ)

通解 かの太公望が殷の国に攻め入ったのは、西伯(文王)が礼をもって迎えたからであり、張良が謀をめぐらして秦の国を滅ぼしたのは、漢の高祖(劉邦)の誠意に感じたからである。これらの人は皆、その当時にあって賞を得ている。謀を帷帳(幕を張り作戦計画を練る場所)の中にめぐらし、千里の外に勝利を決した者である。

【同志への指針】
 各地の新出発おめでとう! 「先んずれば人を制す」。最初の100日が勝負だ。リーダーの要件は、第1に「誠実」である。そして、「誓願の祈り」と「入念な協議」と「率先の行動」こそが勝利を決するのだ。
 新任リーダーは全員が私の「名代」として、広布前進の名指揮を!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る   2011年7月18日付

43 我らの肉体が妙法の当体

御文 我等が頭《こうべ》は妙なり喉は法なり胸は蓮なり胎《はら》は華《け》なり足は経なり此の五尺の身 妙法蓮華経の五字なり(御義口伝、716ページ)

通解 我々の頭は妙であり、喉は法であり、胸は蓮であり、胎は華であり、足は経である。この五尺の身が妙法蓮華経の五字の当体である。

【同志への指針】
 広宣流布のために頭を使い、体を動かすことが、どれほど偉大なことか。
 法のため、人のため、社会のために真剣に祈り、動く時、仏の広大無辺の智慧が湧かないわけがない。仏の頑健な生命力が漲らないわけがない。仏の師子王の勇気が脈打たないわけがない。この大確信で、今日も、勇躍の行動を!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2011年7月14日付

42 最後に勝つのが仏法

御文 法華経の行者は如説修行せば必ず一生の中に一人も残らず成仏す可し、譬えば春夏田を作るに早晩《わせおく》あれども一年の中には必ず之を納む、法華の行者も上中下根あれども必ず一生の中に証得す(一念三千法門、416ページ)

通解 法華経の行者は如説修行するならば、必ず一生のうちに一人も残らず成仏することができる。例えば、春、夏に田を作るのに、早稲《わせ》、晩稲《おくて》の違いがあっても、一年のうちには必ず収穫するようなものである。法華経の行者も上根・中根・下根があっても必ず一生のうちに証得する。

【同志への指針】
 いかなる人も必ず成仏が約束されている。「一人も残らず」と仰せである。時として、直ちに結果が出なくても、絶対に人生を勝ち開いていけるのだ。
 一切が修行だ。すべては、いっそう強い人間となり、深い人生を歩むための御仏意《ごぶっち》といってよい。永遠の勝利を仏に祈り、晴れ晴れと凱歌の総仕上げを飾る。これが仏法である。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る   2011年7月8日付

41 桜梅桃李の劇を舞いゆけ

御文 桜梅桃李《おうばいとうり》の己己《ここ》の当体を改めずして無作三身と開見すれば是れ即ち量の義なり、今日蓮等の類い南無妙法蓮華経と唱え奉る者は無作三身の本主なり(御義口伝、784ページ)

通解 桜は桜、梅は梅、桃は桃、李は李と、おのおのの当体を改めず、そのままの姿で無作三身(本来ありのままの仏)と開きあらわしていくのである。これが一切を摂《おさ》めることであり、(無量義の)「量」の義である。今、日蓮およびその門下として南無妙法蓮華経と唱え奉る者は、すべて無作三身の本主なのである。

【同志への指針】
 あなたには、あなたにしか咲かせることのできない使命の花が必ずある。一人一人がもつ個性を、一番良い方向へ発揮させていけるのが信心である。
 飾らず、ありのままでよい。「自分自身に生きよ」とは、戸田先生の教えだ。遠慮したり、卑下してはならない。
 広宣流布の劇は、皆が主役である。全員が「桜梅桃李」の名優たれ!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る   2011年7月7日付

40 励ましの灯台たれ

御文 人に物をほどこせば我が身のたすけとなる、譬えば人のために火をともせば・我がまへあきら《明》かなるがごとし(食物三徳御書、1598ページ)

通解 人に物を施せばわが身を助けることになる。
 例えば、人のために灯をともしてあげれば、自分の前も明るくなるようなものである。

【同志への指針】
 青年よ、強くあれ! 賢くあれ! 朗らかであれ! 平和のため、正義のため、幸福のために、情熱の炎を明々と燃え上がらせて、新たな価値を創造するのだ。
 “あの人のために”と深く祈り、“この人のために”と真心で対話する「励ましの灯台」たれ! 青年の真剣な一挙手一投足から、前途洋々たる希望と勇気の光は生まれる。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2011年7月2日付

39 誠実の心に功徳が輝く

御文 わどのの正直の心に主の後生をたすけたてまつらむとをもう心がうじゃう《強盛》にしてすれん《修練》をすす《修》れば・かかるりしゃう《利生》にも・あづからせ給うぞかし・此は物のはしなリ大果報は又来《きた》るべしとおぼしめせ(陰徳陽報御書、1178ページ)

通解 あなた(四条金吾)が正直な心で、主君(江間氏)の後生をお救いしたいと思う真心が強盛であり、修練も進んだので、このような利益をも受けることができたのである。しかし、これはまだ始まりであって、大果報は、また来ると思っていきなさい。

【同志への指針】
 人が見ていようといまいと、友の幸福を真剣に祈り、行動する。どこまでも誠実な「陰徳」には、必ず勝利の「陽報」が輝く。学会は、この妙法の因果に完璧に則っている。ゆえに、すべてを勝ち越えてきた。
 広布の労苦には、一切の無駄がない。誠実一路が勝ち栄える。これが仏法の世界なのである。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2011年6月30日付

38 世界平和と普賢菩薩の力

御文 此の法華経を閻浮提に行ずることは普賢菩薩の威神《いじん》の力に依るなり、此の経の広宣流布することは普賢菩薩の守護なるべきなり(御義口伝、780ページ)

通解 この法華経を全世界に行ずるということは、普賢菩薩の威神の力によるのである。この経が広宣流布するのは普賢菩薩の守護によるのである。

【同志への指針】
 「普《あまね》く賢《かしこ》い」智慧の力による対話で平和を創り出すのだ。これが私たちの信念である。今、世界の一級の学識者が、創価の哲学に共鳴する時代となった。
 真の知性とは、傲れる知識ではない。民衆を守りゆく誓願と正義の行動のなかにこそ、普賢の生命は躍動するのだ。
 男女学生部よ、今こそ徹して学べ! 勇敢に語れ! 「戦う知性」の大光で、人類の未来を明るく照らしてくれ給え!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る   2011年6月25日付

37 蓮華の如く使命の大輪を

御文 経に云く「世間の法に染まらざること蓮華の水に在るが如し地より而も涌出す」云云、地涌の菩薩の当体蓮華なり(当体義抄送状、519ページ)

通解 法華経従地涌出品に「地涌の菩薩は、世間の法に染まらないこと、あたかも蓮華が泥水の中にありながら、清浄であるのと同じである。しかも、この菩薩は大地から涌き出た」と説かれている。これは、まさしく地涌の菩薩が当体蓮華であることを示している。

【同志への指針】
 人生は悩みや宿命との戦いである。しかし、蓮華が泥沼の中から尊貴な花を薫らせるように、必ず自他共に、幸福と勝利の大輪を咲き誇らせていける。それが、「如蓮華在水」の法理に生きる地涌の菩薩にほかならない。
 現実社会の真っただ中で、真剣に妙法を唱え弘めゆく命に即、仏菩薩の大生命が躍動する。尊き同志の皆さま一人一人が、妙法蓮華経の当体である。いずこにあっても、そこが久遠よりの使命の舞台であることを忘れまい。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2011年6月21日付

36 自分が変われば周りが変わる

御文 不軽菩薩の四衆を礼拝《らいはい》すれば上慢の四衆所具の仏性又不軽菩薩を礼拝するなり、鏡に向って礼拝を成す時浮べる影又我を礼拝するなり(御義口伝、769ページ)

通解 不軽菩薩が四衆を礼拝すれば、増上慢の四衆の仏性もまた同時に不軽菩薩を礼拝するのである。これはちょうど鏡に向かって礼拝をする時、そこに映っている自分の影もまた、自分を礼拝するのと同じ原理である。

【同志への指針】
 仏法の真髄である題目を唱え抜いた人には誰もかなわない。相手の幸福を祈る。これほど尊く強いことはない。人の幸福を祈れること自体、仏の境涯に通ずる。
 自分が変われば、必ず相手が変わる。仏法の対話は、自分の仏性と相手の仏性を、生き生きと呼び覚ましていく最極の語らいだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2011年6月17日付

35 一閻浮提第一の福徳

御文 一閻浮提第一の御本尊を信じさせ給へ、あひかまへて・あひかまへて・信心つよく候て三仏の守護をかうむらせ給うべし(諸法実相抄、1361ページ)

通解 全世界第一の御本尊を信じていきなさい。あいかまえてあいかまえて信心を強くして釈迦仏・多宝仏・十方の諸仏の三仏の守護を受けていきなさい。

【同志への指針】
 戸田先生は悠然と言われた。
 「われわれは仏法を弘めるためにわざわざ貧乏や病気の姿をとって生まれてきたんだよ」
 今の境遇は、すべて人々を救うために誓願した「使命」の舞台なのだ。私たちは一閻浮提第一の御本尊を信受している。断じて乗り越えられないわけがない。仏天をも揺り動かして、絶対に勝つのだ!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る   2011年6月16日

34 断じて病魔に負けるな

御文 このやまひは仏の御はからひか・そのゆへは浄名経・涅槃経には病ある人仏になるべきよしとかれ候、病によりて道心はをこり候なり(妙心尼御前御返事、1480ページ)

通解 この病は仏の御計《おんはか》らいであろうか。そのわけは、浄名《じょうみょう》経、涅槃経には、病がある人は仏になると説かれている。病によって仏道を求める心は起こるものである。

【同志への指針】
 病気だから不幸なのではない。病気だからこそ境涯を深め、偉大な宿命転換ができる。一生成仏の信心だ。ゆえに、心は一歩も退いてはならない。
 「病ある人は仏になる」と御断言である。必ず変毒為薬できる。題目の師子吼で病魔に打ち勝つのだ。
 全同志の健康長寿を、私も、ひたぶるに祈り抜いている。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2011年6月9日付

33 安穏なる三世の旅路

御文 悦ばしい哉一仏二仏に非ず百仏二百仏に非ず千仏まで来迎《らいごう》して手を取り給はん事・歓喜の感涙押え難し(生死一大事血脈抄、1337ページ)

通解 なんと喜ばしいことか。一仏二仏ではなく、また百仏二百仏でなく千仏までも来迎し、手を取ってくださるとは、歓喜の感涙をおさえがたいことである。

【同志への指針】
 我らの三世の旅路は、なんと安穏で賑やかな軌道であろうか。生死は不二にして福徳は永遠である。ゆえに瞬間瞬間、生命を磨き、人のために尽くし抜くのだ。
 その尊き一生は、全世界の同志の題目に包まれ、感謝と敬愛で飾られることは間違いない。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2011年6月8日付

32 福運の灯を明々と

御文 仏は真に尊くして物によらず、昔の得勝童子は沙《いさご》の餅《もちい》を仏に供養し奉りて阿育大王と生れて一閻浮提の主《しゅ》たりき、貧女の我がかしら《頭》をおろし《剃》て油と成せしが須弥山を吹きぬきし風も此の火をけさず(王日女殿御返事、1263ページ)

通解 仏はまことに尊く、供養の品物で真心を測ることはない。
 昔、得勝童子は砂の餅を仏に供養して阿育大王と生まれ、全世界の王となった。ある貧しい女性が自分の髪を剃って、その代価で油を求め、灯を供養したところ、須弥山を吹き抜いた強い風も、この灯を消すことはできなかった。

【同志への指針】
 あの真心の貧女の灯《あか》りは、どんな強風にも消えなかった。ただただ皆の幸福を願う健気な行動が、永遠の勝利を開くのである。
 生命にともした福運の灯は、いかなる苦難の烈風でも消すことはできない。社会にともした偉大な妙法の灯も、決して消えないのだ。
 婦人部、万歳! 心から感謝申し上げます。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る   2011年 6月3日付

31 創価の全権大使たれ

御文 転輪聖王《てんりんじょうおう》出現の時の輪宝とは我等が吐く所の言語音声なり此の音声の輪宝とは南無妙法蓮華経なり(御義口伝、733ページ)

通解 転輪聖王が具《そな》えている輪宝(車輪をかたどった宝器)とは、我らが発するところの言語音声である。この音声の輪宝とは、南無妙法蓮華経のことである。

【同志への指針】
 「声」が「人」を動かす。
 「友よ、見てくれたまえ。これが地球の平和の縮図だ」といえる、人間の連帯をつくりゆこう!
 勇んで人と会い、誠実に人と語る。友情と仏縁を結ぶ地道な歩みこそ尊い。あなたこそ、生命尊厳の「パイオニア」であり、人間外交の「全権大使」なのだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る    2011年6月2日付

30 今日も前へ、明日《あす》も前へ

御文 貴辺又日蓮にしたがひて法華経の行者として諸人にかたり給う 是れ豈流通にあらずや、法華経の信心を・とをし給へ・火をきるに・やすみぬれば火をえず(四条金吾殿御返事、1117ページ)

通解 あなたもまた、日蓮に従い、法華経の行者として多くの人に仏法を語られている。これこそ、法華経流通の義ではないか。法華経の信心を貫き通しなさい。火を起こすのに、途中で休んでしまえば火は得られないのである。

【同志への指針】
 一歩でもよい。今日も明日も、前へ前へ進むのだ。くじけず! へこたれず! 眼前の課題を、一つまた一つと仕上げよう。わが信念を断固として語りゆくことだ。そこにこそ、師弟勝利の栄冠が輝くことを忘れまい。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る   2011年5月28日付

29 妙法の種が功徳の花実《かじつ》に

御文 物たね《種》と申すもの一なれども植えぬれば多くとなり(御衣並単衣《おんころもならびにひとえ》御書、971ページ)

通解 物の種は、たとえ一つであっても植えれば多数となる。

【同志への指針】
 仏法を語れば、友と自分の心に幸福の種を植え、育てることができる。労苦を惜しまず、一人また一人と語り抜こう!
 勇気と誠実で心の大地に植えた種は、思いもよらない功徳の花と咲き、実を結び、自他ともに生命を輝かせるのだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る    2011年5月26日付

28 万年にわたる幸福の大道を

御文 今日蓮が唱うる所の南妙法蓮華経は末法一万年の衆生まで成仏せしむるなり(御義口伝、720ページ)

通解 今、日蓮が唱える南妙法蓮華経は末法一万年の衆生まで成仏させるのである。

【同志への指針】
 一万年先まで見つめた、遠大な思想と実践が広宣流布である。 ゆえに、今の真剣な一歩が、万年先までの民衆の幸福の大道を開いていくのだ!
 青年部、よろしく頼みます。大事業の成就は君たちの双肩にかかっている。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2011年5月20日付

27 正法を広める人が尊貴

御文 持たるる法だに第一ならば持つ人 随って第一なるべし、然《しか》らば則《すなわ》ち其の人を毀《そし》るは其の法を毀るなり(持妙法華問答抄、465ページ)

通解 持《たも》たれる法さえ第一ならば、持つ人もまた第一なのである。そうであれば、その人を毀るのはその法を毀ることである。

【同志への指針】
 人間の真の偉さは何で決まるのか。心に最高無二の哲学を持《も》つ人こそ、最高に尊貴なのである。
 ゆえに、いかなる権勢の人間も恐れることはない。広宣流布のために行動し抜く人は、現実を勝ち抜く、限りない智慧と力を発揮できるのだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る   2011年5月18日付

26 我らは人間革命の善友

御文 わが智慧なににかせん、ただあつ《温》きつめ《寒》たきばかりの智慧だにも候ならば善知識たいせち《大切》なり(三三蔵祈雨事、1468ページ)

通解 わが智慧は何の役に立とう。ただ暑さや寒さを知るだけの智慧でもあるならば、善知識が大切なのである。

【同志への指針】
 学会は最高の「善知識」の集いである。年齢も立場も超えて、皆が平等に励まし合う座談会を、大聖人がどれほど御賞讃されるであろうか。我ら「人間革命の善友」が団結して進めば、仏の力が湧いてこないわけがない。どんな困難も必ず乗り越えていける。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る 2011年5月14日付

25 「同苦」こそ学会精神

御文 人のものををし《教》ふると申すは車のおも《重》けれども油をぬりてまわり・ふね《船》を水にうかべてゆき《往》やすきやうにをしへ候なり(上野殿御返事、1574ページ)

通解 人がものを教えるというのは、車が重かったとしても油を塗ることによって回り、船を水に浮かべて行きやすくするように教えるのである。

【同志への指針】
 悩みは千差万別である。その人の心に響く励ましの言葉が大切だ。共に悩み、共に祈り、共に立ち上がっていく。この「同苦」の心こそ学会の根幹の精神である。
 誠実に耳を傾けることだ。真心の智慧の一言は、相手を思う深き祈りから紡ぎ出される。共に前進の勇気を奮い起こすのだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る 2011年5月12日付

24 妙法の家族の絆は永遠

御文 大月輪《だいげつりん》の中か大日輪《だいにちりん》の中か天鏡《てんきょう》をもって妻子の身を浮べて十二時に御らんあるらん(妙一尼御前御消息、1254ページ)

通解 (亡くなったご主人は)大月輪(月)の中か、大日輪(太陽)の中か、天の鏡にあなた方、妻子の姿を浮かべて一日中、見守っておられることでしょう。

【同志への指針】
 妙法の家族の絆は永遠である。生々《しょうじょう》世々、常に一緒である。
 ゆえに、故人の家族は“後継者”として、寿命も福運も受け継いで、不二の生命で、今世における偉大な使命を果たしていくのだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る   2011年5月5日付

23 親孝行の人たれ

御文 親によき物を与へんと思いて せめてする事なくば一日に二三度えみ《笑》て向《むか》へとなり(上野殿御消息、1527ページ)

通解 (父母に孝行であれということは)親に良い物を贈ろうと思うことであり、とりたてて何もする事がない時は、日に2、3度、親に向かって笑顔を見せるようにしなさい、ということである。

【同志への指針】
 後継の未来部の友よ、勉学第一、健康第一で朗らかに進め! 君たちの明るい元気な笑顔を見れば、親は安心する。疲れがとれる。
 難しいことではない。心遣い一つで、「親孝行」という最極の人間学を実践できる。「心こそ大切」なのだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2011年5月2日付

22 母は尊極の生命

御文 宝浄世界とは我等が母の胎内なり(御義口伝、740ページ)

通解  (多宝如来の住む)宝浄世界とは、母親の胎内のことである。

【同志への指針】
 人間という生命の宝塔は、みな、どこから現れたのか。母からである。母こそが尊極なる宝浄世界なのである
 母を悲しませない母に喜んでもらおう──この心にこそ、正しき人生を生きる起点がある。平和な生命尊極の社会を創る原点がある。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る   2011年4月28日付

21 報恩こそ「人間の正道」

御文 知恩をもて最《さい》とし報恩をもて前《さき》とす 世に四恩あり 之を知るを人倫《じんりん》となづけ知らざるを畜生とす(聖愚問答抄、491ページ)

通解  (聖人は)恩を知ることを最高とし、恩に報じていくことを第一としてきた。世の中には四つの恩がある。これを知る者を人倫(人の道に適った人間)と名づけ、知らない者を畜生という。

【同志への指針】
 恩を知り、恩に報いていく。この人間の正道を教えられたのが日蓮大聖人の仏法である。戸田先生も、皆が「第一級の人格」を鍛え「第一級の社会人」に育つように薫陶された。
 青年は実力をつけよ! 誠実に礼儀正しく、どこまでも「報恩の人生」を進み抜くのだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2011年4月25日付

20 創価学会は日本の柱

御文 我日本の柱とならむ 我日本の眼目《がんもく》とならむ 我日本の大船《たいせん》とならむ等《とう》とちかいし願《ねがい》やぶるべからず(開目抄、232ページ)

通解 「私は日本の柱となろう。私は日本の眼目となろう。私は日本の大船となろう」と誓った願いは断じて破る事はない。

【同志への指針】
 立正安国の仏法が、いかに大切か。日蓮大聖人に直結する創価学会こそ、日本の柱であり、眼目であり、大船である。何ものにも揺るがない。激動の時代に、社会を平和と安定と繁栄へリードしていく力なのである。

 

御書とともに 名誉会長が指針を贈る

19 弟子の勝利を 断じて待つ

御文 何《いか》なる世の乱れにも各各《おのおの》をば法華経・十羅刹・助け給へと湿れる木より火を出し 乾ける土より水を儲けんが如く強盛に申すなり(呵責謗法滅罪抄、1132ページ)

通解 どのように世の中が乱れていても、あなた方のことを「法華経や十羅刹女よ、助け給え」と、湿った木から火を出し、乾いた土から水を得ようとする思いで強盛に祈っている。

【同志への指針】
 “私が断固、わが門下を守る”と御本仏が宣言された。
 “門下よ、思う存分、戦い、すべてに勝ち抜くのだ!”
 ──この師匠の叫びに、勇猛精進して応えるのが、日蓮仏法の弟子の道である。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2011年4月21日付

18 幻の虚栄を悠々と見下ろせ

御文 或時《あるとき》は人に生まれて諸《もろもろ》の国王・大臣・公卿・殿上人《てんじょうびと》等の身と成って是れ程のたのしみなしと思ひ少《すくな》きを得て足りぬと思ひ悦びあへり、是を仏は夢の中のさかへ《栄》・まぼろしの・たのしみなり唯法華経を持ち奉り速《すみやか》に仏になるべしと説き給へり(主師親御書、386ページ)

通解 ある時は、人間として生まれて、諸々の国王や大臣や公卿や殿上人などの身となって、「これほどの楽しみはない」と思い、わずかな果報を得て満足し、喜び合っている。こうした姿を、仏は「夢の中の栄華であり、幻の楽しみである。ただ法華経を持ち奉り、すみやかに仏になりなさい」と説かれたのである

【同志への指針】
 権力や富や名声が、いかに儚く、わびしく消え去るか。幻の虚栄など、悠々と見下ろすのだ。永遠不滅の妙法を流布する我らは、自他共に崩れざる常楽我浄の境涯を開き、絶対勝利の人生を歩みゆく。人間王者の誇りも高く!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る    2011年4月19日付

17 麗しき歓喜のスクラムを

御文 自他共に智慧と慈悲と有るを喜《き》とは云うなり(御義口伝、761ページ)

通解 自他共に智慧と慈悲があることを喜というのである。

【同志への指針】
 共に思いやり、共に励まし合い、共に学び、共に知慧を出し合いながら前進する。この仏法の本義に則った人間共和の世界が「創価」である。
 我らは、人間性の究極の光である麗しき団結で、歓喜の舞を舞いながら勝ち進んでいくのだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  20011年4月18日付

16 晴れわたる5月3日へ

御文 日蓮も又此の天を恃《たの》みたてまつり日本国にたてあひて数年なり、既に日蓮かちぬべき心地す利生《りしょう》のあらたなる事・外《ほか》にもとむべきにあらず(四条金吾釈迦仏供養事、1146ページ)

通解 日蓮もまた、この天(日天子)を頼みとして、日本国と戦って数年になる。
すでに日蓮は「勝った」という気持ちである。このように利生のはっきりしていることは、ほかに求められない。

【同志への指針】
 日本の国をあげての大迫害を、大聖人は厳然と勝ち越えられた。創価の我らも、赫々たる太陽の如く、すべてを勝ち切っている。
 今年も、晴れわたる5月3日の空に、栄光の勝鬨を轟かせよう!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る   2011年4月16日付

15 威風堂々と信念を叫べ

御文 がうじゃう《強盛》にはがみ《切歯》をして たゆ《弛》む心なかれ、例せば日蓮が平左衛門の尉がもとにて・うちふるまい・いゐしがごとく・すこしも・をづ《畏》る心なかれ(兄弟抄、1084ページ)

通解 信心強盛に歯をくいしばって難に耐え、たゆむ心があってはならない。例えば、日蓮が平左衛門尉の所で、堂々と振る舞い、言い切ったように、少しも畏れる心があってはならない。

【同志への指針】
 この御聖訓通りに、初代・牧口先生も、2代・戸田先生も、そして3代の私も、相手が誰人であれ、正義の信念を叫び切ってきた。これが学会精神である。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る    2011年04月14日付

14 一切の油断を排せ

御文 さきざき申すがごとく・さきざきよりも百千万億倍・御用心あるべし(四条金吾殿御返事、1169ページ)

通解 以前にも申したように、以前よりも百千万億倍、用心していきなさい。

【同志への指針】
 油断大敵である。前進の勢いが増している時ほど、絶対に事故を起こしてはならない。無事故を祈り抜き、細心の注意を払い抜いていくことだ。「百千万億倍」との仰せを、よくよく心肝に染めて、「仏法勝負」の証しを立てるのだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2011年4月12日付

13 すべての人に変革の力が

御文 浄土と云ひ穢土と云うも土に二の隔なし只我等が心の善悪によると見えたり(一生成仏抄、384ページ)

通解 浄土(仏の住む清浄な国土)といい、穢土(けがれた国土)といっても、土に二つの隔てがあるわけではない。ただ、われらの心の善悪によると説かれているのである。

【同志への指針】
 自分が変われば環境も変わる。一人の人間革命によって、わが地域、我が社会を浄土に変えていく実践こそ、広宣流布という大民衆運動なのである。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2011年4月11日付

12 多宝会・宝寿会・錦宝会の友へ

御文 法華経は初《はじめ》は信ずる様なれども後《のち》遂《とぐ》る事かたし、譬へば水の風にうごき花の色の露に移るが如し、何として今までは持《たも》たせ給うぞ是《これ》・偏へに前生《ぜんしょう》の功力の上、釈迦仏の護り給うか、たのもしし・たのもしし(松野殿女房御返事、1395ページ)

通 解 法華経は初めは信じるようであっても、最後まで貫き通すことは難しい。例えば、水が風によって動き、花の色が露によって変わるようなものです。すべて が移ろいやすいのに、あなたはどうして今まで持ち続けておられるのでしょうか。これは、ひとえに前生において積まれた功徳の上に、釈迦仏が護られているからでしょうか。まことにたのもしいことです。

【同志への指針】
 広布に尽くし抜いてこられた功労者の皆様方の大功徳は、絶対であり、無量である。三世十方の仏菩薩の守護と賞讃は厳然である。

 

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2011年4月9日付

11 太陽と蓮華のごとく輝け!

御文 明かなる事・日月にすぎんや浄き事・蓮華にまさるべきや、法華経は日月と蓮華となり故に妙法蓮華経と名く、日蓮又日月と蓮華との如くなり(四条金吾女房殿御書、1109ページ)

通解 明るいことでは、日月(太陽と月)に過ぎるものがあろうか。浄らかなことでは、蓮華に勝るものがあろうか。法華経は、日月と蓮華のようである。
ゆえに、妙法蓮華経と名づけるのである。日蓮もまた、日月と蓮華のようなものである。

【同志への指針】 

 「華陽」とは、「日月」(陽)と「蓮華」(華)の両方を包んだ甚深の名前である。どんな逆境をもはね返す妙法の力が備わっている。
 女子部の皆さんは一人ももれなく自らの華陽の生命を輝かせて、幸福の勝利者になっていただきたい。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る    2011年4月7日付

10 わが地域を誉の寂光土に

御文 日蓮が難にあう所ごとに仏土なるべきか、娑婆世界の中には、日本国・日本国の中には相模の国・相模の国の中には片瀬・片瀬の国の中には竜口に日蓮が命を・とどめをく事は法華経の御故なれば寂光土ともいうべきか(四条金吾殿御消息、1113ページ)

通解 日蓮が難にあうところごとに仏国土となるであろう。娑婆世界の中では、日本国、日本国の中では相模の国(神奈川県)、相模の国の中では片瀬、片瀬の中では竜の口に、日蓮の命をとどめおくことは、法華経の故であるから、その地は寂光土ともいうべきであろう。

【同志への指針】
 日蓮大聖人の仰せのまま、最も尊き仏法のため、労苦を惜しまず、我らは戦う! わが使命の地域も必ず寂光土になる。勝利の旗を打ち立てるのだ!

 

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2011年4月5日付

9 友の仏性を呼び覚ます祈りを

御文 一度妙法蓮華経と唱うれば一切の仏・一切の法・一切の菩薩・一切の声聞・一切の梵王・帝釈・閻魔・法王・日月・衆星・天神・地神・乃至地獄・餓鬼・畜生・修羅・人天・一切衆生の心中の仏性を唯一音《ただひとこえ》に喚《よ》び顕し奉る功徳・無量無辺なり(法華初心成仏抄、557ページ)

通解 ひとたび妙法蓮華経と唱えれば、あらゆる仏、あらゆる法、あらゆる菩薩、あらゆる声聞、あらゆる梵天・帝釈天・閻魔法王・日天・月天・星々・天神・地神、さらに地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天界の、あらゆる衆生の心中の仏性を、ただ一声に呼びあらわすのであって、その功徳は無量無辺である。

【同志への指針】
 題目を唱え抜きながら前進だ! 我らの広宣流布の戦いは、ありとあらゆる衆生の仏性を呼び覚ましゆく善の大闘争である。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る   2011年4月4日付
 

8 「勇気の剣」で勝利を開け

御文 つるぎ《剣》なんども・すすま《不進》ざる人のためには用る事なし、法華経の剣は信心の けなげなる人こそ用る事なれ 鬼に・かなぼう《鉄棒》たるべし(経王殿御返事、1124ページ)

通解 剣なども、進まない人のためには何の役にも立たない。法華経という剣は、信心の強い、勇気のある人が用いてこそ役に立つのであり、これこそ「鬼に金棒」なのである。

【同志への指針】
 勇気ある信心にこそ、無敵の妙法の力が現れる。強盛なる祈りと、不撓不屈の「負けじ魂」で、断じて勝利を開きゆけ!

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2011年4月2日付

7 師弟の広布旅は三世永遠

御文 過去の宿縁追い来つて今度日蓮が弟子と成り給うか・釈迦多宝こそ御存知候らめ、「在在諸仏土常与師倶生」よも虚事候はじ。(生死一大事血脈抄、1338ページ)

通解 あなたは、過去の宿縁によって、今度、日蓮の弟子となられたのであろうか。釈迦・多宝の二仏こそ御存知であろう。「在在の諸仏の土に、常に与師と倶に生ず」(化城喩品)の経文は、決して嘘とは思われない。

【同志への指針】
 仏法の師弟の絆は、三世永遠である。この絆は誰人も壊すことはできない。
 常に、師と共に使命の天地に生まれ、元初の誓願を果たしていくのだ。苦悩渦巻く娑婆世界を、常楽我浄の仏国土へと忍耐強く変革していくのだ。
 いつも、心は一緒である。広宣流布のため、共に戦い、断固として勝つのだ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る   2011年3月31日

6 冬は必ず春となる

御文 法華経を信ずる人は冬のごとし冬は必ず春となる、いまだ昔よりきかず・みず冬の秋とかへれる事を、いまだきかず法華経を信ずる人の凡夫となる事を(妙一尼御前御消息、1253ページ)

通解 法華経を信じる人は冬のようである。冬は必ず春となる。昔より今まで、聞いたことも見たこともない。冬が秋に戻るということを。また、今まで聞いたこともない。法華経を信じる人が仏になれず凡夫のままでいることを。

【同志への指針】
 どんなに厳しい風雪であっても、必ず春は到来する。法華経を信ずる人は、一人ももれなく仏となる。もっとも苦しんだ人が、幸福を勝ち取るための仏法である。
 そして、民衆がいかなる苦難をも乗り越え、希望と勝利の人生の春を開くために、我らは行動するのである。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2011年3月28日

5 師弟不二の師子吼を

御文 師とは師匠授くる所の妙法子とは弟子受くる所の妙法・吼とは師弟共に唱うる所の音声《おんじょう》なり(御義口伝、748ページ)

通解 (法華経の勧持品に説かれる「師子吼」の)「師」とは師匠が授《さず》ける妙法、「子」とは弟子が受ける妙法であり、「吼」とは師弟ともに唱える音声《おんじょう》をいう。

【同志への指針】
 師匠の心を心として、不二なる正義の音声を轟かせゆくのだ。
 妙法の師弟の師子吼こそ、あらゆる逆境をはね返し、濁世を変えゆく無敵の力である。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2011年3月26日

4 御本尊は わが胸中に厳然と

御文 此の御本尊全く余所《よそ》に求る事なかれ・只我れ等衆生の法華経を持《たも》ちて南無妙法蓮華経と唱うる胸中の肉団におはしますなり(日女御前御返事、1244ページ)

通解 この御本尊を決して、よそに求めてはならない。ただ、我れら衆生が法華経を持って、南無妙法蓮華経と唱える胸中の肉団にいらっしゃるのである

【同志への指針】
 御本尊は、わが胸中に厳然とある。尊極なる仏の生命は、広宣流布に生きゆく、わが心にこそ輝くのである。
 ゆえに、なにがあっても、強き信心があれば大丈夫だ。何も心配はない。
大切なのは仏法を持《たも》ち、行じゆく人間である。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る    2011年3月24日付

3 わが生命の宮殿は不滅

御文 自身の仏乗《ぶつじょう》を悟って自身の宮殿に入るなり所謂《いわゆる》南無妙法蓮華経と唱え奉るは自身の宮殿に入るなり(御義口伝、787ページ)

通解 自身の内なる妙法を悟って、自身の宮殿に入るのである。南無妙法蓮華経と唱えていくことは自身の宮殿に入っていくのである。

【同志への指針】
 妙法を唱えゆく生命それ自体が仏である。心には大宮殿が広がっている。この宮殿は誰人にも壊せない。何ものにも侵されない。
 わが心を光らせ、愛する地域に、幸福と安穏の都を建設していく。これが立正安国の不屈の魂である

御書とともに 名誉会長が指針を贈る  2011年3月22日付

2 強盛な祈りで変毒為薬を

御文 わざはひは転じて幸《さいわい》となるべし、あひかまへて御信心を出《いだ》し此の御本尊に祈念せしめ給へ、何事か成就せざるべき(経王殿御返事、1124ページ)

通解 災《わざわ》いも転じて幸《さいわ》いとなるであろう。心して信心を奮い起こし、この御本尊に祈念していきなさい。何事か成就しないことがあろうか。

【同志への指針】
 変毒為薬、宿命転換の仏法である。断じて乗り越えられぬ苦難などない。打ち破れない闇などない。今こそ無量広大な仏力・法力を現す時である。
 大変であればあるほど、まず、強盛なる祈りから一歩を踏み出すことだ。勇気ある信心こそ日蓮仏法の真髄だ。

御書とともに 名誉会長が指針を贈る 2011年3月19日付

1 信心は無限の希望の力

御文 妙とは蘇生の義なり蘇生と申すはよみがえる義なり(法華経題目抄、947ページ)

通解 妙とは蘇生の意味である。蘇生とは蘇るということである。

【同志への指針】
 信心を根本に生きる人は、どんな状況、どんな場所にあっても、「ここ」から「新たな出発」を切っていける。「いま」から無限の「希望の未来」を開いていける。
 わが心、わが地域を蘇生させ、必ず自他ともに幸福の人生を飾っていくことができる。そのための仏法である。

響き合う魂 SGI会長の対話録 

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第43回 台湾・中国文化大学 張鏡湖理事長
 

  教育と文化による平和を 「正道」を継ぎ共に進まん 2014/8/2 

   
「正道を継ぎ共に進まん」
 台湾の著名な月刊文芸誌に、こんな活字が躍ったのは1995年12月だった。
 創価学会の牧口常三郎初代会長と戸田城聖第2代会長が、日本の軍国主義と戦い、命に及ぶ弾圧にも信念を貫いたこと。両者の精神を継ぐ池田SGI会長が、世界の指揮者と対話を重ねていること。そのSGI会長が歩む「正道」を、自身も一緒に進みたい――文章は三代の会長への敬意に満ちている。
  著者は張鏡湖氏。台湾屈指の総合大学である、中国文化大学の理事長を務める。

                                       

 「『文化』を冠した大学の名前が素晴らしい。創価大学も当初『創価文化大学』との名称も考えたのです」
 SGI会長が語ると、張理事長は深くうなずいた。94年11月24日、2人が初めて会見したのは、九州・福岡だった。
 創立者であった父親の意志を受け継ぐ張理事長。
 大学を創立して師匠の夢を実現させたSGI会長。
 大学とは。教育とは。平和とは。青年の成長に生涯を捧げる2人の情熱が、重なり合う。
 張理事長は地理学者。環境問題にも造詣が深い。米国のクラーク大学、ハーバード大学、ハワイ大学等で研究を続けた。
 SGI会長を知ったきっかけは一冊の本だった。イギリスの歴史家アーノルド・J・トインビー博士とSGI会長の対談集『21世紀への対話』である。
 理事長はトインビー博士の業績を仰ぎ見て、著作に親しんでいた。だからこそ大変な刺激を受けた。あの博士が対談した東洋の一宗教者とは一体・・・。
 対談集をひもとくほどに、SGI会長に引き込まれた。
 “東洋の思想に基づきながら、文化や思想の違いょ超えて真の寛容性を体現している”
 出会った時には既に、各国での講演で、SGI会長の思想を、自ら紹介するまでになっていた。

                                          

  これまでの語らいは7度。
 会見のたびにSGI会長は、張理事長の父である地理学者・張其昀博士の生涯に触れた。
 張博士は台湾の教育大臣として数多くの大学建設を推進し、図書館や博物館なども整備。台湾の高等教育を築いた。
  大臣の職を終えた後の62年、中国文化学院(現・中国文化大学)を創立した。
 「創立に当たっては、『弘毅』の二字、すなわち“大いなる忍耐”を片時たりとも忘れたことはなかった。堅忍不抜の心で、ひたすら成就を目指し、断じて毀誉褒貶によって志を曲げたりしなかった」
  苦難の道のりだった。一本の草木、一個のレンガに至るまで創立者自ら調達した。優秀な教員を、一人また一人と集めた。
 一方、裏切りや詐欺にもあった。コートなしで冬を過ごす。
 「借金は私が工面し、債務は私が返せばよい。借金を返せず、牢に入らねばならぬとなれば、私はそれでもかまわない! 諸君が向学に励んでくれれば、それが何よりの私の慰めである」
  学生愛は、大学関係者の胸を打った。職員は手当の支給がなくとも不平を口にしなかった。創立者の理想を手伝おうと、一丸で大学建設に取り組んだ。
  朝から晩まで仕事をする父の姿を、張鏡湖氏は目に焼き付けた。「終日、黙々と仕事に励んでいる父の姿こそが、私にとっての何よりの手本でした」
 父は85年、息を引き取る。まだまだ大学の財政は厳しい。そこで、氏が立ち上がった。地理学者としてアメリカで研究と教育に没頭する生活に別れを告げ、台湾に戻った。
 大学の理事長に就任。大学は巨額の夫妻が残っていた。教職員と力を合わせ、改革を断行した。研究環境の整備に努め、2万6000人以上が学ぶ総合学府に発展させた。
  「人間には悲観主義者と楽観主義者がいます。悲観主義者は感情に支配されやすい。楽観主義者は意志が強く、精神が強い人です。父は、すごい楽観主義者でした。何があっても、あきらめない人でした。だから私も楽観主義です。大変な赤字でも頑張れました」
  99年9月の台湾大地震の際も、張理事長の指揮のもと、罹災した学生を全力で支援。教職員たちは全員、自らの給料を割いて慰問金に当てたという。
 学生のために!――父かにら継いだ、大学の根本精神である。

                                       

 中国文化大学が「文化」の名を掲げるのは、中華文化の発揚を目的としていることを表す。その真髄とは、「『王道の文化』にあり、それは、力や権威で人を従わせるのではなく、徳をもって感化する文化です」と張理事長は述べる。
  「大事なのは、『どうやって平和をつくり出すか』です。世界に調和をつくるため、文化・学術などの面での努力が大事です」と張理事長。
 「『平和の文化』の創造が、ますます重要です。『文化』の二字こそ、人類の宝冠です」とSGI会長。
 平和の文化の創造による王道を歩め! 人間主義の正道を征け!――両者が紡ぎだすメッセージである。
 中国文化大学は2003年、SGI会長の思想と行動を研究する「池田大作研究センター」を、
張其昀博士の字「暁峯」を冠する「暁峯記念館」に設置。2007年から「池田大作平和思想研究国際フォーラム」を開催し、毎回、張理事長が演壇に立つ。
 今年3月第8回フォーラムでは、「創価学会と池田大作先生の世界平和への貢献」と題して、SGIが192カ国・地域に平和の文化を広げる模範の姿を紹介。張理事長は、毅然とその理由を語った。
  「古今東西の文化や歴史、宗教に精通する池田先生のリーダーシップがあればこそです!」


2014/8/7(木)の聖教

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2014/8/7(木)の聖教

1、広島から核廃絶の波を 「原爆の日」追善勤行法要 女性平和委員会は被爆体験を聞く会

  広島は6日、69回目の「原爆の日」を迎えた。
 広島池田平和記念会館では原爆犠牲者・戦没者追善勤行法要が厳粛に営まれ、被爆者や遺族、青年部の代表が参列。原爆、戦争、核実験などで亡くなった全世界の犠牲者の冥福を祈り、核兵器廃絶と恒久平和への誓いを込め、勤行・焼香した。
 席上、福原総広島長が「学会の平和運動の根幹は対話による精神の変革です。青年部を先頭に平和の大波を起こそう」と力説。篠原中国長は「一人の青年を徹して励まし、平和貢献の人材を育てていこう」と訴えた。

                  ◆◇◆ 

 暑い暑い夏の日だった。1945年(昭和20年)8月6日午前8時15分――米軍の爆撃機B29が投下したその爆弾は、広島市の上空600メートルの位置で炸裂した。人類史上初めて”悪魔の兵器”が使用された瞬間だった。
 猛火の灰と化していく街を、全身焼けただれた母が、子が、うめき声をあげてさまよい歩く。熱い。水を。苦しい。助けて……。
 明年は原爆投下から70年の節目。被爆者の高齢化は一段と進み、平均年齢は80歳に達しようとしている。原爆の悲惨な記憶を、被爆者の平和への切なる思いを、いかに後世に継承していくか――そこに学会の平和運動が志向するものもある。 

戦争はイヤだ

 法要に参加した小早川明江さん(78歳)は10歳の時、爆心地から1・5キロ圏内の自宅で被爆。家屋は全壊し、一緒に暮らしていた兄と弟、祖父母は全員、犠牲になった。
 あたり一面が火の海と化した。熱さのあまり川に身を投げ出し、息絶えて水面にぷかぷかと浮かぶ兵士。炎に包まれる山積みの遺体――地獄絵図さながらの光景は、今も眼底に焼き付いて離れない。
 「毎日、平和を祈っています。平和が一番大事じゃけえ。それしかない。平和の心を若い皆さんに伝えたい」
 法要の役員を担った被爆3世の堀光則さん。母方の祖母(故人)が、原爆投下後に広島に立ち入って被爆した”入市被爆者”だった。堀さんは力を込める。
 「今、私たち青年に最も必要なのは、”戦争は絶対にイヤだ”という命の底からの実感だと思います。広島に生まれた人間として、反戦の誓いを具体的な行動に移します」

心まで壊す兵器

 広島女性平和委員会が主催する第11回「被爆体験を聞く会」が同日、広島池田平和記念会館で開かれ、特定非営利活動法人HPS国際ボランティア理事長の佐藤廣枝さんが講演した。
 佐藤さんは小学1年で入市被爆。市内にいた兄は行方不明に。兄を探索中、火の粉によって負った胸の傷はケロイド状になり、今も残ったままだ。
 「戦争は愚かです。生き残った人の体と心さえも破壊する核兵器は、無限に恐ろしいものです。被爆から復興へと汗を流した先人たちの努力を決して忘れず、今、生きているという感謝を力に変え、平和を築いていきましょう」と呼び掛けた。
 質疑応答では、未来部員から「平和のために必要なことは?」等の質問が。佐藤さんは「自分を産み、育ててくれたお父さん、お母さんに『ありがとう』と語り掛ける――そこから、平和が始まるのです」と答えた。



2、わが友に贈る

 創価班・牙城会の
 大学校生が弘教に奮闘!
 人間革命への挑戦を
 皆で讃え応援しよう。
 人材拡大の大潮流を!



3、名字の言  「小さくとも人の心に響く創造こそが、人間としての勝利である」と。

  庶民の中で育ち、民衆史家とも呼ばれる19世紀フランスのミシュレは、歴史における善と悪を鋭く見極め、後世に留めた▼仏文学者の大野一道氏は、自著『「民衆」の発見』(藤原書店)の中でミシュレの次の言葉を紹介している。「飢えと剣によって、一五○○万人を折よく(都合よく)殺すことはできる。だが小さな歌を、万人に愛される曲を作ること、それはいかなる策謀をもってしても、なしえないだろう」と▼巨大な軍事力や暴力による破壊などではなく、たとえ小さくとも人の心に響く創造こそが、人間としての勝利であるとの宣言であろう▼10歳の時、広島の爆心地付近で被爆し、原爆症や差別に苦しみながら21歳で学会に入会した青年がいた。彼が生涯の宝としていたのが青年時代、池田名誉会長から贈られた「共に元気に」との言葉だった。名誉会長自身、戦争で長兄を失い、肺病で苦しんだ。だからこそ、平和のため、共に元気に、との呼び掛けが彼の心を打った▼御書には「教主釈尊の出世の本懐は人の振舞」(1174ページ)と仰せだ。祈りを込めた真心の励ましは、時に原爆の絶望をも打ち返す力となる。非人道を凌駕する人道のスクラムを一人から一人へ。この希望の連帯を広げゆく歴史の主人公が私たちだ。(進)


4、寸鉄

★  青年教学3級・初級試験へ研鑽の汗!行学は仏法実践の根幹。勇んで学べ
      ◇
★ 生涯、青春時代の誓いに生き切る人が偉い―恩師 師弟一筋の人間王者たれ
      ◇
★ 炎暑の中、会館守る牙城会・王城会の皆様に感謝。陰徳陽報の大功徳は厳然
      ◇
★ 児童虐待相談、過去最多7万件超と。地域の絆が防止の要。声掛け忘れず
      ◇
★ 各地で大雨。引き続き土砂災害・増水等に警戒!無事故へ断じて油断なく


5、わが町わが誇り 北海道 旭川総県 「旭城」は「皆が城主」「皆が勝者」

  北海道・旭川では、盛夏の今、「旭山動物園」に加え、映画「アナと雪の女王」の大ヒットの影響で「雪の美術館」も、にぎわいを見せている。
 「やっと来ることができました」「旭川は優しい町だね」
 1992年(平成4年)8月31日午後。車を降りた名誉会長は、旭川の街並みを見つめた。
  24年ぶりの旭川。会館の庭では、各地区の友が持ち寄った「栄光プランター」の花々も、喜んでいるかのようだ。
 訪問のきっかけは、1通の手紙だった。
  同年7月、歴史的な拡大の金字塔を打ち立てた北海道、そして旭川の友。旭川県の婦人部長・西沢都さん(総県婦人部総主事)は、その勇戦の模様と、ありのままの思いをつづった。“旭川は、先生をお迎えするために、祈って、祈って、頑張っています”
  8月のある会合で名誉会長は、この便りを紹介し、“旭川に行くよ”と。旭川訪問は、50回目の来道ともなった。
  「あなたの手紙を見て、来たんだよ」
 西沢さんは、名誉会長に声を掛けられ、胸がいっぱいになった。
  夕刻には「大勝利幹部会」が開催された。名誉会長が、予定を早めて会場に姿を現わすと、大歓声と大拍手。稚内、留萌、名寄、士別、富良野、また礼文・利尻・天売・焼尻の各島からも同志が参加していた。
 勤行・唱題を終えた名誉会長は、「声がピシッと合うね。どれだけ、この日を待っていてくださったかが伝わってきます」と。続いて、スピーチが始まった。
 「旭の川──ロマンあふれる名前ですね。本当にいいところだ。『信心』という『旭日』を心に昇らせれば、人生は常に新しき『黎明』を迎える。毎日が『黎明』、毎年が『黎明』です」
  「旭日を浴びて、金と銀とに輝く大河。皆さんは、その『旭の川』のように悠々と『最高に楽しい人生』を生きてください」
  そして、質問会にしましょうと提案すると、一斉に手が挙がった。
 だが友の発言は、質問というより、訪問への御礼と決意発表となった。
 一人一人に激励の声を掛ける名誉会長。
 「じゃあ次。そこの、メガネをかけた方」
 すると、「ハイッ!」と一人の婦人が立った。
 荒島恭子さん(県副婦人部長)。本紙の通信員だった。5人の子を育てながら、バスを乗り継いで取材に出掛け、原稿用紙と格闘する日々を報告。「旭川会館にもお越しください!」と、地元の同志を代表する思いを伝えた。
 「分かったよ。入る時間はないけど、外を通るからね」と名誉会長。約束通り、幹部会の後、市内を車で視察した際、旭川会館(当時)を通り、友の幸福を記念した。
  荒島さんは今年4月、46年務めた通信員を卒業。5人の子どもたちも創価大学などに学び、社会の第一線で活躍。広布後継の道を歩んでいる。
 ――幹部会の翌日、9月1日の朝は、さわやかに晴れわたった。
  会館から、大雪山がくっきりと見える。
 「白銀の王冠は、壮麗だね」「旭川に人材山脈をつくろうよ」と名誉会長。旭川空港に向かう間際まで、色紙への揮毫など、励ましは続いた。
  会館には、採れたばかりのトウモロコシが山積みされていた。その数、1000本。東旭川支部の有志が、休耕田を活用して栽培し、行事のために届けたものだった。
 「もろこしが 千本来たれり 旭城 その名嬉しや 池田農園」
 名誉会長は、感謝の歌をしたためた。農園には名前がなかったが、これを機に、「池田農園」にしようと決まった。
 以来、トウモロコシやカボチャなどの収穫を報告するたびに、名誉会長から激励の歌や伝言が。農園の小屋の壁に、その数々が飾られている。
  同支部の活動の舞台は市内から大雪山の麓まで広がり、旭山動物園もある。今年も、弘教と地域貢献が目覚ましい。
 92年当時の支部長で、現在、池田農園の責任者の安東良一さん(県副総合長)は、「師弟の原点を胸に、皆で挑戦を続けています!」と語る。

 晴れわたる
  宝光燦たり
      旭城
      皆が城主か
    皆が勝者と

 22年前、名誉会長は詠み、「天下第一・旭川」との指針を贈った。
 今月、全道の青年が集う「三代城創価青年大会」へ、人材山脈・旭川の意気は輝いている。


6、花は心 木は命 第5回 広島の「SGI世界平和の樹」 

クスノキに込めた核廃絶の誓い

 木を植えるときは、人々は思いを託す。
 不戦の誓い、万代の友好、子らの輝く未来・・・。
  そして、願いを育ちゆく木に重ね合わせながら、人生を生きていく。
 8月6日に被爆69年を迎えた広島。「原爆死没者慰霊式並びに平和記念式」の会場となった広島市の平和記念公園に、55カ国・地域のSGIの代表が植樹した一本のクスノキがある。
  「SGI世界平和の樹」である。
 被爆50年の1995年(平成7年)10月、第14回「世界青年平和文化祭」を記念して、核兵器廃絶と恒久平和への祈りを込めて植えられた。
  ──池田名誉会長が同公園を訪れたのは、75年(昭和50年)11月。原爆慰霊碑に献花し、犠牲者の冥福を深く祈念した。
  戸田第2代会長の「原水爆禁止宣言」の精神を具体化するために、世界を駆ける名誉会長。その師弟の魂に触れ、広島の同志の心は燃えた。
 青年部は反戦出版、署名運動、平和集会などを行い、高等部も、親の被爆体験集を刊行。
 クスノキの植樹は、そのたゆまぬ平和運動への市の信頼の証しであり、世界の同志が平和の心の心を継承していく決意の表れでもあった。

                                       

  1週間ほど前の、平和記念公園。
 原爆ドームが陽炎でゆれている。原爆慰霊碑の近くにあるクスノキは、ジリジリと照りつける太陽に負けじと、青々とした葉を茂らせていた。
 「ここに“SGIの木”があることは、私たちの誇りです」と、品川政則さん・俊子さん夫妻が笑みを浮かべる。
 夫妻は、広島記念資料館が運営する「ヒロシマ・ピース・ボランティア」のメンバーとして8年前から、来館者のガイドを続けている。
  3歳の時、戦争で父を亡くした政則さん。
 俊子さんは、父の実家が被爆。祖母と叔父を一瞬のうちに奪われた。
 「広島に住む私たちには、二度と同じ悲劇を味わわせたくないという、被爆者の方々の心を語り継ぐ使命があるんです」と夫妻は語る。
 炎熱の日も、寒風の日も、クスノキに見つめられながら、公園を訪れる人々に、被爆の実相と「ヒロシマの心」を訴え続けている。

                                       

 名誉会長は昨年、クスノキが育っていることを喜びつつ、述べた。
 「これからの運動の時代を生きゆく宝の子どもたちが、一人ももれにく、困難や試練に負けず、自分にしかない無限の可能性を発揮して、堂々たる大樹に成長してもらいたい」と。
 時代を超え、世代を超えてこそ、平和の潮流は確たるものとなる。
 戦争・被爆体験の風化が叫ばれ、命の軽視が問われる現代。その中にあって、広島には「生命の世紀」を担いゆく、大樹のごとき人材を育てる使命がある。
  平和記念公園で燃える「平和の灯火」は、この地上から核兵器がなくなった時、消されるという。クスノキは、その瞬間を待ちながら、訪れる人々を静かに見守っている。


7、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道47

  山本伸一は、石沢清之助・ヤス夫妻の信心の勝利を讃えた。学会員の功徳の体験を聞くことこそが、伸一の最高の喜びであった。
 そのあと、彼は、石沢の自宅と隣接している店に顔を出し、従業員にも声をかけた。
 見送る一家に、彼は言った。
 「今日は、ありがとう。嬉しい、いい思い出をつくらせてもらいました。あなたたちのことは、一生忘れません。お元気で!」
 翌日、伸一は、ヤスに句を贈っている。
 「讃えなむ 釧路の母の 歴史見む」   

 午後六時過ぎ、石沢宅を出た伸一たちが向かったのは、約七十キロ先の別海町の西春別にある個人会館であった。”別海広布”を願う同志の尽力によって、誕生した会館であるという。伸一は、その真心に応えるためにも、ぜひ訪問したいと思った。
 伸一の乗った車は、暮れなずむ緑の根釧原野を疾駆した。やがて、雲のベールに包まれていた太陽が沈むと、夜の漆黒が訪れた。
 個人会館に到着した伸一たちを、地元の代表が満面の笑みで迎えた。
 「とうとう来ましたよ。憧れの別海に来ました。でも、遠いね」
 伸一は、こう言いながら車を降りた。その瞬間、ゾクッと震えが走った。外気が冷たく感じられた。体調を崩していたのだ。
 別海町は、根室市の北に隣接し、面積は、東京二十三区の二倍以上である。主な産業は酪農と漁業で、なだらかな丘陵地には牧場風景が続き、人口の数倍の牛がいる。降雨や降雪は少ない方だが、冬季の最低気温は、マイナス三〇度に達する日もある。
 伸一は、個人会館で、地元のメンバーと懇談した。語らいのテーマは、別海をどのように繁栄させていくかになった。彼は、皆と共に、真剣にその対策を考えていった。
 いかなる地域、いかなる産業も、繁栄のためには、常に、改善と工夫がなされなければならない。現状に安住し、その努力を怠るならば、待っているのは衰退である。



8、座談会 世界広布新時代の旭日 【67】学会活動こそ仏になる道

北海道は難攻不落の三代城

 正木 「難攻不落の三代城」「世界のあこがれ 北海道の誇り」「北海道を、学会健児の手で、必ず世界一の理想郷に」「喜びを一杯に/呼吸する別天地」――北海道には、池田先生から贈られた数々の不滅の指針があります。

 杉本 特に、「三代城」との指針は、世界で北海道ただ一つです。

 原田 創価学会の魂は、三代会長の師弟にしかありません。その名を冠した北海道への格別の期待を感じずにはいられません。

 正木 北海道の歴史はまた、「小樽問答」(1955年)、「夕張炭労事件」(57年)、そして「狂言訴訟事件」(96年)と、信教の自由を侵害しようとする卑劣な暴挙に対する人権闘争の歴史でもあります。

 日下 だからこそ、私たちは、過疎化や少子高齢化という閉塞感を打ち破り、人材拡大という希望あふれる、反転攻勢の歴史を切り開いていきたいと決意しています。

 石橋 たとえば、展示室が併設される新「札幌中央文化会館」の開館を目指して、札幌中央総区では、ブロック1の折伏と聖教新聞の大拡大を成し遂げています。

 吉川 札幌の王城南区のある地区では、「体験勤行会」を毎日開催し、本年7世帯の弘教を成就させています。

 日下 これは、自身の心で信仰の力を実感してもらおうと、入会前に勤行・唱題を体験するもので、今も数人の友が題目を唱え、数々の体験を積んでいます。

 吉川 折伏において、友と一緒に勤行・唱題をすることが本当に大切であると、私は思います。御本尊に縁することで、全ての人が等しく具えている仏の生命が呼び覚まされます。

 原田 御聖訓には「皆地涌の菩薩の出現に非ずんば唱へがたき題目なり」(御書1360ページ)と仰せです。題目の音声を響かせながら、地涌の連帯を楽しく勇敢に広げていきたい。

 吉川 北海道では、そうした新たな力を結集する「ニューパワー大学校」を毎月各地で開いています。

 日下 ある地域では、今年入会した8人が登壇し、功徳の体験を語ることがありました。その歓喜と感動は会場を包み、参加者の新たな決意を生みました。

 原田 御書に「随喜する声を聞いて随喜し」(1199ページ)とあります。一波から万波へ、喜びの連鎖は無限に広がります。それこそが広宣流布です。

 石橋 昨年入会した、ある婦人部員は、家庭の悩みや仕事での行き詰まりを乗り越え、歓喜の折伏に挑戦し、すでに6人の友への弘教を実らせています。その様子を発表した厚田希望大学校(新会員大学校)も、素晴らしい会合でした。

 日下 この原動力が、支部で開催する「弘教推進協議会」です。友の幸福責任者を明確にすることで、弘教が進んでいます。

 石橋 上半期、北海道の同志は大きく仏縁を広げてきました。今後、二つの教学試験を通じ、人材の裾野を広げ、北海道の大願である拡大の達成へ、さらに勢いを強めていきます。

後継の人材を育成

 正木 いついかなる時も、広布推進の力になってくださっているのが、婦人部の皆さんです。

 石橋 婦人部では今、平和大学校との名称で、小説『新・人間革命』等を学ぶ機会をつくり、師弟に生きる喜びと学会の使命を確認しています。副役職の方が、”校長・副校長”となり、人材を温かく見守り、育む中で、メンバーも大きく前進を遂げています。

 杉本 さらに、支部副婦人部長以上の全てのリーダーを希望長に任命。皆が希望を送る達人へと成長を期していますね。

 石橋 女性平和委員会の運動も活発で、この8年間で、展示会には7万人を超える方が来場。平和の文化、生命尊厳を訴える展示を見て、ある10代のお子さんは「生きることの素晴らしさを学びました。これからも精いっぱい生きていきます」と語っていました。

 杉本 先日は、北海道で初となる「子どもたちとつくる平和の文化フォーラム」を函館で開催し、大きな反響でしたね。

 石橋 また、未来本部長制の発足以来、未来部育成の流れも本格化し、各支部や本部で「未来部育成協議会」を活発に開催するなど、人材育成の機運はいや増して高まっています。

 吉川 高等部の部長を交えた「未来ミーティング」を開くなど、部員会の充実も図り、それが1000人超の未来部員の青年大会参加へとつながっています。

 日下 三代城の同志が総立ちとなり、北海天地から、陸続と後継の人材を輩出していきます。

研鑽の歓喜と確信

 原田 さて、この9月28日には、「教学部初級試験・青年部教学試験3級」が実施されます。

 杉本 学会伝統の行学錬磨の夏ですね。

 正木 青年部を先頭に、行学の二道に挑戦する勉強会もスタートしています。

 原田 受験をされる方はもちろん、まずは、教える側となる先輩が、しっかりと教材を読み深め、仏法研鑽の歓喜と確信に燃えていきたい。その確信は必ず、受験者にも伝わります。夏の暑い中ですが、どうか、よろしくお願いします。

 吉川 今回学ぶ御書の中に、「仏になる道」(288ページ)は、仏法を語り広げる広宣流布の中にしかないと、あります。

 原田 青年部を先頭にした弘教・拡大で新たな同志が多く誕生しています。仏法の正義を唯一、正統に継承する学会の活動に励むことこそ「仏になる道」であると互いに銘記し、健康には十分に気を付け、充実の毎日にしていきましょう。


9、社説  多様性光るシンガポール “獅子の国”に広がる模範の連帯

  中華系、マレー系、インド系等の多民族が共生するシンガポール。中国仏教の寺院の隣にイスラムのモスクがあるなど、宗教、文化、風習が多様な国だ。
 今月9日に独立49周年を迎える発展目覚ましいこの国にも、「創価の人間主義」のスクラムが大きく広がる。
 シンガポール創価学会の、ある地区。車いすの壮年部員が座談会で体験を語った。
 彼は交通事故で胸から下が不随になった。その後、結核を患い、さらには足に熱湯を浴びて大やけどを負う。「なぜ、自分ばかりがこんな目に……」と嘆いたこともあった。そんな時、男子部の地区リーダー時代に、苦難の渦中の部員を励ました自分の言葉を思い出した。
 ――御書には「必ず三障四魔と申す障いできたれば賢者はよろこび愚者は退く」(1091ページ)と仰せだ。難は、あなたの信心を試しているんだ、と。
 座談会での体験発表を、彼は決意で結んだ。「自分の姿で、この仏法の力を証明していきます!」。事故による麻痺も、病気も、彼が前を向いて生きようとする心の妨げにはならなかったのだ。この日、参加していたタイ人の新来者は「どう生きるか。人生への向き合い方に感動しました」と語った。
 創価の希望の哲学は、民族を超えて万人を蘇生へと導く。
 日本から来た婦人部の友が教えてくれた。シンガポールに来てしばらくして夫が病気に。治らなければ職を失うかもしれないという状況に直面した。それを聞いた地区のメンバーが次々と家にやってきて、「絶対に大丈夫! 一緒にお題目をあげましょう」と中国語で何度も励ましてくれたという。
 「言葉は分かりませんでしたが、あんなにも心に響く励ましに接したのは初めてでした」と彼女は振り返る。その後、夫は職場復帰するまでに回復した。
 悩んでいる友がいると聞けば、すぐさま皆で題目を唱える。この心も世界共通だ。
 池田名誉会長は語った。
 「『南洋の宝石』シンガポールは、随所で新しい建設が進み、いちだんと美しさを増している。そして、何よりも美しいのが、わが同志の心である。社会のため、人々の幸福のために献身しようと、生き生きと活躍しておられる姿こそ、何よりも尊い」
 「創価学会には国境がないからね」――とびきりの笑顔でそう語るシンガポールの友。多様な民族の共和で織り成すそのスクラムに学び、心に垣根を作らず、友好を広げていきたい。



10、今日の発心  呵責謗法滅罪抄 1132㌻
 

御書 何なる世の乱れにも各各をば法華経・十羅刹・助け給へと湿れる木より火を出し乾ける土より水を儲けんが如く強盛に申すなり(呵責謗法滅罪抄、1132ページ・編599ページ)

通解 いかなる世の乱れにも、あなた方を法華経や十羅刹女よ助け給え、と湿った木から火を出し、乾いた土から水を出すように強盛に祈っている。. 

【強盛な祈りで福光勝利へ!】

 強盛な祈りが、不可能をも可能にすることを教えられています。

 6歳の時に家族と入会。高等部時代に池田先生の指導を伺い、大学受験に挑戦しました。しかし結果は不合格に。
 悶々とした日々を過ごしていた1979年(昭和54年)1月、先生が岩手に来県されると聞き、会場へ駆けつけました。そこで、先生が激励のためにと弾かれたピアノ演奏に心を揺さぶられ「生涯、先生を師匠に」と誓いました。
 89年に結婚し、2人の子どもに恵まれました。しかし、長女の人間関係の悩み、家庭不和、父の病気の再発、祖父の介護など、試練が襲ってきたのです。この御文を抱きしめて、家族で懸命に唱題。同志の皆さまにも支えられ、全て乗り越えることができました。
 昨年10月、総県婦人部の新スローガン「新時代へ! 世界の三陸から 福光勝利の大前進を!!」が決定。”世界の三陸”は、8・10に開催する創価青年大会を目指し、青年を先頭とした弘教・人材のさらなる拡大に各部一体で取り組み、勝利してまいります。
第3岩手総県婦人部長 佐々木久美子



【社会の情勢】
 

◆ 「平和国家の道を 原爆死没者慰霊式・平和記念式」広島、69回目の「原爆の日」
◆ 電力使用ピーク時 節電企業に協力金 新制度の導入目指す 政府
◆ 拉致報告 来月第2週以降 局長級協議調整

2014/8/8(金)の聖教

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2014/8/8(金)の聖教


1、池田SGI会長を在外会員に ブラジル作家連盟ベルナンブコ支部

サントス総裁「博士が示す平和の価値を未来の世代に伝えたい!」

 池田SGI会長が、ブラジル作家連盟ベルナンブコ支部(アレシャンドレ・サントス総裁)の「在外会員」に就任した。SGI会長の文学・哲学の振興への貢献と、活字文化発展への尽力を讃えたもの。「在外会員」の証書の授与式は7月24日、ベルナンブコ州都レシフェ市内で盛大に挙行された。



2、御書とともにⅡ名誉会長が指針を贈る  【23】 「孝養第一」の振る舞い

御文 今年は又七月一日身延山に登りて慈父のはかを拝見す、子にすぎたる財(たから)なし・子にすぎたる財なし(千日尼御返事 1322㌻)

通解 (あなたの子息・藤九郎守綱が)今年もまた七月一日に身延山に登って、慈父(阿仏房)の墓参りをしていました。子ども以上の宝はありません。子ども以上の宝はありません。

【同志への指針】
 大聖人は千日尼に仰せである。“あなたの子息・藤九郎守綱が、昨年に引き続き今年も、遠く佐渡から身延へ、亡くなった慈父・阿仏房の墓前に弔いに来られました”と。そして、この立派な孝養の子息と母を賞讃されている。
 孝養第一こそ仏法者の振る舞いである。妙法は、父母をはじめ自分に縁した全ての人に最高の善根を送り、三世の安穏を約束する大法なのだ。



3、わが友に贈る

 暑い日も 雨の日も
 朝一番に広布に駆ける
 配達員の皆様に感謝!
 どうか健康第一で!
 無冠の勇者に栄光あれ!



4、名字の言  「勇気があるかないかで、人生は180度、変わってしまう」名誉会長

  顔を合わせて語り合う時、相手から受け取るメッセージは、電話やメールの何倍も大きい。言葉以上に非言語のコミュニケーション、すなわち、声やしぐさや表情が多くを伝えるからだ。「会えて、うれしい」「ずっと心配していた」「応援しているよ」――その心が心に届く▼高名な作家が高校生だった時のこと。とても優秀な同級生がいた。人気者の彼がある時、学校を休んだ。大会社の社長である彼の父親が、不正をして検挙されたというのだ。新聞は家庭の写真まで掲げ、非難を書き立てた▼3週間目、彼が突然、学校にきた。休み時間に廊下の隅で一人、窓の外を眺めていた。彼は優しい言葉を求めているはずだ。彼の誇りを傷つけずに、どう近づこう――迷う間に始業ベルが鳴った。彼は学校を出て、ついに再び現れなかった。オーストリアの作家ツヴァイクの回想である(三宅正太郎著『裁判の書』角川文庫)▼池田名誉会長はこの逸話を通し、若き友に、励ましの声を掛ける勇気の大切さを語った。「勇気があるかないかで、人生は百八十度、変わってしまう」と▼「一期一会」という言葉があるが、今という時を逃せば、もう次はないかもしれない。友好を深める好機の夏。迷ったら、思い切って会いに飛び出そう。(会)



5、寸鉄

★ ブラジル作家連盟の在外会員に。会長の平和哲学こそ人類社会に不可欠と
      ◇
★ 青年が嵐の如く戦えば何事も実現―恩師。語れ!新時代開く誇りに燃えて
      ◇
★ 君が抱いた希望を導き手として進むのだ―詩人。広宣流布の大ロマンへ!
      ◇
★ 未来部員がクラブ活動で活躍。努力は一生の宝。最後まで全力を尽くそう
      ◇
★ 山や海での事故が多発。計画・行動は無理なく!無事故ありて良き思い出



6、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道48


  別海町には、乳製品をはじめ、サケ、エビ、アサリ、ホタテなどの産物がある。
 山本伸一は、その話を聞くと語った。
 「それらの特産を、もっと宣伝していくことも大事でしょう。また、そうした食材を使って、別海の名を冠した製品を開発していってはどうでしょうか。“別海羊羹”とか、“別海ケーキ”とか……。
 ともかく、懸命に祈り、知恵を絞って、地域が興隆、繁栄していくための道を開いてください。それが、皆さんの使命です」
 さらに、この広大な地域の広宣流布を進めていくうえで、何が大切かも訴えた。
 「学会員同士が仲良く、どこよりも団結していくことです。
 もし、地域の人たちが、学会のことをわからずに非難・中傷したとしても、決して恨んだりしてはいけません。相手を慈悲で包み込むようにして、粘り強く交流を深め、誠実の行動を通して、学会の理解を勝ち取っていくんです。そこに、仏道修行があるんです」
 烈風の原野に挑み立つ勇気と忍耐なくして、広宣流布の開拓はない。
 そして伸一は、「皆さんが、どんなことがあっても負けずに、地域に貢献し、信心の実証を示していくならば、必ず広宣流布は大きく伸展していきます」と励まし、西春別の個人会館を後にした。
 彼が、別海町尾岱沼の北海道研修道場に到着したのは、午後八時半過ぎであった。
 「やっと着いたね。まず、研修道場の役員の方々にお会いしよう」
 伸一は、マフラーを首に巻き、防寒具を着て、建物のなかを回った。翌日の記念勤行会の準備のために、婦人たちが残っていた。
 「本当にありがとう。今日は、早く休んでください。明日、また、お会いしましょう」
 “皆、北海の厳しい自然環境に耐えながら頑張り抜き、広宣流布の基盤をつくってくださった尊い方々である……”
 そう思うと、感謝の念が、熱い感動となって込み上げてくるのだった。


7、社説  あす、長崎原爆の日 “核廃絶”への誓いを受け継ぐ

  あす9日、長崎は69回目の「原爆の日」を迎える。
 冷戦終結から四半世紀がたつが、世界には今も、1万6000発以上の核弾頭が存在するという。核兵器拡散の危険性が高まり、サイバー攻撃や人為的なミス・事故の恐れも指摘される。テロリストが核兵器を手に入れることも危ぶまれる。
 核兵器は依然として尊い生命を脅かし続けている。“核廃絶”への道をわずかでも開こうとする真剣な訴えは、人々の心に“平和の種”を蒔いていく。その行動の連鎖は、必ずや国内外の世論を動かす力となろう。
 創価学会青年部では本年、池田SGI(創価学会インタナショナル)会長の平和闘争を継承する運動「SOKAグローバルアクション」を推進。その一環として今月2、3の両日には、広島・長崎・沖縄の青年部による「3県平和サミット(第23回青年平和連絡協議会)」が、長崎市内で開催された。
 協議内容の一つに〝記憶の継承〟が取り上げられた。現在、被爆者の高齢化は一段と深刻である。「被爆者健康手帳」を持つ人は、1957年(昭和32年)の交付開始以降、初めて20万人を割り込んだ。若い世代がいかに記憶を受け継ぐかは、喫緊の課題となっている。
 また、核時代平和財団はじめ国際NGO(非政府組織)が推進する「Nuclear Zero(核兵器廃絶)」キャンペーンに呼応する署名運動も推進されている。
 NGOの影響力はますます拡大しており、国家間の交渉に限られていた軍縮外交の場に「民衆の声」が反映された事例もある。青年部は98年、同財団の主導する核廃絶への国際キャンペーン「アボリション2000」に協力し、1300万人の署名を集めた。それも、NPT(核拡散防止条約)再検討会議の成果につながっている。
 昨年11月、同財団のデイビッド・クリーガー会長が長崎平和会館を訪問。平和への信念を貫き、対話を通じて友情と信頼の連帯を世界に広げてきたSGI会長の行動を心からたたえつつ、その精神を受け継ぐ青年部に大きな期待を寄せた。
 「池田会長が育てたあなたたちこそ、世界平和の最大の希望です」
 「青年の力は核弾頭よりも強い! それを証明する戦いを展開してください」
 明年は、被爆から70年――。一人一人が世界平和の実現を誓うとともに、身近な足もとから「戦争と核兵器のない世界」への歩みを着実に進めていきたい。



8、今日の発心  三三蔵祈雨事 1468㌻
 

御書
 夫れ木をうえ候には大風吹き候へどもつよきすけをかひぬれば・たうれず(三三蔵祈雨事、1468ページ・編759ページ)

通解 植えた木であっても、強い支柱で支えれば、大風が吹いても倒れない。 . 

【尊き同志と鉄の団結で前進!】

 信心の善知識という強い「支え」があれば、必ず試練を乗り越えられると教えられた一節です。

 高校を卒業して社会人になると信心から離れ、先輩が家庭訪問に来ても相手をしない状況でした。
 大きな悩みを抱え悶々とした時、いつものように先輩が笑顔で訪ねてくれました。思わず悩みを打ち明けると、「いよいよ信心をする時が来たね」と一言。後に、母と先輩が自分のことをずっと祈ってくれていたことを知り、涙が止まりませんでした。それからは先輩と共に学会活動に励むようになったのです。
 19年前、女手一つで姉と私を育ててくれた母が急性白血病になり、医師からは3カ月の命との宣告が。悲しみの中、御本尊の前で唱題すると、「人間の真価は、最も大変な苦しい時に、どう生きたかによって決まります」との池田先生の指導が思い浮かびました。
 “病魔に勝つ”と必死に祈る中、母は5年も寿命を延ばし、亡くなる直前まで題目を唱えて、霊山へと旅立ったのです。
 偉大な師匠と良き先輩に報恩感謝の思いでいっぱいです。世界広布新時代のこの時、尊き全同志と仲良く鉄の団結で、師匠にお応えする実証を示してまいります。
福岡・小倉南県長 是木 誠一



【社会の情勢】
 

◆ 13年世界貿易、過去最高 1・6%増 欧州・中国経済拡大 ジェトロ
◆  米価格入札制導入 14年産で一部導入 JA全農
◆ ふるさと納税を拡充 税制に反映 政府
◆  従業員の子育て支援の最高位企業認定 「プラチナくるみん」マーク、税制で優遇
◆ 公務員給与7年ぶり増 民間の動き反映 人事院勧告
◆ 耕作放棄地にレンタル牛 山口
◆ 特殊詐欺最悪の268億円 若者もターゲット 上半期 警察庁

2014/8/9(土)の聖教

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2014/8/9(土)の聖教


1、きょう「長崎原爆の日」 核兵器廃絶へ具体的に行動

 きょう8月9日は、69回目の「長崎原爆の日」。長崎創価学会では、「世界平和祈願勤行法要」を営み、恒久平和への誓いを新たにする。被爆70年の明年に向けて、被爆証言集の発刊準備も始まった。さらに、青年部は今、核兵器廃絶署名を全力で推進している。核兵器のない世界の実現へ、平和運動の焦点はどこにあるのか。被爆者として医師として、核兵器廃絶に取り組む、長崎原爆病院名誉院長の朝長万左男さんに話を聞いた。

被爆70年へSGIの平和運動に期待
長崎原爆病院 名誉院長 朝長万左男さん

 昨年3月、核兵器を非人道性の観点から検証する国際会議がノルウェーのオスロで初めて開催され、本年2月にメキシコのナヤリットで行われた第2回会議には、146カ国の政府代表団らが出席しました。
 安全保障でアメリカの核に依存している日本も、昨年10月に初めて核兵器の非人道性を認める立場を表明しました。こうした“核の傘”の下にある国々が、少しずつ、非人道性を訴える声明に賛同し始めているのです。
 本年12月には第3回の国際会議がオーストリアのウィーンで開かれますが、この会議に参加する国が増えるか否かが、現在の流れが続くかどうかの分水嶺になると思います。
 今、非人道性の議論をリードしている非保有国やNGO(非政府組織)などの市民社会が一致団結し、核兵器の非合法化を目指す流れが出てきています。
 私は、核兵器廃絶の運動は正しい方向を歩み始めていると思います。ただ、最近の地域紛争の頻発等によって世界が「秩序を保つためには核兵器が必要」といった認識に戻ってしまえば、運動は停滞してしまう。
 来年4月には、アメリカの国連本部で5年に一度のNPT(核拡散防止条約)再検討会議があります。
 ここで非合法化に向けた何らかの一歩を世界が取れるかどうかが、ポイントになるのではないでしょうか。
 市民社会としては、非人道性をめぐる議論が後退する事態だけは絶対に避けなければいけません。非保有国でリーダーシップを取っている国々と協力し、世界のほとんどの国が非人道性の会議に参加する状況を作らなければならない。そのことが大きな圧力になっていくと思います。
 私は、SGIの運動を高く評価しています。今後、さらに多くの市民団体と連携しながら、力を発揮していってほしいと思っています。
 明年で被爆70年を迎えます。70年――相当長い期間です。被爆者の一生が、そこにあったのです。10歳の時に被爆した人が、80歳になるのですから。
 今後、直接の被爆者は急速にいなくなりますから、来年は一つの節目になります。長崎でパグウォッシュ会議(核兵器廃絶を目指す科学者の連帯)が行われることも決まりました。ここでは科学者の視点で、被爆地から核兵器廃絶を求める大きなメッセージを発信できます。
 70年かかっても人類が具体的に行動を起こしていないことを指摘し、世界の指導者に対して、「長崎を最後の被爆地に」という声を届ける。それが長崎の使命だと思います。

 ともなが・まさお 1943年、長崎市生まれ。2歳の時に市内で被爆。長崎大学で40年間、血液内科医として被爆者医療及び白血病研究に従事。核兵器廃絶地球市民長崎集会実行委員会委員長。パグウォッシュ2015組織委員会委員。



2、SUA(アメリカ創価大学)大学院 新プログラムがスタート

リーダーシップと社会変革のための教育基礎学
栄光の1期生が出発

 アメリカ創価大学大学院では、本年度から新しい研究プログラム「リーダーシップと社会変革のための教育基礎学」がスタート。新プログラムに学ぶ1期生の歓迎レセプションが2日、オレンジ郡の同大学で開かれた。
 創立者の池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長はメッセージを贈り、祝福。
 その中で創立者は、教育の真の意義と目的が問われている今日、創価教育の哲学を基盤とする「リーダーシップと社会変革のための教育」を探究し、実践することは「時代の要請に応えゆく最重要の挑戦」であると強調。一人一人が「人類の未来に希望の価値を創造しゆく世界市民教育のパイオニア(開拓者)」として、「教育ルネサンスの大いなる変革の原動力」にと望んだ。
 教育基礎学は一般的な学問分野だが、同プログラムの特徴は、教育分野のリーダーシップと社会変革を強く結びつける点にある。古今東西の教育哲学や教育史、教育行政学をはじめ、社会学や心理学などを学び、教育を通して社会を変革するための総合知識、研究能力、実践経験を培う。
 栄光の1期生は、アメリカやインド、ガーナ出身の6人。30年に及ぶ教職経験を持つメンバーや、企業のリーダーとして活躍してきたメンバーもいる。
 アランクリタ・チカラさんは、アメリカ創価大学を卒業後、教育学の学士号と英文学の修士号を取得。インドの高校で教員を務めてきた。「これからの2年間、徹して学び抜きます。創価教育の卓越した理念を世界を舞台に証明していきたい」と抱負を語る。



3、わが友に贈る

 大雨や洪水、落雷
 土砂崩れ等に警戒!
 危険な場所には
 決して近づくな。
 賢明に安全を守れ!



4、名字の言  「ナガサキを忘れることは、“人の死”に鈍感になること。忘却は罪です」と。

  きょうは、長崎の原爆忌。市内に住む81歳の壮年は69年前、爆心から1・2キロ地点で被爆した。当時、小学6年生。瀕死のやけどを負い、約250人いた同級生の多くが犠牲に。翌年の卒業式に集った児童は、わずか14人だった▼その後、2人の姉も後遺症で世を去った。いわれなき偏見・差別と戦い、壮年は“あの日”の記憶を風化させず、懸命に語り続けてきた。「ナガサキを忘れることは、“人の死”に鈍感になること。忘却は罪です。だから語って語って語り抜きます」▼これまで長崎や広島で、数々の平和行事を取材してきた。記者である前に一人の人間として、いつも心を揺さぶられるのは当事者の証言だ。だが、時は待ってくれない。直近のデータで、被爆者の平均年齢は79・44歳(厚生労働省)。今や日本人の79・5%が戦後生まれとなった(総務省調べ)▼証言を受け継ぐ運動を、加速させねばならない。先ごろ、創価学会広島平和委員会が被爆証言集『男たちのヒロシマ』(第三文明社)を発刊。同長崎平和委員会も、新たな「被爆証言集」刊行の準備に入った▼戦争の実態を知らなければ、平和の主張も空理空論になりかねない。徹底して、長崎と向き合い、広島と向き合うべきだ。核なき未来は、ここから開かれる。(実)



5、寸鉄

★  長崎原爆の日。生命支配する魔性に鉄鎚の恩師。平和世紀へ後継の使命大
      ◇
★ 足下を掘れ。そこに友情の泉あり。人材の泉あり。身近な縁から連帯広げよ
      ◇
★ 宗教なき生活は舵なき船―偉人。広宣の勇者よ! 精神漂流の時代の灯台に
      ◇
★ 飲酒運転時の事故、死亡率は平常の20倍。絶対にしない・させないを皆で
      ◇
★ 高齢者の体温は20代より3倍上がり易いと。熱中症防止へ早めの対策徹底



6、名誉会長と共に 新時代を開く 【29】妙法の生命の絆は三世永遠

  各地の大雨や台風の被害に、あらためてお見舞い申し上げます。皆さまの無事安全を心から祈っております。
 また暑い日が続くので、熱中症にくれぐれも注意され、健康第一で、価値光る一日一日を、と念願してやみません。

                                *   *

  新暦の8月の盂蘭盆(お盆)を迎え、学会の墓地公園や納骨堂では諸精霊追善勤行法要が厳粛に営まれる。豊かな自然に包まれ、多くの方々が、すがすがしく集われる姿を、、故人もきっと喜ばれるに違いない。
  日蓮大聖人は、夫に先立たれ、わが子までも失い、悲しみに暮れる南条時光の母に、その心中を思いやられて、仰せである。「同じ妙法蓮華経の種を心に孕まれるなら、同じ妙法蓮華経の国へお生まれになるでしょう。あなたがた親子三人が顔をお揃えになる時のそのお悦びは、どれほどか嬉しく思われることでしょう」(1570㌻、通解)
  生命は永遠である。信心を貫いた人は、新しい生命で、新しい使命をもって、また生まれてくる。必ず、すぐそばで喜び合っていける。それが妙法の偉大な力用なのである。
  大事なことは、亡き人をわが胸にしっかりと抱いて、徹して広布の道に生き抜くことだ。

                                *   *

  思えば、主戦当時、誰もが前途に希望を持てなかった。だが戸田先生は、5年、10年たてば、どんな苦労も皆、夢のようなものだと語り、こう励まされた。
 「絶対に、人生の苦難に屈してはならない。負けてはならない。必ずや、後になれば、あのとき、頑張り抜いて本当に良かったと、さわやかに思い返せるものだ」
  時には、もうこれまでかと落胆することもあろう。しかし、苦しい時ほど、同志と共に、師弟の魂を燃え上がらせて進むのだ。平和のために、全ての生命が輝く世界を築くために!



7、世界の知性は語る イタリア・パルチザン協会ミラノ県委員会 ロベルト・チェナーティ会長   三代会長の「反戦・平和」に共感

  8・15「終戦記念日」を迎えようとしています。不戦・平和への思いを新たにするこの日を前に、イタリア全国パルチザン協会(ANPI)ミラノ県委員会本部に、ロベルト・チェナーティ同県委員会会長を訪ね、ファシズムと闘った民衆抵抗運動の意義などに語ってもらいました。

生命を賭してファシズムに抵抗

 ──ANPIは、どのような運動を行っているのですか。

 チェナーティ会長 目的は、抵抗運動を持っていた諸価値観を普及することです。犠牲の記録を留めると同時に、この犠牲のうえに実現した共和国憲法の精神を守ることです。
  今の政界では汚職が頻発するなど、祖国と人々の自由のために身を捧げたパルチザンの精神と尊い犠牲が忘れられています。

  ──日本の8・15「終戦記念日」を前に、イタリアのパルチザンについてお話を伺えるのは、意義深いものがあります。

  チェナーティ会長 その点で、不思議な一致を感じています。1943年9月8日から、パルチザンの闘争が始まりました。9月8日といえば後年(57年)、創価学会の戸田第2代会長が、原水爆禁止宣言を発表した日です。ANPIもね軍縮、特に核軍縮の運動をしてきています。
 もう一つの一致点は、44年3月、ナチス占領下の地域で起きた歴史的な数十万人規模のゼネストから、今年で70周年ですが、牧口初代会長が獄中でなくなられて、70年を迎えますね。

  ──日本の戦時中には、広範な民衆の反ファシズム運動は起りませんでした。どのような人たちが、パルチザンになったのですか。

 チェナーティ会長 43年9月8日、イタリアは連合軍に降伏しましたが、ナチス・ドイツは幽閉されていたムッソリーニを救出し、ファシスト傀儡政権をつくらせました。これに抵抗して、兵士だった若者と、以前からの反ファシスト運動家が立ち上がったのです。
  ファシスト傀儡政権下の北イタリアでは、兵役招集を拒否した青年たちが山中にこもり戦いました。都市部では、ファシスト幹部への狙撃などで、抵抗運動を示威し、市民を勇気づける行動団もつくられるなど、いろいろなグループができあがっていきました。
 ナチスへの協力を拒否した多くの人々が逮捕され、ドイツの強制収容所で亡くなりました。また、生命の危険を覚悟して、工場ストに参加し、強制収容所へ送られた人々もいます。
 
民衆が開いた自由と民主の歴史

  ──池田SGI会長は、パルチザンについてスピーチし、多くの人々への教訓としました。その中で、女性たちの役割を賞讃しました。

 チェナーティ会長 各所のパルチザン部隊間の連絡役などで、女性が大きな力を発揮しました。女性たちの力なくして、パルチザンの活動は成り立たなかったのです。
 女性たちは、戦争による被害を一番身近に感じる者として、反戦に立ち上がり、それまでになかった女性の選挙権や生活条件の改善を要求するグループも自発的に生まれました。
 それらは、戦後の共和国憲法に反映されました。戦後間もなく女性が参政権を獲得し、女性が参加した国民投票で、王政から共和制への移行が実現したのです。

  ──個人が国家のために命を投げ出すことが美徳とされていた時代に、牧口会長は、「一人」の幸福の大切さを説き、行動しました。
 
 チェナーティ会長  神風特攻隊は、生命を鴻毛のように軽んじましたね。これに対して、池田会長の素晴らしい言葉があります。“生命は、あらゆる宝物の中でも、最も尊いものである。宇宙の全ての宝も、一人の生命には替えられない”と。“神風”の対極にある思想です。
 
  ──牧口初代会長が、ファシズム国家との対決を最後まで貫いたのは、国家を相対化し得る絶対的価値観を持っていたからといえます。犠牲をいとわないパルチザンの抵抗運動を支えた基本的な価値観とは、何でしょうか。

 チェナーティ会長  人々を抑圧のくびきから解放し、自由、民主主義、平和を獲得するための戦いでした。イタリア共和国憲法の起草者の一人の法律家カラマンドレイは、「この憲法は、抵抗運動が目指した自由、民主の公正な社会を法制化したものである」と述べています。
 
  ──パルチザンの戦いの大きな結晶が、共和国憲法なのですね。

 チェナーティ会長  そうです。その公正な社会のためには、司法、立法、行政の三権のバランスが重要ですが、行政権が肥大化すると、権力が偏りがちになります。今、イタリアではそれが危惧されています。
 
若い世代へ“風化”防ぐ啓発運動を

貴い犠牲の上に勝ち取ったもの

 ──パルチザンの精神。反戦・平和の精神を風化させないために、何が必要なのでしょうか。

 チェナーティ会長  創価学会では、牧口会長から戸田会長、池田会長へと、その精神が継承されています。
 たとえば、創価学会の核兵器廃絶のための展示のテキストには「たゆまず平和に向かって努力すること」が大切であります。同展では、世界中の軍事予算と、第三世界彦の飢餓、疫病、教育対策に必要な資金との対比が示されています。またヒロシマ、ナガサキへの原爆投下以降の、核保有をめぐる大国の論理の破綻も明らかにしています。このようなことを指し示し、人々に繰り返し啓発していくことが大切です。

  ──民衆一人一人が、共通の高い理想や目標で連帯した時、歴史をも動かす力になります。

  チェナーティ会長  創価学会は、人間の生命尊重と幸福を目的にしていますか。
 「人間の幸せは、車を買って得られるものではない。各人の生命に根ざした別の諸価値の中にあるのだ」という有名なイタリアの政治家の言葉があります。
 本当の成長とは、再現のない消費増大ではない。文化、教育、健康、自然との健全な関わりといった本物の豊かさを享受し、正義、活力、良識を備えた、均衡ある社会状態の中にあるのです。それは、池田会長と共通する思想ですね。

  ──ミラノの多くの街角に、花輪で飾られた、抵抗運動に殉じた人々の写真入り碑銘が見られ、厳粛な思いに駆られます。

  チェナーティ会長  自由に殉じたパルチザンの碑銘の保全も、私たちの事業の一つです。展示会や、コンサートも開催します。忘れられつつある、尊い犠牲の上に勝ち取ったものを、とりわけ若い世代に思い起こさせるために、平和教育に力を入れます。
 イタリアでは、4月25日は、ファシズムに勝利した解放記念日で、国民の祝日になっています。日本の場合、8月15日が終戦記念日ですね。両国ともにそれぞれの記念日を平和への新しい出発の日として、池田会長が推し進めてこられたような各国の民衆と民衆の連帯が、広がっていくことを期待しています。



8、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道49

  翌六月十四日、山本伸一は、北海道研修道場訪問の記念植樹をしたあと、構内を散策した。研修道場は、別海町北部に位置し、標津町との境界になる当幌川下流の右岸にある。
 霧のなかに、緑の森が続き、湿原には白い水芭蕉が微笑んでいた。
 伸一は、湿原の小道を歩きながら、田原薫に言った。
 「すばらしいところだね。研修道場のいたるところに、整備にあたってくださった方々の真心が感じられます。ありがたいことです。冬の作業は、大変だっただろうね」
 すると、同行していた北海道の青年部幹部が、別海の厳しい寒さについて語った。
 ――冬、零下三〇度近くになると、飛来した白鳥の足が川の水に凍りついてしまい、飛べなくなって、もがいている姿を目にすることもあるという。
 さらに彼は、役員をしていた一人の青年を、伸一に紹介した。
 「先生。根室本部の男子部本部長をしている菅山勝司さんです。菅山さんは、研修道場の整備にも献身してくれました」
 「ありがとう! 君のことはよく知っています。別海広布の開拓者だもの。三、四年前、『聖教新聞』に体験が載っていたね。読みましたよ。すばらしい内容でした」
 瞬間、菅山は自分の耳を疑った。
 “先生が、俺のことをご存じだなんて!”
 感動が胸を貫いた。
 励ましは、相手を知ることから始まる。
 伸一は、菅山と握手を交わした。小柄で、見るからに純朴で誠実そうな青年であった。
 別海で生まれ育った菅山が入会したのは、一九五七年(昭和三十二年)のことである。
 菅山の家は、二八年(同三年)に祖父が福島県から開拓者として移住。やがて、でん粉工場を始めたが、経営が行き詰まり、酪農に切り替えた。だが、それも軌道に乗らないうえに家族の病気が重なり、生活苦に喘ぐ日々が続く。そのなかで祖父らが入会し、勝司も信心を始めた。十七歳の春である。



9、池田華陽会御書30編に学ぶ 法華証明抄 ㊤ 信心で福徳ある境涯に
 (作業中)



【社会の情勢】 

◆ 大規模金融緩和を継続 輸出は弱めの動き 日銀決定会合
◆  中間貯蔵施設の交付金、福島に3000億円提示 政府
◆ エボラ熱「緊急事態」宣言 世界的感染拡大に危機感 WHO
◆  強い台風11号西日本へ 大雨、土砂災害に警戒
◆ イスラム過激派に空爆 米軍

2014/8/10(日)の聖教

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2014/8/10(日)の聖教


1、光の言葉 幸福の曲 「平和」とは人間性の開花

  「平和とは」――
 絶望を希望に変える
 間断なき闘争である。
  人間への信頼を断じて手放さない
 不屈の根性である。
 自他共の生命を最大に尊重する
 人間の讃歌である。

                                *  *  *

  平和とは
 「武力バランス」ではない
 平和とは
 「人間性の開花」なのだ。
 そのためには、
 文化の心を耕し
 教育でヒューマニズムの種を育て、
 人間的交流で
 各国に友情の橋を架けることだ。

                                *  *  *

  核兵器やそのシステムが、
 人間の手で
 つくられたものである限り、
 人間の手によって
 それを縮小し廃絶することが
 できないはずがない

                                *  *  *

  弱き「善」は、
 常に強き「悪」に敗れてきた。
 この宿命を転換してこそ
 恒久的な「平和」がある。
 そのためには「強き善」
 「悪とは徹底して戦い、勝つ善」の
 勢力と連帯を
 広げていく以外にない。

                               *  *  *

  誰が見ていようといまいと、
 黙々と友情を広げている人々、
 友を励まし続けて生きている
 民衆こそが、
 「暴力なき社会」を現実に
 創造しているのではないだろうか。
 その無名の人々こそが、
 世界史の流れの先端にいる。

 「戦争ほど、残酷なものはない。戦争ほど、悲惨なものはない」。1964年(昭和39年)12月2日、池田名誉会長は、沖縄で小説『人間革命』の執筆を始めた。
 「平和ほど、尊きものはない。平和ほど、幸福なものはない」。93年(平成5年)8月6日、広島の「原爆の日」に、『新・人間革命』をつづり始めた。
  ここに、広宣流布の根本目的が、世界の平和であると示されている。
  沖縄研修道場にある「世界平和の日」。99年(平成11年)2月、名誉会長がカメラに収めた。
  道場一帯は沖縄返還前、核ミサイルの発射基地だった。発射台は撤去も検討されていたが、名誉会長は「永遠に残そう」と提案した。「世界平和の日」に生まれ変わったのは84年(昭和50年)のことである。
  広島・長崎の原爆投下、そして終戦から69年。平和の種をまく不断の挑戦を、心に誓う夏である。



2、核兵器廃絶と不戦の誓い 長崎で世界平和祈願勤行法要

  「長崎原爆の日」を迎えた9日、「世界平和祈願勤行法要」が長崎市の長崎平和会館で厳粛に執り行われ、全ての原爆の犠牲者と戦没者の冥福を祈念し、恒久平和への誓いを新たにした。
 1945年(昭和20年)8月9日午前11時2分、長崎に投下された、たった一発の原爆により、7万4000人の尊い生命が奪われた。
 それから69年。被爆生存者の数は、年々減ってきている。
 今年、厚生労働省は「被爆者健康手帳」を持つ人の数が、初めて20万人を下回ったと発表した。各県の被爆者でつくる団体の解散も相次ぐ。被爆70年となる明年は”被爆者から直接、体験を聞くことのできる最後の節目”ともいわれる。
 核兵器のない世界の実現へ、戦争を知らない若い世代の体験の継承が、喫緊の課題となっている。
 「最近も、私より年下の被爆者の方が白血病を発症し、亡くなりました」――法要で自らの被爆体験を発表したのは、長崎平和圏の竹田保さん(副圏長)。
 「被爆体験というだけで”その話は聞いたことがある”という顔をする人も少なくありません。しかし、紙一重で生き残った者として、話し続けなければ」と語る。
 爆心地から3・8キロの自宅で被爆した。当時、小学3年生だった。
 先に防空壕に逃げるよう促した母に対し、「そばから離れない」とかたくなに拒んだ。目もくらむような閃光と高温の爆風に、「死」を直感していた。
 周囲には、ガラスが突き刺さり、血だらけになった人が大勢いた。その時は無傷に見えた人も、1週間後には次々と息絶えた。
 その後、63年(同38年)5月、世界平和を目指す創価学会の理念に感銘を受けて入会。「多発性骨髄腫」などの病魔も不屈の信心で乗り越えてきた。
 竹田さんは「原爆は69年経った今も、被爆者を苦しめ続ける残酷な兵器です。断じて核兵器廃絶を成し遂げなければなりません」と強く語った。
 体験発表に先立ち、長崎総県の井上総県青年部長が、核兵器廃絶への青年の意思を結集する決意を。三浦総県長が「平和を願う”長崎の心”を世界へ広げよう」と呼び掛けた。



3、香港・マカオ青年部が大会 共生の哲学を社会へ

 共生の港・香港とマカオで、男子部・女子部の総会が、それぞれ行われた。
 香港男子部の総会(7月13日、香港文化会館)では、馬家明さん、林伸廣さんが体験発表。歯科医の林さんは、診療所を開設するとともに、妻に弘教を実らせた喜びを報告した。張伸城男子部長は「希望の哲学で社会を照らそう」と訴えた。
 香港女子部の総会(同12日、同会館)では、張嘉玲さん、明寶婷さんが、信心を継承し、仏法対話に挑む模様などを生き生きと。蔡少薇女子部長が「”水の如き信心”で幸福の人生を送りましょう」と語った。
 各総会では、呉楚煜理事長が広布後継の大道を歩みゆこうと強調。有志が「誓いの青年よ」を合唱した。
 一方、マカオ男子部の総会(同12日、マカオ文化会館)では、余永揚さんが信心根本に大学の勉強に励む様子を報告し、梁貴民さんが家族を襲った病魔を克服した体験を晴れやかに語った。
 梁汝錦男子部長は「困難は成長のチャンスです。師子王の心を燃やして進もう」と力説。小林武副青年部長の後、李莱徳理事長が「広布新時代の歴史を築こう」と訴えた。
 女子部の総会(同20日、同会館)では、蕭嘉敏女子部長が体験発表。化粧品販売の仕事で実証を示した喜びなどを語った。
 梁頴文副女子部長の後、李黄燕玲婦人部長は「不退の信心で勝利を」と望んだ。



4、静岡でピースフォーラム

  総静岡青年部主催の連続講座「Shizuokaピースフォーラム」が9日、静岡文化会館で開かれた。
 西尾総静岡学生部長の後、学生部の有志が創価学会の対話運動について研究発表した。
 続いて、静岡大学教育学部教授の宇都宮裕章氏が「対話でみがく ことばの力――多文化共生」と題し講演。言葉の奥深さを紹介しつつ、対話によって価値観が異なる両者の相互理解が得られると強調。「若い皆さんは多くの人との対話を通して、対立を乗り越える力を付けてもらいたい」と期待を寄せた。
 三浦総静岡青年部長が謝辞を述べた。



5、今週のことば 


 新たな友好の扉を開く
 爽やかな挨拶を!
 「声仏事を為す」
 心通う交流を重ね
 友情と信頼を広げよう!



6、名字の言  山下画伯は言った。「世界中の爆弾を花火に変えて打ち上げたら、世界から戦争が無くなるのにな」

  近刊の『こども歳時記 母と子で読むにっぽんの四季』(第三文明社)を手にした。本紙18年の連載をもとに、「夏」編から刊行された。今後、秋、冬、春と続くという▼折々の風物詩をテーマに、安井康二さんの愛らしい童画と、橋出たよりさんによる、子ども目線のエッセーが光る。「花火たいかい」では、「わくわくするのに/なんだかちょっとさびしいきもち」と、子どもの繊細な心がつづられる▼童心のままに生き、絵を描いた画家・山下清の代表作の一つに、貼り絵「長岡の花火」がある。七つの大小の花火を見上げる群衆が、精緻に表現された傑作である。新潟・長岡の花火大会は、135年前にその起源があるそうだが、戦後は、戦争被害者の慰霊、恒久平和の思いを込めて打ち上げられてきた。そして2005年以来、中越地震からの復興を願う「フェニックス」(不死鳥)と名づけられた花火が、夜空を彩るようになった▼花火が好きだった山下画伯は言った。「世界中の爆弾を花火に変えて打ち上げたら、世界から戦争が無くなるのにな」(映画「この空の花―長岡花火物語」)▼この夏、親子で花火を楽しむ機会があれば、平和への思いを一夜の大輪に寄せて、子どもの素直な心に語ってみてはどうだろう。(杏)



7、寸鉄

★  創大夏期スクーリングがきょう開講。学びの人は勝利の人。生涯学習の鑑
      ◇
★ 信越が記念月間を躍進!青年の心燃える誉れの友よ。黄金の人材山脈築け
      ◇
★ 学会の墓園は生死不二の楽土。同志の唱題こそが最高の追善。福徳三世に
      ◇
★ 未入会家族の理解に感謝を。身近な支えで広布は伸展。幹部も配慮忘るな
      ◇
★ 帰省ラッシュ。天候に注意し、無理せず油断なく。絶対無事故の賢者の道を



8、社説  前進誓う「教育原点の日」 生命という宝を皆で育む社会に

  子どもたちを取り巻く環境は複雑化・深刻化の一途にある。
 いじめ、不登校、学級崩壊、生命を軽視した重大犯罪。親による育児放棄、虐待も増加する一方だ。社会全体が真剣に立ち向かう挑戦が、今ほど求められている時代はない。
 教育が手段視される社会でなく、子どもの幸福そのものが目的とされる社会への転換を――池田名誉会長が提唱する「教育のための社会」の構築へ、全ての大人が心を合わせて取り組むべき時だ。
 今月3日に開催された、教育本部の茨城県「人間教育実践報告大会」で来賓が語っていた。「問題の中から課題を設定し、その解決を目指して確かなる実践をしている創価学会の教育本部の皆さんこそ、教育界の大きな希望です」(元鹿嶋市教育委員会委員長の谷田川節男氏)
 明後12日に「教育原点の日」を迎える教育本部に、各界から熱い期待が寄せられている。学校教育の最前線で「教育革命」に取り組む姿を紹介する本紙の連載企画「信じ抜く――教育本部が開く未来」への反響も大きい。
 同本部の友は今夏も、教育実践報告大会や夏季研修会を開き教育技術の向上と信心の錬磨を図る。とともに、新発足の「教育サポートセンター」「未来部育成相談室」を通して、壮年・婦人部と青年部が一体で推進する未来部育成を支援する。
 目標は、現場の課題が解決できる一騎当千の教育者である。今月で発表30周年となる名誉会長の「教育の目指すべき道――私の所感」に述べられた、「教師の胸中の一念の中にこそ、青少年の限りない成長も、時代変革の活力も秘められている」との励ましを胸に努力が続く。
 この”教育所感”の呼び掛けを受けて始まった「教育実践記録」も、累計で7万5000事例を突破した。子どもとの実際の関わりの中で積み重ねられた知恵の結晶として、国内外から高い評価が寄せられる。
 名誉会長は、子どもたちが幸福を勝ち取っていく両翼として「自らが価値創造していく力」「他者と結合していく力」を挙げた。大人が自ら学び、向上する社会であってこそ、子どもが身につけられる力であろう。状況が困難な時だからこそ、教育者を社会全体で支えるという視点も忘れてはなるまい。
 生命という何ものにも替え難い無上の宝を育む教育という聖業に、私たちも教育本部の友と手を携えて取り組みたい。その挑戦から、子どもたちが輝く希望の未来が開けるはずだ。



9、今日の発心  兄弟抄 1088㌻
 

御書 心の師とは・なるとも心を師とせざれ(兄弟抄、1088ページ・編689ページ)

通解 わが心に対して師とはなっても、わが心を師としてはならない。. 

【母の病気克服でつかんだ確信】

 自身の弱い心に負け、弱い心を師として従ってはならない、と教えられている御文です。

 私が小学3年生の時に父が他界。母は女手一つで私たちきょうだいを育ててくれました。当初、信仰の必要性を感じていなかった私でしたが、自己中心的な性格に悩むなか、この一節に出合い、女子部や白蓮グループで薫陶を受け、友の幸福を祈れる自分へと変わることができました。
 5年前、母が病にかかり、右胸を全摘出する手術が必要との診断を受けました。それでも、朗々と題目を唱える母。私たち家族は”いよいよ難に立ち向かう時”と、今までにないほどの唱題に挑戦。はじめは”母の病気が回復するように”と祈っていたのが、次第に”家族全員で広布の道を歩み抜きます!”との誓いの題目に変わっていきました。
 同志の唱題にも守られ、手術は成功。学会家族のありがたさと、信心の素晴らしさを実感しました。現在、母は誰よりも元気に学会活動に奔走しています。
 2009年(平成21年)6月、本部幹部会に参加し、池田先生との崩れざる原点を築くことができました。妹も弟も広布の第一線で奮闘しています。感謝を胸に、誓願の祈りで前進してまいります。
沖縄総県女子部教学部長 知念貴子


【社会の情勢】
 

◆ 69回目の長崎原爆の日 核なき世界 次世代に 平和宣言
◆  拉致解決へ理解求める 外相、米国務長官と会談
◆ 仮設住宅の空室2割 なお9万人 被災3県
◆  三重県に大雨特別警報 強い台風11号が四国・中国縦断
◆ 農山漁村 約4割「衰退する」 都市部は定住願望が増加 内閣府調査

世界広布の鼓動・一覧

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