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2014/8/18(月)の聖教

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2014/8/18(月)の聖教


1、広布60周年 北海道が1万人の青年大会 名誉会長がメッセージ

  北海道広布60周年を記念する「三代城創価青年大会」が17日、札幌市南区の真駒内セキスイハイムアイスアリーナで開催され、全道から1万人の青年が意気軒昂に集い合った。これには、池田名誉会長が祝福のメッセージを寄せ、求道の情熱に燃えて、新たな希望の道を開拓しゆく北海道青年部の大行進を心から讃えた。

幸福の連帯で反映の郷土を

 一人一人が自身の課題に挑戦し、勝利して迎えた青年大会。
 池田名誉会長は祝福のメッセージを寄せた。その中で名誉会長は、北海道青年部の前進を心から賛嘆。
 さらに「北海道を照らし、世界を照らす。希望の太陽たれ!」「今いる使命の場所で、自分自身のため、父母のため、友のため、地域社会のため、北海道のために、わが生命を限りなく輝き光らせながら、素晴らしい幸福の連帯を広げ、繁栄の郷土を築き上げていってください」と念願した。
 大会では、音楽隊・鼓笛隊の演奏・演技などの後、大平久美子さん、鈴木光男さんの信仰体験が映像を交えて紹介された。
 青年部の合唱、「三代城青年勝利太鼓」の力強い演奏に続いて、北海道広布史の映像企画「三代城の誇り」を上映。女子部と少年少女がそれぞれ合唱した。
 橋元青年部長。吉井女子部長があいさつした。 



2、今週のことば

 「信心即生活」である。
 油断や慢心を戒めよ!
 全宇宙の財宝にも勝る
 「一日の命」を
 賢者として生きゆけ!


3、名字の言  閉鎖寸前に。その危機を救ったのが小さなサカサクラゲだった。

  家族連れで、にぎわう水族館。近年の人気者はクラゲだ。ふわり、ふわりと気ままに漂う姿に何とも癒やされる▼6月にリニューアル・オープンした山形の加茂水族館は、世界一のクラゲの展示数を誇る。今でこそブームの火付け役として有名だが、十数年前までは小さな、ありふれた水族館だった▼来場者が減り続け、閉鎖寸前に。その危機を救ったのが、小さなサカサクラゲだった。展示したところ意外にも好評で、経営回復のきっかけに。同館の村上龍男館長はかつて、本紙の「トーク」で「もし、設備や人材に恵まれていたら、今の加茂水族館はないだろうな。問題点が出るたびに、知恵を絞りながら前進することで、力をつけてきたんだから」と語った▼この話題に、思うことが二つある。取るに足らないと思える存在にも、生かせる道があるということ。ノーベル化学賞を受賞した下村脩博士は、85万匹ものオワンクラゲを採取し、今日の生命科学の研究に欠かせない緑色蛍光タンパク質を発見している。もう一つは、クラゲのヒットは偶然だけではなく、与えられた条件の中で最大限の知恵と努力を振り絞ってこそ生まれた、ということだ▼人間、学ぼうと思えば、どんな存在からも学べる。クラゲがそれを教えてくれる。(朋)



4、寸鉄

★  創価の運動こそ世界平和を目指す光り輝く模範―博士。颯爽と対話の道を
      ◇
★ 栃木県青年部の日。さあ拡大の大旋風を!誓いに生き抜く若師子が澎湃と
      ◇
★ 偉い人とは皆を敬う人―戸田先生。陰で戦う友を大切に。そこに幹部の力
      ◇
★ 4割が夏バテを実感と。食事・休息を賢く。過度な冷房も注意。健康長者に
      ◇
★ 絶えぬ危険薬物の乱用。毒気深入の世相。邪悪を許さぬ社会の目こそ良薬



5、信じ抜く 教育本部が開く未来 第4回 創造性を開花させる図工の力

手作りおもちゃが結ぶ笑顔の輪

 盆が明けると思い出す。セミの声が遠く聞こえる部屋で一人、カレンダーを横目で見つつ、手つかずの宿題に四苦八苦した少年時代の夏休みを──。
 手先が不器用で、特に苦しんだのが「自由工作」だっただろうか。今回の取材は、いつもより少し緊張した。
  元小学校教諭の渡辺正枝さん(総京都副総合教育部長)は、“図工の先生”歴35年。宇治市の小学校教育研究会で20年以上にわたり図工部長を務めたという。定年退職後もその技術と経験を生かし、各地で「手作りおもちゃ展」や「おもちゃ講習会」を開いている図工教育のスペシャリストなのだ。
 ご自宅にお邪魔した時も、ちょうど地域の子どもたちが集まっていた真っ最中。
 「記者さんも一緒に作ります?」
 最も恐れていたことを・・・渡辺さんの笑顔に背中を押され、ペンをはさみに持ち替えて、図工の“特別夏季講習”が始まった。

「今も昔も子どもの願いは同じ “わくわく”を見つけたいのよ」

不正解がない

 「いいんですよ、そんなに肩に力を入れなくても」
 渡辺さんが机に並べた材料は、使い終わったトイレットペーパーの芯や牛乳パック、スーパーのチラシや輪ゴムなど、身近なものばかり。これで簡単に“動く仕掛け”のあるおもちゃを作れるらしい。
  「そりゃあ、上手下手はあるでしょうけれど。手作りおもちゃには正解も不正解もないんですから」
 思い出深い授業があるという。小学2年の児童を対象に、工作の発表会を企画した。テーマは「転がる」。何でもいいよ、転がるおもちゃを作ってごらん──。
 どちらかといえば不器用で、「図工が苦手」だという男の子。額に汗を浮かべつつ、紙皿を貼り合わせて「車輪」を作った。両輪をつなぐために、竹串を刺そうと試みるも、うまく水平に通せない。斜めに刺さった竹串を見て友だちが笑う。「これじゃ走らないよ」。だが渡辺さんは「いいのよ」と優しく見守った。
  発表の時間、傾斜を使って走らせたその車輪が、“予想外”の動きを見せた。
 カタカタカターッ!
 期せずして歓声が湧く。
 「何これ、面白い!」
 「すごいじゃん!」
  「どうやって作ったの!?」
 これまた予想外の反響に照れくさそうな男の子。渡辺さんはその手を取った。「君しか作れない世界でたった一つのおもちゃね」
 以来、その児童は図工が大好きになり、他の教科にも積極的になったという。
 図工に不正解などない。大人の意識では測れない、子どもの自由な発想から生まれる驚きと感動を楽しもう。創造性を開花させるきっかけを見つけ出そう──これが渡辺さんの信条だ。

知恵を生む祈り

 「子どもは“動くもの”“仕掛けのあるもの”が大好き。図工以外の教科の授業でも一役買うんですよ」
  ハサミをサクサク動かしながら、渡辺さんが言う。
 今では90種類500点を超えるおもちゃの代表作「天才ロボットくん」を見せてくれた。
 おでこの穴に質問カードを入れると、瞬時に、答えが書かれたカードが口から出てくる。「オーストラリアの首都は?」「キャンベラ」といった具合に。
 タネも仕掛けも、もちろんある。質問カードの裏面には、あらかじめ答えが書いてある。カードを入れると、ロボットくんの頭の中でくるりと反転し、答えの面が表になって出てくるようになっ ているのだ。
 「授業が騒がしい時や、質問しても児童の手が挙がらないときに、助けてもらったわ。「きょうの社会科の先生は天才ロボットくんです。みんなの質問を受け付けまーす」って(笑い)」
 あっという間に子どもたちは夢中になる。そして、知らず知らずのうちに授業に引き込まれていく──。
  こうした知恵は、どうすれば出てくるだろう?
 「やっぱり『祈ること』でしょうか。どうすればみんなが楽しく学べるか、真剣にお題目をあげながら考えていると、いろんなアイディアが湧いてくるんです』
  おもちゃ好きの子どもの心を捉えた説話が、法華経にも登場する。譬喩品の「三車火宅の譬」だ。
  ある長者の屋敷が炎に包まれた。中には大勢の子どもたちが残っている。だが「火事だ!」と叫んでも、遊びに夢中になって出てこない。屋外に導くため、父は一計を案じて説得する。
“君たちが大好きなおもちゃである羊の車、鹿の車、牛の車が外にあるからそれで遊びなさい”
  喜んで家の外に飛び出した子どもたち。しかし父が与えたのは、それよりも、はるかに素晴らしい大白牛車であった。父は子どもたちを救うとともに、無上の宝を授けたのである──。
 授業と火事と。次元は全く異なれど、知恵を生み出した源泉は同じでだろう。「子どもたちのために」という強い思いである。

故郷への恩返し

 定年退職して7年。開催したおもちゃ展や講習会は20回以上。京都だけでなく、要望を受けて愛知まで飛んだこともある。そこまで頑張れる理由とは?
 「池田先生に誓ったことなんです」。この時ばかりは、渡辺さんのハサミの手がピタリ止まった。
 小学校の教員になって間もない昭和51年1月12日。宇治市を訪れた池田名誉会長と懇談の機会があった。
 当時、悩んでいたことがある。私に教員の仕事は向いているのだろうか、と。
 迷いを察したかのように名誉会長は笑顔で言った。
 「教育が大事だよ。あなたの後に100人、200人、500人と平和の人材が連なっていくのだから」
  瞬間、心に決めた。教育を“仕事”として捉えるのではなく、自分の“生き方そのもの”にしよう──と。
  昨年春、郷里の舞鶴市大俣で手作りおもちゃ教室を開いたのも、故郷に恩返しがしたい一心だった。
 人口200人に満たない山村地域。企画した当初は「近所のおばあちゃんが3人来たら大成功や。それとも鹿やイノシシにでも見てもらうんか」と笑われた。
 それでもいい。一人でも喜んでくれるなら──ふたを開けてみると、53人もの来場者が。滅多に見掛けない子どもの姿まで。県外に嫁いだ娘さんが、実家の田植えの手伝いで帰省していたところ、わが子を連れて来たという。老いも若きも時を忘れて、おもちゃ作りを楽しんだ。
  「ぜひ」と請われて今年も開き、大盛況。「2020年の東京オリンピックまで毎年、続けるつもり」と渡辺さんは、ほほ笑む。
 手作りおもちゃを通して結ばれた笑顔の輪。定年後に交流が始まった人の数は2000人を超える。
 展示を開催した地域の子どもから「見よう見まねでおもちゃを作ったよ」と誇らしげな写真が届いたり。かつての教え子から「私も教員になりました」と、うれしい報告を受けたり。
 確かに感じる。人を思いやり、物を大切にする優しい心が、一人、また一人と広がっていることを。
  「教育が大事──先生のおっしゃるとおりでした」

【編集後記】 「できた!」。渡辺さんの自宅で工作に取り組んでいた児童が声をあげた。完成したのは「どっかん花火」。紙筒の間を通した割り箸を出し入れすることで、色紙で作った“花火”が咲いたり消えたりするおもちゃだ。
 最近の子どもたちは、精密で高価なおもちゃを買ってもらうことも少なくない。果たして素朴な手作りおもちゃを気に入るかと心配したが・・・皆、とても楽しそう。
 「今も昔も、子どもは“わくわく”するものを見つけたいのよ」と渡辺さん。それを自分の力で作れると分かったら、大人でもわくわくしますね──そう、不器用な記者でも作れたように。(宮)



6、小説『新・人間革命』第27巻第4章  求道55

   第十九回男子部総会で大きな感動を呼んだ杉高優の体験談をもとに、学会本部では映画を製作した。タイトルは「開拓者」である。
 作品を観賞した山本伸一は言った。
 「別海から、こうしたすばらしい体験が生まれる背景には、皆を励まし、指導してきた“信心の開拓者”が、必ずいるはずだ」
 伸一の眼は、陰で黙々と友を支えるリーダーに向けられていた。その“信心の開拓者”こそ菅山勝司であった。伸一は、万感の思いを込めて、試練の道を開き進んできた菅山の敢闘を讃える一文を、書籍に記して贈った。
 伸一の励ましに、菅山は泣いた。
 “こんな俺のことまで、気にかけてくださり、賞讃し、励ましてくださる! 
 先生にお応えしたい。地域に、もっと信心の実証を示したい。地域にあって模範となるような、充実した酪農経営をしよう”
 そう決意はしたが、諸設備を充実させる資金は、いたって乏しかった。借金をすれば、自分の首を絞めることになる。離農者の多くは、過剰投資による借金苦が原因であった。
 彼は、少ない自己資金を最大限に活用するために、牛舎も、サイロも、すべて自分の手で造ることにした。祖父が植林していた原木の伐採から始め、製材や加工、建築などを独力で学びながら、作業を開始した。周囲の人びとは、奇異な目で菅山を見ていた。
 大気も凍る厳寒の原野を、友の激励のために、バイクで駆け巡ってきた菅山には、その建設作業が苦労とは感じられなかった。
 真実の信仰をもって、生命の鍛錬を重ねた人は、人生の、また、社会の、あらゆる局面で、驚くほど大きな力を発揮していく。
 「人生は強さにおける、また強さを求めての訓練である」(注)とは、北海道で青春を過ごした新渡戸稲造の信念の言葉である。
 建設の槌音が小気味よいリズムを奏で、希望の鼓動となって、別海の天地に響いた。
 家族の応援も得て、一九七三年(昭和四十八年)に、三年がかりで約四百平方メートルの牛舎が出来上がった。
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■引用文献
 注 「編集余録」(『新渡戸稲造全集 第二十巻』所収)佐藤全弘訳、教文館



座談会 世界広布新時代の旭日 【69】世界の北陸は常に新たな飛躍を

師と心合わせて弘教拡大!
勇気の対話が友に希望送る

 杉本婦人部長 本年は、北陸広布60周年。さらに、4・28「石川の日」「富山の日」40周年、8・24「北陸青年部の日」、8・26「北陸の日」30周年、そして、3・20「北陸婦人部の日」20周年と、北陸にとって、大きな節目の年です。

 原田会長 この佳節を折伏でお祝いしようと、北陸の同志は懸命に対話拡大に挑み、現在までに、石川では地区平均1世帯、富山では1・5世帯の弘教が実っていますね。

 横山北陸婦人部長 特に際立つのが、一家の長年の夢であった、ご主人や父親の入会です。

 原田 40年、50年来の祈りが結実したドラマも数多く伺っています。多くの同志が、「大法弘通慈折広宣流布」との学会の使命をあらためて自覚し、池田先生との縁深き年に新たな出発を切ろうと、勇気の対話に挑んだ結果ですね。

 横山 はい。たとえば、富山のある支部では、地区副婦人部長が結婚50年目にして、ご主人を入会に導きました。その折伏が支部内に波動を呼び、ブロック1の弘教を達成しています。

「リーダー率先」で

 本郷北陸長 県や総県のリーダー率先の折伏も多く結実しています。その歓喜は組織中に広がり、対話拡大への勇気を呼んでいます。

 上倉北陸青年部長 青年部でも同様で、県の男子部長や女子部長が弘教を実らせているケースも多くあります。

 本郷 富山の旭日立山県では、ブロック1世帯の弘教が間近となりました。幸せになってもらいたい友を明確にし、皆で懸命に唱題に励んでいる結果です。

 杉本 ここでは、県女子部長も7・19「女子部結成記念日」に2人へ折伏を実らせるなど、喜びが大きく広がっているそうですね。

 正木理事長 石川では、ある新入会の壮年部員の話が話題を呼んでいますね。壮年の入会は昨年1月のこと。職場の同僚に仏法の話を聞いた奥さんから、入会の相談をされた壮年は、「私も一緒に信心をする」と言い、夫妻で人生の新たな出発を切ります。

 本郷 その後、壮年にがんが見つかります。しかし、壮年は信心により、病気に立ち向かう勇気を得ていました。「なぜ、そんなに勇敢なのですか?」と院内で知り合った方々に問われると、自身の信仰への確信を語っていたそうです。

 正木 退院を機に、顔見知りになった方々とは別れますが、ある方は、壮年に言われた信心のことが頭から離れず、地域の学会員宅を訪れ、入会。今も懸命に題目を唱えている人が多くいるそうですね。

 原田 歓喜の弘教こそが、友の心に希望の灯をともすことを物語る素晴らしいエピソードです。

 本郷 5年連続で折伏を実らせている、石川の72歳の副支部長の話も波動を呼んでいます。しかも、折伏した青年が本年、2人の同世代の友を入会に導き、その喜びは二重、三重に広がっています。

 横山 富山では、この7月、全地域で地区総会を開催しました。地区で10人を超える友人が参加する地域も多くありました。

 本郷 ある地区部長は、一人一人に招待状を手渡す中、16人の友人を地区総会に招くことができました。

より大きな自分に

 横山 いよいよ、間近に迫った、8月24日の石川・富山の創価青年大会へ、壮年・婦人部も一丸となって、さらに力強く応援していきます。

 原田 30年前のこの日、北陸を訪れた池田先生と、当時の青年部員は生涯の原点を築きました。

 上倉 今回の青年大会には、30年前に先生と出会った青年の子ども世代も多く出演します。今再び、池田先生と共に新たな出発を切る集いにしてまいります。

 原田 北陸創価学会のホームページ内には現在、主に青年を対象にしたスマートフォン専用サイト「核兵器のない世界への入口」が開設されていますね。

 上倉 はい。これは「SOKAグローバルアクション」の一環として、核兵器廃絶の運動を広めるために開設されたものです。第3章の「核兵器なんてバカげてる!」まで配信され、同世代の友に平和の連帯を大きく広げる対話の“ツール”となっています。

 杉本 北陸では、この夏、未来部育成の運動も活発ですね。石川では、パイオニア勤行会との名称で、夏休みに未来部員と一緒に勤行・唱題に挑戦する機会を30年以上続けている地域も多くあると聞きました。

 上倉 その中でたくさんの人材が誕生しています。たとえば、創価大学の広報誌「SUN」の最新号の表紙には、5人の学生が登場していますが、このうちの2人が北陸の出身です。

 横山 いずれも、国際的な人材を育成するためのプログラムに選抜された学生で、北陸の友の大きな喜びになっています。

 正木 ともあれ、御書には、「師子の声には一切の獣・声を失ふ虎の影には犬恐る、日天東に出でぬれば万星の光は跡形もなし、法華経のなき所にこそ弥陀念仏はいみじかりしかども南無妙法蓮華経の声・出来しては師子と犬と日輪と星との光くらべのごとし」(1393ページ)と仰せです。

 原田 「世界の北陸たれ!」との池田先生の指針のままに、常に新たな挑戦をし、常に新たな飛躍を期し、より大きな自分と、より大きな世界とを目指す北陸へと、共々に精進していきましょう。



8、社説  伝統の教学研修会 欧州に伸びゆく求道の若き力

  「私はウクライナとの国境から近い地域に住んでいるんですが、ウクライナ東部での武力衝突の影響で、多くの市民がロシアに逃れてきています。女性も子どもも、着の身着のままで、本当に悲惨です。一刻も早く、この争いを終わらせたい」
 ロシアSGI(創価学会インタナショナル)の女子部の友が、こう語っていた。
 先月下旬、イタリアで開催された欧州教学研修会での懇談の際だ。ウクライナからの参加者も同席していた。「SGIの同志として、一緒に平和の実現を祈っていこう」――皆で、そのことを確認し合った。
 欧州には多数の国家や民族が共存する。こうした多様性は欧州の魅力である一方、差異や利害の対立は、幾多の戦争の原因ともなってきた。
 現在、EU(欧州連合)として欧州の一体化は進みつつあるが、民族間の対立や経済格差など、直面する課題も多い。
 4日間にわたって開催された教学研修会には、31カ国から500人の友が集った。そのうち6割が青年部というフレッシュな顔ぶれだった。
 池田SGI会長の『法華経の智慧』『開目抄講義』などを教材として行われた三つのテーマの講義、4回の質問会など、研修は合計10時間に及んだ。しかし、参加者の求道と情熱の息吹は最後まで場内に満ちあふれていた。
 不軽菩薩の実践を通して、仏法の「生命尊厳の哲学」を学んだ、ポルトガルの女子学生部の友が語っていた。
 「自分が毎日行っている地道な学会活動こそが、生命尊厳の哲理を世界に広げ、平和を築きゆく力なのだと、深く確信できました」
 参加者一人一人が仏法の法理を学ぶとともに、実践の大切さを確認し、創価の師弟の精神を深める有意義な集いとなった。
 研修の合間には、あちこちで懇談の花が咲き、決意の歌声が広がった。青年たちの多くは、出身国の違いを超えて、英語で語り合う。直面する課題や信仰体験、決意などを共有する中で、友情と信頼の連帯は大きく広がった。この絆は生涯の財産となるだろう。
 欧州SGIは「欧州は一つ、センセイと共に!」をスローガンとして前進する。この言葉の通り、師弟の精神を中心とした強き団結が育まれている。「御書根本」「師弟不二」で発展を続ける欧州は、世界広布の新時代をリードする模範である。



9、今日の発心  御義口伝 727㌻ 

御書 無上とは南無妙法蓮華経・無上の中の極無上なり(御義口伝、727ページ・編1573ページ)

通解 無上とは南無妙法蓮華経のことであり、無上の中でも極無上なのである。 . 

【使命の天地で「最高の人生」歩む】

 法華経の一節、「無上宝聚 不求自得(無上の宝聚は 求めざるに自ら得たり)」の「無上」について教えられています。

 「最高の人生とは何か。それは広宣流布に生きる人生です」――1982年(昭和57年)2月の東京・港区総会で、池田先生は御義口伝のこの御文を通して指導してくださいました。折しもそれは、その前年に発表された「青年よ 21世紀の広布の山を登れ」を暗記し、私が学会活動に懸命に挑戦している時でした。この指導と長編詩が、私の原点であり、人生の指針になっています。
 結婚後、10年近く未入会だった妻と娘も、創価家族の温かさに包まれ、晴れて入会。私の弟、妹、母も同志となり、一家和楽の家庭を築くことができました。
 昨年、妹が末期がんで他界。“同じような苦しみを味わっている人の力になりたい”と語っていた妹の姿と、同志の励ましに、悲しみで打ちひしがれそうだった私の心は、感謝と感動で満たされました。
 今、私は、使命の天地である港区を駆けながら、さまざまな苦難と闘う友に、精魂込めて励ましを送る日々に挑戦しています。港の同志と心を一つに、師と共に「最高の人生」を歩んでまいります。
東京・港太陽区長 小野 正則



10、世界の体験プラザ 韓国SGI 朴賢榮さん 伝統楽器・伽耶琴の奏者・指導者

    生命が奏でる人間讃歌の調べ 固有の音楽文化を世界に発信

韓国の心を感じる響き

  伽耶琴(カヤグム)は、韓国の伝統音楽「国楽」に欠かせない楽器の一つです。12~25本の絹糸を張った弦楽器で、6世紀ごろには完成したといわれています。
 水がいっぱいに満ちた壺の中に、一滴の朝露が落ちる──。伽耶琴の音色を、私はそんな風に感じています。
 私は現在、韓国の中部にある忠清北道・清州市の国楽団で、この伽耶琴の奏者を務めています。
 また、忠清国楽芸術団の指揮者・ロサ伽耶琴アンサンブルの音楽監督、全州芸術高等学校の講師などを歴任。さらにまた、数年前には、自身が音楽監督を務める「賢&弦・伽耶琴アンサンブル」を立ち上げ、若手演奏家の育成と国楽の普及に努めています。
 「KーPOP(ポップ)」と呼ばれる韓国の若者の音楽が世界的なブームになっています。それに加え、韓国では、伝統音楽を「KーMUSIC(ミュージック)」と位置づけて、力を入れて、さまざまな取り組みがなされています。
 国や文化の違いを超えて、人と人とが互いを理解し合っていく上で、音楽の持つ力は計り知れません。わが国固有の音楽に込められてきた“心”を、世界の人々に感じていただきたい。その一心で、私も今「KーMUSIC」の魅力を伝えようと、自分にできる精いっぱいを尽くす日々です。
  今年に入ってからも、プロモーション・ビデオの撮影、アルバムの制作発表、講演会と、寸暇を惜しんで走り抜いてきました。せんだって、日本の放送局とも契約を交わすことができました。
            

最高の人生を生きる力

  わが家が韓国SGIの信仰を始めたのは、祖父母の代からです。
 私が学会っ子として、幼いころから素直に御本尊に手を合わせていました。同じように、伽耶琴を始めたのは6歳からです。
  本格的に創価学会のことを学び、信仰を深めていく転機になったのは、志望する国立大学の芸術科を目指して、演奏技術を磨いていた高校3年生の時です。あと1年、大学進学を前にした一番大事な時期でした。腕や指に痛みが走り、思うような演奏ができなくなってしまったのです。
 整形外科に通い、物理療法を試し、演奏方法も変えてみました。ですが、原因不明でどうすることもできません。長い間、あれほど一生懸命に努力してきた伽耶琴だったのに。小学生以来、さまざまなコンクールで数々の賞を取ったことが思い起こされました。
 もう演奏者として生きることはできないのか。不安と悔しさ。万事休したと投げやりになる私に、信心強盛なおばが、確信に満ちた励ましの声を掛けてくれたのです。「唱題しかないよね」と。
 諦めの気持ちを払いのけるように、真剣に御本尊に向かいました。唱題を重ねる中、「何のため」の演奏かを自身に問い、音楽や国楽に対する思いが深くなっていきました。
 技術ではない、心だ。勇気や励ましを送る音色を、この手で奏でたい──そんな強い一念での祈りに変わったのを境に、痛みが徐々になくなり、演奏ができるようになったのです。遅れを取り戻すように、練習に力が入りました。
 そんなある日、入学準備のためにレッスンを受けていた伽耶琴の塾に、志望大学の教授がやって来ました。塾の生徒たちの演奏を聴きたいというのです。
 全ての演奏を聴き終えた教授に「あなた、こちらに来て」と呼ばれました。訳が分からずドギマギしながら教授の前に進み出ると、「私よりもあなたが、うちの大学で教授になる方がいいくらいだ」と言われたのです。
 思ってもいなかった言葉に、私はただただ涙があふれて仕方ありませんでした。この信心の力はすごいと、心の底から実感できたのです。まさに「変毒為薬」でした。挫折や苦悩を乗り越えた分、演奏に豊かさや広がりが生まれたのです。
 結局、大学には特待生として合格。以来、このことは私の原点となり、誰に対しても迷いなく「仏法は最高の人生を生き切っていく力です」と語れる自分になりました。

努力を重ね基本に徹する

 国楽の演奏者にとって必要なのは、「天賦の才能」よりも「努力の歳月」だと私は思っています。
 若い奏者たちにいつも言うのは、「伝統」「基本」に徹することの大切さ。そして、自身の生命を磨くこと。
 なぜなら、楽器の演奏には、それを奏でる人の心と人間性が、隠しようもなく、にじみ出てしまうものだからです。
 池田先生は「汝自身が、無限にして無窮の美の価値を創造しゆく当体です。難を受け、試練を乗り越えながら、人々のために尽くし抜く生命は、誇り高き人間讃歌を、不滅の人生の名画を創り残していくことができます」(『ジャズと仏法、そして人生を語る』)と語られています。
 私は、音楽と仏法の信仰には、深く通じ合うものがあると、常々感じています。自分が苦悩と闘い、絶望を打ち破った奇跡があってこそ、人々に勇気と希望を届けることができるのです。
  忍耐強く努力を重ねる。基本の鍛錬に徹しきる。そして、誰かのために行動する。人間として、音楽家として、一番大切なことを、私は創価学会の信仰から学んできました。
 私が信念を持って教えてきた生徒たちは、大きく飛躍しています。昨年の教え子たちからも、国立大学の首席、次席で合格者が出るなど、そろって優秀な結果を示してくれました。
  その人の演奏を聴けば、その人の思いが分かります。そこから自然と、家庭の話、生き方の話、仏法の話へとつながっていきます。うれしいことに、演奏仲間や教え子の何人かが、創価学会に入会し、新しい人生を歩み始めています。
 これからも、どこまでも一人の人を大切に、相手の苦悩に寄り添い、希望と確信の対話を重ねていこうと思います。
 いよいよ怠りなく自身を磨きながら、いつの日か、仏法の人間主義を奏でる、そんな伽耶琴の楽団を創立したいと夢見ています。


【社会の情勢】 

◆ 消防団協力の会社優遇 公共工事入札など 23府県152市町村
◆  避難指示、10月解除 福島県・川内村
◆ 外国人情報の分析強化 東京五輪に備え新組織設置 法務省方針
◆  犬と猫、殺処分ゼロ目前 飼い主説得 熊本


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