Quantcast
Channel: 日々感動の聖教新聞
Viewing all 201 articles
Browse latest View live

2014/10/1(水)の聖教

$
0
0

2014/10/1(水)の聖教


1、アルゼンチン法華経展が開幕 会場のサルバドール大学東洋学部から池田大作SGI会長に顕彰状

ルア学部長
未来の世代へ伝えるべき平和と共生のメッセージがここに

 「法華経――平和と共生のメッセージ」展(企画・制作=東洋哲学研究所)が9月25日、アルゼンチン共和国の首都ブエノスアイレスのサルバドール大学で開幕した。開会式にはアルゼンチン歴史アカデミーのフアン・ホセ・クレスト総裁、池田大作国際平和研究センターのフランシスコ・デリッチ所長はじめ各界の来賓、また同大学東洋学部のカルロス・マヌエル・ルア学部長ら大学関係者が出席。法華経の普遍のメッセージを伝える展示を観賞した。席上、同学部から東洋哲学研究所の創立者である池田SGI(創価学会インタナショナル)会長に「顕彰状」が贈られた。

 展示会場に入ると、『インド国立公文書館所蔵 ギルギット法華経写本――写真版』をはじめとする「法華経写本シリーズ」やロシア科学アカデミー東洋古文書研究所が所蔵する貴重な写本の複製など、“人類の至宝”の数々が並ぶ。
 法華経の魂を伝え、広めようとした、無名の英雄たちの手による写本は、単なる歴史的資料ではない。一文字一文字に信仰と智慧、そして希望が結晶した“人類に残された文化遺産”である。
 観賞した市民は語った。「万人が幸福になるとの思想に勇気が湧きました」「人間は大いなる可能性に満ちているとのメッセージに圧倒されました」
 “法華経展”は、これまで釈尊生誕の地・ネパールをはじめ、インド、日本、香港、イギリス、マレーシア、ブラジルなどで行われてきた。アルゼンチンでの開催は、12カ国・地域目となる。
 会場のサルバドール大学は、首都ブエノスアイレスにある名門私立大学。約3万人の学生が学ぶ。東洋学の研究では、中南米随一の拠点として知られる。
 同大学は、アルゼンチンの「池田大作国際平和研究センター」との交流を通し、仏法を根本としたSGIの平和・文化・教育運動への共感を強めてきた。
 今回の展示は、東洋学部のルア学部長が要請し、同大学と東洋哲学研究所、アルゼンチンSGIが共催して実現した。
 ルア学部長は「“法華経展”は私たちに平和と共生のメッセージを発信し、未来の世代へ伝えるよう促している」と、開催の意義を強調する。
 開会式で、アルゼンチン歴史アカデミーのクレスト総裁は哲学や思想の歴史に言及し、「法華経は『一人』の人間の無限の可能性について説いています。その希望の哲学を現代で具現されているのが池田SGI会長です」と力説した。
 席上、SGI会長の「東洋哲学の研究の推進」ならびに「法華経の平和思想を世界に広げた功績」を讃える顕彰状が、ルア学部長からアルゼンチンSGIのフェルナンデス理事長に託された。
 同展は10月6日(月)まで開催。入場無料。



2、台湾SGIを内政部が顕彰

「皆さまの活動は人生の意義を見いだす力」陳部長

 台湾SGI(創価学会インタナショナル)に、台湾行政院の内政部から「優良宗教団体賞」と「社会優良団体賞」が贈られた。
 いずれも、1万を超える宗教・社会団体の中で、顕著な社会貢献をなす団体をたたえる栄誉である。
 連続12度目の受賞となった「優良宗教団体賞」の授賞式は9月5日、新北市内で。連続18度目の受賞となった「社会優良団体賞」の授賞式は同10日、台北市内で挙行された。
 両式典には、陳威仁内政部長が出席。「SGIのような宗教団体の活動が、青少年たちにとって、人生や生命の意義を見いだす力となってほしい」「民衆の力は無限です。皆さまと共に手を携え、永遠に発展しゆく良質な生活環境を築いていきたい」などと語った。
 台湾SGIが社会団体として正式に登録されたのは1990年。それ以前は、戒厳令によって当局から解散命令が下され、活動は禁止されていた。
 長い“冬の時代”の中で、友は、文化活動を通して仏法の人間主義の精神を伝えていくことを着想。ここに、今、同SGIが展開する平和・文化・教育運動の原点がある。
 同SGIでは本年も、各地の教育機関を巡回する美術展や、学習環境に恵まれない地域で教育支援を行う「創価歓喜サマーキャンプ」など、多彩な社会貢献活動を推進。災害時には、率先して復旧・救援活動に当たってきた。
 林釗理事長は力を込める。「『良き市民たれ』との池田先生の指針を根本に、一貫して社会の調和と繁栄のために尽くしてきました。今回の受賞は、全同志と共に師匠に捧げる栄誉です」



3、東洋哲学研究所講演会 JT生命誌研究館中村館長が登壇

    東洋哲学研究所(東京・八王子市)の連続公開講演会「地球文明への道」の第2回が9月30日、大阪市北区の梅田スカイビルで開催。理学博士で、JT生命誌研究館館長の中村桂子氏が「生命を基本にする社会」とのテーマで講演を行った(写真)。
 「生命誌」という概念を提唱する氏は、地球に存在する多種多様な生物間の強い連関性を紹介し、“人間は自然の一部である”との考え方の重要性を指摘。自然と共存する中で人間本来の「生きる力」を培う社会を構築することが必要であると強調した。



4、御書とともにⅡ 名誉会長が指針を贈る 学会が仏法西還を証明

御文 月は西より東に向へり 月氏の仏法の東へ流るべき相なり、 日は東より出づ日本の仏法の月氏へかへるべき瑞相なり (諌暁八幡抄 588㌻)

通解 月は西より東に向かう。それは月氏の仏法の東へ流布する相である。日は東より出る。日本の仏法が、月氏国へ還るという瑞相である。 

【同志への指針】

  仏法西還を予言された、日蓮大聖人の未来記である。
 インドをはじめ世界192カ国・地域に躍り出たSGIメンバーの英姿に、この未来記の厳然たる証明がある。
 若き地涌の友の活躍は民衆の希望である。
 さあ、誓いの青年(きみ)よ! 信ずる後継(きみ)よ! 新時代のバトンは、すでに託されているのだ。太陽の仏法で、人類を照らしゆけ!



5、わが友に贈る

 寒暖差が激しい時期。
 風邪を引かないよう
 手洗い・うがいを励行し
 節度ある食事と睡眠を。
 健康は勝ち取るものだ。



6、名字の言   池田名誉会長は「自分の生き方を人類の運命にまで連動させゆく『全体人間』」の育成こそ教育の本義と語る。

   
「今日よりいいアースへの学び」。これは、持続可能な開発のための教育(ESD)について知ってもらおうと、文部科学省、環境省が公募の上、決定した愛称。「アース」に「明日」と「地球」の二重の意味を込める▼考案者は小学生。地球上の人々により良い未来を、との思いからだ。だが、現実の地球環境はどうか。世界気象機関によると、昨年の大気中の二酸化炭素濃度は、この30年で最大だった。環境保護の対策は待ったなしである▼本年は「国連ESDの10年」の最終年。11月には、愛知と岡山で、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界会議が開催される。その岡山県の創価学会教育部が先頃、ESDをテーマに「人間教育実践報告大会」を開催した。子どもたちの胸に、「生きる力」「共生の心」「生命尊厳の思想」をいかに育むか――報告する教師の、真剣な挑戦の姿が感動を呼んだ▼池田名誉会長は「自分の生き方を人類の運命にまで連動させゆく『全体人間』」の育成こそ教育の本義と語る。それは、自他共の幸福を目指す創価の生き方そのものであろう▼まだ見ぬ未来の他者へと思いをはせ、自らの使命を果たしゆく人材を育てたい。その熱意で、子どもたちを応援する大人の輪を、地域に社会に広げたい。(杏)
   


7、寸鉄
 

★  南米で法華経展。万人の尊厳説いた「諸経の王」。希望の哲学の光は世界へ
      ◇
★ きょう学術部の日。知性を磨くは正義のため!民衆のため!幸福の博士に
      ◇
★ SOKAチャンネル映像配信1周年。充実の番組が続々と。対話に大活用
      ◇
★ 「崇高な目標へ険難の道を創造的に進め」総長。地域広布へ知恵豊かに。
      ◇
★ 大学中退の原因「経済的理由」が最多。学びたい若者支える政策を総力で



8、父子の詩 創立者と歩む四季 誕生日おめでとう 

この1年も伸び伸びと育て

   「せんせいー、あくしゅ!」
   あちこちから伸びる小さな手。ぎゅっ、ぎゅっ、と大きな手が包み込んでいく。
 創立者・池田名誉会長が1年ぶりに札幌創価幼稚園を訪れた1977年(昭和52年)9月30日。9月度のお誕生会が開かれるホールに入ると、わっと園児に囲まれた。
 舞台では、誕生日を迎えた園児たちが「6さいになりました!」等とあいさつ。代表の園児が鼓笛演奏や、お遊戯を披露すると、見ている子たちも思わず一緒に踊り出す。皆で「厚田村」と「つよく ただしく のびのびと」を合唱した。
 後ろからにこにこと見守っていた創立者。「お父さん、お母さんによろしくね」と呼び掛け、厚田へ向かった。
  「本当に成長した。一年であんなに立派になると思わなかった。札幌の幼稚園から偉い人がどんどん出るよ!」
  天真爛漫な姿を思い起こす創立者。そして厚田の秋空に舞う赤とんぼを見つめた。

                                   ☆☆☆

 先月25日、9月度お誕生会が同園のホールで行われた。
 9月生まれの園児が舞台に立つ。「おめでとう!」の声に、はにかんだり、手を振ったり。教員のミュージックベル演奏に歓声を上げた。
 「みんなで“9月の歌”を歌いたいんだけど、何の歌だったかな?」と教員。園児は明るく「あかとんぼ―!」。」
〽あおいそらから
          あかとんぼ・・・

  創立者から贈られた愛唱歌が園舎に響き、秋晴れの大空へ上っていった。
 1歳、また1歳と、“太陽の子”たちは創立者の中で育つ。



9、社説  人類の平和に尽くす知性磨く きょう「学術部の日」

  今、科学者や専門家の信頼が問われている。
 例えば、東日本大震災によって生じた原発事故。それまで専門家は、原子力の安全性を強調するのみで、危険性についてはほとんど口にしなかった。
 原発から出る高レベル放射性廃棄物は、少なくとも10万年間、隔離し貯蔵する必要があるというが、果たして、それまで安全に保管できるのか。科学者の間でも意見が分かれる。
 人々の暮らしが豊かになるのは、歓迎すべきだろう。しかし、それが人々の危険の上に成り立っていないか、未来へのツケにならないか、を真剣に考えるべき時に来ている。
 商業主義の影響を強く受け、国家や企業などの不利益になる声を上げにくい専門家がいることも事実である。しかし、専門家が良心を失い、それらの歯車の一部になってしまえば、未来はどうなるか。
 核兵器廃絶運動の先頭に立ち続けたジョセフ・ロートブラット博士は、かつて原爆開発のマンハッタン計画に加わった過去を振り返り、こう証言した。
 「(大多数の科学者は)自分たちの研究がどう使われるか、一切を他人任せにし、それでまったく満足していたのです」
 実際、この計画から生まれた原爆は広島と長崎に投下され、多くの犠牲者を出した。
 地球温暖化や、再生医療の抱える生命倫理の問題など、現代は、人類の未来を左右する難題に直面している。しかし一方、研究の進歩に伴って学問分野も細分化され、似た分野であっても、相互理解が難しいという状況が生まれている。結果、専門家同士のチェック機能が働かない。ゆえに、心ある識者は、何よりも一人一人が倫理観を磨く必要性を訴える。
 御聖訓には「智者とは世間の法より外に仏法を行ず、世間の治世の法を能く能く心へて候を智者とは申すなり」(御書1466ページ)と仰せだ。
 学術部の友は、人類の平和という理想に燃え、自らの研究に努めている。多忙な研究の中でも時間を見つけ、地域の学会活動に励み、自らの人間性を磨いている。そうした「民衆厳護の研究者」の姿こそ、智者と呼ぶにふさわしい。
 学術部が結成された1962年(昭和37年)、池田名誉会長は、仏法の生命哲学を根幹に進む友に「学術界を覚醒させる、唯一の希望」と期待を寄せた。きょう1日は「学術部の日」。深き使命を担う同部の友は、未来に希望の光を送り続ける。



10、今日の発心 経王御前御書、1123 ㌻
 

御書 法華経を信ずる人人こそ仏には成るべしと見え候へ(経王御前御書、1123ページ・編524ページ)

通解 法華経を信じる人々こそ仏に成ると経文には説かれている。. 

【強き信心で子どもの困難を克服】

 妙法を信じる人こそ成仏できると教えられています。

 1977年(昭和52年)5月19日、山口文化会館落成の折、山口を訪問された池田先生から、激励を受ける機会がありました。先生は、大病で入院中だった父のことを聞き、「『法華経を信ずる心強きを名づけて仏界と為す』(日寛上人の言葉)だよ。どんなことがあっても信心が強ければ幸せになれる。真剣に祈りなさい」と励ましてくださいました。先生のまなざしが、今も脳裏に焼きついています。どんな時も題目をと誓ったこの日が、生涯の信心の原点になっています。
 結婚後、3人の子どもに恵まれましたが、子どもの病気、いじめ、学級崩壊、交通事故等の困難に直面。そのたびに先生の指導とこの御文を思い浮かべ、祈りは必ずかなうとの確信を深めながら、悩みを乗り越えることができました。
 その後、子どもたちは、3人とも創価の学舎を卒業し、後継の道を歩んでいます。困難の克服を共にした家族で、この10年間、毎年、弘教を達成。感謝の思いでいっぱいです。山口開拓闘争から60周年となる2016年を目指し、師匠への誓願を胸に、さらなる拡大へ走ってまいります。
西山口牧口総県副婦人部長 新城 澄子



【社会の情勢】
 

◆ 女性登用 行動計画を義務付け  厚労省審議会
◆  「広域地方計画」進捗を発表 観光、物流など 国交省
◆ 8月の失業率が3・5%に改善 
◆ 8月の家計調査 消費支出 実質4・7%減 5カ月連続マイナス
 


2014/10/2(木)の聖教

$
0
0

2014/10/2(木)の聖教


1、フィリピンの名門イースト大学 池田SGI会長に「名誉人文博士号」 

大学の「創立の月」記念行事 マニラ校で授与式
授与の辞 全世界の調和の道を開く楽観主義の大闘争に感謝

   【マニラ9月30日】きょう10月2日は、池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長が1960年に海外への平和旅に出発した「世界平和の日」。このほど、フィリピンの名門イースト大学からSGI会長に「名誉人文学博士号」が贈られた。長年にわたる平和・文化・教育への貢献を讃えるもの。授与式は9月30日午後2時過ぎ(現地時間)から、同大学マニラ校で行われ、フィリピン高等教育委員会のミネラ・アラルコン委員、同大学のハイメ・バウティスタ副理事長、エスター・ガルシア総長、リンダ・サンチャゴ学長(マニラ校)、ゾシモ・バタッド学長(カロオカン校)をはじめ、教職員、学生代表ら約400人が列席。代理の池田博正SGI副会長に学位記が託された。フィリピンの大学からの名誉学術称号は、これで25となった。



2、フィリピン・イースト大学 名誉人文博士号  SGI会長の謝辞

「東洋の真珠」から希望の旭日が!
ホセ・リサール博士 現代人の義務は人間の回復
青年結ぶ教育の大交流を

イースト大学のビジョン 民衆奉仕のリーダーをあらゆる分野に輩出

  一、このたびは、貴イースト大学の栄光の創立68周年、誠におめでとうございます。
 フィリピン共和国を代表される「世界市民」育成の名門の佳節を、貴国をはじめ192カ国・地域の平和を願う創価の宝友とともに、心よりお喜び申し上げます。
 貴大学の誉れの卒業生であり、敬愛してやまぬリサール協会のキアンパオ元会長と私は、大英雄ホセ・リサール博士が掲げた大いなる夢を巡って語り合ったことがあります。
 それは、フィリピン諸島を「東洋の真珠」と輝かせ、「団結(パグカカイサ)」と「友情(パキキサマ)」、「独立(パグササリリ)」と「勇気(パグカバヤニ)」、そして「他者への配慮(パキパグカプワタオ)」の精神が普く広がり、人類の進歩をリードしゆく天地とすることでありました。
 この五つの原則は、現代世界が、平和と共生の地球社会を創造するために尊重すべき理念でありましょう。このリサール博士の遠大な夢の実現へ、フィリピンの教育界を牽引してこられたのが、貴イースト大学であられます(大拍手)。
 「民衆への奉仕と国への奉仕に高い意識を持ったリーダーを、あらゆる分野へ輩出する」
 この崇高なるビジョンを体現された卒業生の連帯は、すでに25万人を数えます。貴国はもとより、全世界で社会貢献の指導者として活躍されていることは、あまりにも有名であります。
  この偉大な英知の殿堂より、本日、私は、最高に栄えある名誉人文博士の学位を賜りました。
 意義深き創立記念の祝祭の中で、かくも盛大なる式典を挙行してくださった、諸先生方のご厚情に、御礼の申し上げようもございません。
 さらに、深き友情のハーモニーで祝賀してくださったイースト大学コーラス部の皆様方、誠にありがとうございます。
 また今年の2月、わが創価大学の学生たちが貴大学を訪問した折にも、美しきキャンパスで、多くの先生方と学生の方々から、熱烈な歓迎をいただきました。
 あらためて、心より感謝申し上げます(大拍手)。 

大学は「世界市民」育む母校

 一、貴大学のキャンパスには、両手を優雅に広げた「母校の像」が凛と立ち、伸びゆく英才たちを、温かい眼差しで見守っております。
 私には、その尊貴な姿が、学生や卒業生たちに、限りない励ましを送り続けておられる、ガルシア総長はじめ、貴大学の先生方の慈愛あふれる姿と重なって、深く胸に迫るのであります。
 とともに、私はリサール博士の呼び掛けが聞こえてくるように思えてなりません。
 すなわち――
 「現代人の義務は、人間性の回復にある。なぜなら、人間が一度尊厳を取り戻せば、不幸な人が減り、幸福な人々が増えるからである」と。
 私ども「創価教育」の父である牧口常三郎先生もまた、「子どもの幸福」のための人間教育を提唱し、生命の尊厳の思想を訴え抜きました。
 第2次世界大戦中、日本の軍国主義と対峙し、壮絶な獄死を遂げて、今年で70年となります。
 その志を受け継いで、私たちは、世界との平和・文化・教育の連帯を広げてまいりました。
 なかんずく大学大学の学術交流こそ、地道でありながら、国家間の複雑な政治・経済次元の葛藤も超克して、理解と信頼の人間主義の結合を築け挙げていく最も普遍的な力でありましょう。
 留学や交流を通して、同じ大学で学んだという同窓の絆は、国籍や民族、宗教や文明を越えて、青年と青年とを、何よりも深く強く固く結び合わせます。
 その舞台となる大学こそ、まさしく、人類益を志向し、地球社会に尽くしゆかんとする世界市民たちが愛してやまない「母校」ではないでしょうか。

勇気を燃やして難題に挑みゆけ

 一、貴大学は、ガルシア総長の卓越したリーダーシップのもと、21世紀を担い立つグローバルな人材の育成を目指し、世界の多彩な教育機関との交流を通じて“開かれた大学づくり”を力強く進めておられます。
 私も、本日、この先進的な「世界市民教育」を実践される貴大学の誉れある一員とさせていただきました。
 先生方と手を携えて、いずこの国の若人も共に学理を探求し、共々に価値を想像しゆく「教育のマリンロード」を、更に広々と創り開いていく決心であります。
 リサール博士は叫ばれました。
 「若人よ 雷鳴も 荒波も 豪雨も 
 何者も 何事も
 我々を脅かすことはできない
 俊敏なる腕 穏やかな振る舞い
 危機にあっては戦いを起こすのだ」と。
 この勇気ある魂を燃え上がらせて、私たちは力を合わせ、英知を結集し、地域社会の山積する難題に挑戦していきたいと思うのであります。
 「未来は、東(イースト)から始まる!」
 かけがえのない我らの「母校」たるイースト大学が、水平線から昇りゆく旭日の如く、創立70周年、80周年、100周年へ、アジアの希望の未来を、世界の共生の未来を、そして人類の平和の未来を、いよいよ赫々と照らしゆかれることを、心からお祈り申し上げ、私の御礼のあいさつとさせていただきます。
 マラミン・サラマツポ!(フィリピノ語で「誠にありがとうございました!」)(大拍手)。



3、わが友に贈る

 「開拓」こそ
 青年の心の異名だ。
 「もう一歩!」と
 勢いよく殻を破り
 新時代を創りゆけ!



4、名字の言  言葉の背後にある、自分のことを思ってくれる真剣さを!

  ピアニストになる夢を持ちつつ、ラグビーにも熱中する少年が、試合中、指を骨折した。ピアノを続けられないと、レッスンを受けていた先生に告げると、「音楽はやめるのか」と言われた。黙り込む少年に、先生は「指揮者はどうだ」と助言し、励ました。小澤征爾氏の少年時代の話だ▼大人の一言が、子どもの夢を育み、開花させていく転機となった。言葉の背後にある、自分のことを思ってくれる真剣さを、子ども心に敏感に感じ取ったからだろう▼ある少女は、幼くして父を亡くした。さらに祖母が病に倒れ、母は連日、付き添った。少女は当時、小学校でいじめに遭っていた。それでも母に心配を掛けまいと気丈に振る舞い、弟たちの面倒を見た。だが、ついに心のバランスを崩し、不登校になってしまった▼母は娘に謝り、共に信心で乗り越えようと誓う。少女はある日、学校に行きたいけれど行けない、つらい思いを池田名誉会長への手紙に託した。すると名誉会長から伝言が届いた。「私はずっと味方です」。少女は学校に通いだした。今、関西創価高校で学ぶ▼寄り添い、包み込む存在が心の滋養となって、子どもたちは未来への夢を育んでいく。大人が諦めてはいけない。無限の可能性を信じ抜いていこう。(白)



5、寸鉄
 

★  世界平和の日。会長の一歩から仏法は192カ国・地域へ。蓮祖の遺命を実現

★ 「あひかまへて御信心を出し」と御書。創立の月へ 確信の題目で日々を勝て

★ 大仕事に挑む男の目は炎の如し―詩人。奮闘する壮年部は頼もしき黄金柱

★ 「子どもを未来からの使者と思って大事に」恩師。後継者の育成は尊き大業

★ きょう国際非暴力デー。地道な対話が平和を開く源泉。共生の哲理広げよ



6、座談会  世界広布新時代の旭日(81) 「世界宗教」へ飛翔する創価学会

宗祖の御遺命を現実に
皆が尊極無上の「地涌の菩薩」

 吉井 「世界広布新時代 開幕の年」の本年、創価学会は「世界宗教」として、さらに発展しています。

 杉本 「世界宗教」とは、地域、民族を超え、世界規模で信仰されている宗教をいいます。キリスト教、イスラム、仏教などがそう呼ばれてきました。

 橋元 仏教ではそもそも、「閻浮提の内に、広く流布せしめて、断絶せざらしめん」(法華経)と説かれている通り、「世界宗教」としての使命が厳然と示されています。

 杉本 日蓮大聖人も「撰時抄」に「法華経の大白法の日本国並びに一閻浮提に広宣流布せん事も疑うべからざるか」(御書265㌻)と認められています。

 竹岡 ちなみに御書の中で、全世界を意味する「一閻浮提」「南閻浮提」ならびに、その略称である「閻浮提」「閻浮」という言葉は、実に200カ所以上で用いられています。

 原田 宗祖の仰せ通り、日蓮仏法を現実の上で「世界宗教」としたのが創価学会です。192カ国・地域に広がったSGI(創価学会インタナショナル)の連帯が、その証しです。

 竹岡 では、SGIの大発展の原動力は何であったか。私は、その一つとして、戸田先生が提唱された「地球民族主義」の考えがあると思います。

 吉井 国家や民族など、あらゆる壁を超えて、人間は誰もが、同じ地球民族であるとの思想ですね。

 竹岡 そうです。この主張の根底には、人間は皆、等しく「仏」という尊極無上の生命を具え、人類の幸福を実現するために出現した地涌の菩薩であるという、仏法の生命哲理があります。

 橋元 多くのSGIメンバーが世界各国で躍動する姿を見ていると、まさしく「地球民族主義」の体現者であると実感します。

 正木 生活する国や地域、民族が違っても、私たちは、御本尊に向かって平和を願い、祈りを合わせることができます。これがどれだけ、大きな意味のあることか。

 杉本 池田先生はかつて、「国際人として最も大事なポイントは、利己主義に陥ることなく、人びとを幸福にする哲学をもち、実践し、人間として尊敬されているかどうかである」と言われ、「仏法を持ち、日々、世界の平和と友の幸福を祈り、行動し、自らの人間革命に挑む学会員は、まさに、その条件を満たしている」と強調されました。

 正木 さらに、「友を幸福にしようというメンバーの心が友情を織り成し、世界に広がっていくならば、それは人類を結ぶ、草の根の力となることは間違いない」と述べられています。

「友情」は心を結ぶ

  その模範こそ、池田先生です。先日、来日された韓国の名門・国立済州大学元総長の趙文富博士は、池田先生との友情の厚さを、あらためて教えてくださいました。

 吉井 創価教育同窓の集いで記念講演を行った趙博士は、81歳。池田先生と7度会見されています。先生は、趙博士を「韓国を代表する大教育者」と最大に尊敬され、2冊の対談集も出版されている方です。

 正木 あえて日本語で語られた、講演の一語一語には、「人生の価値を教えてくれた」という池田先生への尽きせぬ思いが込められ、本当に感動的でした。

 原田 「池田先生への感謝を語る自由を与えてくださり、心から御礼申し上げます。感謝を胸に秘めていては、胸が破れるところでした」「初めての会見からすでに16年がたちますが、いまだに昨日のことのように感じています」と言われながら、予定の時間を超えてもなお、池田先生への感謝を語り続けられたのです。

 橋元 池田先生は、「誠に友情には、いかなる距離も越え、いかなる差異も越え、いかなる激流も越えて、人間の心と心を結び、高めていく普遍の力があります」と教えてくださいましたが、先生と趙博士との間には、まさに嵐に揺るがぬ友情が存在しています。

 原田 今、私たちは、10人の本当の友人づくりに取り組んでいますが、この先生の姿に学びながら、誠実には大誠実で応える人格の輝きで、さらに深く友情を広げていきたい。

対話と同苦の精神

 竹岡 10・2「世界平和の日」を目前に控え、池田先生が創立された、戸田記念国際平和研究所の活動も話題を呼んでいます。

 橋元 戸田先生の「地球上から悲惨の二字をなくしたい」との熱願を原点に、平和創出の「知の拠点」としてスタートした同研究所は、「文明間の対話」を柱に、多様な学術研究を促進してきました。

 杉本 先日も、設立50年の世界的な平和研究の学会である「国際平和研究学会」の総会で、戸田平和研究所が主宰して七つの小会議が行われました。

 正木 18年前の設立当初、他の平和研究者の口から「トダ」の名前が聞かれたことに感慨がありましたが、今では世界中が、その存在を認識し、可能性に大きな期待を寄せられるまでになった――研究所のメンバーの報告を伺い、感動を禁じ得ませんでした。

 吉井 同研究所の上級研究員会議では、深刻な対立を乗り越えるためのアプローチを検討する上で、対話や同苦の精神を重視する仏教的な考え方への期待の声が相次いだそうです。

 原田 世界市民の連帯こそが、平和構築への方途です。私たちは、人間主義のスクラムを広げ、皆で世界の平和のための行動を貫いていきましょう。



7、社説   きょう「世界平和の日」 私自身から希望の大潮流

 「人類の宿命を転換する地涌の同志の拡大へ、新たな大潮流を起こしていっていただきたい」――先月、50カ国・地域から250人が参加して行われたSGI(創価学会インタナショナル)の青年研修会。池田SGI会長は、2030年の学会創立100周年に向けて世界広布をリードする友にメッセージを寄せ、心からのエールを送った。
 きょう10月2日は「世界平和の日」である。1960年(昭和35年)のこの日、会長は初の海外訪問へ、東京・羽田空港から旅立った。恩師・戸田城聖第2代会長から託された世界広布の第一歩を米ハワイに刻んだのが、この時である。
 以来、池田会長は54カ国・地域を歴訪。「広宣流布」即「恒久平和」の信念に立ち、世界各地の同志を励ますとともに、諸分野を代表する識者・指導者と「文明間の対話」を続ける。
 言葉や連絡の行き違いなど、初の海外訪問は困難も多かった。だが、この「開拓の一歩」が、今日の世界広布の大道を開いた。「時」を逃さぬ会長の慧眼と未来を見据えた行動あったればこそ、192カ国・地域に広がる現在の広布の姿がある。
 この時に蒔かれた妙法の種は今、五大州で地涌の連帯の大輪と咲く。今年5月の総会で2996人に御本尊が授与されたアフリカのコートジボワール。以前、同国の婦人部員が、仏法と出あい、悩みや病を乗り越えた喜び、国の機関で働き、社会貢献の人生を送る充実感を語ってくれた。
 「最後に一つ、いいですか」。遠慮がちに彼女が切り出した。
 「イケダセンセイがいてくださるから、私はこんなに幸せになれたのです。その感謝をセンセイに伝えたいのです!」「報恩を胸に母国の広宣流布を必ず成し遂げます!」
 そう語るすがすがしい表情が今も印象深い。世界の至る所、会長の励ましによって立ち上がった「一人」がいる。その一人の人間革命への「一歩」から新しい時代が開かれてきたことを実感した。
 「世界広布」といっても、どこか遠くにあるのではない。一人一人の「わが地域」が壮大にして多彩な〝希望の花園〟を形づくっていく。ゆえに、目の前の一人と語り、一人を励ます行動が世界を変えていく。戦火なき時代も、この行動から始まる。
 「10・2」とは永遠に、師の心を弟子が受け継ぎ、新しい時代へと「私自身の開拓の一歩」を踏み出す時である。



8、今日の発心 南条兵衛七郎殿御書、1494 ㌻ 

御書 いかなる大善をつくり法華経を千万部読み書写し一念三千の観道を得たる人なりとも法華経の敵をだにも・せめざれば得道ありがたし(南条兵衛七郎殿御書、1494㌻・編243㌻)

通解 どのような大善をつくり、法華経を千万部読み、書写し、一念三千の観心の道を得た人であっても、法華経の敵を責めなければ得道はできない。. 

【言論戦で学会厳護にまい進!】

 広布の敵を責め抜いてこそ、成仏という幸福境涯は開かれる、との仰せです。

 幼少のころ、吃音と内気な性格に悩み、高校受験にも失敗。以来、予備校に通い、新聞配達のアルバイトを始めました。高校を卒業するまでの4年間、日々の勤行を実践しアルバイトを継続。そのなかで自身の殻を破ることができました。
 1977年(昭和52年)、郷里を離れ仙台で就職。その翌年、第1次宗門事件の嵐が吹き荒れるなか、池田先生は東北平和会館(現・青葉平和会館)を訪問してくださいました。そして創価班の任務に就いていた私に、「ありがとう」と声を掛けてくださったのです。会員一人一人を大切にする師の姿を目の当たりにしました。
 その後、さまざまな薫陶を受け、学会厳護の精神を学ぶなか、第2次宗門事件が勃発。91年から秋田に戻り、正義の言論戦に励んだことが青年部時代の誇りです。
 教宣部の一員として破邪顕正の対話に取り組むとともに、千秋光彩県の同志と共に地域広布にまい進してまいります。
秋田・千秋光彩県長 岡田泰之



【社会の情勢】 

◆ 地域経済の活性化重要 女性・若者が活躍できる国に 衆院代表質問で公明・井上幹事長
◆  景況感、おおむね横ばい 日銀短観
◆ 新車販売台数2・8%減 消費増税後回復に贈れ 14年上期
◆ 健康寿命、10年より延びる 男性71・19歳 女性74・21歳
◆ 地方創生、高齢化に対応 国交省
◆ 新幹線開業から50年 200億㌔走行

2014/10/3(金)の聖教

$
0
0

2014/10/3(金)の聖教


1、南米 パラグアイ グアランバレ市 「核兵器廃絶への挑戦」展を市の公式教育行事に


  南米・パラグアイ共和国のグアランバレ市が、SGI(創価学会インタナショナル)制作の「核兵器廃絶への挑戦」展を、市の平和教育行事に認定した。これは、同展が青少年の平和意識の啓発に寄与するとして、市議会で決定されたもの。
 その決議書の授与式が9月25日、同市庁舎で行われた。

       

 首都アスンシオンの郊外にあるグアランバレ市。多くの著名な音楽家を輩出するなど、文化の薫り高い街として知られる。
 本年3月には、世界平和への功績を讃え、池田大作SGI会長を「名誉市民」として迎えている。
 同市は9月15日から25日まで、パラグアイSGIと共催で「核兵器廃絶への挑戦」展を市庁舎で開催。市内の高校の生徒をはじめ、多くの市民らが観賞した。
 オスカル・カブレラ市長は、人間精神の変革を訴える同展の内容に強く共鳴。今後も市民のためにSGIの展示会を開きたいと、同展を市の公式の平和教育行事とするよう自ら発議。市議会の全会一致で決議された。
 同展の閉幕式に続いて行われた決議書の授与式には、同市のバシリオ・エンリケ市議会議長、フレディ・バエスケン市議会議員、同国青年局のグアランバレ市代表のセルヒオ・オルテジャド氏、市民ら約100人が出席した。
 エンリケ議長は「我々は、平和と非暴力の大切さを未来に伝えゆく青年たちを、最大限に支援しなければなりません。そのためにも、この展示はこれからも続けて開催する必要があります。SGIの責任ある行動は尊敬に値します」と称賛。パラグアイSGIのクリタ名誉理事長に決議書が手渡されると、会場は大きな拍手に包まれた。
 今回の決議は、SGI会長の哲学を胸に、平和・文化・教育の運動を展開するパラグアイSGIへの限りない信頼と期待の表れといえよう。



2、ロシアSGI 初訪問40周年記念総会  SGI会長がメッセージ 福徳あふれる先駆者に

西支部が誕生 2支部9地区体制に発展

 池田大作SGI会長のロシア初訪問から40周年の佳節を迎えた9月、同国各地で記念総会が開催された。
 これには、SGI会長がメッセージを贈り、「大海の初は一露なり」(御書1237㌻)の御聖訓を拝し、「大海といえども、小さな『一露』に始まる。広宣流布という大海も一人の勇気ある先駆者から始まります。そしてまた、先駆の『一露』の人の福徳は無量無辺であります」と強調。「良き市民、良き国民として信仰の実証を示しつつ、信頼の輪を広げていってください」と呼び掛けた。
 首都モスクワでは9月21日、記念総会の席上、新たに「西支部」が誕生した。
 同支部は、ウラル山脈より西側にある、モスクワの4地区とサンクトペテルブルク地区を合わせた5地区で構成。これで、ロシアSGIは西支部と極東支部の1本部2支部9地区体制で新出発した。
 新任のエカテリーナ・アキーモワ支部婦人部長、ナターリヤ・モロゾワ支部女子部長は、信心根本に悩みを克服した体験と、ロシア広布へ向けた清新な決意を述べた。ロシアSGIのヤシキ女性部長らの後、支部長を兼任するヤマカワ本部長は「師弟の精神を胸に同志と共に祈り、語り合い、模範の支部を築きます」と誓った。
 ナカムラ欧州副議長、タカハシ同総合女性部長、ブルマー同副女性部長が励ました。
 14日にはサンクトペテルブルク地区総会が開催。
 4年前、創価大学からの留学生との交流をきっかけに、SGI会長のことを知ったマリヤ・イワノワさん。その後、SGIの会合に参加し、仏法を学んできた。両親にも理解を勝ち取り、この日、晴れて入会。女子部の一員となった。
 総会は、3人の体験発表、グループ長の任命など地域広布の息吹に満ちあふれた。



3、わが友に贈る

 リーダーは自らの
 体験を通して
 歓喜と確信を語れ!
 皆が信心で奮い立てば
 前進の勢いは加速!



4、名字の言  ガンジーが南無妙法蓮華経の題目を祈りに取り入れていた。

 10月2日は、国連が定める「国際非暴力デー」だった。1869年のこの日、非暴力を貫いたインド独立の父マハトマ・ガンジーが誕生したことにちなむ▼彼は、独立運動の同志と共に、朝夕の2度、祈りをささげるのが常だった。その際、彼が唱えていた祈りの言葉をまとめた冊子がある。今月、「法華経――平和と共生のメッセージ」展(北海道展)で初公開される▼冊子には、インドのタミル文字など二つの文字で、「南無妙法蓮華経」と3回ずつ音写されている。ガンジーが南無妙法蓮華経の題目を祈りに取り入れていた――このことは、彼と交友を結んだ父をもつロケッシュ・チャンドラ氏(インド文化国際アカデミー理事長)も述べているが、それを示す資料として注目を集めている▼ガンジーは、「祈り」についてどう考えていたか。冊子には、彼の言葉が記されている。「祈りに参加する人々が、これを単なる趣味だと思わないことを願う」「(祈る者は)託された使命を成し遂げようとする者である」▼座して瞑想するだけではない。祈りを通じ、わが人生の使命に目覚め、現実変革への行動に生きる――その考え方はまさに法華経に脈打つ精神と響き合う。“祈りは人間を偉大にする”との励ましのメッセージである。(鉄)



5、寸鉄

★  南米で核兵器廃絶展。人類脅かす魔性の根絶へ!SGIは地球規模で行動

★ 正義の戦は魂を生き生きとさせる―詩人。広布に生き抜く友の英姿を見よ

★ 東西ドイツの統一の日。統合と調和を時代の潮流に。人間尊厳の哲学掲げ

★ センター試験の出願期間受験生よ、これからだ!努力と執念で勝利の春を

★ 世界の野生動物、40年で半減。環境悪化が影響と。持続可能な未来へ今こそ



6、世界広布の鼓動 台湾 台北 皆が使命ある大人材 座談会で青年を育てる

   日本の九州とほぼ同じ大きさ。急速な経済発展を遂げてきた台湾では、時代の先端を行くまちづくりが進む一方、庶民の生活が息づく夜市の屋台に未明まで明かりがともる。9月下旬、新しさと懐かしさが入り交じり、人情味が漂う台湾の中心都市・台北の座談会を訪ねた。

 ライトを付けた幾多の原付バイクが走っていく。道路の両側には、看板にネオンが輝く屋台が軒を連ねる。
 昔ながらの街並みが残り、多くの人々が行き交う台北の中心地近くに、その建物があった。
 1階・2階などが、台湾で初代支部長を務めた朱萬里名誉理事長の自宅。地下1階は、30年以上にわたって広布の会場となってきた。
 この台湾広布の歴史の舞台が、台北中区・朱昌地区長春ブロックの座談会場だ。この日は、約80人の友が集まった。
 午後8時前に開会。ブロック長の佘文泉さんがあいさつし、式次第と登壇予定者を紹介すると、参加者から拍手が湧き起った。
  式次第の半分近くは未来部、青年部が担当する内容になっている。司会も青年部。座談会は何よりも、青年を育成する場なのだ。
 座談会だけではない。台湾では、新入会者や新たに立ち上がった友が、積極的に会合の役員などに就けるよう励ましを送る。
 自らが主体者となり、人のために働く中に、真の充実と喜びがあるし、仏法への理解も深まる──これが皆の考えだ。
 「友人の方はいますか?」
 佘ブロック長が会場に問いかけると、一人の青年が手を挙げた。
 彼が初めて仏法の話を聞いたのは2年前、これまで、他の会合にも役員として何度か参加したという。入会前から、自身の成長への挑戦を開始しているのだ。

                                    ☆★☆

   座談会のハイライトは、地区婦人部総合長である葉麗華さんの体験発表だった。
 かつて葉さんの夫は、勤めていた会社から独立した。しかし経営は不安定。ついには、担保にしていた自宅を差し押さえられてしまった。
  そんな時、葉さんは友人から仏法の話を聞いて入会。参加した座談会で、「真面目に題目を唱えれば、必ず功徳が現われます」といわれ、すぐに唱題を始めた。
  その4日後、銀行から融資を受けられることになり、初信の功徳を実感したという。
  「自分の力ではどうしようもできず、本当に苦しい状況でした。でも、この信心を始めた直後から、人生に希望の光が差し始めたんです」
 夫の事業を支えながら、学会活動に参加。池田SGI会長の指導を学び、実践してきた。
  「そうやって福運を積み、智慧を磨き、努力を重ねてきました。また、周囲に悩んでいる人がいれば必ず励ましてきました」
  葉さんは、これまでに、娘や息子を含めて20人以上を入会に導いてきた。
 2011年に地区婦人部長に。地区はやがて2地区へと分割・発展し、新しい地区の婦人部長に任命された。いずれの地区でも教学に力を入れ、毎年、新入会者を含む多くの友が教学試験に合格した。
  広布拡大の上げ潮とともに、会社の経営も順調だ。
 「きょうは、息子と娘、そして孫と一緒に参加しています。家族も、地区の青年たちも、皆、一人も残らず公布の人材に育てていきます!」
 彼女が満面の笑みでそう語ると、割れんばかりの拍手が会場に響き渡った。

                                    ☆★☆

一家で入会した未来部の友 
           「私もお母さんのように “勇気”で全てに挑戦したい」

  台湾SGIの活動の大きな特徴の一つは、社会に根ざした文化活動だ。
  多くの会館には「芸術文化センター」が併設され、年に4回、台湾を代表する芸術家の作品展や芸術・文化に関わる展示会を開催。誰でも無料で入場でき、市民の交流の広場ともなっている。
 座談会では、この芸術文化センターで10月から開催される水彩画の展示のアピールが。
 映像による内容紹介の後、「素晴らしい絵画展に、友達と誘い合わせて行きましょう」と婦人部の友が訴えると、会場からは「ハオ!(はい!)」と元気な声。
 芸術に触れて豊かな精神性を培いながら、友情を広げているのだ。
 また、機関紙「創価新聞」から、台湾SGIのニュースを紹介するコーナーも。
  皆が分かりやすように、内容をまとめた紙を持つ“アシスタント”は未来部員。
 婦人部2人の会話方式で進む解説に合わせて、懸命に紙をめくる。そのほほ笑ましい光景に、参加者の心も温かくなってくる。
  女子中等部の鄭淳予さんは、SGI会長の『希望対話』の「勇気って何?」を読んだ感想を発表した。
 彼女は一家で入会以来、母親が悩みを乗り越えていく姿に、勇気が持つ力を実感。「私もお母さんのようになりたいです。どんなことにも勇気をもって挑戦します!」と凛々しく語った。

                                    ☆★☆

  1時間半に及んだ、熱気みなぎる座談会──。
  終了後は、あちらこちらで歓談の声が聞こえる。気付けば、男子部、女子部がそれぞれ集まって車座になっていた。
 座談会に参加できなかった友の状況などを確認し、訪問激励の段取りを決めているのだ。
 司会を務めた2人の男子部員への感謝とねぎらいも忘れない。1人のメンバーは、病と闘っているという。
 そうした中でも、はつらつと司会を務める姿に、参加した友が励まされる。それがまた、本人にとっても前進への大きな力となる。
 励ましの連鎖が広がる座談会。最初から最後まで、「全員が主体者」だった。
 参加した友人の青年が、うれしそうに語っていた。
 「SGIの座談会は、にぎやかで温かいですね。きょうは本当に楽しかった!」
 今、台湾でも、経済発展に伴って少子化が進む。
 その中で、青年の育成に力を注ぐ台湾SGIの存在は、社会の希望として光を放っている。



7、社説 13日まで受験申し込み  教学部任用試験で人材の城

   各地で教学研鑽の息吹が高まっている。秋晴れの9月28日には「教学部初級試験・青年部教学試験3級」が全国1412会場で行われ、求道の心を燃やす14万人が受験した。
 続いて11月23日に実施される「教学部任用試験」の申し込みは今月13日までとなっている。教材は「大白蓮華」8月号に掲載されている。新会員や新しい活動者、高等部員など、受験対象者が一人でも多く「信・行・学」の基本に挑戦し、勝利の人生を送れるよう丁寧な推進を心掛けたい。
 御書研鑽の潮流は日本にとどまらない。ブラジル、インド、ニュージーランドでも先月、任用試験が行われ、世界広布を担う人材が陸続と育つ。
 任用試験は、会員だけでなく〝会友〟も受験できる。出題範囲には「日蓮大聖人の御生涯」や「創価学会の歴史」などが含まれる。試験を目指して共に研鑽することが、そのまま、学会や仏法への理解を深める好機となろう。
 昨年、任用試験に合格した熊本県のある婦人部メンバーも、受験を申し込んだ時点では会友だった。しかし、任用試験のための学習会に参加する中で「冬は必ず春となる」(御書1253ページ)との御文に感動。“この信心で宿命転換し、経済苦を乗り越えよう!”と決意し、試験の3週間前に入会した。
 彼女は、家族の幸福を祈り続け、今年2月、夫と3人の子ども全員を入会へと導いた。夫と高校2年生の長男は今、来月の任用試験に向けて研鑽に取り組んでいる。
 「とにかくに法華経に身をまかせ信ぜさせ給へ、殿一人にかぎるべからず・信心をすすめ給いて過去の父母等をすくわせ給へ」(同1557ページ)とは、今回の任用試験の出題範囲である「上野殿御返事」の一節。私たちが信心に励むことは、自身のみならず、過去世で父母になった人や、今生で巡り合う無数の縁ある人々をも救っていくことになる、との御教示である。
 池田名誉会長は述べている。
 「御書を心肝に染めた人は強い。その胸には嵐に揺るがぬ柱が立つ。いかなる障魔をも見破り、断ち切っていける。それが、真剣勝負の研鑽で磨いた信仰の利剣なのだ」と(「随筆 民衆凱歌の大行進」)。
 任用試験が実施される今年の11月は、牧口常三郎初代会長の殉教から70年の節目でもある。三代会長の死身弘法の闘争を胸に刻み、受験者と共に御書を拝し、わが地域に人材の城を築いていこう。



8、今日の発心  富木入道殿御返事 955㌻㌻ 

御書 命限り有り惜む可からず遂に願う可きは仏国也(富木入道殿御返事、955ページ・編387ページ)

通解 命は限りあるものである。これを惜しんではならない。ついに願うべきは仏国土である。 . 

【誓願の祈り根本に報恩の実践】

 不惜身命で「広布大願」に生き抜くことを教えられた御文です。

 学生時代、信心に反発していた私でしたが、母の祈りに包まれるなか、社会人となり、仕事の悩みに直面し発心しました。
 1978年(昭和53年)、大阪女子部合唱祭に参加。池田先生の慈愛あふれる励ましに触れ、師と共に生き抜こうと誓いました。
 婦人部になってからも、多くの先輩に支えられながら広布の最前線で学会活動を。支部婦人部長時代、次男が転倒事故で脳内出血を起こしたこともありましたが、この時も先生や同志の激励に支えられ、2カ月後、次男は回復。後遺症もありませんでした。
 他にも、子どもの病気や、夫が経営する会社の問題、実母の介護など、唱題根本に乗り越えることができました。現在、長男、長女は創価の学舎を卒業し、使命の道を。次男も夫の会社を継ぎ、タイ・バンコクで頑張っています。
 昨年、先生は小説『新・人間革命』「奮迅」の章で、「杉並常勝区の日」の淵源となった78年1月27日の方南支部結成式の模様を綴ってくださいました。下半期も広布のため、誓願の祈りで報恩の戦いを起こしてまいります。
東京・杉並常勝区総合婦人部長 野村富士子



【社会の情勢】 

◆ 確実な成果で国民の幸福を 景気下支え、対策万全  参院本会議で高名・山口代表
◆  電動イス 高機能競う 自動ブレーキなど 国際福祉機器展
◆ 土石流対策が本格化 御嶽山噴火
◆ 「地球持続の教育」内閣調査室 8割知らず

2014/10/4(土)の聖教

$
0
0

2014/10/4(土)の聖教


1、韓日友好の橋を懸けた池田大作SGI会長夫妻に韓国・永川市から特別顕彰牌

人間主義の思想と行動で社会の発展に貢献

 韓国・慶尚北道の永川市から、池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長夫妻に、「特別顕彰牌」が贈られた。仏法の人間主義の思想を掲げ、韓日友好の橋を懸けた行動を讃えたもの。授与式は9月24日、韓国SGIの永川文化会館で盛大に執り行われ、金永錫市長はじめ市関係者らが出席。韓国SGIの金仁洙理事長、金殷瀾婦人部長、慶北圏の代表が祝福した。

 「両国友好への貢献は言うまでもなく、SGIの皆さまの模範の存在である池田会長を顕彰させていただき、本当に光栄です!」
 金永錫市長の力強い声が、永川文化会館の講堂に響く。
 「特別顕彰牌」には次のように記されている。
 「池田会長夫妻は、仏法の生命尊厳の哲学を根幹に、世界平和と韓日友好のために献身的に努力され、永川市の発展に大きく寄与されました」
 授与式で金市長は語った。
 「私の知人の多くがSGIの信仰に励んでいますが、皆、本当に誠実で立派です。人間革命を目指し、努力しているからでしょう」
 「今日の永川市の発展は、ここに集われた皆さまのご協力のたまものです。100年先の未来のために、これからもSGIと共に進んでいきたい」
 そして、「特別顕彰牌」が、金市長から韓国SGIの金理事長と金婦人部長に託されると、会場を埋めた参加者から万雷の拍手が送られた。
 SGI会長の韓国初訪問(1990年9月21日)から24周年の佳節を迎えたばかりのメンバーにとって、喜びはひとしおだった。



2、教学部初級試験 青年部教学試験3級 全国で10万人が合格

11月伝統の任用試験
◎申し込みは今月13日まで
◎新たにマーク方式を導入

 9月28日に実施された「教学部初級試験」「青年部教学試験3級」の結果が、このほど発表された。
 師範、教学部教授の代表らによる採点結果を踏まえ、厳正に合否を検討したもの。
 それによると全国で約10万人が合格し、「教学部助教授補」「青年部教学資格3級(教学部助教授補と同格)」となった。
 合格者には、順次、合格の通知が行われ、各種会合等で「合格証」が授与される。
 発表に際し、森中教学部長は語っている。
 「厳しい社会情勢の中で、日蓮仏法の研鑽に取り組まれた受験者の皆さま、本当にご苦労さまでした。
 また、受験者を応援してくださった地域の皆さま、試験の運営や採点などの役員として、陰に陽に支えてくださった全ての方々に、深く感謝申し上げます。
 合否にかかわらず、日蓮仏法を学び抜いたお一人お一人を、池田先生は『正義の大賢者』であり、『大福運の博士』と最大に讃えてくださっています。
 受験者全員が、明2015年『世界広布新時代 躍進の年』の主役として、師弟直結の『実践の教学』に励み、大前進されることを願ってやみません」
 学会伝統の「教学部任用試験」が、11月23日(日)に全国で実施される。
 現在、受験の申し込みが各地で行われている。受け付けは、今月13日(月・祝)が締め切りとなる。
 今回から解答に「マーク方式」が導入されることになった。
 解答方法などの詳細は本日付の6・7面に紹介している。



3、わが友に贈る

 希望あるところ
 勝利の太陽は昇る!
 いかなる苦難にも
 不屈の楽観主義で挑め!
 雄々しく道を開け!



4、名字の言  自分が決めた目標へ、「今」を全力で生きることが「未来」を開き、「夢」を実現することにつながる。

  神戸市の関西国際文化センターで開催中の「夢・未来」展を見た(11月30日まで、土・日・祝日のみ開催)。「夢を追う姿に勇気をもらいました」「私も夢に向かって走りたい」など、共感が広がっている▼この展示は、自らの夢に向かって挑戦する人々の写真を紹介するもの。“わが地域のチャレンジャー(挑戦者)”たちが、展示室いっぱいに躍動している▼先日の教学部初級試験・青年部教学試験3級に挑戦した壮年のことが、頭に浮かんだ。彼の目はベーチェット病による視覚障がいで、ほとんど見えない。左目は光が分かる程度、右目の視力は0・02。絶望の中で信仰と出あい、蘇生していく姿を以前、小欄で紹介した。彼は受験を諦めなかった。教材を一枚一枚、機械で読み取り、拡大が自由にできる端末に投影しながら研鑽。拡大鏡を手に試験に挑んだ▼御書に「未来の果を知らんと欲せば其の現在の因を見よ」(231ページ)とある。自分が決めた目標へ、「今」を全力で生きることが「未来」を開き、「夢」を実現することにつながる。大切なのは、自分で自分を卑下し、諦めないことだ▼「夢・未来」展に紹介されている挑戦者の顔は皆、まぶしいほどに輝いていた。池田名誉会長が語るように、夢は「未来を開く“宝の鍵”」と実感した。(直)



5、寸鉄 

★   学会の人間革命運動は万人を崇高な存在に高める―博士。人道世紀の黎明

★ 東京・町田が拡大月間を快進!「特区」の誇りは「心の財」。世界の模範と

★ 信心を楽しみ生活楽しめ―恩師。愚痴は福運を消す。衆生所遊楽の賢者に

★ 祈りは「響の音に応ずるがごとし」。誓願の題目に不可能なし。胸張り挑戦

★ ネットのカード被害が30億円と。暗証番号の使い回し避けよ。対策怠るな



6、みんなで学ぶ教学 新会員のための仏法入門 【8】悪と戦う
  (作業中)



【社会の情勢】
 

◆ 不明多数 灰と雨で捜索難航 御嶽山
◆  介護事業 おおむね黒字経営 報酬改定議論の本格化へ 厚労省調査
◆ 9月の米就業者24万8000人増 失業率は5・9%に改善 
◆ 中間貯蔵めぐる改正法案 除染廃棄物最終処分30年以内、県外明記 閣議決定
◆ CО2回収プラント カナダで初めて完成 温暖化対策

2014/10/5(日)の聖教

$
0
0

2014/10/5(日)の聖教


1、フィリピン・マニラ国際平和会館が誕生

池田大作SGI会長が祝福のメッセージ

フィリピン広布50周年創価の人間主義を発信

“マニラの女王”と呼ばれた憧れの道 エスコルタ通りに

 フィリピン広布50周年を記念し、新宝城が誕生! マニラ国際平和会館の開館式が10・2「世界平和の日」の2日、フィリピン全土から代表が集い、盛大に行われた。池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長がメッセージを贈り、「『平和の砦』であり、『文化交流の広場』でもあるこの会館を拠点として、創価の人間主義を高らかに掲げながら、地域に、社会に、信頼と友情の輪をさらに大きく広げていってください」と念願した。来賓として、マニラ首都圏開発省のトレンティーノ長官、マニラ市のリム前市長、ダビデ最高裁元長官、カラヤアン大学のアブエバ学長ら各界の識者が列席し、平和の哲学を発信するセンターの落成を祝福した。

2、わが友に贈る

 わが地区から
 新しき人材を!
 決定した祈りから
 全てを始めよ!
 壁は必ず破れる。



3、名字の言  「家に帰っても、もう夫君はいらっしゃらない」(御書1418ページ、趣意)。家族を亡くした人の孤独に、日蓮大聖人は語り、寄り添われた。

  宮城県沿岸部の町を訪ねた。知人夫妻が「きょうは仕事がないので」と、津波で「何も無くなった」という町を案内してくれた。「ここは三浦のじっちゃんの家、助かったんだけど、丹精込めて育てたツバキの木が無くなってさ……」「こっちは別の三浦さんの家、庭に小さな池があったんだ」。“何も無くなった町”も、夫妻にとっては思い出にあふれる町だ▼茂る草の中に何かを見つけた。陶器のかけらのようだ。「東京に嫁いだ娘が、金婚式に買ってくれたコーヒーカップだよ」。家から数百㍍流れていた。2人はいとおしそうにハンカチに包んだ。陶片も、かけがえのない思い出なのだ▼津波で家族を失った、別の壮年のつぶやきを思い出す。「支援のイベントもいいんだけど、一緒に座って、同じ風景を見てくれる仲間が、一番ほっとするんだ」▼「家に帰っても、もう夫君はいらっしゃらない」(御書1418ページ、趣意)。家族を亡くした人の孤独に、日蓮大聖人は語り、寄り添われた。「同じ風景を見ること」のできる心をそなえておられた▼苦しみの中にいる人、悲しみと戦っている人。その人々には、私たちが何となく見ている「日常の風景」も違って見える。「同じ風景を見る」とは、「同苦」することなのだろう。(哉)



4、寸鉄

★ 世界各地で会館が誕生!平和と文化の電源地。大誠実の振舞で信頼の城に

★ 中部青年部の日。大願を貫く青春は尊し。人間革命の「この道」を堂々歩め

★ 会長のエッセー紹介する番組が好評。生きる知恵満つ言葉。時代開く光源

★ 世界教師デー。子どもの幸福のための社会へ!先頭走る教育本部に期待大

★ 台風で大雨の恐れ。土砂災害、河川増水等に警戒。無冠の友よ安全最優先で



5、社説  明後7日「離島部の日」 眼前の海は「世界に通じる道」 

   若き日の池田名誉会長に戸田城聖第2代会長は語り掛けた。
 「海は、臆病な人間には、前進を阻む壁となる」「勇敢に挑み続ける青年には、必ず、世界への道を開いてくれる」と。
 眼前の海を「障壁」と捉えるか、世界へと通じる「道」と考えるか。その一念の差が、境涯を大きく変える。
 10月7日は「離島部の日」である。1978年(昭和53年)のこの日、全国の約120島の代表が学会本部に集った第1回離島本部総会が淵源である。
 名誉会長は、遠路訪れた友を激励。「一つの島というのは、広くいえば、一つの国と同じである」「太陽が昇れば全地球上が明るくなるのと同様に、一人の強信者がいるならば島全体が希望に包まれ、歓喜に満たされていく」と心からたたえた。
 周囲を海に囲まれた島は、まさに「一国」といえる。過疎や高齢化に加え、厳しい自然との闘い、閉鎖性など、都市部よりはるかに過酷な環境にあって、離島に生きる同志は、困難の波浪が高ければ高いほど、団結固く、雄々しく乗り越えてきた。師に直結し、使命感に燃えて地域への貢献を重ねている。困難に立ち向かう勇気と知恵が閉塞状況を打ち破ってきた。
 有人島が100を超す九州では本年、“各国”の代表が集い離島サミットを開催。島々の繁栄を願う「幸福島総会」も、既に11島で行われている。友が語る信仰体験のドラマは、心の垣根を越え、共感を呼んでいる。
 「恐竜の島」として知られる熊本・御所浦島も7月に総会を行った。天草の上島と下島の間に浮かぶ“島の島”。時化の日など、草創の友は4馬力の小さな漁船で、片道3時間以上かけて天草まで通った。「ここでは一人が“値千人”」と、丁寧な励ましで人材を育ててきた。
 こうしたけなげな同志の姿を長年、尊敬の目で見つめてきた島の有力者が、昨年11月、夫人と共に入会した。今、島には本紙愛読の輪も大きく広がる。
 2年前、天草の女子部員による企画が映画化された。何度、挑戦してもボツの連続だった。“島を愛する私だからできる発信を!”。評価された企画書には、郷里で町おこしに取り組む等身大の自分の姿があった。
 地理学者でもあった牧口常三郎初代会長は、著書『人生地理学』で「海国」という言葉を使った。海は世界を結ぶ道――こう視点を変えれば、島こそ希望の光源となろう。
 一人一人がわが島の太陽に、地域の灯台に――と進みゆく友の健闘をたたえたい。



6、今日の発心 阿仏房御書、1304ページ ㌻ 

御書 阿仏房さながら宝塔・宝塔さながら阿仏房・此れより外の才覚無益なり(阿仏房御書、1304ページ・編469ページ)

通解 阿仏房はそのまま宝塔であり、宝塔はそのまま阿仏房である。これよりほかの才覚は無益である。. 

【家族の苦難を信心で克服】

 自分自身が宝塔であり、宝の存在であると教えられています。

 高校時代、私は、周りの友人と自分を比較しては自信を失っていました。そのころ、教学試験でこの御文を勉強。自らの生命のなかに最高の仏の生命があることを知った感動を胸に、唱題に挑戦するようになりました。
 1983年(昭和58年)、鹿児島文化会館を池田先生が訪問。厳しくも温かい指導をしてくださったことが、原点になっています。

 長男が高校1年の時に不登校になり、高校を中退。やがて外出さえできなくなりました。厳しい現実を前に、私は無我夢中で題目を唱えました。先生の指導から希望をいただきながら、学会活動に挑戦。長男とも真摯に向き合い、状況は少しずつ改善していきました。諸天の働きと思えるような出来事もあり、長男は昨年から職業訓練学校に通い始め、今春には就職を勝ち取ることができたのです。次男も本年、大手ホテルに勤務が決まり、感激はひとしおです。
 明春には、待望の「福岡東平和会館」が完成します。新宝城建設の喜びのなか、わが県の婦人部は、黄金の下半期を拡大戦で前進してまいります。
福岡・博多県婦人部長 伊藤千津子



7、池田名誉会長が贈る 勝利の人間学 第61回 良書を友に! 知性を磨け

読書は青春の金の翼

「青年よ、心に読書と思索の暇(いとま)をつくれ」――これは、創価の若人の不朽の指針である。
 読書は、自在の時間旅行であり、無限の空間旅行である。この青春の金の翼を広げれば、古代にも、未来にも、宇宙にも行ける。無数の人生を生き、得難い体験を味わうこともできる。読書を通して耕された豊かな心の大地から、偉大な創造の生命は開花するのだ。
 活字文化の衰退は、人間精神の衰退である。わが青年部は教学とともに、読書という草創からの伝統を確固と受け継いでもらいたい。

たゆまぬ研鑽が本物の力に

 青年リーダーは、皆、人の何倍も忙しい。、のんびり本を読んでいるヒマはないだろう。
 しかし、だからこそ、激闘の中で学んだことが、命の深き滋養となる。真剣勝負で読んだ一冊は、大きな成長の糧として活きる。
 私も、戸田先生から、よく「今、何を読んでいるか」「内容を言ってみなさい」と問われた。冷や汗の出る思いでお答えした。わずかの時間でもこじあけて、何かを勉強していなければ、師匠の前には出られなかった。
 先生は、青年が低俗な雑誌などを手にしていたら、烈火の如く叱咤されたものだ。「名著を読め」「一流から学べ」と厳しかった。
 最高の哲学の若き探究者として、誇りも高く、良書を友とし、本物の力を蓄えるのだ。

英知を磨き勇気の言論を

 日蓮大聖人は、「畜生の心は弱気をおどし強気をおそる当世の学者等は畜生の如し」(957㌻)と喝破なされた。
 妙法を受持し、実践する青年は、わが生命を明鏡の如く磨き上げながら、たゆまず学び、知性を研ぎ澄ましていくのだ。真と偽、善と悪、正と邪が乱れた時代なればこそ、強く賢く鋭く、英知の光を放っていかねばならない。
 読書は、そのかけがえのない光源である。
 戦いの中で普賢(普(あまね)く賢い)の智慧を鍛え、堂々と正義を叫び抜くのだ。
 破邪顕正の勇気ある言論の力で、民衆を護り、対話拡大の上げ潮を起こしゆけ!




【社会の情勢】 

◆ 御嶽山 捜索活動を再開  死者51人  地元町民ら黙とう4
◆  コメ交付金4支払い前倒し 農家支援 農水省
◆ 南北高官協議開催で合意 
◆ 子宮移植の女性が出産 世界初 スウェーデン 
◆ 台風18号。、暴風大雨警戒 明日西・東日本に上陸も 気象庁

2014/10/6(月)の聖教

$
0
0

2014/10/6(月)の聖教


1、札幌市の北海道池田講堂で「法華経 平和と共生のメッセージ展」開幕

 「法華経――平和と共生のメッセージ」展(主催=東洋哲学研究所、創価学会)の北海道展の開幕式が4日、札幌市厚別区の北海道池田講堂で行われた。これまでインド、ネパール、イギリス、ブラジル、マレーシア、アルゼンチンなど海外11カ国・地域で開催されてきた”法華経展”。国内では、東京、神戸、福岡に次いで4都市目となる。人類の至宝ともいうべき法華経関連の文物約150点が出品されている。式典には中華人民共和国駐札幌総領事の滕安軍氏、在札幌ロシア連邦総領事のアンドレイ・ファブリーチニコフ氏ら各界の来賓175人が列席した。



、今週のことば

   一人一人が
 かけがえのない宝塔だ。
 誠実と確信の対話が
 仏性を呼び起こす。
 わが地域を人材で飾れ!



3、名字の言  荒れがちなクラスの担任、最初はうまくいかなかった。“この子さえいなければ”と・・・

  今春、新任教師として教壇に立った沖縄女子部の友。荒れがちなクラスの担任についた▼最初はうまくいかず、“この子さえいなければ”という思いが頭をよぎった。だが、“信頼される教員に”との創価教育の指針を思い起こし、児童の成長を祈り、「目の前の一人を大切にする」クラスづくりに挑んだ▼しばらくすると、児童たちが進んで「一人一人を大切に協力しあえる学級」をスローガンに掲げるようになった。夏休み明けには「問題を起こしがちの子が発言できる場を」との提案も。朝の会では、その子が「けんかはしません」と決意。クラスは、今までにない笑顔に包まれた。思いは、着実に伝わっていたのだ▼「一人を大切にする心は、創立者に学んだことです」と彼女。視覚障がいの兄と、心臓病の弟の間に生まれ、やがて弟は他界。彼女の心は荒れ始め、非行に走った。だが、母の強い祈りと愛情に支えられ、心新たに勉学に挑戦し、関西創価高校へ。しかし在学中、その母が急逝。悲しみに沈む彼女を、包み込むように激励してくれたのが、創立者の池田名誉会長であった▼苦難に負けない生き方は、他者を思いやる心を育む。負けないためには、励まし合う友をもつこと。そして、人生の師匠をもつことである。(碧)



4、寸鉄

★  北海道で法華経展。今に生きる人類の精神遺産。慈悲と叡智の光を社会へ

★ 支部・地区総会始まる。感動の体験あり、挑戦の決意あり。人間輝く広場

★ 「三重の日」40周年。師弟共戦の闘魂は赤々と。青年を先頭に誓願の大前進

★ 「闇鏡も磨きぬれば玉と見ゆるが如し」。勤行・唱題と学会活動に徹して

★ 健康強調月間。気温差の大きい季節、生活は無理なく賢く。勝利の秋飾れ



5、名誉会長と共に 【36】新時代を開く 宝の御聖訓を力に

 今、心ある多くの人が、生き方を見つめ直し、真の幸福の道を探し求めている。その根本的な答えが仏法にはある。人間革命の希望の哲理を学ぶのが、学会伝統の教学試験である。
 先日行われた「教学部初級試験」「青年部教学試験3級」では、皆、多忙な仕事や学業などの合間を縫って研鑽された。これほど尊いことはない。学び挑戦したこと自体が最高の宝だ。教えてくださった方、応援してくださった皆さんも、どうか誇りとしていただきたい。
 求道の心に大功徳が湧く。万人の仏性を開かせる励ましの心に、法華経の精神が輝く。
 大事なことは、教学試験を通して、さらに張り合いをもって精進を重ね、信心を深め、広宣流布を進めていくことである。
 世界でも教学研鑽のうねりが高まっている。インドで初級試験を受験した90歳のご婦人も2度目の挑戦であり、学ぶ意欲が一段と湧いたと語られていた。
 いよいよ11月には「教学部任用試験」を迎える。「今から」「これから」――これが本因妙の仏法だ。この心が燃えている人こそ、信心の勝利者である。

                  *   *

 戸田先生は、御書を拝される際、「語句をわかろうとするよりは、御仏の偉大なるご慈悲、偉大なる確信、熱烈なる大衆救護(くご)のご精神、ひたぶるな広宣流布への尊厳なる意気にふれんことをねがう」と述べられた。
 例えば、「病ある人仏になる」(御書1480㌻、「妙心尼御前御返事」)との一節をかみしめ、病を宿命転換の力に転じた体験は数知れない。 
「大悪を(起)これば大善きたる」(同1300㌻、「大悪大善御書」)と心の底から知れば、絶体絶命の逆境に陥っても、たじろぐことはない。
 人生に勝ち、生活の上で実証をつかみ、その喜びを自然のうちに友に語っていけばいい。そして、何があろうと生涯、不退転の信心を貫いていくことだ。



6、座談会 世界広布新時代の旭日 【83】師弟の勝利を開くのは弟子

 吉井 9月28日、「教学部初級試験・青年部教学試験3級」が行われ、14万人が受験しました。

 原田 池田先生は、繰り返し強調されています。

 教学試験に挑戦した全員が、合否を超えて、尊き求道の信心の勝利者であり、日蓮大聖人が褒めてくださることは絶対に間違いない、と。

 杉本 ある時は、教学試験に合格できなかった方に語りました。「次の機会に受かればいいんです。いや、次の次でも、さらに、そのあとでもいいんです。大事なのは、”御書をひもとこう! 仏法を学ぼう! 教学を研鑽しよう!”と決め、勉強を重ねていくことなんです。試験があれば、それを目標に、勉強していくことができるではありませんか」

 吉井 そして、合格された方には、このように述べています。「私は心から祝福するとともに、合格のみでは”理”であることを申し上げておきたい。日蓮大聖人の仏法は”事”であります。日々月々、広宣流布のために、汗まみれになって実践していってこそ、成仏につながる。私どもがめざすべきは、有解有信でありますが、有解無信の人よりも、無解有信の人の方が、はるかに尊いことを知ってください」

  「有解有信」とは、仏法の法門について理解もあり、信心もあることです。つまり、「行学の実践者」こそが、最も尊いのですね。

 竹岡 初級・青年部3級試験の当日には、「きょうから、ますます朗々と題目を唱え、『実践の教学』に励んで、人類を照らす最極の英知と希望の光を、共々に、社会へ世界へ、輝かせていこうではありませんか!」とも言われました。

 原田 「何なる世の乱れにも各各をば法華経・十羅刹・助け給へと湿れる木より火を出し乾ける土より水を儲けんが如く強盛に申すなり」(御書1132ページ)です。教学試験を通じて、題目の功力の偉大さを学んだ今こそ、より一層の唱題に励み、新たな広布の潮流を起こしていきたい。

未来の人材を育成

 吉井 11月23日には、「教学部任用試験」も実施されます。

 杉本 その申し込みは、今月13日までの残り1週間となりました。

 橋元 「教学試験は、各人の教学研鑽の努力を評価し、さらに張り合いをもって精進を重ね、信心の深化、成長を図るために実施されるものである。したがって、その機会を、より有効に、広宣流布の前進につなげていくことが、幹部としての大事な使命といえよう」と先生が教えてくださった通り、任用試験は、新しい人材育成の最大の好機となります。

 正木 地区2人以上の合格者の輩出を目指し、まずは挑戦の決意を固められるよう、全リーダーが一丸となって、友への励ましに取り組みたい。

 原田 「『御書』を開くことは『境涯』を開くこと」に通じます。新会員、未来部員、そして新たな活動者を中心に、さらに会友も含めて、「仏法研鑽の喜び」と「信心の確信」を語り伝えながら、広布の未来を開く人材の育成に全力を尽くしましょう。

目前の課題に全魂

 正木 さて、池田先生は、この夏、今年、来年と油断なく一切を勝ち切って、広布と人生の見事なる大勝利の総仕上げを飾っていくことが、本末究竟して等しく、創価の万代までの勝ち戦を決する、との大事な指導をされました。

 杉本 これは昨年の夏、”黄金の3年”の開幕を告げられた話と符合する指針であると思います。

 吉井 昨年、先生は、広宣流布大誓堂の落成を前に、「深く大きく境涯を開き、目の覚めるような自分自身と創価学会の発迹顕本を頼む」と言われました。

 竹岡 そして、この9月、新時代第1回全国男子部幹部会に寄せて、再び、「君たちと私は、この世で共に世界広布を成し遂げゆくことを誓い合って踊り出てきた師弟である。この大使命をいやまして深く強く自覚しながら、新たな創価学会の発迹顕本の船出をしよう!」と呼び掛けてくださったのです。

 橋元 では、この「発迹顕本」という言葉を、どう捉えればよいのか。

 竹岡 たとえば、釈尊の仏法においても、日蓮仏法においても、発迹顕本は、いわば、”永遠の出発点”ともいえる時になっているのではないでしょうか。

 橋元 ならば、この3年の間に、学会にとっても、自身にとっても、永遠の原点ともいえる時を刻むことこそが、今、求められているといえると思います。

 正木 これまでの学会の歴史において、2月闘争や大阪の戦いをはじめ、山口開拓闘争や夕張炭労事件など、広布史に燦然と輝く戦いは全て、池田先生が、戸田先生の弟子の誇りを胸に、指揮を執り、勝利を飾ってきたものです。

 原田 つまり、「弟子が広宣流布の勝利の歴史を開く!」――これにより、学会の永遠の基盤は築かれてきたわけです。

 正木 今、私たちも、池田門下の弟子として、師への誓願を胸に、厳然と勝利の歴史を残すことこそが、自身と学会の「発迹顕本」へとつながっていくのだと思います。

 原田 あの時が、「わが地域の広布の原点」「自身と一家の信心の出発点」と後世に残るような日々を目指し、今一度、生まれ変わった決意で、折伏・弘教、人材育成、聖教拡大と、目の前の課題に全魂を傾けていきたい。そして、皆で発迹顕本の船出をしていこうではありませんか!

7、社説  励ましは「万の力」 共々に成長し、苦難乗り越える

   苦難を避けて人生の勝利をつかむことはできない。苦難から“逃げる”のではなく、真正面から向き合い、挑み、勝ち越えてこそ、満足感・充実感に満ちた人生は訪れよう。
 だが、人生の試練は時に過酷である。思いも寄らぬ困難を前にすると、一人で立ち向かうことすら容易ではない。そうした折、周囲の励ましに力を得て、解決への突破口を開いたというエピソードは多い。まさに、励ましは「万の力」といえる。
 先日、看護師として奮闘する壮年部員と懇談した。苦学の末に看護師となり、2年を迎えたころ、彼は理想と現実のギャップや人間関係に悩み、自身の“壁”に突き当たる。「もう仕事を辞めよう」。そう思った時、98歳の婦人から掛けられた言葉に心打たれた。
 「あなたは頑張っているわ。大丈夫ね」――何気ない一言だったが、その真心あふれる言葉に触れ、自信と勇気がじわりと湧いた。その後、彼は全ての悩みに信心根本に取り組み、今では職場になくてはならない存在となった。たった一言が、人生や生き方を大きく変えるのだ。
 励ます時には、もちろん、その言葉を相手がどう捉えるか、細心の注意を要しよう。
 自分の思いを一方的に伝えてはいないか。相手が何を思い、何を求めているか……。聴き役に徹することで十分な励ましとなる場合もあろう。励ましの名手といわれる白樺会(婦人部の看護師のグループ)のリーダーが語っていた。「大事なことは、どこまでも相手に寄り添っていくことです」と。
 戸田城聖第2代会長は、苦難に直面する同志に語った。
 「絶対に、人生の苦難に屈してはならない。負けてはならない。必ずや、あとになれば、あのとき、頑張りぬいて本当に良かったと、さわやかに思い返せるものだ」(『池田大作全集』第70巻)
 池田名誉会長は綴った。
 「人びとに心から励ましを贈れる人生ほど、尊き人間道はない」(「随筆 人間世紀の光」)
 互いに人生の苦難を乗り越えようと、祈り合える友の存在ほど、かけがえのないものはない。絶望の闇に沈む一人に光を送れば、希望の連鎖が生まれ、やがて世界を変えていく――それを実践し、現実に証明しているのが、五大州に広がる創価の同志ではないか。
 励ましこそ“希望の良薬”である。その強き確信のもと、きょうも「真心の対話」に全力を尽くしたい。



8、今日の発心  四条金吾殿御返事 1143㌻ 

御書 一切衆生・南無妙法蓮華経と唱うるより外の遊楽なきなり(四条金吾殿御返事、1143ページ・編880ページ)

通解 一切衆生にとって、南無妙法蓮華経と唱える以外に遊楽はない。. 

【師の指導通りの幸福人生!】

 真実の幸福は、何があっても唱題し抜いて、一切を楽しみに変えていくことにある、と教えられています。

 私は高校の同級生に折伏を受け、入会しました。ところが家族・親戚が猛反対。親とは別居していたのですが、仕送りも断たれました。しかし、同志の激励に支えられ、“絶対幸福になってみせる”と、一歩も引くことなく信心に励みました。
 女子部の時代には先輩と共に学会活動に奔走し、充実した日々を送りました。沖縄広布草創の時代に戦えたことが私の誇りです。
 しかし、結婚後、長男を交通事故で亡くしました。悲嘆に暮れていた時、池田先生にお会いする機会が。先生は「信心を貫いていけば、2人の娘たちにいい婿が来るよ。自分を責めてばかりではいけない」と激励してくださいました。その指導の通り、娘たちは創価女子短期大学を卒業し、やがて結婚。幸せな家庭を築いています。一番上の孫は、今年、関西創価高校に進学しました。
 本年は、先生が小説『人間革命』を沖縄で執筆開始されてから50周年。また、沖縄広布60周年の佳節です。“沖縄の勝利が日本の勝利を開く”との指針を胸に、後継の青年を育成してまいります。
沖縄総県婦人部主事 新垣 時子



9、新会員のためのQ&A 【33】 ●教学試験について
     (作業中)



10、10月の広布史
  (作業中)



11、世界の体験プラザ インド創価学会 ムデイタ・メヘロトラさん
 経済苦を乗り越え 社会で活躍する4姉妹
     (作業中)



【社会の情勢】 

◆ 激甚災害の対策強化 国交省
◆  海外勤務志向が12% 日本の若者アジアで最低
◆ シェルター、10火山のみ  自治体費用負担が重い
◆ 大雨豪雨に厳重警戒 台風18号 気象庁
◆  サイバー協議を新設 東京五輪へ向け連携はかる

2014/10/7(火)の聖教

$
0
0

2014/10/7(火)の聖教
 

1、アルゼンチン・フォルモサ州で「希望の種子」展 州文化教育局がSGI会長に顕彰状、

池田大作博士は卓越した平和の建設者

 南米アルゼンチン・フォルモサ州の州都フォルモサ市で9月7日から環境展示「希望の種子――持続可能性のビジョンと変革へのステップ」(SGI〈創価学会インタナショナル〉と地球憲章インタナショナルが企画・制作)が開催された(同14日まで)。
 会期中の9日には、文化振興と平和貢献を讃え、同州文化教育局(アルベルト・M・ソリジャ局長)から池田SGI会長に顕彰状が贈られた。
 顕彰状の授与式には同局のグラシエラ・マレチャル文化部長をはじめ、国立フォルモサ大学のマルティン・レネ・ロマノ学長ら来賓が出席した。

       

 フォルモサとは“美しい”の意。パラグアイとの国境を流れる雄大なパラグアイ川の湾曲した流れを指し示し、沿岸に広がるフォルモサ市には、州人口の4割にあたる約23万人が暮らす。
 本年6月、パラグアイ川が氾濫。5000世帯以上が浸水被害に遭った。
 多くの市民が家や財産を奪われ、避難を余儀なくされる中、アルゼンチンSGIでは生活必需品の寄付などの支援活動に尽力。SGI会長が東日本大震災の被災者に贈ったメッセージを手に、近隣に励ましの声を掛けたメンバーもいた。
 「SGIの皆さんは今回の洪水でも、苦難に直面した人々を公平無私の精神で支えてくださいました」
 こう語るのは、同州文化教育局のマレチャル文化部長。同市で行った芸術祭(2012年)など、SGIの平和・文化・教育運動を以前から見つめてきた人物である。
 今回の洪水を機に、SGIへの共感を深めた同文化部長は、「希望の種子」展の開催とともに、SGI会長への顕彰を州政府に提案した。
 SGI会長への顕彰状には「文化と平和の建設に卓越した貢献を果たした人物」との言葉とともに、ソリジャ文化教育局長らの署名が記されている。
どが託されると、大きな拍手が送られた。
 同文化部長は力を込めて言った。
 「私は平和の使命を自覚し、行動する多くのSGIメンバーの姿を目の当たりにしてきました」「半世紀以上にわたる池田博士の功績を顕彰させていただくことは、わが州にとって、最高の栄誉なのです!」



2、わが友に贈る

 環境ではない。
 他人でもない。
 大事なのは
 わが一念の変革だ。
 勇気の二字で立て!



3、名字の言  人生の中で感謝する出来事を多く持つ人は、幸福な人である。

  池田SGI会長とも対談したアメリカ心理学会の元会長・セリグマン博士は、「ポジティブ心理学」の提唱者として知られる。博士が、二つのグループに分けて行った、「感謝」に関する実験がある▼一つのグループは、「お世話になったが、感謝の意を表していない人」に感謝の手紙を書き、訪問して直接渡すようにした。それを行わなかったグループと比較すると、訪問から1週間後、そのさらに1カ月後と、長期間にわたって幸福感が続いたという(ロバート・A・エモンズ著『Gの法則』片山奈緒美訳)▼感謝を言葉や文字にして伝えることは、幸福感を2倍にしてくれる。話し、つづった言葉は、相手に届くだけでなく、発した自分自身にも返ってくるのだ▼先日、関西創価学園を訪れた韓国・国立済州大学の趙文富元総長。SGI会長と出会い、友情を結んだ喜びを表しつつ、こう述べていた。「普段の生活の中で、感謝する出来事に遭遇するのは、それほど多くはない」。ゆえに、人生の中で感謝する出来事を多く持つ人は、幸福な人である、と▼哲学者アランは「幸福だから笑うのではない。笑うから幸福なのだ」と言ったが、それにならえば、幸福だから感謝が湧くのではない、感謝できるから幸福になるのであろう。(芯)



4、寸鉄

★ 九州で青年大会が開幕。先駆の広布拡大で後継城は盤石。歓喜の歌よ轟け

★ 離島部の日。愛するわが島を理想の郷土に!一人立つ勇戦の友に福徳厳然

★ 笑顔を伴う会話は絆を強めると。幹部は誰よりもはつらつと。希望の光に

★ 「原爆投下許せない」5年で10%低下。体験伝える青年部の運動に期待は大

★ 家族の介護のために離職する人が倍増。長寿時代の焦点。衆知の結集急げ



5、10月度座談会御書 日女御前御返事 御本尊こそ幸福と勝利の源泉 
(作業中)



6、未来部育成のページ 師の心を伝え後継の人材を
  (作業中)



【社会の情勢】 

◆ 「健康な食事」マーク選定 スーパーやコンビニなどに来春から 厚労省
◆  超大型望遠鏡の建設へ 5カ国協力 ハワイ島
◆ 生物多様性会議が開幕 途上国資金支援など 韓国
◆ 台風18号首都圏直撃

2014/10/8(水)の聖教

$
0
0

2014/10/8(水)の聖教


1、舞劇「朱鷺」を全国で公演 6・7月28都市

   民主音楽協会(民音)と中国の文化交流40周年となる明年、舞劇「朱鷺」の民音公演の開催が決定した。6・7月に全国28都市で行う。「朱鷺」は、万代に光る両国友誼の象徴として中国人民対外友好協会、上海文化発展基金会、上海歌舞団と民音が共同制作したもの。プレビュー上演会(主催=中国人民対外友好協会、民音)が7日、東京・品川区内で開催され、三笠宮家の彬子さま、安倍晋三首相、中国の程永華駐日大使ら25カ国の大使および大使館関係者をはじめ多数の来賓が訪れ、中国人民対外友好協会の李小林会長、創価学会の原田会長、民音の小林代表理事らと共に鑑賞した。

                                   

 淡いピンクの羽を広げ、大空を舞うトキ(朱鷺)。かつて東アジア一帯に分布していたが、開発に伴って激減し、日本でも野生絶滅種に。
 1981年に中国・陝西省で生息が確認され、99年に両国友好の証しとして2羽のトキが日本に贈られた。
 今回演じられる作品「朱鷺」は、日中友好のシンボルであるトキをモチーフに、構想から約4年をかけて共同制作されたオリジナル舞劇(ダンスドラマ)である。
 舞劇とは、1940年代に生まれ、中国の伝統舞踊に、バレエやコンテンポラリーダンスなどの要素を取り入れた総合芸術。せりふを用いずに、登場人物の自在の動きのみで描写される〝ドラマ性〟が見どころである。
 物語の第一幕では、古代、仙女の姿となって人間の世界に舞い降りたトキ・潔が、村の青年・俊と出会う。潔の美しさに心を奪われた俊は恋に落ち、やがて2人は引かれ合うように。
 第二幕の舞台は、高層ビルが立ち並ぶ近代に。都会から孤立していた潔が、カメラマンとなった俊と再び出会う。俊は、かつて潔が残した羽を受け継いでいた。環境破壊が進み、次々に姿を消していく仲間のトキを見て、呆然とする2人。果たしてトキと人間は共生の道を歩むことができるのか――。
 本作品を演じるのは、中国を代表する総合芸術団体である上海歌舞団。長年にわたり独創性に富んだ舞台作品を創作し、世界で高い評価を受けている。本公演では、その中でも精鋭の演者とスタッフが顔をそろえ、トキの姿と動きを追求した衣装と振り付けで、洗練された最高の「美」を表現する。
 明年に先駆けたプレビュー上演会では約2時間にわたって、第一幕・第二幕の全編が披露され、気品あふれるステージに鑑賞者から喝采が送られた。

                                          

 公演は2015年6月上旬から7月下旬まで全国28都市で開催される。
 問い合わせは各地の民音センター、または民音インフォメーションセンター(電話=03・3226・9999)まで。



2、文化放送から池田大作名誉会長に感謝状

  文化放送(東京・港区)から池田名誉会長に「感謝状」が贈られた。授与式が7日、東京・信濃町の学会本部別館で行われた。
 これは、名誉会長の小説『新・人間革命』の朗読ラジオ番組(聖教新聞社提供)の放送「3000回」(昨日7日放送)にあたり、ラジオ放送の発展向上への貢献を讃えたものである。
 同番組は2003年4月からスタート。文化放送をキー局に全国ネットで放送され、多くのリスナーから反響が寄せられている。
 授与式では、文化放送の三木明博社長があいさつ。
 「本日、小説『新・人間革命』の朗読ラジオ番組の放送が3000回という大きな足跡を残しました。この偉業は『平和ほど、尊きものはない』との冒頭の一節に象徴されるように、原作者である池田名誉会長の平和に対する揺るぎない信念がリスナーの胸に深く届いている証しです。こうした歴史的な番組作りに参加させていただき、スタッフ一同、誇りと名誉を感じています」と語った。
 続いて、原田会長が名誉会長の謝辞を代読した。
 その中で名誉会長は「私は、一人の愛好者として若き日より、ラジオは『希望の声』『励ましの言葉の小箱』であり、『安全への道しるべ』であると思ってきました。その思いは今も変わりません」と心からの真情を述べた。
 そして「ラジオ文化は、人間の心をつなぎ、希望の春風を送ります。ラジオ文化の向上は、人々の精神の大地を耕します。ラジオ文化の花咲くところ、庶民文化の開花があります」と強調し、ラジオ文化のさらなる発展を念願した。



3、わが友に贈る

 農漁光部の友に感謝!
 食をもたらす奮闘こそ
 命を支える聖業なり。
 人間王者の皆様に
 幸の実りよ多かれ!



4、名字の言  御書に「喜とは自他共に喜ぶ人なり」(761㌻)

  日本製紙の石巻工場は、東日本大震災で壊滅的な被害に遭った。4カ月を超える過酷な復旧作業で、ようやく一つのボイラーに火が入り、煙突から白煙が上がった。震災前にはなじみだった光景である▼それを目にした市民から、メールが届いた。――長い間、白煙が好きではなかったが、震災で煙が出ないのを寂しく思っていた。きょう、また煙が上がるのを見て、とても勇気づけられた、と(『紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている』早川書房)。復旧に格闘してきた従業員に、〝地域の皆さんのために〟との思いが募ったに違いない▼NHKドラマで脚光を浴びた三陸鉄道は、線路だけで約6㌔が津波に流された。しかし震災から5日後、部分運行を始める。列車を走らせることで、沿線の住民に〝安心〟を感じてもらいたかったからだ(『三陸鉄道 情熱復活物語』三省堂)▼自分ではなく、誰かのために。そう決めた時、勇気が湧く。大震災という極限状況の中で生まれた逸話の数々は、「他者のために」という行動が、人と人の間に、喜びと希望の灯をともす力となることを示唆していよう▼御書に「喜とは自他共に喜ぶ事なり」(761㌻)と。私たちの使命は、共に生き、共に喜ぶ世界を広げていくことにある。(馨)



5、寸鉄 

★  任用試験、申し込み進む。行学二道が仏法の根幹。「有解有信」の実践者たれ

★ 中国方面「師弟原点の日」地涌の勇者は意気盛ん! いざ新時代の広布開拓へ

★ 友情は絶対に奪われぬ宝―哲人。対話の拡大は境涯の拡大。自他共に成長

★ 約3年ぶりの皆既月食。ロマンあふれる大宇宙の劇。我らも壮大な人生を

★ 危険ドラッグの販売サイト、相次ぎ閉鎖と。社会全体で奪命魔の根を断て



6、3000回を迎えた『新人間革命』ラジオ朗読   人々に『生きる力』『希望の哲学』を送る
  (作業中)



7、社説  台湾大地震から15年 SGIは社会貢献の模範の連帯

  「大地震の後、町には救急車のサイレンが鳴り響き、人々が未来への希望を持てる雰囲気ではありませんでした」
 1999年9月21日に起きた台湾大地震から、今年で15年。震源地の南投県に住んでいた書画家・李轂摩氏の述懐である。
 「我此土安穏 天人常充満(我が此の土は安穏にして 天人は常に充満せり)」――地震発生直後、台湾SGI(創価学会インタナショナル)の友のもとに池田SGI会長から書が届いた。皆が奮い立った。〝自分たちが、これから安穏の天地を築くのだ。変毒為薬するのだ。皆に希望を送るのだ〟と。
 李轂摩氏の言葉は続く。
 「あの時、私は見ました。車も入って来られないような災害現場に、SGIの皆さんが、バイクに乗って次々と分け入って救援活動に奔走する姿を。苦しむ人々に励ましを送る姿を」
 台湾SGIの友は、バイクで通れない場所には歩いて支援物資を届けた。さらに復興を願うコンサートの開催、教育環境に恵まれない地域での教育支援活動等を開始。その社会貢献の運動は15年間、続いている。
 「大地震では、皆が心に深い傷を負いました」と、広布の最前線でリーダーを務めてきた南投県の梁文永さん・曽素娥さん夫妻は言う。
 当時、入会したばかりの夫・梁さんは、妻の曽さんが毎日、真剣に御本尊に向かい、不安に揺れる人々を励まして歩く姿に感動。積極的に学会活動に参加するようになった。「それまでは〝自分さえ良ければいい〟という考えでしたが、地域の一人一人の幸せを願って行動する自分に変わっていったのです」
 夫妻をはじめ、友は一対一の対話で人々を勇気づけ、時には車を出して生活の足を提供するなど、地域に根差した活動を続けている。その中で日蓮仏法を持ち、経済苦や病苦を乗り越えた人は多い。
 ある高齢の壮年。15年前は歩くこともままならなかったが、夫妻の真心に触れ入会。今では以前よりも若々しく、元気に歩けるようになった。その勝利の姿をもって、今度は自らが周囲に希望の光を送る。
 これこそ、世界192カ国・地域に広がる創価の励ましのネットワークと社会貢献の模範の実証といえよう。
 日本でも東日本大震災などの経験から「心の復興」「人間の絆の再生」が社会の再生に不可欠であることが理解されるようになってきた。その最前線に立つSGIの使命は大きい。



今日の発心  種種御振舞御書 912㌻
 

御書 一丈のほりを・こへぬもの十丈・二十丈のほりを・こうべきか(種種御振舞御書、912㌻・編949㌻)

通解 一丈の堀を越えられない者が、どうして十丈・二十丈もの堀を越えることができるだろうか。. 

【未来の勝利を決するのは“今”】

 祈雨の勝負に敗れた極楽寺良観を〝雨さえ降らせられない(一丈の堀を越えられない)者が、成仏という大事を成す(十丈・二十丈の堀を越える)ことはできない〟と破折されています。

 1961年(昭和36年)に母と共に入会。父や親族からの反対を受けながらも折伏に歩いた母の姿に信心を学びました。
 高等部の夏季講習会で池田先生に初めてお会いし、師弟の道を歩むことを誓いました。女子部で活動するころには父も晴れて入会。一家和楽を勝ち取りました。
 79年、先生が会長を辞任された時、先輩がこの御文を通し、「20年、30年後の勝利は今の足元を固めることから」と励ましを。私は唱題と折伏の実践を貫きました。
 結婚を機に和歌山・白浜へ。詩歌の天地・白浜で活動できることに深く感謝し、何があっても一歩も引かず学会活動に挑戦してきました。3年前に南紀を襲った豪雨の折、先生から〝一緒に手を携えて前進しよう〟と励ましを受け、再起を果たすことができました。
 本年は、白浜で第5回SGI総会が開催されてから30周年です。今この時に、青年を先頭に、広布拡大へ躍進してまいります。
和歌山・南紀大光県婦人部長 谷口和子



【社会の情勢】
 

◆ ノーベル物理学賞 赤崎、天野、中村氏が受章  青色LEDの開発
◆  公務員給与引き上げへ 人事院勧告完全実施決定
◆ ひまわり8号打ち上げ成功  次世代の高性能衛星
◆ 女性登用 数値目標、義務付け 厚労省
◆ 東電、中部電が合意 燃料・火力発電包括提携


2014/10/9(木)の聖教

$
0
0

2014/10/9(木)の聖教


1、世界的な環境学者 ヴァイツゼッカー博士と池田大作SGI会長の対談集

地球革命への挑戦が発刊 潮出版社
持続可能な未来を巡って

博士 共生社会へ「人間革命」を環境教育の基盤にせよ

 世界的な環境学者であるエルンスト・フォン・ヴァイツゼッカー博士と、池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長の対談集『地球革命への挑戦――人間と環境を語る』が、潮出版社から発刊された。
 これは、月刊誌「潮」と「東洋学術研究」に掲載された同名の対談を一部加筆し、再編集したもの。
 著名な物理学者を父に、統一ドイツの初代大統領を叔父に持つヴァイツゼッカー博士。これまで国連科学技術センター所長やドイツ・カッセル大学学長、ドイツ連邦下院議員等の要職を歴任し、現在、世界的なシンクタンク「ローマクラブ」の共同会長を務める。
 同対談は、語らいでSGI会長が言及している通り、ローマクラブのアウレリオ・ペッチェイ初代会長、リカルド・ディエス=ホフライトネル名誉会長との対談に続く、同クラブの知性との「第三の対話」の意義を持つ。
 両者は2010年3月、創価大学で初の出会いを結んだ。以来、書簡などで縦横に対話を交わし、友誼を深めてきた。
 その成果を収めた本書は、「戦争と核兵器のない世界を」「低炭素・循環型社会への転換」「原発に依存しないエネルギー政策」「環境倫理を育む教育の力」「人間の幸福を第一とする経済」など、8章からなる。
 全編に通底するのは“持続可能な未来のために、人間は今、何をすべきか”という深い問題意識である。
 SGI会長は語る。「この対談を通し、『地球革命は人間革命から始まる』とのメッセージをさらに強く発信していきたい」
 それに対し、ヴァイツゼッカー博士は「私も、『人間革命』という理念は重要であると思います。これは、あらゆる種類の教育の基盤になる理念でしょう」と応じる。
 先人の英知を継ぎながら、人類の歩みに希望を抱き続ける2人の知性。本書は、環境問題など世界に立ちはだかる諸課題の解決への方途を示し、共生社会を築く確かな光源となろう。
 潮出版社刊。1512円(税込み)。全国の書店、出版センター・コーナーで発売(地域で異なります)。SOKAオンラインストアでも注文、購入できます。



2、御書とともにⅡ 【32】名誉会長が指針を贈る   共々に教学研鑽の汗を

御文 各各互に読(よみ)聞けまいらせさせ給え、かかる濁世には互につねに・いゐあわせてひまもなく後世(ごせ)ねがわせ給い候へ  (法華行者逢難事、965㌻)

通解 (わが門下たちは)おのおの互いに読み、聞かせてさしあげなさい。このような濁世には、互いに常に話し合って、ひまなく後世を願うようにしなさい。

【同志への指針】

 御書は生老病死の苦悩を乗り越え、常楽我浄の道を開く大哲理の一書である。
 皆で共に御書を拝し、学び、語る。学会の教学は、民衆による未曽有の大研鑽運動だ。
 「幸福の博士」「励ましの博士」「人間学の博士」「生命の博士」「平和の博士」を無数に生み出している。
 教えてくれる方々への感謝も忘れず、さらに共々に「行学の二道」に励みたい。



3、わが友に贈る

 青年ならば
 広布の全責任を担う
 気概に勇み立て!
 大ロマンに燃え
 今いる場所で勝て!



4、名字の言   30年か50年の仕事をして、それが自分と共に朽ちるようでは何になるか

  創価学会総本部の最寄り駅であるJR信濃町駅がきょう、開業120周年を迎えた。東京駅開業より20年早い1894年、甲武鉄道の駅として設けられた。今では毎日、2万7千人が利用する▼同鉄道(現・JR中央線)を建設したのは雨宮敬次郎。各地に多くの鉄道を建設し、日本中に自社の機関車を走らせた鉄道王として知られる。その実像は、結核を患いながらも、人々のために豪放磊落に突き進む“努力の人”だった▼「真に価値ある事業」について、彼は述べている。“30年か50年の仕事をして、それが自分と共に朽ちるようでは何になるか”“自分のやった事業が末代まで続けば、魂がとどまるから、自分は永久に死なない”と(『鉄道王 雨宮敬次郎 ど根性一代』東洋出版)▼自身の安楽を超えて、社会の安寧のために。自身の短い人生を超えて、将来を生きる世代のために。この責任感に立ってこそ、未来に残る事業は成せる。創価の運動の世界的な大発展も、全民衆の救済のため、師匠のために一身をなげうつ三代会長の誓いに、その源を発している▼来月は「創立の月」。広宣流布大誓堂の落慶から1周年を迎える。総本部を訪れる誓いの同志らが行き交う信濃町。そのにぎわいはこの秋も、これからも続いていく。(行)



7、わが町わが誇り 静岡 浜松総県 “世界の浜名湖”に勝利の歌
 (作業中)



8、この時に誓う 【10】篠原中国長 10・8「中国・師弟原点の日」
 (作業中)



9、座談会 世界広布新時代の旭日 【84】皆が尊貴な地涌の菩薩

自ら願い求めて、使命の国土に出現
会場使用のルールを厳守

 橋元 滅後の広宣流布。これが法華経の大きなテーマの一つです。

 杉本 誰が滅後の弘通を担うのか。釈尊の呼び掛けに応えて出現したのが、「地涌の菩薩」でした。

 吉井 大地の底から涌出したので、地涌の菩薩といいます。

 竹岡 仏滅後の末法の世の中は、人々の生命が濁り、正しいことへの反発が強くなり、弘教は困難を極めます。

 杉本 その末法における妙法弘通という難事を担って出現したのが、地涌の菩薩です。

 橋元 その姿について、法華経には、“強い信念を固くもち、妙法を説いて畏れる心がない。さらに、忍耐の心が定まり、対話に巧みで、品格に満ちていて、智慧にあふれている”等と描かれています。

 正木 いわば、地涌の菩薩は、広布を進める“本物の弟子”といえます。

 橋元 末法の御本仏である日蓮大聖人は、ご自身が地涌の菩薩の上首、つまり最高リーダーである上行菩薩であると宣言されます。「地涌の菩薩のさきがけ日蓮一人なり」(御書1359ページ)と仰せの通りです。

 吉井 さらに、「若し日蓮地涌の菩薩の数に入らば豈に日蓮が弟子檀那・地涌の流類に非ずや」(同ページ)、「日蓮と同意ならば地涌の菩薩たらんか、地涌の菩薩にさだまりなば釈尊久遠の弟子たる事あに疑はんや」(同1360ページ)と述べられています。

 正木 つまり、大聖人と同じ心で広布の大願に生き抜く人は、地涌の菩薩であり、釈尊久遠の弟子にほかならないのです。

勇気と智慧と底力

 竹岡 創価学会の原点は、戸田先生の「我、地涌の菩薩なり」との獄中の悟達にあります。ここから、皆が「地涌の菩薩」との自覚で進んできました。

 橋元 池田先生は先月の本部幹部会へのメッセージで、地涌の菩薩の力について、さまざまな角度から指導されました。「それは、権力にも非ず、財力にも非ず、学歴にも非ず、ありのままの人間の力であります。生命の究極の力であります。南無妙法蓮華経を唱え、広宣流布の誓願に立ち上がり、いかなる辛労もいとわず勇猛精進していく。そこに、何ものにも負けない、何ものにも屈しない、地涌の勇気が、地涌の智慧が、地涌の底力が滾々と湧き起こってくる」と。

 竹岡 さらに「一番乱れた悪世に、一番大変な逆境の中で、一番苦しんでいる衆生を励まし、救っていくことを、自ら願い求めて、それぞれの使命の国土に出現したのが、地涌の菩薩であります。力のない地涌の菩薩はいない。慈悲のない地涌の菩薩はいない。難を乗り越えられない地涌の菩薩は絶対にいないのであります」と言われました。

 橋元 そして、「君たち、貴女たちよ、地涌の底力で世界を変えゆけ!」と宣言されたのです。

 竹岡 日蓮大聖人の誓願を「我が誓願」として、広宣流布へ進む創価学会こそ、久遠の使命を担った「地涌の菩薩」の教団です。大聖人と一体の弟子の集まりです。

 杉本 現実生活の中では、一人一人がさまざまな課題を抱え、格闘する日々かもしれません。しかし、信心で乗り越えられない壁はありません。

 橋元 その通りです。私たちには、地涌の菩薩として、自らの勝利の姿をもって、友を励ましていく大使命があります。全ての人を幸福にし、世界の平和を築く、広宣流布という大願があります。朗々たる題目で、満々たる生命力をたぎらせて、全てに勝利の日々を刻んでいきたい。

リーダーは感謝を

 吉井 さて、10月を中心に各地で、支部・地区・ブロックの総会が、明るく楽しく開催されます。

 正木 この時に当たり、あらためて、会場提供の意義と、使用に際しての注意点を確認しておきます。

 吉井 仏が法を説き、衆生が仏法の教えを聞くためには、人が集まる場所が必要です。仏法では、その場を会座といいます。

  現代において、仏子が集う座談会場や個人会館などは、まさに会座であり、精舎(寺院)の役割を担っているといえます。

 橋元 ゆえに池田先生は、「個人会館として会場を提供することは、祇園精舎を供養した須達長者の信心に匹敵する。その功徳は、無量無辺だ。大長者の境涯になることは間違いない」と強調されています。

 杉本 さらに「そこに集う同志の、常識豊かで楽しそうな姿を見て、周囲の人たちが、学会への理解を深めていく『外交の城』でもある」と言われています。

 橋元 だからこそ、私たちは、①時間厳守②会場内・近辺は禁煙、私語を慎む③迷惑駐輪・駐車をしない④清掃、整理整頓⑤照明・冷暖房の消し忘れに注意⑥節電・節水――など決められたルールを厳格に守り、地域の宝城から「信頼の輪」を広げていきたい。

 橋元 どうか、会場を使用する側、特にリーダーは、提供者の方に最大の配慮をしていただきたい。

 正木 たとえば、病気療養中や未入会の家族、受験生がいる家庭には十分な気遣いをお願いしたい。

 橋元 リーダーの皆さんは、会場提供者の皆さまへの感謝を忘れることなく、「いつもありがとうございます」「お世話になります」「よろしくお願いいたします」と、真心から御礼を伝えてまいりましょう。



10、社説  訪問激励で人材を育成  「会合革命」で一人一人に光を

  ――果てしなく続く砂漠。景色が揺らぐほどの酷熱。珍宝のある所(宝処)を目指すキャラバン隊が旅を断念しかけた時、リーダーは神通力で大城郭を現出させ、「あの城を目指そう!」と励ました。隊員は城で休息。活力を取り戻して旅を続け、宝処に至ることができた。
 法華経に説かれる「化城宝処の譬え」のあらすじである。
 人々を成仏という究極の目的(宝処)に到達させるため、仏が仮の教え(化城)を説いたことを示す譬喩だ。とともに、友の心に希望の灯をともす、理想のリーダー像を提示しているとも捉えることができよう。
 仕事や生活の変化が激しくなり、社会のニーズも複雑な時代。広布の活動においても、一人一人とじっくり語り合う訪問激励や個人指導がますます大切だ。同時に、祈りと創意による「会合革命」が力となろう。
 男子部のある副本部長は、担当する部で訪問激励に徹した。
 信頼関係が築けるまで訪問を重ね、悩みや課題への挑戦項目を一緒に考えた。毎週の部活動者会で状況を発表し合ったところ、集い、励まし合うリズムの中でやる気と歓喜が生まれ、活動者が半年で倍増したという。
 別の男子部のリーダーは会合の後、必ず、参加できなかった部員宅へ。帰宅していない場合も、励ましの言葉を記したメモや聖教新聞の切り抜きを残す。
 さらに、小単位の集いでも、人前で話すことが得意ではないメンバーに本紙1面の「わが友に贈る」を読んでもらうなど、その人の励みになる企画や、挑戦の一歩が踏み出せる工夫を。誰もが参加しやすい雰囲気づくりを図る。
 私たちが目指す「宝処」とは一人一人の人間革命であり、世界広布である。会合革命の挑戦も、そのためであることを忘れまい。各人が常に新たな決意に立ち、学会活動に生き生きと励めるよう皆で心を合わせよう。
 例えば地区部長・婦人部長、支部長・婦人部長といった最前線組織のリーダーが訪問激励に積極的に取り組めるよう、会合の時間や単位、回数・リズムなどを見直してみる。教学試験などを通して成長するメンバーが「10人の真の友人づくり」にはつらつと挑戦できるよう、会合の内容の工夫と充実を図る――なども考えられるだろう。
 学会創立記念日の11月18日まで1カ月余。広布への情熱を燃やし、活動の現場に即した知恵を尽くして、励ましの連帯を一段と強めながら前進したい。



11、今日の発心  諫暁八幡抄 585㌻ 

御書 天台・伝教の御時は時いまだ来らざりしかども一分の機ある故に少分流布せり、何に況や今は已に時いたりぬ(中略)いかでか弘通せざらむ(諫暁八幡抄、585ページ・編1340ページ)

通解 天台・伝教の御時は、いまだその時期に至っていなかったが、一分の機根があったから法華経を少々流布したのである。ましてや今は、すでに時期が到来している。(中略)どうして法華経を弘通せずにいられようか。. 

【折伏精神で広布拡大に勝利】

 広宣流布の時期到来への御確信を述べられるとともに、いかなる難があっても、この大法を弘通してみせると断言された一節です。

 第2次宗門事件が起きて間もない1991年(平成3年)、第4回北海道総会で池田先生は、この諫暁八幡抄の一節を通し、弘教拡大が正邪を決する一つの指標である、と指導してくださいました。
 私は北海道広布のために尽くすことを決意。以来、全ての戦いにおいて折伏精神が自身にあるか否かを問い続け、学会活動に取り組んできました。
 2011年よりオホーツク県長として同志と共に広布へ走り抜いています。昨年は本尊流布数で全道を牽引することができ、今年は三代城創価青年大会を機縁に、500人以上の友が新たに立ち上がりました。
 今、青年を先頭に、弘教拡大へまい進しています。新しい人材と共に、各部一丸となって北海道広布を進めてまいります。
北海道・オホーツク県長 村田 文彦



【社会の情勢】
 

◆ 経常収支 2ヶ月連続黒字 8月
◆  地震での電源喪失否定 規制委が中間報告書 福島第一
◆ 蚊媒介の感染症予防へ 指針策定、専門医を設置 厚労省
◆ 医療費が39兆2000億円   過去最高 1人31万弱12年度
◆ 好奇心。大いてに育てて  子どもたちへのメッセージ ノーベル賞の赤崎さん

2014/10/10(金)の聖教

$
0
0

2014/10/10(金)の聖教


1、創価学園情熱の日記念集会 負けじ魂で壁を突き抜けよ  創立者が祝福のメッセージ贈る
 

正義の誇りに胸を張れ
平和のために学び抜け


 天高く、そして未来へ「平和の凱歌」を轟かせゆく「情熱の日」、誠におめでとう!
 皆、元気はつらつと、明るく、たくましく、力を合わせて、頑張ってくれました。 
 「不屈のチャレンジャー」たちの青春の舞に、私は学園の青・黄・赤色の三色旗を両手で力いっぱい振りながら、エールを送っています。
 心というものは自由自在です。小平、交野、そして枚方と、距離を超え、会えても会えなくても、私たちの心と心は、いつも一緒なのです。
 きょうは一点、「あきらめない勇気で壁を突き抜けよ!」と申し上げたい。
 「情熱」の英語は、何か。そう、「パッション」です。
 その語源を、さかのぼると、「苦しむ」という意味のラテン語に当たります。
 いうなれば、真のパッション、すなわち大情熱とは、どんな苦しみにもひるまず、挑んでいく「負けじ魂の炎」です。
 また、何があってもあきらめない「Never give up」の心です。そして、いかなる壁も突き抜けていく「勇気」なのです。
 私が皆さん方の創立者として深く友情をを結んできた国の一つに、ロシア連邦のサハ共和国があります。
 「人間が住む最も寒い地域」といわれ、最低気温の記録は、何とマイナス71.2度といいます。
 その極限の寒ささえも友とする心で、教育に力を入れて、青少年の「心のダイアモンド」を輝かせている国です。
 先日、この共和国で敬愛されているニコラエフ初代大統領から、貴重な写真集と真心あふれるメッセージをいただきました。
 ニコラエフ初代大統領も、苦難に屈しないで学び抜いてこられた大情熱の指導者です。
 5歳になる前にお父さんを亡くされました。必死に掃除の仕事をしながら、幼い4人の子を育ててきたお母さんと、弟たちのために早くから働きに出てくれたお兄さんに支えられて、学校に送り出してもらいました。
 その苦労を思えば、“学校ををさぼったり、教室でぼんやりしているわけにはいかない”と若き日の大統領は心を定めて、学び続け、一生懸命に努力を重ねたのです。
 大統領は青春時代のの苦闘を振り返り、語られています。
 「重要なのは、困難を恐れず、粘り強くそれを乗り越えていくこと」(ミハエル・ニコエフ著、佐藤哲雄訳『新生サハ(ヤクート)共和国──自由と人間の選択』創現社出版)であると。
 前へ進む人は、必ず何らかの壁にぶつかります。壁が立ちはだかるという事は、前進している誉れの証拠なのです。ですから、少しも、たじろぐことはない。
 まず、「思い切ってチャレンジしてみよう!」と決めるのです。「やれるだけ、やってみよう!  ベストを尽くせばいいのだ」と、自分で自分を励ますのです。良き学友と励まし合うのです。
 そして「断じて壁を突き抜けてみせる!」と渾身の情熱を燃やし、へこたれずに体当たりしていくのです。
 勉強であれ、語学であれ、スポーツであれ、クラブであれ、学園祭であれ、何であれ、あきらめない勇気で、強く賢く、粘り強く挑み抜いていけば、必ず壁は突破できる。そこから、「希望の道」「向上の道」、そして「勝利の道」が大きく広がっていきます。
 私がニコラエフ大統領とお会いした折、ひときわ強調されていたのが「お母さんへの感謝」でありました。
 すべての大情熱を注ぎ込んで、自分たちを育んでくれたお母さんの心を胸に、自分もまた、民衆のために大情熱を捧げて、恩返しをしようと、尊き使命の人生を歩んでこられたのです。
 一流のリーダーは皆、親孝行を忘れません。わが学園生も、そうあってください。
 今日は、皆さんと共々に「負けじ魂ここにあり」を歌い上げながら、最後まで見守っています。
 この5番の一節には、「正義の誇りに 胸を張れ」とあります。
 創価教育の父・牧口常三郎先生は、第2次世界大戦中に、軍国主義と対決して、正義の中の正義の誇りに胸を張って、獄死なされました。今年で70年になります。
 この「師子王の心」を誇りも高く受け継ぐ、私の不二の学園生よ、父母《ちちはは》のため、民衆のため、人類のため、世界のため、平和のため、今は徹して朗らかに学び抜き、何ものにも負けない力を堂々とつけてくれ給え!
 愛する創価の「勇気の走者(ランナー)」たちよ、北風にも負けず、愉快に進みゆけ!



2、創価大学で池田大作と中国展 きょうから一般公開

  創価大学創立者・池田名誉会長の日中友好の軌跡を紹介する「理解・友誼・平和――池田大作と中国展」(創価大学展)の開幕式が9日、東京・八王子市の同大学で開催された(主催=東京中国文化センター、創価大学。後援=駐日中国大使館)。
 これには、駐日中国大使館の白剛公使参事官ら多くの来賓をはじめ、同大学の田代理事長、馬場学長、学生・教職員の代表ら約140人が出席した。
 式典は学生が「桜花縁」を日本語と中国語で歌い上げ、スタート。
 東京中国文化センターの石軍センター長、田代理事長に続き、白公使参事官があいさつ。40年前の中国初訪問をはじめとする名誉会長の行動は、両国の相互理解と友情を深めたと強調し、さらなる友好へ、理解・友誼・平和の心を大切にしていきたいと述べた。
 創大の交換教員である厦門大学の黄順力教授は、観賞した感想を次のように語った。
 「名誉会長は中日友好の道を開き、両国の交流に尽力されています。その思想を青年たちに伝えることが私の使命です」
 ▽会期=きょうから11月30日(日)まで。▽会場=創大文系校舎A棟。▽開館時間=午前10時~午後4時30分。入場無料。



3、わが友に贈る

 友人の幸福も
 同志の成長も
 全ては一念で決まる。
 強き祈りと行動で
 人間革命の連帯を築け!



4、名字の言 国旗のない国はない。そして各国の旗には、それぞれ深い意味が込められている。

  50年前の1964年10月10日、東京五輪の開会式。秋晴れの国立競技場には、過去最多となる94カ国・地域の旗が掲げられた。ひときわ誇らしく翻ったのは、戦後、植民地からの独立を遂げたアフリカ諸国の新国旗。さらに2週間後の閉会式では、この日、独立を果たしたザンビアの選手たちが真新しい旗を手に行進した▼半世紀前の五輪は、戦後の〝新たな世界の到来〟を告げる祭典ともなった。その後も新しい国々が生まれ、一昨年のロンドン五輪には204カ国・地域が参加した。6年後の東京五輪では、いくつの旗を迎えるだろうか▼国旗のない国はない。そして各国の旗には、それぞれ深い意味が込められている。一つの旗を掲げ、力を合わせて良い国をつくろうと願う心は、万国共通だ▼日蓮大聖人は、仏法の深義と人類救済の大願を込め、「法華弘通のはたじるし」(御書1243㌻)として御本尊を顕された。広宣流布の旗を高々と掲げ、険難の峰を越え、世界平和への連帯を広げてきたのが、創価の三代の会長だ▼幾百万の民衆が続き、一人から一人へと手渡された〝大誓願の旗〟は今、192カ国・地域に翻る。同じ旗の下、日夜奮闘する同志が世界中にいると思うと、胸が躍る。創立の月へ、心晴れやかに進みたい。(潔)



5、寸鉄
 

★  東西の創価学園で「情熱の日」。世界は待つ!英知の翼で羽ばたく君たちを

★ ヤング男子部が友好拡大に全力!真の友情は生涯の宝。信念分かつ友育め

★ 信心を貫くことは「闇に燈」「険難の処に強力」。確信持ち頭を上げ進もう

★ 物理学賞教授、成功まで失敗1500回と。不屈の心でわが最高峰へ登攀

★ 沈黙して蛮人に語らせておくのは恥―哲人。広布は破邪顕正の言論戦なり



6、響き合う魂 SGI会長の対話録 第49回  カナダ・モントリオール大学 がん研究の権威 シマ―元学長 あなたよ、生きて生き抜け 内なる生命の力は偉大
  (作業中)



7、社説 ロイヤル・アカデミー展 心潤す秋 英国美術との語らい

 芸術には、人の心を揺さぶり圧倒する力がある。想像力を働かせ、感情を豊かにする母性がある。国や言語を超えて人間の絆を育む協和の世界がある。
 八王子市の東京富士美術館で開催中の「英国美術の殿堂 ロイヤル・アカデミー展」(11月24日まで)。
 先月、開幕式のために来日した、ロイヤル・アカデミーのクリストファー・ル・ブラン会長が語っていた。「アカデミーは〝美術館〟ではありません。知性と情熱にあふれる〝芸術家の集合体〟なのです」「美術史を物語るだけの場所ではなく、芸術家一人一人の魂や人格を物語る〝英国美術の粋〟なのです」
 1768年に創設されたロイヤル・アカデミー。かつて〝美術の発展途上国〟といわれた英国の威信をかけて設立され、やがて美の殿堂と光る国家的地位を確立。今日まで続くおよそ250年の歴史は、英国美術の歴史そのものともたたえられる。
 展示室に足を踏み入れると、アカデミーの伝統と格式を感じる落ち着いた雰囲気が迎えてくれる。王室の権威に満ちた肖像画があると思えば、神話に基づく物語絵画(歴史画)がある。
 また、刻々と変化する自然を描いた風景画があると思えば、異国情緒豊かな世界を彷彿させる風俗画がある。
 作品は一点一点、筆致や主題、背景などは異なるものの、その中に、歴史を築いた巨匠たちの、崇高な精神と洗練された技巧が貫かれているのである。
 展示室を奥に進むと、美しい女性が海辺で髪をとかす作品が目に飛び込んでくる。ウォーターハウスの「人魚」である。この作品は夏目漱石がイギリス留学中に見たとされる絵画で、小説『三四郎』にも登場する。
 それは、主人公が思いを寄せる女性から画集を見せられる場面である。「『人魚』『人魚』頭を擦り付けた二人は同じ事をささやいた」(『夏目漱石全集』第4巻所収、筑摩書房)
 漱石は『夢十夜』や『それから』でも度々、英国美術の作品に触れている。留学した3年間で、英国美術がいかに漱石の心を捉えたかがうかがえる。
 漱石が好んで自身の小説に登場させたように、今や世界中で愛されるまでに発展を遂げた英国美術。それは、自らの地位や名声よりも「イギリス派」ともいえる美術大国を希求したロイヤル・アカデミシャンたちの信念の姿があったからこそだ。
 芸術の秋。友人らと、はるか異国の美の数々を堪能する充実した時間を送りたい。



8、今日の発心 祈祷抄、1351 ㌻  

御書 大地はささばはづるるとも虚空をつなぐ者はありとも・潮のみちひぬ事はありとも日は西より出づるとも・法華経の行者の祈りのかなはぬ事はあるべからず(祈トウ抄、1351㌻・編519㌻)

通解 大地をさして外れることがあっても、大空をつなぐ者があっても、潮の満ち干がなくなっても、日が西から出ることがあっても、法華経の行者の祈りの叶わないことは絶対にない。. 

【団結のスクラム固く人材育成へ】

 法華経の行者の祈りは必ず叶うと仰せです。学会3世の私は、昨年、霊山へ旅立った母に信心を教わってきました。

 女子部時代、第2回世界平和文化祭への出演が決まった時のことです。練習に励むなか、私は事故に遭ってしまいました。けがを負った私に、すぐさま先輩がこの御文を通し、激励を。〝今こそ信仰体験をつかむ時〟と決意し、唱題に挑戦しました。その結果、けがを克服し、文化祭に出場することができたのです。雨のなか、出演者を激励される池田先生との出会いが、私の原点です。
 結婚後、長男が慢性腎疾患、私自身も乳がんの告知をされました。しかし、先生の「宿命は使命である」との指導に奮起しながら闘病を。いずれの病魔も乗り越えることができました。
 「師弟の勝利! 団結のふじみ野県」とのスローガンを胸に、次代を担う青年部の人材拡大へ、誓いの道を前進していきます。
埼玉・ふじみ野県婦人部長 四方田恵三子



【社会の情勢】
 

◆ シティマネジャー派遣 初年度、20市町村前後の方針 創生本部
◆  若手公務員を国連研修  国際交渉に強い公務員養成 人事院
◆ 火山の防災指針改定へ
◆ 社員発明「企業のもの」報酬規程義務付け条件に 政府
◆  大西洋クロマグロ 漁獲枠の拡大

2014/10/11(土)の聖教

$
0
0

2014/10/11(土)の聖教


1、中国 南京理工大学が決定 池田大作名誉会長を名誉教授に

 南京理工大学は、1953年の創立以来、技術工学を研究する最高学府として発展。
 国家が推進する「211工程」(21世紀の重点100大学)に選ばれたほか、2011年には「985工程」(30校の世界トップクラスの名門校を建設する中国教育部のプロジェクト)の「優秀学科創設のプラットホーム」にも選出されている。
 「以人為本、厚徳博学」(人をもって本となし、徳厚き博学の人たれ)との建学の精神のもと、多くの人材を輩出し、中国の科学技術の発展を支えてきた。
 現在、工学をはじめ、文学、経済、法学、教育、哲学、芸術など、多岐にわたる学科に約3万人が学ぶ。また、これまで100校に及ぶ海外の大学と教育交流を推進するとともに、20を超える国や地域から留学生を受け入れるなど、国際性豊かな総合大学として進歩を続ける。
 今回、寄せられた決定通知書には、次のように記されている。
 「池田先生は長年、国際間の相互理解と積極的な平和推進のため、世界各国を駆け巡り、国際問題の専門家、文化、教育界などの識者と対談されてきました。その影響力は高く評価され、人類文化、教育文明の発展に傑出した貢献をされてきました」
 日本の軍部政府による蛮行の爪跡が刻まれた南京――。
 その地にキャンパスを置く大学が、日本人に名誉学術称号を贈る意義は極めて大きい。
 授与の決定に際し、同大学の王暁鋒学長は語った。
 「中日友好に人生をささげてこられた池田先生に名誉教授の称号をお贈りすることは、わが校にとっても大変に栄誉なことです」



2、福島 大熊中学校へ図書贈呈 被災地の「心の復興」を支援

   「読書の町」として知られる大熊町。約10年前から町内の幼稚園・小中学校で、授業開始前の「朝読書」などに、活発に取り組んでいる。
 贈呈式は、昨年4月に会津若松市内に完成した仮設校舎で行われた。
 同校の小野田敏之校長は「良書は生きる支えになります。感謝の思いを胸に、さまざまなことに挑戦していきましょう」と呼び掛けた。
 生徒の代表からは、「つらい避難生活の中で実感したのは、読書ができることの素晴らしさでした。きょう頂いた本を大切にし、多くの知識を身につけ、豊かな心と想像力を養っていきます」との声が寄せられた。



3、わが友に贈る

 大型台風が接近中!
 暴風雨や土砂災害
 河川の増水に警戒を!
 配達員の皆様は
 安全・無事故第一で!



4、名字の言   中国には、こんな言葉があるという。「口先では『重要』、行う時には『次要』(二の次)、忙しい時には『不要』」。だが本来は逆である。

  明年6・7月の民音公演・舞劇「朱鷺」のプレビュー上演会が7日、都内で行われた。中国人民対外友好協会はじめ諸団体と民音が、4年の歳月をかけて共同制作したものだ▼トキは日中友好の象徴。日本で野生絶滅種となり、1999年に、中国から2羽が贈られた。トキをモチーフにした愛と共生の物語を、日中の各界の来賓が鑑賞した▼中国には、文化をないがしろにする態度を戒めた、こんな言葉があるという。「口先では『重要』、行う時には『次要』(二の次)、忙しい時には『不要』」。だが本来は逆である。文化は友情の土台であり、友好を切り開く〝武器〟となる。人間と人間であれ、国と国の関係であれ、それは同じだ。米中対話の端緒を開いたピンポン外交(71年)、中国から上野動物園にやってきたパンダのブーム(72年)も、広い意味で「文化が開いた関係改善」といえよう▼中華文化促進会の高占祥主席は、池田名誉会長との対談で語る。文化の力とは「科学の進歩や経済の発展、社会の繁栄などに無限の力を与える原動力です。言い換えれば『人類の第二の太陽』」と(『地球を結ぶ文化力』潮出版社)▼創価大学では「池田大作と中国展」も開幕した。東アジアに文化の懸け橋を、強く太く、幾重にも結びたい。(朋)



5、寸鉄
 

★   中国・南京理工大学の名誉教授に決定。師が築いた友誼の「金の橋」は不滅

★ 「師子王は前三後一」と蓮祖。油断なく目に見えぬ所でこそ真剣な幹部に

★ 「この信心は、やってみなければわからない」恩師。青年よ 実践第一で輝け!

★ 優れた温暖化対策技術、半分が日本発。世界貢献へ哲学と行動も模範たれ

★ 安全・安心なまちづくりの日。防犯・防災の基本は声掛け。地域の絆を強く



6、信じ抜く 教育本部が平未来 第9回 青年教育者を支えるために 
(作業中)



7、池田華陽会御書30編に学ぶ 上野殿御返事  信心根本に苦難と戦い幸福と勝利の道を
    (作業中)



8、未来の翼  世界が君を待っている 第7回 カナダの滝 

 大地を揺るがす轟然(ごうぜん)たる水音が、体の芯まで響いてきます。
 “世界三大瀑布(滝)” の一つ、カナダ・トロント近郊のナイアガラの滝の迫力は圧倒的です。悠然と流れる紺碧(こんぺき)の水が一気に落下し、豪快に砕けると、真っ白い飛沫(ひまつ)が空へ舞い上がり、光を浴びていくつもの虹を描きます。
 地球の大いなる生命力の交響曲が、そこにはありました。

 「滝の如く 激しく
 滝の如く 撓(たゆ)まず
 滝の如く 恐れず
 滝の如く 朗らかに
 滝の如く 堂々と」

 こう私は綴ったことがあります。その滝の大王者が、カナダの誇るナイアガラの滝なのです。

 滝を登り切った魚は、竜になる――この「竜門の滝」という中国の故事を引いて、日蓮大聖人が励ましを送ったのが、未来部の皆さんの大先輩である南条時光です。
 魚が滝を登るには、激しい水の抵抗に打ち勝たねばならない。鳥や漁師からも狙われる。 それらを勝ち越え、登り切ってこそ、竜となって、天まで昇ることができる。
 人もまた、何があっても、自分自身の決勝点を見失うことなく、挑戦し抜いた人が勝利者である。
 ゆえに大聖人は、そのお手紙の中で、呼びかけられました。
 「願(ねがわ)くは我が弟子等・大願ををこせ」(御書1561㌻、「上野殿御返事」)と。
 わが弟子よ、大いなる目的に生きよ!――時光が7歳の時に出会って以来、その成長を楽しみに見守ってこられた大聖人が、広宣流布を託されたのです。この時、時光は満20歳でした。
 それは「熱原の法難」という、入信間もない農民信徒たちが迫害された大難の渦中のことでした。その時に、大聖人が心から信頼され、期待を寄せられたのは、青年です。今でいえば、未来部の出身者なのです。
 広宣流布を決するのは、若き後継の人材の流れです。末法万年尽未来際へ、世界の平和と人類の幸福を確立する戦いだからです。
 思えば、ナイアガラの滝も、1万2000年という長い時間をかけ、形成されてきたといいます。
 「未来」は「今」決まります。
 私は、広布の全てを、信頼する未来部の君たちに託します。
 仏法では、「心清ければ土(ど)も清し」(同384㌻、「一生成仏抄」)と説かれます。
 大いなる国・カナダは、心美しき人々が住む、美しき国土である――私はそう思ってきました。
 面積は、ロシアに次いで世界で2番目に大きい。神秘的な森と湖、氷河が織り成す大地は、国旗に「メープル・リーフ(カエデの葉)」が描かれている通り、秋になると紅葉の一大絵巻に染め上げられます。極北地方では、夜空を彩るオーロラも見られます。
 有名な 『赤毛のアン』 の物語の舞台であり、「世界で最も美しい島」と讃えられるプリンス・エドワード島も、この国にあります。
 ユーラシア大陸から渡ってきた先住民が住む大地に、やがてヨーロッパ人が移り住んだこの国は、多くの民族、多くの文化、多くの言語が共生しています。
 近年は、世界の各地で紛争や動乱があるたびに、そこから逃れてきた人々を迎え入れてきた「人類の安全地帯」なのです。多くの国と仲良くして国際協力にも積極的な役割を果たし、平和に貢献しています。
 現在は、実に200を超える民族が暮らし、新聞・雑誌などは40カ国語以上で発行されています。民族や人種の違いを尊重し、平等に国づくりに参加できる「多文化主義」を世界で初めて政策に掲げた国として尊敬されています。
 それは、私の恩師・戸田城聖先生が示された「地球民族主義」の理想へ進む国でもあったのです。

 世界から多くの人々を受け入れてきたカナダはまた、多くの偉人を世界に送り出してきました。
 その一人が、私の敬愛する友人、ジョン・ケネス・ガルブレイス博士です。長年、ハーバード大学で教壇に立った博士は、このアメリカを代表する名門大学の歴史のなかで最も著名な学者と讃えられる人物です。
 博士は、ルーズベルト政権やケネディ政権の頭脳として活躍され、20世紀を代表する経済学者として広く知られています。
 私のハーバード大学での2度目の講演(1993年9月)の際には、講評もしてくださいました。〈博士は講演を「私たちが希望し、」願望している 『平和実現への道』 を示した」と述べました〉
 97歳で逝去されるまで、若々しく人類の未来のために尽くされました。2メートルを超える長身の博士は、まさしく「知の巨人」でした。
 博士の生き方を決めたのは、カナダで過ごした少年時代に見た、お父さんの後ろ姿でした。お父さんは、熱心に農業をやりながら、学校の先生や会社の経営、町や郡の会計の仕事もしました。政治にもかかわり、演説もしました。父の手伝いをよくした博士は、世の中のさまざまな仕事に興味を持つようになりました。
 博士と日本でお会いした際、私は博士が何故(なぜ)、ご高齢にもかかわらず、これだけ元気に活動できるのかを聞いたことがあります。
 博士は、こう答えられました。
 「何よりも大事なことは、朝起きた時に、今日一日の計画が決まっていない、考えていない、といったことがないようにすることです」
 朝起きて、今日はこれをしよう、あれを学ぼうとワクワクした気持ちで、一日一日を快活に生きました。
 その日々の積み重ねが、博士を大学者へと育んでいったのです。
 皆さんも一日に一つ、何か新しいことに挑戦してみよう。自分らしい一歩前進で、かまわないよ。
 「いつもより5分長く、勉強する」「良書に挑んでみる」「あまり話したことのない友だちに声をかける」「お母さんの手伝いをする」など、何でもいいんだ。ワクワクするようなことを考えて、勇気を出して実行してみよう。
 月々日々に、チャレンジした分だけ、自分が大きくなります。
 私は、カナダの名門モントリオール大学のがん研究の第一人者であるシマー博士(元学長)、生命倫理の大家であるブルジョ博士(同大学終身教授)と、てい談集(『健康と人生――生老病死を語る』)を発刊しました。
 そのなかで、「健康」の定義についても語り合いました。
 ――健康とは、ただ単に「どこにも病気がない」ということではない。例えば、自転車が走っているかぎり倒れないように、常に躍動して、とどまることがない。何かに挑戦し、創造していく生き方こそ健康である。常に、「新たな探究」の生命が健康な人生をつくっていくのだ、と。
 朝のはつらつとした勤行から、創造的な一日への挑戦を開始する私たちほど、健康な青春、健康な人生はありません。

 10月2日は、私が1960年に世界への平和旅を開始した日です。この旅の中で、カナダを初めて訪れました。その折、訪れたナイアガラの滝で、水しぶきに映し出される虹を見つめながら、私は一緒にいた青年に語りました。
 「この滝にかかる虹も、一たび流れが途絶えれば、瞬時に消え失せてしまう。人生の希望の虹も、広布への躍動の前進があってこそ輝くものなんだよ。希望を捨てない人には、いかなる困難にも負けない強さがある」と。
 悠久の大河も、壮大なる滝も、全て一滴の水から始まり、たゆみない流れがあって初めて生まれます。この初訪問で出会った一人の友から、カナダの創価の希望の連帯は水かさを増していきました。
 93年には、東のモントリオールと、西のバンクーバーを訪れました。未来っ子たちが元気いっぱいに迎えてくれた情景が、今でも胸から離れません。緑の平和の大国の希望である、未来のリーダーたちに、最大の敬意を込めて、一人一人と握手を交わしました。
 「世界で最も住みやすい都市」と呼ばれるバンクーバーで、私は「素晴らしき人生」を生きるための5項目「バンクーバー宣言」を提案しました。未来部の皆さんとも、あらためて確認したいと思う。
 ①懸命に生きる人生は美しい。
 ②余裕ある人生は内実が豊か。
 ③快活に生きる人生は強い。
 ④仲良く生きる人生は明るい。
 ⑤誇りに生きる人生は崇高。
 今回、この五つに、新たに二つ加えて「 『未来の翼』 宣言」としたいと思うけれども、皆さん、どうだろうか。
 ⑥親孝行の人生は幸福。
 お父さん、お母さんを安心させ、大事にしていく人の家庭には、いつも笑顔があふれています。
 ⑦学び抜く人生は勝利。

 学ぶ人が偉い人です。学び続ける人が勝利者です。苦労して学び抜いたものは、生涯、君を、貴女(あなた)を、支えてくれます。
 
 『赤毛のアン』 で、主人公の少女・アンは語っています。
 「小さな障害は、笑いの種だと思い、大きな障害は、勝利の前兆だと考えられるようになったの」
 苦難は敗北ではない。悩みがあることが不幸なのではない。むしろ、自身を最高に向上させ、周囲に喜びを贈りゆく、「笑顔の種」であり、「勝利の前兆」なのです。
 だから、今日も進もう!
 立ち止まってはならない。
 水は流れ続けるから清らかだ。
 滝も、とどまらないから硬い大地を削り取るのだ。
 日蓮大聖人は、南条時光に、「水のごとくと申すは・いつも・たい(退)せず信ずるなり」(御書1544㌻、「上野殿御返事」)とも教えられました。水の流れる如く、題目を唱え、信心に励んでいく人は、必ず最後に勝つのです。
 
 20世紀のカナダの偉大な指導者で、ノーベル平和賞を受賞した、ピアソン首相は語りました。
 「人類は、外なる世界を征服してきた。しかし、いまだ内なる世界を征服できずにいる」と。
 勝つべき相手は他の誰でもない、自分自身の心です。人と比べる必要はない。弱い自分に打ち勝って、一歩前進するのです。
 10月は、体育祭や運動会、文化祭など心踊る行事がたくさんある。勉学にも、クラブ活動にも素晴らしい季節だ。新たな躍進の時を迎える皆さんに、私が青春時代から大好きな言葉を贈ります。 
 「世界を制覇せんとするものは、汝自身の悲哀を制覇せよ」
 昨日の自分を超えゆけ!
 そのたゆみなき今日の挑戦が、君の、貴女の、明日を輝かせるのだから――。

 モンゴメリーは 『アンの愛情』 掛川恭子訳(講談社刊)。ガルブレイスは、 『ガルブレイス わが人生を語る』 (日本経済新聞社刊)、ペギー・ラムソン著 『ガルブレイス』 八木甫訳(プレジデント社刊)などを参照した。

-2014年10月1日付「未来ジャーナル」より-



9、希望の虹  世界の偉人を語る 第7回 インド独立の父 ガンジー

 スポーツの秋、読書の秋、芸術の秋……みんなは、どんな充実の秋を過ごしているかな?
 気温が下がってくるので、かぜには十分、気をつけてね。

                   * * *

 「10月2日」という日は、私と世界の友をつなぐ記念日です。
 私は、1960年のこの日に、「この世から、一切の不幸と悲しみをなくしたい」と願われた師匠・戸田城聖先生の世界平和の夢を実現するため、初めて海外に旅立ちました。上着の内ポケットには、戸田先生のお写真を入れていました。
 それから54年――私は、世界をかけめぐり、対話と友情の道を開いてきました(世界54カ国・地域を訪問)。
 この10月2日は、一人の偉大な平和の指導者の誕生日でもあります。1869年に生まれたインドの「独立の父」マハトマ・ガンジーです。今も、12億人の国民から尊敬され、世界のお手本になっています。
 それは、ガンジーが、平和を築き、民衆を守るために、一切の暴力を使わず、戦ったからです。相手に暴力を使われても、仕返しをせず、対話と誠実な行動をつらぬいて、インドの独立(1947年)を勝ち取ったからです。
 これを、少しむずかしい言葉ですが、「非暴力」といいます。
 私はインドを訪れた時、ガンジーがなくなった、首都ニューデリーにたつ記念碑に花をささげ、記念館で講演も行いました。また、ガンジーの弟子やお孫さんたちと出会いを重ね、非暴力の精神を語り合ってきました。
 暴力は、強そうに見えて、じつは、おくびょうな人が使う武器です。相手がこわいから使うのです。暴力は、暴力を呼んでしまう。そうして、暴力はくり返され、どちらも深く傷ついてしまいます。国と国の間なら、ざんこくな戦争が続きます。
 平和を築くのは、対話と誠実な行動です。それには、まず自分のこわがる心を打ちやぶる勇気が必要です。自分の心が変われば、相手の心が変わる。非暴力は勇気ある人の武器なのです。
 この大切な勇気の心を学んでほしいと思い、30年ほど前、私は創価学園の生徒たちとともに、映画「ガンジー」を鑑賞したことがあります。きょうは、いっしょに映画を見ているような気持ちで学んでいきましょう。

                   * * *

 最高の “勇気の人” ガンジーは、いったい、どんな少年時代だったでしょうか。じつは意外なことに、とても、はずかしがり屋で、弱虫でした。
 学校が終わると、友だちにからかわれるのが心配で、走って家に帰りました。寝る時も、おばけやドロボウやヘビがこわくて、明かりがなければ寝つけませんでした。けれども、まじめなお母さんの教えがあり、決めたことをやりぬく、がんばり屋でした。
 そのガンジーが、大きな勇気の一歩をふみ出した事件があります。
 それは、努力して弁護士になった若きガンジーが、仕事で南アフリカに行った時のことです。列車の一等車(一番いい客室の号車)に乗っていると、駅員が来て、「君は貨物車に乗るのだ」と言いました。同じ客室にいた白人が、茶色い肌のインド人といっしょに乗りたくないと、駅員に文句を言ったのです。ガンジーは、ちゃんと一等車のきっぷを持っていたにもかかわらず、貨物車に移らなかったために、列車から降ろされてしまいました。
 人種差別といって、この国では当時、肌の色で人間に上下があると決められていたのです。
 季節は冬でした。ガンジーは暗く冷え切った駅の待合室で、寒さにふるえながら一夜を明かしました。
 このあと、どうするか。がまんしたまま仕事をすませ、ふるさとに帰る道もあったでしょう。
 しかし、ガンジーは、自分のことだけでなく、人間が人間をバカにして、いじめること自体がゆるせませんでした。ガンジー青年は “勇気の人” に生まれ変わりました。この国に21年間とどまって、差別に対して非暴力で戦い抜きました。そして、ついに、この国に住むインドの人々を守る法律を勝ち取ったのです。
 勇気は、青年を強くします。
 とくに人のため、正義のため、勇気をもって立ち上がる時、青年は最も強くなるのです。

                  * * *

 その後、ガンジーはインドにもどり、悪には従わず、非暴力で戦う独立運動のリーダーとなります。
 当時のインドは、強力な軍隊をもつイギリスに占領されていました。きびしい差別があり、イギリス人が上で、インド人は下でした。
 この不正をただすために、彼は戦いを開始しました。悲しい出来事や失敗もありました。何度もたいほされて牢屋に入れられましたが、信念をつらぬきとおしました。どこに行くにも腰布にサンダルばきの姿で、まずしく、一番差別に苦しんでいる人々の味方となって行動したのです。
 勇気は、人から人へ伝わっていきます。その有名な出来事が「塩の行進」と呼ばれるものです。
 この時代、インド人は、生活に欠かせない塩を自由につくったり、売ったりすることが禁止されていました。
 ガンジーは、さけびました――人は塩がなくては生きられない。この海からの贈り物を取りあげる権利が、だれにあるのか!
 1930年3月12日の朝、ガンジーはイギリス政府に反対するため、78人の弟子とともに約400キロはなれたインドの西海岸へと歩き始めました。浜辺に行き、自分の手で塩をつくるというのです。60歳のガンジーが、しっかりした足取りで進んでいく姿を見て、多くの人が次々に加わり、やがて数千人の大行進となりました。
 海岸に着いたガンジーは天然の塩をひろい、これはわれわれのものだと、ほこらしげにかかげました。ガンジーも弟子たちも、たいほされましたが、ひるみませんでした。ぼうでなぐられたり、けられても、決して暴力に負けませんでした。このガンジーとともに、何万もの人々が牢屋に入れられました。それでも、民衆の大闘争は止まりませんでした。
 同じく1930年の11月18日、創価学会は牧口常三郎先生、戸田先生の師弟によって創立され、だれもが幸せになれる社会を目指して、平和への歩みを開始したのです。

                   * * *

 勇気の人は、朗らかな人です。ガンジーは、よく笑ったので、まわりもいっしょにいるだけで楽しくなり、勇気がわきました。
 勇気の人は、あきらめません。ガンジーは「善いことというものは、カタツムリの速度で動く」と言ってねばり強くがんばりました。
 勇気の人は、先頭に立つ人です。ガンジーは「一人の人に可能なことは、万人に可能である」と信じ、大変なことは自分から始めました。
 みなさんも、勇気を出したい時があるでしょう。はずかしくて声をかけられないけど、友だちになりたい。授業中に手をあげて、答えたい。いじめられている友だちに、自分は味方だと伝えたい……。
 もしかしたら、「自分には勇気がない」と思っている人がいるかもしれません。でも、勇気がない人なんていません。だれもがみんな、勇気の心をもっている。問題は、思い切って、その勇気を引き出せるかどうかなのです。
 だれにでもできる、勇気を引き出す合言葉が「南無妙法蓮華経」です。
 「南無妙法蓮華経は師子吼(ししく)の如(ごと)し」(1124㌻、「経王殿御返事」)です。題目を唱えれば、自分の心の中にある「ししの心」が目覚める。すると、知恵も、希望も、勇気も全部、わいてきます。
 さあ、自分の夢や目標に向かって、勇気の一歩をふみ出そう!
 輝く未来からやってきた「平和の勇者」の君よ、貴女(あなた)よ!
 きょうもまた、強く朗らかであれ!

※ ガンジーの言葉は、坂本徳松著 ガンジー インド独立の父』 (旺文社文庫)、『ガンジー自伝』 蝋山芳郎訳(中公文庫)から。参考文献は、マイケル・ニコルソン著 『伝記 世界を変えた人々9 ガンジー』 坂崎麻子訳(偕成社)、クリシュナ・クリパラーニ著 『ガンディーの生涯〈上〉』 森本達雄訳(レグルス文庫)。
 -2014年10月1日付「少年少女きぼう新聞」より-



【社会の情勢】
 

◆  テロリストの財産凍結イスラム国やアルカイダ対象 閣議決定
◆  女性活躍に向け包括策 政府
◆  統一地方選法案が成立 来年4月12、26日投票
◆  ノーベル平和賞 マララさんら受賞 子どもの教育権利に努力 史上最年少

2014/10/12(日)の聖教

$
0
0

2014/10/12(日)の聖教

1、池田名誉会長 光の言葉 幸福の曲 「良き友」は人生最高の宝

この世で尊く、
信じられるもの――
それは友情である。
人間として究極の証しは
友情である。
友情は
永遠に朽ちることのない
人生の宝である。

          * * *

民間の交流にせよ
首脳会談にせよ
「人間を信ずる」という
一点が欠けるならば、
一切は無に帰すに違いない。
人間を信ずることは、
善への第一歩であり、
この善こそ、人間のもつ最深の力である。

          * * *

「学ぼう」「向上しよう」
という人の周りに
「良き友」は集う。
その「良き友」の中で
人間は磨かれる。
高みを目指す真実の友情は、
その努力の実りを
何倍にもしてくれる。

          * * *

眼前の一人は、一人ではない。
その人の背後に家族があり、友人がいる。
後継の若人がいる。
心通う麗しき対話は
常に新たな対話への出発となり、
大いなる「友情の環」を広げる
第一歩となる。

          * * *

友情は、いつも「自分から始まる」。
誇り高い友情を築くには、
自分自身が
誇り高い信念を持つことである。
たとえ相手に裏切られようと、自分は絶対に裏切らない。
この信義を勇敢に誠実に
貫き通した人生は、
永遠に光る勝利の劇である。

  世界の金融・経済のセンターであり、多様な国籍・民族の人々が往来する都市国家シンガポール。
 遠くのマリーナ湾、緑の中を貫く水路、橋の上に船や車が絶え間なく行き交い、「アジアの十字路」の勢いが伝わってくる。
 「友情を広げることが、平和を広げることである」――恩師・戸田第2代会長から継いだ信念のままに、世界54カ国・地域に、「友情の橋」を架けるたびを続けてきた池田名誉会長。2000年11月、みたび同国を訪れていた。
 日本ではこれから、秋たけなわ。「対話の秋」「友情の秋」だ。私たちも朗らかに、わが町、わが地域で、納得と誠実の語らいを広げたい。一人と結んだ「信頼の橋」が、やがてつながり、世界平和の大道となることを信じて。

2、第44回 創大祭 第30回 白鳥祭が開幕、

  輝ける
   平和の創造
     創価かな
      学び結べや
         明日の世界を

   創価大学の第44回「創大祭」、創価女子短期大学の第30回「白鳥祭」を記念する「創価栄光の集い」が11日、東京・八王子市の創大記念講堂で開催された。これには、創立者の池田大作名誉会長が祝福のメッセージと和歌を贈った。また、中国人民対外友好協会の李小林会長ら来賓が列席した。

◆「創価栄光の集い」への創立者のメッセージ  (作業中)

3、伝統の創芸展 創大記念講堂で 19日まで

  第25回「創価芸術展――創価一貫教育の光彩」が10日、東京・八王子市の創価大学記念講堂で開幕した。
 創大生・創価女子短大生、東西の創価学園生をはじめ、アメリカ創価大学やブラジル創価学園など、世界に広がる創価の学びやから寄せられた書や絵画、写真、華道作品など663点の力作が並ぶ。
 開幕式には創大の田代理事長と馬場学長、石川短大学長、学生の代表らが出席。長谷川学園理事長があいさつした。
 創立者賞(美術部門)を受賞した、竹田伸二ロビンさん(創大3年)は「創立者の哲学をもっと学んでいきたい」と語った。
 同展は、今月19日(日)まで。午前10時から午後7時(19日は午後4時に閉館)。受け付けは閉館時間の20分前まで。入場無料。

4、わが友に贈る

 今いる場所が
 人間革命の舞台!
 家庭・職場・地域で
 「信心即生活」の
 確かな成長の歩みを!

5、名字の言  一時の、一つの「顔」だけを見て、相手を判断できない。直接、会って話さなければ、相手の本当のことは分からない

  思い込みや印象が、いつしか事実のように定着してしまう例は多い▼18世紀のフランス革命。断頭台の露と消えたルイ16世は決して暗愚の王ではなかったし、マリー・アントワネットも浪費専門の王妃だったわけではない。フランス文学者・安達正勝さんの新著『マリー・アントワネット』(中公新書)に、あらためて教えられた▼読後、ナポレオンの言葉を思い起こした。見ず知らずの人が自分に熱狂する姿を見て語ったという。「あの連中は余を知りもしなければ、一度だって余を見たことすらない。ただ彼等は余の噂を聞いていただけだ」「こういった不思議なことは何処の国にも、何時の時代にも、男の中でも女の中でも繰返されるのだ!」(ラス・カーズ著、難波浩訳『ナポレオン大戦回想録』改造社)▼人にはいろいろな「顔」がある。一時の、一つの「顔」だけを見て、相手を判断できない。直接、会って話さなければ、相手の本当のことは分からない▼東北の被災地で、励ましの絆を広げる婦人の言葉。「足を運んだ分だけ相手も心を開いてくれる。やはり、顔を出さないとダメね」。さりげないが、真実を突いていた。「一人対多数」の関係では分かり合えない。「一人」と心を通わせるには、「一対一」の対話に徹することだ。(川)

6、寸鉄

★  創大祭・白鳥祭が開幕。学びと鍛えの日々に栄光燦たり。勝利の空へ飛翔

★ 未来部の日。信心継承の本舞台は家庭。日々の家族の振る舞いが子の手本

★ 山口が共戦月間。拡大の源は開拓精神にあり。わが地域を幸福の電源地に

★ 恩師「仏法で学んだ事はどしどし口に」。確信を語れ!心を打つのは心だ

★ 大型台風が再び襲来。不要不急の外出は控えよ。絶対無事故へ慢心排して

7、社説   勇気の一歩生む励ましのドラマ 各地で、にぎやかな総会

  吹き抜ける風に秋の深まりが感じられるようになった。
 下半期の活動では、その山場の一つである支部や地区などの総会が、たけなわである。
 群馬県太田市の東由良地区では今月5日、「いつまでも若々しく生きるために」と題する健康セミナーを開催した。
 “参加者の皆さんに元気を届けたい。喜んでもらいたい”との思いで、準備に奔走。当日を迎えるまでに、地区のメンバーや友人にチラシや当日使う資料を配布し、呼び掛けを行った。
 あるヤング・ミセスのメンバーは、幼子2人を抱える中、婦人部の先輩と共に友人宅を訪れた。セミナーの当日は、あいにくの雨。しかし、会場には、39人もの友人が喜々として足を運んでくれた。その中には、ヤング・ミセスのメンバーが誘った友の姿もあった。
 講師を務めたのは、整体師の婦人部員。腰痛に効くツボ押しや体調管理のコツを実演するとともに、がんを克服した信仰体験も披露。参加した友からは「年に1回でなく、もっとやってもらいたい」「資料など準備をしっかりされてきたのが伝わってきた」「講師の話が楽しかった」等の声が寄せられ、来月の任用試験に挑戦する決意を固めた友もいたという。
 同地区のメンバーは、日頃から“自身の住む地域に貢献しよう”と、老人会や自治会の役員を務め、地域行事にも積極的に参加してきた。こうした長年の地道な取り組みが今、信頼の花を咲かせている。
 「学会の集いは明るい」――これは、会合に参加した友に共通する声の一つだ。他者へ尽くす姿勢や、明るく励まし合うといった光景は、創価学会の日常の中にあふれている。
 「病苦、経済苦をこの信仰によって乗り越えた」との歓喜や仏法への確信、自他共の仏性を開きゆく法理に裏打ちされた励ましの精神が、学会員の胸の内に脈打つからであろう。
 「人間生命を内奥から触発できるのは、人間生命しかありません。『内なる変革』を成就した人間の行動のみが、他の人間の生命変革を促していけるのです」とは、池田名誉会長の言葉である。
 人生の途上に悩みや苦難は避けられない。そうした時、「何があっても心配ない!」という笑顔の言葉から勇気をもらい、決意の一歩を踏み出せたという体験をもつ人も多いだろう。
 今後開かれる総会も、そうした励ましのドラマに満ちた、にぎやかな集いにしていきたい。

8、今日の発心 刑部左衛門尉女房御返事、1401 ㌻ 

御書 父母に御孝養の意あらん人人は法華経を贈り給べし(刑部左衛門尉女房御返事、1401ページ・編1309ページ)

通解 父母に孝養しようという意志のある人々は父母に法華経を贈るべきである。 . 

【広宣流布の人生こそ報恩の道】

 仏法を学ぶ目的は、育ててくれた父母、ひいては一切衆生を幸福に導く利他にある、と仰せです。

 私は幼いころに母と共に入会しましたが、父は長い間、未入会でした。学生部時代に一家和楽の大切さを学び、父の入会を真剣に祈り始めました。その時、先輩が教えてくれた御文です。
 以来、父との対話に何度も挑戦しましたが、反対されるばかり。“人間として成長することが大切だよ”との池田先生の指導を胸に弘教に走りました。そして2009年(平成21年)、父が晴れて入会。母と兄弟と共に、30年越しの折伏を実らせることができました。
 12年、最愛の母は霊山へ。妙法流布の使命を果たした母の姿を胸に深く刻みました。母の信心を受け継いだ父は、今、太陽会として元気に活動しています。
 本年は、池田先生の長野研修道場初訪問から35周年。その際、先生は「私の声が創価学会の声だよ。私の声が鳴り響いている限り、創価学会は大丈夫だ」と師子吼されました。先生の期待にお応えしようと、私自身、本年8月に弘教を達成。さらなる決意を燃やし、師弟有縁の天地・信越に青年の人材山脈を構築してまいります。
信越青年部長 島田日出男

【社会の情勢】 

◆ インフラ投資を支援 成長力強化へ連携 G20財務相会議
◆  「新たな住まいの形 」検討  子育て世帯支援で研究会 国交省
◆ 台風19号 15万人に避難勧告 気象庁
◆ 御嶽山 最大規模で捜索 死者56人、残る不明者7人に
◆  エボラ熱死者4000人超す
◆ 彗星が火星に接近へ 「詳しく調べるチャンス」NASA

2014/10/13(月)の聖教

$
0
0

2014/10/13(月)の聖教


1、アメリカ創価大学が主催 「平和の文化と非暴力」会議

  アメリカ創価大学(SUA)が主催する第1回「平和の文化と非暴力」会議が2日、カリフォルニア州オレンジ郡アリソビエホ市の同大学で開かれた。
 これは、元国連事務次長のアンワルル・チョウドリ博士が議長となり、ニュージーランド・オタゴ大学国立平和紛争研究所所長のケビン・クレメンツ博士など15人の平和学者・専門家が参加して行われたもの。
 同会議の名にある「平和の文化」は、チョウドリ博士が一貫して訴え、国連で重視されてきた理念である。
 1999年、国連総会で「平和の文化に関する宣言と行動計画」が採択。先月9日は、国連本部で「平和の文化」をめぐるハイレベル・フォーラムが開かれている。
 平和と非暴力の精神を、いかに「教育」の力で広げていくか――その道筋を探るために同会議は企画され、世界市民の育成に尽くすSUAで開催された。
 会議は終日にわたり、家族教育、心の教育、女性のエンパワーメントなど、多様なテーマが話題になった。
 席上、教育を取り巻く社会状況として、他者との密接な交流が失われていると強調したのはクレメンツ博士。教育が今、商業主義に陥り、青少年は競争原理にさらされていると訴え、人間同士の絆を強める教育カリキュラムが必要だと述べた。 カリフォルニア大学・バークレー校のマイケル・ナグラー名誉教授は、平和を築くためには、地域社会全体が関わり合いを深め、個人の内面的な変革を促す方法が有効的だと言及。教育機関が、そのモデルを示すべきであると語った。
 会議では、学生を交え質疑応答も。
 ”社会建設を正しくリードするには?”との質問には、倫理的な指針を持つこと、また「他者への奉仕」という信念に根ざしたリーダーシップを磨く大切さなどが語られた。
 結びに、チョウドリ博士が総括。今後も毎年、SUAに集い、平和創造の潮流を起こしたいと力説した。
 また3日、クレメンツ博士はSUAで「暴力の代償、平和と非暴力の文化建設の利益」と題し講演した。



2、中国人民対外友好協会 李小林会長が創価大学で記念講演

  中国人民対外友好協会の李小林会長が11日、東京・八王子の創価大学を訪問し、「世代を超えた中日人民の友好と協力のために」と題して記念講演を行った。
 また、講演に先立ち、日中友好と国際社会への幅広い貢献をたたえて、李会長に「創価大学名誉博士号」が授与された。
 李小林会長は、かつて中国の国家主席(1983~88年)を務めた李先念氏の令嬢であり、国際交流を推進する中国人民対外友好協会で、長年にわたり重責を担ってきた。
 日中友好の発展にも尽力し、両国関係が緊張の度を増した近年においても、北京・故宮博物院展(2012年)の開催や、陝西省歌舞劇(同)、中国瀋陽雑伎団(13年)の来日講演を実現。明年は舞劇「朱鷺」の日本公演も決定するなど一貫して文化による交流を重ねている。
 この日、3年ぶりの創大訪問となった李会長を、1枚の写真パネルが迎えた。40年前、中国に第一歩を印した池田名誉会長と、笑みをたたえて向き合う李先念氏(当時、副総理)との開顕の一こまである。両国の未来を開いてきた2人の姿を見つめ、李会長は笑顔で語った。
 「父は池田名誉会長との語らいを、とても楽しんだようですね」
 「中日友好を非常に重視した父でした。きょうの私の講演も、学生たちにとって実りあるものとなるよう願っています」
 記念講演で李会長は、周恩来総理と名誉会長が共に「民衆の力」に信頼を寄せていたことに言及。両国の新しい時代を開くのは青年であると述べ、共に手を取り、世代を超えて友好関係を築いていこうと呼び掛けた。



3、今週のことば

 多忙な日々にこそ
 大きく境涯を開く
 チャンスがある。
 題目を忘れずに
 逞しく人間革命を!



4、名字の言  「一人」と心を通わせるには、「一対一」の対話に徹することだ

  思い込みや印象が、いつしか事実のように定着してしまう例は多い▼18世紀のフランス革命。断頭台の露と消えたルイ16世は決して暗愚の王ではなかったし、マリー・アントワネットも浪費専門の王妃だったわけではない。フランス文学者・安達正勝さんの新著『マリー・アントワネット』(中公新書)に、あらためて教えられた▼読後、ナポレオンの言葉を思い起こした。見ず知らずの人が自分に熱狂する姿を見て語ったという。「あの連中は余を知りもしなければ、一度だって余を見たことすらない。ただ彼等は余の噂を聞いていただけだ」「こういった不思議なことは何処の国にも、何時の時代にも、男の中でも女の中でも繰返されるのだ!」(ラス・カーズ著、難波浩訳『ナポレオン大戦回想録』改造社)▼人にはいろいろな「顔」がある。一時の、一つの「顔」だけを見て、相手を判断できない。直接、会って話さなければ、相手の本当のことは分からない▼東北の被災地で、励ましの絆を広げる婦人の言葉。「足を運んだ分だけ相手も心を開いてくれる。やはり、顔を出さないとダメね」。さりげないが、真実を突いていた。「一人対多数」の関係では分かり合えない。「一人」と心を通わせるには、「一対一」の対話に徹することだ。(川)




5、寸鉄
 

★ 平和は実現できる。会長はそれを教えてくれた―学長。不屈の対話に続け

★ 「山梨の日」40周年。報恩の人材城は富士の如く。次の10年へ金剛の団結で

★ 「望みがあるから青年」恩師。志は高く目標は大きく!己の壁を突き破れ

★ 「体育の日」。家族全員で健康生活の工夫を。快活な祈りと学会活動を柱に

★ 公明の議員3千人のうち女性9百人超。全ての母子が輝く社会へ舵取れ



6、名誉会長と共に 新時代を開く【37】勇敢で笑顔で仏縁を結べ

   列島の津々浦々で、伝統の支部総会、地区やブロックの総会が、有意義に行われている。
 開かれた創価の集いは、地域を照らす希望の光だ。心の氷が解け、信頼の水かさが増す。身近なつながりが強くなれば、いざという時の安全地帯となる。
 相手がどうあれ、勇敢に、笑顔で、自分から声を掛け、仏縁を広げていきたい。その模範こそ婦人部の皆様である。
 人のためにーーーここに生き甲斐が光る。生きる力と喜びが湧く。人間革命していける。
 御書には、「喜とは自他共に喜ぶ事なり」(761㌻)と仰せである。
 自分だけででなく、人も幸福にしていくのが、本当の喜びであり、信心のすごさである。相手のことを思い、祈る真心は、いつか必ず通じるものだ。
 スポーツでも、ピアノでも、常に、たゆまず、修練していると、力が磨かれる。折伏も、できるときにやっておくことだ。その福徳で、一家も子孫も守られる。
 妙法を褒めたたえていけば、それが立派な下種となる。
 この世に生をうけ、たった一言でも仏法の偉大さを語れることは最高の栄誉だと感謝して、誇りをもって話していけばいい。
 対話こそ未来を変える道だ。
 戸田先生は言われた。
 「これからは対話の時代になる。君もこれから、一流の人間とどんどん会っていくことだ。"人と語る"ということは、"人格をかけて戦う"ということであり、それがあってこそ、真の信頼を結び合えるんだよ」
 師の言葉を胸に、私は世界中で平和への語らいを重ねた。
 礼儀と教養を大事にしながら、一切無事故で、心通う対話のドラマを繰り広げようではないか。



7、世界広布の鼓動 ペルー クスコ地区 マチュピチュの遺跡が地域内に 歴史のロマンの天地に 『希望の都』の建設を
  (作業中)



8、座談会  世界広布新時代の旭日 【85】地道な日々が偉業をつくる
(作業中)



9、社説  日蓮大聖人御入滅の日 慈愛と正義の大精神をわが胸に

 「大願とは法華弘通なり」(御書736ページ)――この仰せに象徴されるように、日蓮大聖人の御生涯は、民衆の幸福と安穏を願う広宣流布の魂に貫かれている。それは、法華経に説かれる世界広宣流布を現実のものとしようとする挑戦であられた。
 きょう10月13日は、弘安5年(1282年)、大聖人が死身弘法の尊い御生涯を閉じられた日にあたる。
 「種種御振舞御書」で大聖人は、竜の口の法難の以前、「正法を用いよ」と主張する大聖人への警戒心を強めた鎌倉幕府が大聖人と門下への弾圧を検討していたことを述べられ、その時、次のように門下を励ましたと回想されている。
 「法華経の肝心・諸仏の眼目たる妙法蓮華経の五字・末法の始に一閻浮提にひろまらせ給うべき瑞相に日蓮さきがけしたり、わたうども二陣三陣つづきて迦葉・阿難にも勝ぐれ天台・伝教にもこへよかし」(同910ページ)
 世界広布に先駆する大聖人に、門下が二陣、三陣と続くことを望まれたのである。
 また大聖人は、大難の佐渡流罪の渦中で「顕仏未来記」を認められ、世界広布の大確信を門下に示された。その後、身延に入山されてからも、たとえば「撰時抄」で、「法華経の大白法の日本国並びに一閻浮提に広宣流布せん事も疑うべからざるか」(同265ページ)と仰せになっている。何としても世界広布を実現しようされた御本仏・大聖人の並々ならない情熱が御書の随所に脈打っている。
 御書根本に、この大聖人の御精神を正しく受け継ぎ、その御遺命である世界広布を現実のものとしたのが、三代の会長であり、創価学会である。妙法が世界192カ国・地域に広がった事実こそ、学会が大聖人に直結した仏意仏勅の団体である証しにほかならない。
 本年の念頭、池田名誉会長は小説『新・人間革命』のつづった。「世界広布新時代の朝は来た。世界は、彼方にあるのではない。自分の今いる、その家庭が、その職場が、その地域が、絢爛たる使命の大舞台だ」と。
 世界広布といっても遠くにあるのではない。目の前の悩み苦しむ友に、どこまでも寄り添い同苦しながら、この信仰で人間革命と宿命転換を果たせることを粘り強く訴え続ける地道な行動の中にある。
 慈愛と正義に貫かれた師匠の魂をわが胸に、自らの実践で仏法の素晴らしさを示しゆく一人一人でありたい。



10、今日の発心  聖人御難事 1190㌻ 

御書 月々・日々につより給へ・すこしもたゆむ心あらば魔たよりをうべし(聖人御難事、1190ページ・編1209ページ)

通解 月々日々に信心を強めていきなさい。少しでもたゆむ心があれば、魔がそのすきにつけこんで襲ってくるであろう。. 

【“信心の精髄”の御文を糧に前進】

 月々日々にたゆまず信心を強めていくことの大切さを教えられています。

  池田先生はこの御文を通し、「この一句こそ、『信心』の精髄です」と指導してくださっています。 
 1958年(昭和33年)に親戚の折伏で母と共に入会。学会活動を通して母が元気になっていく姿を見て、後に家族全員が入会しました。
 幼かった私も、母をみて信心の素晴らしさを確信。高等部時代には池田先生に、人材グループ「五年会」を結成していただき、生涯、師と共にと誓いました。
 結婚後、夫の転勤で富山へ。しかし2005年、夫が網膜剥離になり、失明寸前との診断を受けたのです。”今こそ宿命転換の時”と家族で唱題を。手術は成功し、夫は完治を勝ち取ることができました。その確信を胸に、今では家族5人全員が元気に活動しています。創価大学に学んだ次女は、11年、税理士試験に合格しました。
 北陸広布60周年の本年、家族で2世帯の折伏を成就。「師弟勝利の電源地! 歓喜の前進 富山世界県」のスローガンのもと、さらなる勢いで盤石な人材城を築いてまいります。
富山世界県総合婦人部長 小沢佳江



【社会の情勢】 

◆ 握力、50メール走は向上 子どもの体力、東京五輪当時と比較
◆  1歳半でも「離乳食」 働くママが利用
◆ 台風19号 早めの安全確保を 東海・関東 明日通勤直撃も

2014/10/14(火)の聖教

$
0
0

2014/10/14(火)の聖教

新聞休刊日 無冠の友の皆様いつもありがとうございます。 




池田SGl会長指導選集  「幸福と平和を創る智慧」   (大白蓮華10月号より)

 
第1部   幸福への指針
第5章 自他共に幸福に

この章を読むに当たって

 「人のために火をともせば・我がまへあきらかなる」(御書1598ページ)とは、日蓮大聖人の御聖訓の一節です。他者の幸福のために尽くしていくことが、自らの幸福をも輝かせていくことを示しています
  本章は、この日蓮仏法の目的ともいうべき「自他共の幸福」を目指す生き方に光を当てます。
 仏法では、わが生命と自らが縁する全ての環境は、密接に関連していると見ます。
 池田SGI会長は常々、「他人の不幸の上に自分の幸福を築かない」「”自分だけの幸福”もなければ”他人だけの不幸”もない」と訴えています。他者を顧(かいり)みず、自分だけの幸福を追求するエゴイズムでは、崩(くず)れざる真の幸福は得られません。
とともに、他者の幸福のために自分を犠牲(ぎせい)にする生き方も真の幸福とはいえないでしょう。
 それでは、真の「自他共の幸福」の道は、どこにあるのか。
 大聖人が重視したのが、法華経に説かれる「不軽菩薩(ふきょうばさつ)」の振る舞いでした。不軽菩薩は「一切衆生に仏性あり」との信念で、いかなる迫害にも怯(ひる)まず、万人尊敬の行動を貫き、自らの仏性を輝かせていきました。
 万人に具(そな)わる仏性を開く鍵(かぎ)は「南無妙法蓮華経」の信心であり、それを自他共に実践しゆくなかに、日蓮仏法の説「自他共の幸福」は築かれていくのです。

5−1 「喜とは自他共に喜ぶ事なり」

 ここでは、御義口伝(おんぎくでん)を拝し、自分も他人も共に幸福になっていくのが真の「喜び」であることを確認します。 また、そのための智慧と慈悲が「信心」の二字に納まっていることを示すとともに、「個人の幸福」と「社会の繁栄」が一致する時代を創(つく)るのが仏法者の使命であると強調しています。

 【池田SGI会長の指針】 
『法華経の智慧』から   (第5巻、1999年9月刊)

 日蓮大聖人はこう仰せだ。
「喜(き)とは自他共に喜ぶ事なり」(761ページ)
 「自他共に智慧と慈悲と有るを喜とは云うなり」(同ページ)
                      
 自分も人も、です。「自分だけ」では利己主義です。「人だけ」というのは偽善(ぎぜん)でしょう。自分も人も、共に幸せになつていくのが本当の「喜び」です。
 戸田先生は「自分が幸福になるぐらいは、なんでもない。
かんたんなことです。他人まで幸福にしていこうというのが信心の根底です」と言われた。     
 その「幸せ」の内容が、この御聖訓に、きちっと示されている。
 「智慧」と「慈悲」です。仏界の生命です。智慧があっても無慈悲では、生命は閉ざされている。
 また、それでは、本当の智慧ではない。慈悲があっても、智慧がなく、愚(おろ)かであれば、自分も人も救えない。救えないなら本当に慈悲があるとは言えない。
 その両方が、ただ「信心」の二字に納まっているのです。
 大聖人は「所詮今(しょせんいま)日蓮等の類い南無妙法蓮華経と唱え奉る時必ず無作三身の仏に成るを喜とは云うなり」(同ページ)と明快です。これこそが「歓喜の中の大歓喜」(御書788ページ)なのです。
 戸田先生は「個人の幸福と社会の繁栄が一致しなければいけない」と言われた。
 個人の幸福と言っても、利己主義の幸福ではない。「自他共に智慧と慈悲」をもっていくという真の「人間の確立」です。
 法華経こそが「個人の幸福」と「社会の繁栄」をともに実現していくカをもっているのです。

5−2 利他(りた)と自利(じり)が共鳴する菩薩道

 人の「生きる力」を引き出した分だけ自分の「生きる力」も増し、人の生命を拡大した分だけ自分の生命も拡大する——この「利他(他人を利する)」と「自利(自分を利すし共鳴する”菩薩道の妙”について語っています。

【池田SGI会長の指針】
『法華経の智慧』から    (第4巻、1998年1・2月刊)

 世の中には、無数の「心が傷ついた人」がいる。そういう人たちに癒(いや)しの手を差し伸べなければならない。そうすることによって、じつは自分自身が癒(いや)されていくのです。
 人は何かあると、「自分ほど不幸な人間はいない」と思いがちだ。自分を憐(あわ)れみ、自分のこと以外、何も考えられなくなってしまう。自分の苦しみにとらわれ、不平と失望のなかで、生命力を衰えさせてしまう。
 その時、人に「生きるカ」を与えるのは何か。それは、白分以外のだれかのために生きようという「人間の絆」ではないだろうか。エゴイズムに閉じこもっていては幸福はない。
 打って出て、「人のため」に行動する時、その時に、自分白身の生命の泉も蘇生(そせい)していくのです。
 人の面倒をみた分だけ——つまり、人の「生きるカ」を引き出した分だけ、自分の「生きるカ」も増していく。人の生命を拡大してあげた分だけ、自分の生命も拡大する。これが菩薩道の妙です。「利他」と「自利」の一致です。       
 利他だけを言うと、倣憤になる。人を救ってあげているという偽善になる。自分のためにもなっていることを自覚して初めて、「修行させてもらっている」という謙虚さが出る。
 自他不二です。ゆえに菩薩道しかないのです。
(5−3に続く)

 第1部   幸福への指針      (大白蓮華10月号より)
第5章 自他共に幸福に

5−3 互いに尊敬し、共に向上の道を

 仏法の目的は”幸福の追求”であり、同じ幸福の追求者として互いに尊敬し尊重しあいながら、謙虚に弛(たゆ)みなく幸福を目指していく”自他共の向上″の生き方が大切であると語っています。

 【池田SGI会長の指針】
 
ヨーロッパ代表者会議でのスピーチから    (1992年6月11日、ドイツ)

 仏法は「幸福」の追求である。信心は「幸福」になるためにある。仏道修行も、自分自身の「幸福」のためである。

 釈尊の十大弟子の一人に「天眼第一」といわれた阿那律(あなりつ)がいる。彼は釈尊の説法中、居眠りをしたことを猛省し、一以来、眠りを断って修行したあまり、失明してしまった。そのかわりに”心眼”を開いたとされる。(以下、「増一阿含経」31、『大正新脩大蔵経』第2巻所収、増谷文雄『仏教古詩』ちくま文庫を参照)
 ある時のこと、阿那律(あなりつ)は、衣のほころびを縫おうとしていた。しかし、目が見えないため、針の穴に糸を通すことができない。困った彼はつぶやいた。
「だれか、わがために、この針に糸を通し、(仏法者を助けるという)福運を積む者はいないであろうか」
 そのとき、だれかが近づいてきて言った。
 「私が、福運を積ませてもらおう」
 阿那律は驚いた。まぎれもなく、釈尊の声だったからである。
 「とんでもありません。世尊は、すでに、何の功徳を積む必要もない方であるはずです」
 「いな、阿那律よ、世に私以上に幸福を求める者はないであろう」
 納得できないでいる阿那律に、釈尊は、永遠に追求すべきものがあることを教えた。
 真理の追究も、「もう、これでよい」という終わりはない。
人々を救う実践にも、「もう、これでよい」という限度はない。自分を完成させる修行も、「もう、これでよい」ということがない。
 幸福の追求もまた、限界はない。「この世のさまざまな力のうち、最も勝れているのは、幸いのカである。これにまさるものは、天界にも人界にもない。仏道も、この幸(さいわ)いのカによって、なる」と——。
 釈尊の「私ほど、幸福を求めてきた者はいない」という言葉には、重大な意味がある。
 仏法は決して、人生に背を向けたり、現実から逃避したり、悟りすまして幸、不幸を超越したような格好をするものではない。いわんや、自分だけは特別といった錯覚は、仏法とは無縁の人間のものである。どこまでも謙虚な「幸福の追求者」として、万人と同じように、民衆とともに、真剣に仏道修行していく。だれよりも、「福運を積む」機会を逃さず、勇み、喜んで行動していく。
 「もう、これでいい」などと倣らず、「さあ、また福徳を開こう。永遠の幸福の境涯をつくろう」と戦っていく。その永遠の向上、永遠の闘争の決心に、仏法の精神が脈動している。

 「私が、あなたの針に糸を通そう」——釈尊の短い一言には、汲めども尽きぬ深い心がこめられている。その振る舞いには、共に道を修める同志としての人間平等の哲学が、自然のうちに表れている。
 日蓮大聖人は「御義口伝」で、「鏡に向って礼拝を成す時浮かべる影又我を礼拝するなり」(御書769ページ)—— 鏡に向かって礼拝する時、鏡に映った姿もまた自分を礼拝するのである——と仰せである。
 相手の生命の「仏性」を信じて、心から尊敬し、大切にしていく。そのときに、相手の仏性も、根底的には、こちらを礼拝し返している。広げていえば、自分が誠実そのものの心で人に接していくとき、多くの場合、相手もまた、こちらの人格を尊重するようになっていく。祈りが根本にあれば、なおのことである。
 反対に、人を軽んじれば、最終的には、自分も軽んじられ、人への憎悪に染(そ)まった生命は、自分もまた憎まれる存在となろう。こうした人類の宿命的な悪循環にとどめをさし、人間の「相互尊敬」と「共生」への道を開いていきたい。
(5−4に続く)

 第1部   幸福への指針
第5章 自他共に幸福に

5−4  今を大切に!目の前の人を大切に!

 この節では、ロシアの文豪トルストイの物語を通して、大切なのは”今、この瞬間″であり、”今、自分がかかわっている人”であると述べ、縁する人を大切にする生き方に、信頼が寄せられることを強調しています。

 【池田SGI会長の措針】
SGIアジア記念総会でのスピーチから       (1993年5月16日、香港)

 トルストイは、わかりやすい民話や物語をたくさん残している。大地とともに生きる民衆のためであり、未来を託す少年・少女のためである。
 そのなかに「三つの疑問」という物語がある。(中村自棄一訳、『トルストイ全集』13所収、河出書房新社)
 ある時、皇帝が仕事をしていくうえで、3つの疑問にぶつかった。
 それは第1に、仕事にとりかかるにあたって、いちばん適切な「時」とはいつか、という疑問である。どういう「時」をはずさなければ、悔いを残さないですむのか。
 第2に、自分にとってどういう人が、いちばん必要な人物なのか、どういう人を大切にしていけばよいのか、という疑間である。
 そして第3に、すべての事業のなかで、どういう仕事が、いちばん大切なのか、という疑問である。
皇帝は、この3点を知りたいと強く願った。これがわかれば、成功の人生を歩めると、考えたからである。
 皇帝は、正しい答えを教えてくれた人には莫大なほうびを与えようと国中に知らせた。多くの学者が集まってきて、さまざまな答えを出した。しかし、皇帝はそのどれにも納得できなかった。
「学者」が即「賢者」とはかぎらない。物語のくわしい内容は略させていただくが、皇帝は、庶民と共に生きる1人の賢者との出会いのなかで、真実の解答を見いだしていく。
 その賢者は示した。
 いちばん大切な時とはいつか。
 それは「今、この瞬間である」と。
 また、いちばん重要な人とは、だれか。
 それは「今、現在、自分がかかわっているその人である」と。
 そして、いちばん大切な仕事とは何か。
 それは「人に善をなすこと。人のために尽くすことである」と。
 大切なのは、いつかではない。今、この瞬間である。きょう、 この一日である。今、この時に全魂をかたむけていく。
 その「今」に勝利の未来が含まれている。
  
 また、どこか遠くに特別な人がいるのではない。権威の人、知識の人、有名の人、富の人が大切なのではない。自分が、今、縁している人、その人を大切にしていく。そばにいる、あの人、この人を、その人の特質を考えながら、全部、生かしきっていく。それが賢人である。そこに万人の信頼を勝ち取る道もある。
 私が海外を訪問する場合も、飛行機を降りて、まず最初に会う人、その人に最大の真心で接していく。そこから、私の友好は始まる。
 無名であってもよい。平凡であってもよい。”自分のためではなく、人のため、友のために、民衆のために、私は私らしく行動の歴史を残した”。そう言いきれる人こそが、人間としての皇帝であり、人生の皇帝である。
(5−5に続く)

第1部   幸福への指針
第5章 自他共に幸福に

5-6   万人を敬う菩薩道の実践

 この節では、「慈悲」の精神を根本に、万人に内在する仏性を徹して敬(うやま)い、その普遍的な尊厳性を自他共に発揮していく「菩薩道」の実践こそが、「自他共の幸福」の大道であることを示します。

【池田SGI会長の指針】
『21世紀の人権を語る』から    (1995年2月刊)

 人々の幸せを離れて、自身の幸せはありません。仏法者の行動の基盤は、慈悲の精神です。「慈」とは「抜苫」、「悲」とは「与楽」であり、「慈悲」とは人々の不安や恐怖を除き(抜苦)、喜びと安心と希望を与えること(与楽)です。
 人々の幸福のために戦うのは、仏法者として、否、人間として当然のことでしょう。だが、簡明なことほどむずかしい。
 仏の教えの真髄(しんずい)は簡明です。”1人の人間を大切に”です。
 仏とは、”1人”の幸福のために、間断なく精進する者、勤め励む者なのです。
 仏法では、利他の精神から行動していく人を、菩薩と呼びます。仏典には、文殊菩薩、普賢菩薩、弥勒菩薩、観世音菩薩、薬玉菩薩など、さまざまな菩薩が登場します。
 これらの菩薩は、その特性を生かして、衆生のために献身し、苦悩・災難から枚う働きをします。たとえば、文殊は智慧、普賢は学理、弥勒は慈悲心、観世音は世音(世の中の状況)を観じる力をもって、衆生の苦を救います。薬王(やくおう)は名のとおり、医薬を用いて病気を治します。
 日蓮大聖人は、多くの菩薩のなかでも、実践の模範として、法華経に登場する不軽菩薩に注目します。「不軽(軽んぜず)」という名にも示されているように、どのような人も軽んずることなく、最高の敬意を示しました。
 法華経には、彼が次のように語って人々を敬ったと説かれています。
 「私は深くあなたがたを敬います。決して軽んじたり、思い上がったりしません。それはなぜなのか。皆さんは、菩薩の道を修行して、やがて成仏することができるからなのです」と。ここに、法華経の人間尊厳の精神が凝縮しています。
不軽菩薩は、このように、すべての人に合掌礼拝(がっしょうれいはい)したのです。
 日蓮大聖人は不軽菩薩の行動を「一代の肝心は法華経・法華経の修行の肝心は不軽品にて候なり」(御書1174ページ)と、仏法の実践の要諦として位置づけています。
 不軽菩薩の振る舞いは、”一切衆生には仏性があるゆえに尊厳である”という信念にもとづいています。いかなる人間であっても、内在する「仏性(ぶっしょう)」—普遍的な尊厳性を発揮していけば、最極の人生道を開くことができる。その道を自他共に進むのが、菩薩道の実践です。
(5-7に続く)

第1部 幸福への指針
第5章 自他共に幸福に

5-7  自他共に「心の財」を積みゆく人生を

 この節では、他人に尽くしゆく菩薩の行動が自身を荘厳する永遠の歴史となることを強調し、自他共に「心の財」を積みゆく人生をと語っています。

【池田SGI会長の指針】
『法華経の智慧』から   (第5巻、1999年9月刊)

 人を救うことによって、自分も救われる。これは心理学のうえからも言われています。癒(いや)しがたい心の傷や苦しみを担って、「生きる力」をなくしてしまった人が、どうやって立ち直るか。
 いくら自分の苦しみを見つめても、ますます落ち込んでしまうケースが余りにも多い。それと反対に、同じような苦しみを昧わっている人のもとへ行き、その人を助けることによって、自分も「生きる力」を回復するというのです。
 他者への「思いやり」の行動が、自分を「癒す」のです。
 現代は、「人に尽くす」ことが、何か「損」のような風潮がある。
 「慈愛」などというと、冷笑(れいしょう)されるような雰囲気もあるが、
そういう傲慢(ごうまん)が、どれほど社会を不幸にしているか、計り知れない。
 ガンジーに、ある時、アメリカ人宣教師が聞いたという。
「あなたの宗教とは何ですか、インドの未来の宗教はどのような形をとるのでしょうか」
 宗教論議をもちかけられたガンジーは、何と答えたか。
 ちょうど、その部屋に2人の病人が休んでいた。
 ガンジーは2人を指さして、こう答えた。「奉仕すること、
仕えることがわたしの宗教です。未来のことなど慮(おもんばか)っていません」
 ガンジーにとって、政治もまた「奉仕」であり、タゴールの言うように「最も貧しい人」たちに仕えることだというのです。(森本達雄『ガンディーーとタゴール』第三文明社。引用・参照)
 行動です。「菩薩行」にしか宗教はない。仏法はない。本来の政治も、教育もない。
 私たちの使命は大きい。
 「蔵の財(たから)よりも身の財すぐれたり身の財より心の財第一なり」(御書1173ページ)です。
 「蔵の財」——経済のことばかりいじくっても、経済そのものだって、良くはならない。かりに良くなっても、社会は幸福にならない。
 人間です。心です。心がすべてを動かす。
 福運と智慧にあふれた「心の財」があれば、そこから、本当に豊かな「身の財」「蔵の財」も備わってくるのです。
 人生、最後に何か残るのか。
 思い出です。生命に刻(きざ)まれた思い出が残る。
 モスクワで会った作家のシーロホフ氏が、こんなことを言われていた。(ノーベル文学賞作家。代表作『静かなドン』『人間の運命』。SGI会長との対話は、1974年9月)
「長い人生になるといちばん苦しかったことは、思い出しにくくなります。長くなると、いろんな出来事の色彩がうすくなり、いちばんうれしかったことも、いちばん悲しかったことも、一切合切、過ぎ去っていきます」
 そして一呼吸おいて、こう言って微笑まれた。
「私の言うことが真実だということは、池田さんが70歳になった時にわかるでしょう」。味わい深い言葉です。(『忘れ得ぬ出会い』から。『池田大作全集』第21巻所収) 
 一切は過ぎ去る。天にも昇らんほどの喜びも、死のうかと思うほどの苦しみも、過ぎてしまえば、夢のようなものです。
   そのうえで、私は「生命を完全燃焼させた思い出は、永遠に消えない」と言っておきたい。なかんずく広宣流布に燃やしきった思い出は永遠です。
 この世に生まれて、いったい、何人の人を幸福にしたか。
何人の人に「あなたのおかげで私は救われた」と言われる貢献ができたか。
 人生、最後に残るのは、最後の生命を飾るのは、それではないだろうか。
 「南無妙法蓮華経と我も唱へ他をも勧(すすめ)んのみこそ今生人界(こんじょうにんかい)の思出なるべき」(御言467ページ)です。
 (5-8に続く)

第1部   幸福への指針
第5章 自他共に幸福に

5-8 妙法を教えることが最高の利他の道 
         

 南無妙法蓮華経こそ万人に具(そな)わる「仏性」を開く鍵(かぎ)であり、それを教え、共に実践しゆくところに、日蓮仏法の説く「自他共の幸福」の極意があることを示します。

【池田SGI会長の指針】
『青春対話1』から           (2000年9月刊)

 人間、ふつうは、自分のことだって政えないものだ。家人族だって、本当には幸せにするのはむずかしい—それが現実ではないだろうか。
 政治家も、有名人も、往々にして格好だけで、本当に人のためにわが身をなげうっている人は、いったい、どれだけいるか。
 草創の友は、皆、貧しかっか。地位もない。学歴もない。
 しかし、心は気高かった。「あの人も、この人も、みんなを幸せに!」。人類の先覚者として、偉大なる使命感に燃えていた。
 人を救おう、幸せにしよう——こんな崇高な生き方はない。
 南米・ペルーの広布の大功労者の言葉が、忘れられない。
「私を支えてきたのは、骨と血のほかは、ペルーの人々の幸せを願う気持ちだけであった」。これが、その方の「生涯最後の言葉」でした。
 戸田先生は語っておられた。
 「困っている人に、食べ物をあげるのもいい。お金を出すのもいい。しかし、困っている人全員に、平等にはあげられない。物には限りがある。また、相手は喜ぶが、”何も努力しなくても、またもらえばいい”となる。結局、最高の布施(何かをあげること)は、法を教えることだ。そうすれば、新しく強い生命力を得て、その人は自分の仕事に取り組み、自分で健康になっていける。その力は地面から水がわくように、絶えることがない」
 これこそ、最高の「利他」の道です。

2014/10/15(水)の聖教

$
0
0

2014/10/15(水)の聖教


1、日蓮大聖人御入滅の日 各地で法要

 「日蓮大聖人御入滅の日」の勤行法要が、13日を中心に各地で行われた。
 これは、1282年(弘安5年)10月13日の大聖人の「御入滅の日」、また1279年(同2年)10月12日の「大御本尊御図顕の日」の意義をとどめたものである。
 開目抄に、「山に山をかさね波に波をたたみ難に難を加へ非に非をますべし」(御書202㌻)としたためられているように、大聖人は、紛然と競い起こる三障四魔、三類の強敵との大闘争の中で、全民衆の幸福を願い、広宣流布の大道を切り開かれた。

 原田会長は13日、東京・三鷹平和会館での法要に出席。厳粛に勤行・唱題を行い、末法の御本仏への報恩感謝と世界広布の誓願、そして全同志の幸福と勝利を深く祈念した。

                                                      ◇ 

 法要に引き続き開催された10・14「三鷹王者区の日」記念の総会では、濱辺・武蔵野総区長、清水優子区女子部長、外立秀世同男子部長があいさつ。
 大山順一さんの体験発表に続き、井出均区長、斉藤康子同婦人部長が「異体同心の団結で、勇んで対話に挑戦を」と呼び掛けた。
 江藤雅樹さん・しのぶさん夫妻がピアノとバイオリンで「母」などを演奏した後、原田会長は、恩師・戸田第2代会長の大願のままに、仏法を基調とした平和・文化・教育の連帯を世界に広げてきた池田名誉会長の行動に言及。「今こそ師弟の心を燃やし、『行学の二道』の実践で、わが地域に模範の創価城を」と念願した。



2、埼玉で全国人間教育実践報告大会

  第36回「全国人間教育実践報告大会」(主催=創価学会教育本部、後援=埼玉新聞社、テレビ埼玉、牧口記念教育基金会)が12日、埼玉文化会館で開催された。
 テーマは「『教育のための社会』へ――太陽の励ましで いのち輝け 未来の宝」。
 池田名誉会長はメッセージを寄せ、創価教育の主眼は、自分の力で幸福を勝ち開きゆく人間を育てることにあると言及。「現実社会を生き抜く勇気の力、知恵の力、忍耐の力、立ち上がる力を育む。これほどの聖業はありません」と述べ、若き生命に慈愛の陽光を降り注ぐ〝太陽の教育者〟にと念願した。
 大会では高梨教育本部長に続き、代表4人が登壇。板橋恭子さん(北海道・高校教諭)、荒井隆一さん(兵庫・小学校教諭)、稲垣薫さん(静岡・発達障害児支援教室代表)、西宮俊明さん(埼玉・高校校長)が、幾多の困難を越えて、子どもたちの笑顔と「生きる力」を輝かせた教育実践を報告した。
 中井総埼玉長があいさつした。
 来賓の黒澤英典・武蔵大学名誉教授は「子どもたちの無限の可能性を見いだす、こうした実践の数々が、日本の教育現場を照らす希望の光となっていくことを期待します」と語っていた。



3、わが友に贈る

 新入会のメンバーは
 皆が偉大な使命の人。
 必ず広布の大人材に!
 深き祈りを根本に
 温かな励ましを送ろう!



4、名字の言   いかに「現場」の人々が誇りをもって活動できるか。

  今月、開業50周年を迎えた新幹線で、近年注目を集めるのが、車両清掃に携わるJR東日本のグループ会社のスタッフだ。東京駅での折り返し時間は12分。そのうち清掃に割ける時間は7分しかない。その間に、トイレ掃除やゴミ出しも含め、完璧に仕上げる▼経営陣が、業務の改革に立ち上がったのは数年前。鍵は、最前線の社員のやりがいを、いかに高めるかであった。小集団活動や従業員提案活動に取り組み、帽子に桜の花をつけたり、サンタクロースの格好で登場するアイデアも、現場から生まれた▼「強い現場、輝く現場に共通するのは、自主性、自発性、自律性です」。挑戦の過程を取材した遠藤功氏はつづる(『新幹線お掃除の天使たち』あさ出版)▼今、企業経営の焦点の一つが「ダイバーシティー」。多様性を受け入れることで、刻々と変わる経済環境に対応する戦略をいう。今や官僚主義による組織の硬直化は即、市場からの退場を余儀なくされる時代だ▼いかに「現場」の人々が誇りをもって活動できるか。最前線の知恵を、いかに素早く全体の方針に反映できるかが、運動の盛衰を決しよう。いずれも学会で、池田名誉会長が徹底して心を砕き、実践してきたことだ。その精神を継ぎ、生かす中に、広布の未来もある。(明)



5、寸鉄
 

★   会長の哲学は人生の幸福と成功の源―台湾学者。未来を開く知恵がここに

★ 常勝の要「兵庫の日」。世界に燦たる人材の宝庫。わが勝利史を堂々と綴れ

★ 「信心の厚薄による」御書信強き題目で仏力・法力が涌現。執念の祈りこそ

★ 新聞週間が開始。本紙の愛読と拡大に深く感謝。正義の言論戦をいよいよ

★ 上司に求めるもの1位は「指導力」―調査。明快な方針と率先の姿に信頼が



6、社説 広布50周年のフィリピン 〝東洋の宝石〟に広がる人間主義

  今年、広布50周年のフィリピン。先般、友にとって格別の喜びとなる行事が行われた。
 同国の名門イースト大学から池田SGI(創価学会インタナショナル)会長に贈られた名誉博士号の授与式(9月30日)、ならびにマニラ国際平和会館の開館式(10月2日)である。
 「創価の人間主義」に対する共感が大きく広がっていることの証しだろう。
 イースト大学マニラ校のサンチャゴ学長は、「学生の交流など教育に力を注ぐ池田博士の行動を通して、平和実現の道を教えてもらった」としみじみと。
 また、開館式に来賓として訪れたマニラ首都圏開発省のトレンティーノ長官は、「池田博士の思想を広げる拠点が完成してうれしい。環境問題の解決のためには、博士の思想が欠かせない」と語った。
 経済発展の一方に横たわる環境問題は、同国の喫緊の課題。その現状を受け、新会館で環境展示「希望の種子」展が始まり、学生部有志の解説による観賞会も併せて行われた。
 この日を目指し、1カ月前から勉強会を重ねた学生部の友。同長官やマニラ前市長、最高裁元長官らを前に、仏法の依正不二の哲学や一人から始める行動の大切さなどをよどみなく語っていく。その真剣さに引き込まれ、展示パネルを一枚一枚、丹念に見つめる来賓たち。
 共生の哲学を宣揚したいとの若人のやみがたい情熱こそ、共感の輪を広げる源泉――それを印象づける一幕となった。
 新宝城の完成へ唱題の波を広げた婦人部、そして、壮年部の友も大歓喜の笑顔に包まれた。中でも、イースト大学の卒業生であるチュア壮年部長は、母校の栄誉が師に贈られたことと、新宝城の誕生という二つの喜びをかみしめていた。
 チュア壮年部長の原点は、SGI会長が同国を初めて公式訪問した1991年の出会い。想像と異なる指導者像に驚いた。
 「上から見るのでなく、皆と対等に接し、真心で包み込む池田先生の振る舞いに、真の平等、真の同志のあり方を、教えていただいたのです」
 昨年、壮年部長に就任して以来、師の大誠実の姿を思い、自ら訪問激励に、友好拡大にと走る。「チュアさんの率先垂範で壮年部が変わった」と、今、誰もが賛嘆する。
 師の哲理と行動を胸に刻み、母国の繁栄と世界の共生へと行動する弟子たち。そこから広がる触発の波――。「世界広布の方程式」が、東洋の宝石・フィリピンの大地にも輝く。



7、今日の発心  日女御前御返事、1244㌻ 【大願に燃え師弟の天地を走る】

御書 此の御本尊全く余所に求る事なかれ・只我れ等衆生の法華経を持ちて南無妙法蓮華経と唱うる胸中の肉団におはしますなり、是を九識心王真如の都とは申すなり(日女御前御返事、1244㌻・編1024㌻)

通解 この御本尊を決して他の所に求めてはならない。ただわれら衆生が法華経(御本尊)を持って南無妙法蓮華経と唱える、胸中の肉団におられるのである。これを「九識心王真如の都」というのである。. 

 御本尊は別のどこかにあるのではなく、南無妙法蓮華経と唱える自身の胸中にある、と仰せです。

 高等部の研修会でこの御文を学び、御本尊根本に、師匠と共に広布の道を歩み抜くことを誓いました。
 苦労して大学に進学し、学生時代は同志と共に弘教に奔走。卒業後は、開学間もない創価大学に勤め、大学建設に携わりました。創大生を励まされる池田先生の姿を忘れることはできません。
 青梅市と奥多摩町からなる青梅牧口区は、本年、氷川での水滸会野外研修から60周年、また、氷川池田青年研修塾への先生の2度目の訪問から30周年です。地元・奥多摩支部の同志を筆頭に、折伏のうねりが大きく広がっています。
 先生・奥様と共に戦える感謝を胸に、総区新聞長としても師弟の天地を走る毎日です。学会歌「誓いの青年よ」の歌詞の通り、広布大願に生き抜いていきます。
東京・青梅牧口区本部長 中本喜万



【社会の情勢】 

◆ 土砂災害防止法 改正案を閣議決定 調査結果の公表 政府
◆  秘密保護法 12月10日施行 運用基準55項目を列挙
◆ 原子力防災 新組織が発足 内閣府
◆ JA全農 飼料用米3倍に
◆ アジア欧州の対話強化 あすからASEAN首脳会議


2014/10/16(木)の聖教

$
0
0

2014/10/16(木)の聖教


1、アルゼンチンサンフランシスコ・デ・ライシ市 池田大作SGI会長に「最高賓客」称号

調和の社会へ 南米で「希望の種子」展
環境保護の意識を啓発 人道主義の偉大な功績

 環境展示「希望の種子」展が、南米で活発に行われている。池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長の環境提言を受け、SGI等が共同企画・制作したもの。アルゼンチンのサンフランシスコ・デ・ライシ市(9月19日から28日)と、チリのマチャリ市に立つガブリエラ・ミストラル校(小・中学校。同1日から10日)で開催され、それぞれからSGI会長に顕彰が贈られた。

 サンフランシスコ・デ・ライシ市は環境都市として名高く、市民の自然保護活動に対する関心が高い。「希望の種子」展の開催が実現したきっかけは、近隣市のフォルモサ市で行われた同展。その高い評価を受け、招聘が決定された。
 ホセ・オルランド・レスカノ市長は語る。
 「『希望の種子』展の説得力あるメッセージに触れることは、環境都市に住む全市民にとって、まことに名誉なことなのです」
 市は市議会を通じ、こうした運動をリードするSGI会長への「最高賓客」称号の授与を決定した。「池田博士は環境だけでなく、平和や人権、教育など幅広い分野における運動を推進しています。こうした偉大な功績を顕彰したいのです」と市長は強調する。
 「最高賓客」称号の決議書には、こう記されている。「環境保護をはじめ、人道主義に基づいた市民の啓発、平和・文化・教育に携わる人材育成への功績を讃える」
 開幕式は9月19日、市内の州立小学校で開かれ、市長ら来賓が列席。「最高賓客」称号の決議書が贈られた。
 「希望の種子」展は、大きな反響を呼んだ。「大切な地球を、どのように守っていけばよいのかを学びました」「変革は一人から始まるとのメッセージに感動」「私たちの“家”である地球に感謝したい!」



2、チリ マチャリ市 ガブリエラ・ミストラル校 教育への貢献讃え「顕彰盾」

   チリの首都サンティアゴから南へ90キロ。雄大なアンデス山脈を望むマチャリ市は、世界遺産のシーウェル鉱山都市があることで知られる。
 創立137年の歴史を持つガブリエラ・ミストラル校。その校名は、ラテンアメリカ初のノーベル文学賞を受賞した同国の女性詩人の名を冠したものである。
 教育者でもあった彼女が子どもたちに捧げた慈愛の精神を受け継ぎ、給食や制服の無償提供、学力差に応じた特別授業の実施など、子どもの状況や家庭に寄り添った学校運営を行っている。
 同校では、9月1日から10日にかけて、「希望の種子」展を開催。市の教育関係者や児童・生徒ら多くの市民が観賞した。
 ルイス・バラオナ校長は同展をきっかけに、池田大作SGI会長の“トインビー対談”や大学講演集などの書籍を読み、その哲学と行動に共鳴。今回、学校として「顕彰盾」を贈ることを決定した。
 「人々の心を結び、信じ合うことの大切さを教える池田会長の理念に賛同します。教育を通じて、その精神を子どもたちの心に育むことが、私たちの使命です」
 顕彰盾の授与式は今月5日、SGIのチリ文化会館で盛大に行われた。
 バラオナ校長は、平和と教育に尽くすSGI会長の功績を称賛。顕彰盾がチリSGIのイマイ理事長に託されると、祝福の拍手が会場を包んだ。



3、御書と共にⅡ 名誉会長が指針を贈る 【33】平和の使命を果たし抜け

【御書】
 玄義に云く「若しこの経に依れば即ち天下泰平」と、此の法とは法華経なり法華経を信仰せば天下安全たらむ事疑有る可からざるなり
(御義口伝 786㌻)

【通解】
 天台大師は法華玄義に「もし、この法を根幹としていくならば、天下は泰平となる」と述べている。天台のいう「この法」とは妙法蓮華経である。この妙法蓮華経を信仰するならば、世界は平和になっていくことは疑いないのである。

【同志への指針】
 平和は万人の願いだ。その希求に応えゆく確固たる大哲学こそ、仏法なのである。
 この御文に先立って、妙法は「一切衆生をたぼらかさぬ秘法なり」とも仰せだ。
 我ら創価の使命は、「立正安国」即「恒久平和」の実現である。生命尊厳の思想を世界に弘め、人類の生存の権利を守り抜け!―――この恩師の遺訓を、後継の青年たちと断じて実現しゆくのだ。



4、わが友に贈る

 中途半端では
 何も成就できない。
 道は徹してこそ開ける。
 「必ず勝つ」と決め
 前進また前進だ!



5、名字の言  苦労して学んだこと、自ら行動する中で得た経験――これらの「学び」と「行動」が折り重なって、人生の荒波を生き抜く知恵は生まれる。

  年を取ると、人は衰える――そう捉えがちだが人間には、加齢とともに進化する能力もある▼例えば、これまで蓄積してきた学習や経験を生かし、物事を総合的に判断し、問題解決に役立てる「結晶性知能」と呼ばれる能力。これは、高齢になっても劣化することなく伸びていく。「加齢」と「老化」は、厳密には同義ではない。人は、何歳になっても成長し続けることができる▼先日の「教学部初級試験」で、札幌の90歳の婦人が合格を勝ち取った。母子家庭で4人の子を育てながら、胃がんや大腸がんを克服してきた彼女。出題範囲だった「病によりて道心はをこり候なり」(御書1480ページ)、「大悪をこれば大善きたる」(同1300ページ)などの御文について、「よく分かります。実感できます」と語っていた▼たとえ記憶力は若いころのようにいかなくても、自分自身の体験と重ね合わせて仏法を理解し、さらなる実践への糧としていく。その尊い姿に、人生の真実を見抜く“庶民の哲学者”を見る思いがした▼苦労して学んだこと、自ら行動する中で得た経験――これらの「学び」と「行動」が折り重なって、人生の荒波を生き抜く知恵は生まれる。生涯、色あせることのない、「自他共の幸福」を導く力となる。(鉄)



6、寸鉄
 

★  「平和の建設者」たる創価の女性と連帯を―博士。友情広げる主役に最敬礼

★ 滋賀が拡大月間。人材を伸ばす人こそ人材。青年育成の喜び輝く湖国たれ

★ 御書「世間の法が仏法の全体」。現実社会が実証の本舞台。粘り強く挑め

★ 窓を開け英雄達の息吹を吸おう―文豪。若人は古典を傍らに。思索の時を

★ 世界食料デー。命を支える農漁光部に感謝。生命の世紀を担う誉れの勇者



7、座談会 世界広布新時代の旭日(86) 人間主義の哲学広げる民音

文化・芸術には人と人を結ぶ力が
賛助会員の真心が社会貢献の運動に

 吉井女子部長 「音楽で人と人を結ぶ」との信念のもと、世界中の音楽芸術を日本に紹介し、多くの人々の心に共感の輪を広げてきた民主音楽協会(民音)が10月18日で創立51周年となります。

 原田会長 次の50年へ向け、新たな歩みを開始している民音の前途洋々たる船出を祝賀するように、先日、行われた、舞劇「朱鷺」のプレビュー上演会(主催=中国人民対外友好協会、民音)は大盛況でした。

 小林民音代表理事 皇族をはじめ、政財界、各国大使ならびに日中友好団体の関係者らが鑑賞した上演会は長年、民音が中国と結んできた友誼の証しでもありました。

 橋元青年部長 約40年前、民音創立者の池田先生の陣頭指揮のもと、北京芸術団を招へいして以来、中国と民音の文化交流は続いています。

 杉本婦人部長 「根ふかければ枝さかへ源遠ければ流長し」(御書1180ページ)と仰せの通り、先生が開かれた道が「友情の大道」へ広がっていることを実感します。明年の6・7月に全国28都市で行われる公演を、どうぞ楽しみにしてください。

“最大級”の博物館

 橋元 民音では今、来年度の賛助会員の募集を行っています。その案内用のDVDでは、賛助会員の皆さまの真心の会費で運営されている、社会貢献の音楽活動の様子が、大きく4点にわたり描かれています。

 正木理事長 その第一が、博物館事業です。東京都の登録博物館でもある民音音楽博物館は本年、開館10周年を迎え、日本最大級の音楽博物館として、多くの人に親しまれています。

 橋元 第二に、青少年への情操教育として評価される活動です。たとえば、全国4100校以上で行われてきた学校コンサートが、その代表例です。

 正木 第三として、日本の音楽文化を世界に広める活動です。昨年は中国に民音芸術団を派遣し、大好評でした。

 小林 そして最後に、音楽界の発展に寄与する事業です。今や日本を代表する規模に発展を遂げた民音の指揮者コンクールは、1967年(昭和42年)から続けられ、数多くの音楽家を世に送り出してきました。

 原田 世界的な指揮者の小澤征爾氏が師事した齋藤秀雄氏が第1回の審査委員長を務めたことでも知られています。小澤氏も、“指揮コン”の大発展を心から喜ばれ、「民音の方には本当に感謝しております。齋藤先生が生きていらしたら、とても嬉しがると思います。齋藤先生が一番望んでいたことですから」と述べています。

 杉本 今回のDVDでは、この“指揮コン”の出身者である尾高忠明氏が、民音の賛助会員の意義についても語られています。

 吉井 都内の大学で教べんをとり、世界中のオーケストラでも活躍し、NHK交響楽団の正指揮者も務める方ですね。

 原田 その尾高氏いわく、“音楽を浸透させるため、いろいろな方の賛同を得て、成り立っている民音の活動は、とても美しいことです。これは文化が発展しているヨーロッパでもないことです”と。

 小林 全国の民音推進委員や賛助会員の皆さまの力強い支えにより、名実共に「世界の民音」へと発展を続けています。心から感謝申し上げます。

被災者に寄り添う

 杉本 現在、民音では、東日本大震災の被災地の小・中学校で東北希望コンサート(共催=TBSラジオ&コミュニケーションズ、IBC岩手放送、東北放送、ラジオ福島)も行っています。

 吉井 35回を数え、毎回毎回、どれだけ被災者の心に寄り添えるか真剣に話し合いを重ねながら、公演を行っていると聞きました。

 正木 その一環として、訪問先の学校の校歌を出演者がアレンジして披露しているそうですね。

 小林 校歌には、子どもたちが大いに学び、健やかに成長してほしいとの願いが込められています。その校歌をアーティストが歌うことで「校歌が、こんなに格好いいなんて知らなかった」と、子どもたちの喜びにもなっています。

 杉本 民音で公演したアーティストは「観客からの敬意の拍手。温かな会場の雰囲気。これは世界のどこでも味わったことがない」と口々に語るそうです。

 吉井 「世界の文化を紹介するという大きなスケールの活動に驚きました。世界を見渡しても民音だけかもしれません」と言う識者の方もいます。

 原田 105カ国・地域の音楽芸術を日本に伝え、鑑賞者は累計で1億1000万人を超える民音は、さらに人間文化の創造に貢献してもらいたい。

 正木 池田先生は言われています。「文化・芸術には、民族や国家を超えて人間を魅了し、人と人とを結ぶ力がある。優れた音楽が、世界の多くの人びとに愛され、人間の融和、心の結合の力となってきた例は少なくない」

 原田 音楽に代表される文化が先頭に立ってこそ、人間主義の哲学の道が開かれる。これが、世界平和の永遠の鉄則です。

 小林 数年前、北海道でロシア民族歌舞団の公演が行われた時のことです。60代の男性がこう感想を寄せました。「正直に言います。本当は今日のコンサートに来たくありませんでした。ロシアに対し、さまざまな思いが入り乱れていたためです。しかし今日、素晴らしい踊りと歌を見聞きし、涙が出ました。自分の狭い感情で、その国を判断してはならないと思いました。民間外交こそ、平和への近道なのですね」と。

 原田 まさに民音の理念を象徴した声です。



8、社説  対話から「感動」「発見」「創造」を ネット時代の人間関係

  近年、「既読スルー」という言葉をよく耳にする。「LINE」というSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)では、なじみのある言葉の一つだ。端的にいえば、相手のメッセージを読んだ後、返信せずにおく状態を指す。ところが、今の若者たちにとって、これが悩みの種だという。
 返事を期待したのに、スルー(無視)されたのでは? と不安に陥る。また“届くと、必ず返事しなければ”との強迫感にさいなまれる。“接続過剰”なネット環境が、終わりなきやり取りをもたらし、それに疲れを感じてしまうのだ。
 多くの利用者にとって、SNSは今や日常のコミュニケーションツールだ。何かしら接点を持つ人たちとの関係性を強め、共有する価値観をあらためて確認する機会ともなる。とはいえ、ネットでも現実でも、その基盤はあくまで人間関係だ。時に摩擦が生じる場合もあるが、それを乗り越えることで、互いの強い結び付きが生まれ、自身の考え方や感性も磨かれる。
 最近では、普段は顔を合わせない「弱いつながり」も見直されつつある。
 米国の経営学者ペリースミス氏の研究によると、特定の仲間だけと議論を重ねる研究者よりも、普段は直接会わない人たちとの関係も大切にし、それを維持する研究者の方が、斬新で創造的なアイデアを生み出すという(入山章栄著『世界の経営学者はいま何を考えているのか』英治出版)。
 さまざまな人々と交わす何げない会話が、重要な情報源・思考の糧になっているようだ。
 対話そのものが豊かな実りに彩られる背景も、二つの側面を含むことが挙げられよう。
 友人との「一対一の対話」はもちろん、互いの信頼の絆をいっそう強める。他方、近隣の方であれ、旧友であれ、日頃の関わりが薄い人たちと友好を結ぶ際には、相手の近況をよく知らないだけに不安を感じがちだが、予期せぬ発見や感動に出あう場合も少なくない。それが時に、自身の生き方や価値観に大きく影響することもあろう。
 池田名誉会長は綴っている。
 「動けば動いた分だけ、語れば語った分だけ、『因果の理法』で、すべて自身の福徳となる。自分の境涯を限りなく広げていく」(『池田大作全集』第79巻)と。
 真心の対話で互いを深く理解し合うとともに、新たな出会いで多くの友とのつながりを広げていく。そうした“価値創造の語らい”を深める秋にしたい。



9、今日の発心 四条金吾殿御返事、1143 ㌻ 【歴史回天の正義の青年城を構築】

御書 苦をば苦とさとり楽をば楽とひらき苦楽ともに思い合せて南無妙法蓮華経とうちとなへゐさせ給へ、これあに自受法楽にあらずや、いよいよ強盛の信力をいたし給へ(四条金吾殿御返事、1143ページ・編880ページ)

通解 苦を苦と悟り、楽を楽と開き、苦しくても楽しくても南無妙法蓮華経と唱えきっていきなさい。これこそ自受法楽ではないか。ますます強盛な信心を貫いていきなさい。.
 
 いかなる時も唱題し抜いていくことこそ最高の幸せである、との仰せです。

 看護師として働きながら学会活動に励んだ女子部時代に信心の礎を築きました。婦人部になり、地区婦人部長として奮闘していた1990年(平成2年)9月、霧島の九州研修道場(当時)に、池田先生をお迎えすることができました。暴風雨が吹き荒れる天候にもかかわらず、激励に駆け付けてくださった師の姿に、強き自分になろうと固く誓いました。
 その後、次男の病や身内の不幸など、数々の困難に直面。この御文を抱きしめ、師との原点を胸に広布に走り抜く中で、一切を変毒為薬してきました。
 本年7月、鹿児島での九州総会に際し、先生から“歴史回天の正義の青年城を”とのメッセージを頂きました。11月のアジア創価青年大会を目指し、今こそ、弘教・人材のさらなる拡大へ、各部一体で勝利してまいります。
鹿児島総県婦人部長 木佐貫節子



【社会の情勢】 

◆ 海の酸性化 損失100兆円  CО2原因、サンゴ礁打撃 生物多様性条約報告書
◆  エボラ対策で緊密連携 日米首脳が電話会談
◆ TPP事務協議が終了 来月の大筋合意目指す 日米
◆ 住宅ローン競争に転機 金利から付加サービスへ 大手銀行
◆ 指先で中性脂肪測定 家庭での肥満対策に期待 産総研が装置開発

2014/10/17(金)の聖教

$
0
0

2014/10/17(金)の聖教


1、ドイツ語訳「御書」第1巻が発刊 世界最大の書籍見本市で出版記念セミナー

SGI会長が序文 欧州の仏教研究の大家が前書き
「人間のための宗教」を世界へ
五大部含む172編を収録

 ドイツ語訳の「御書」第1巻が、ドイツの著名な出版社であるヘルダー出版社から発刊された。
 母語人口が約1億人を数えるドイツ語は、EU(欧州連合)域内の使用人口が最も多く、世界で出版される書籍の10冊に1冊はドイツ語といわれる。
 発刊されたドイツ語訳は『英訳御書』から重訳されたもの。
 第1巻では立正安国論、開目抄、観心本尊抄、撰時抄、報恩抄の五大部を含む172編を収録している。監修は、欧州の仏教研究の大家で、ヘルツォーク・アウグスト図書館館長のヘルビッヒ・シュミット・グリンツァー博士が務めた。
 発刊に当たり、池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長は「序文」を寄せている。
 その中でSGI会長は、今回の発刊はドイツ語圏における宗教間対話の礎となるものであるとの確信を披歴。その上で「現代の宗教間の対話において、それぞれの違いは違いとして認め合いつつ、各宗教の洞察と真実を学びあっていけば、『人間のための宗教』として互いに錬磨していくことができるに違いない」との真情をつづっている。
 さらに、監修者であるシュミット・グリンツァー博士は「前書き」で、釈尊に始まる仏教史と、欧州などでの仏教理解の歩みを概観。「(日蓮大聖人は)自身の教えをもって、在世当時の鎌倉時代の貴族階級をはるかに超えて、民衆の救済の道への期待に応えた」と述べ、「この御書の出版によって、13世紀に生きた偉大な仏教の師匠である日蓮の教えが、ドイツ語圏の読者層に読まれることを心からうれしく思う」と語っている。
 また、今回の発刊によって「歴史的な位置づけの中でSGIへの理解が深まっていく」とし、「(御書は)信奉者にとどまらず、幅広く仏教の伝統について理解を豊かにするもの」と記している。

 世界最大の書籍見本市で出版記念セミナー
 フランクフルト・ブックフェア

 世界最大の書籍見本市「フランクフルト・ブックフェア」が8日から12日、ドイツ・フランクフルトで行われ、SGIが、池田SGI会長の著作など約180点の出版物を展示した。
 約500年の伝統を誇る同ブックフェア。100を超す国や地域から約7100社が出展し、会場の「メッセ・フランクフルト」には多くの出版関係者や一般来場者が訪れ、盛況を博した。
 SGIのコーナーには、このほど発刊されたドイツ語訳「御書」も展示され、注目を浴びた。
 また、同書の発刊を記念するセミナーが10日、同会場内で行われ、監修者のシュミット・グリンツァー博士が「どのように仏教が欧州の平和に貢献することができるか」をテーマに講演した。
 博士は、仏教は人々を強くし、世界をより良い場所に変える教理であると語り、「一人の人間」に着目する仏法哲学は、全人類の文化遺産と言えると述べた。
 さらに、仏教を知ることで自身の無知を意識し、暴力ではなく対話によって、相互理解を求める心が生まれると指摘。「最大多数の幸福」を求める上で、仏教を学ぶ価値は大きいと語った。
 また、軍部政府に抗い、国家権力に立ち向かった創価学会を評価し、慈悲の精神を根底にしたSGIの運動に期待を寄せた。
 同じ内容の講演会は4日、ドイツ文化会館でも行われた。



2、東洋哲学研究所の講演会

  東洋哲学研究所(東京・八王子市)の連続公開講演会「地球文明への道」の第4回が16日、新宿区の日本青年館で行われ、千葉工業大学惑星探査研究センターの松井孝典所長が「宇宙から考える文明」と題して講演した(写真)。
 地球惑星物理学の第一人者である所長は、自然と生物が一体となった「地球システム」に、人類が「人間圏」をつくった結果、環境問題や資源・エネルギー問題が起こったと指摘。地球システムと人間圏の調和を築く上での、宗教の役割に言及した。



3、わが友に贈る

 建設は死闘。
 破壊は一瞬。
 油断や慢心を排せ!
 戦い続ける生命に
 仏の智慧と勇気が湧く!



4、名字の言   「労苦と使命の中にのみ 人生の価値は生まれる」池田名誉会長の指針

  ノーベル物理学賞に選ばれた中村修二教授は、大学では工学部に進んだ。物理を学びたかった気持ちもあり、工学への関心は薄かった。だが、興味深い大学の講義に心を動かされ、電子工学の道で、「もの作り」の醍醐味を体得していった▼その後、地方の化学薬品メーカーに入社し、開発課に配属。だが十分なスタッフや予算が付かない。ならば、と実験装置まで自らの手で作り、ついに青色発光ダイオードを開発した。当時、苦労続きの氏を支えたのは、価値あるものを創造することが人間たる証しという信念だった▼先日、創価大学の講義「トップが語る現代経営」に、河北新報社の一力雅彦社長が登壇した。同社は「東北振興」を社是に掲げ、創刊117周年を刻んだ東北地域の新聞社。東日本大震災では甚大な被害を受けた▼講義で社長は力説した。「非常時の今、正確な情報を読者に届けずして、何のために100年以上も発行してきたのか」。東北復興の一翼を担う深い決意がこもっていた▼創大構内に立つブロンズ像の台座には、創立者・池田名誉会長の指針が刻まれている。「労苦と使命の中にのみ 人生の価値は生まれる」。苦難の中で燃やす使命の炎が人間を鍛え、価値を創造する。時代を超えた普遍の真理である。(城)



5、寸鉄
 

★ ドイツ語訳の御書発刊。仏法史の壮挙。民衆救う大聖人の精神は世界へ!

★ 板橋の日。大東京に輝く難攻不落の錦州城。大胆に語り正義の陣列を拡大

★ あらゆる物に宝石が隠されている―発明王。人材は地元に。見つけ育てよ

★ 「貧困撲滅のための国際デー」。人権の尊厳へ。地球民族主義を時代精神に

★ 儀典部の皆様の尊き献身に感謝。供養貪る宗門まさに餓鬼道。正邪は厳然



6、世界市民の誓い 我らワールドシチズンズ ドイツ女子部書記長 ユリア・リヒターさん 全ての労苦は今のために

★信心を始めたきっかけを教えてください。

  高校時代に親友から仏法の話を聞きました。17歳の時です。当時の私は、よく落ち込み、いつも空虚感に苛まれていて、どこか“悲劇のヒロイン”に憧れていたところさえあったと思います。
 家族がクリスチャンでもあり、親しみのない東洋の宗教に対して警戒心を抱いていました。批判的な態度で聞いていた私に、何度も何度も友人が語ってくれた言葉の数々──「この信仰は、自分が輝いていくための信心なのよ」「弟子の成長を心から願う師匠に出会うことができた」。友人のこの確信が、心を変える決め手になりました。

★入会を伝えたとき、家族はどんな反応を?

  父は、いつも私の意志を最大に尊重してくれていましたが、この時ばかりは“娘はだまされているのではないか”と心配したようです。しかし、今年の4月に父が初めてSGIの会合に参加。その感想を聞いて驚きました!
 「このわずか1時間の集いで得たことは、これまで自分が信じていた教えの全てより大きい」ですって。
 父は、一人一人が人間主義の仏法を体現し、互いに触発しあう姿に感銘したようです。会合終了後も、参加者をつかまえては、池田先生のことや題目の意味について質問していました。地道な実践を貫く友の姿を通して、“SGIの人々なら大丈夫”と納得してくれたのです。

★今まで信仰する中で一番大きな功徳と感じたことはなんですが。

  大学進学時、漠然と“社会に貢献できる仕事に就きたい”と思っていました。しかし、私が専攻したのは文学や比較文化などが中心で、就職活動をするようになってから悩みました。社会貢献に直結するような仕事が、なかなか見つからないのです。畑違いの分野に飛び込んで挑戦しようとしましたが、うまくいかず、気持ちは焦るばかり。
 私の心は次第に「大学で勉強したことは無駄だったのでは?」「自分の使命とは何なのだろう?」という後悔と不安でいっぱいになりました。
 そんな時に励ましてくれたのが女子部の先輩でした。ある時は一緒に題目を唱えました。また、あるときは共に池田先生のスピーチを学びました。先輩は私と同じ時間を共有し、私の悩みに寄り添ってくれたのです。
 こうした支えもあり、再び信心根本に挑戦する中で昨年、ドイツSGIの機関誌制作に携わらないかと声を掛けていただきました。大学での経験が存分に生かせます。
 今までの苦労、そして学んできたことは全て意味があった、と自身の使命の深さをかみしめました。この仕事をするために私は悩んできた。全ての労苦は「今」のためにある! そう思えたことが最大の功徳です。

★「仏法に無駄はない」との指針通りですね。

  ありがとうございます! 信心してから10年間、ずっと支えてくださった師匠、地域の方々、そして全同志への恩返しをしていきたいと思います。
 最も好きな、そして繰り返し拝読している御書の一節に「一念に億劫の辛労を尽くせば本来無作の三身念念に起るなり所謂南無妙法蓮華経は精進行なり」(790㌻)とあります。
 戸田先生が池田先生に教えられた、師弟の精神が凝縮した一節でもあります。
 どんな悪条件の時でも、また、いかなる逆境の時であっても、「師弟不二の精神」で強盛に祈っていくことで、現状を必ず打開できることを、この御文から学びました。
 世界広布新時代の主体者として、人材育成、そして折伏に全力を挙げてまいります!



7、響き合う魂 SGI会長の対話録  第50回 韓国・国立済州大学 趙文富元総長

 労苦こそ指導者の条件 人間性こそ知性の土台

  趙文富博士には、大人の風格がある。攻撃の刃をも溶かしてしまいそうな穏やかな笑顔の中に、鋼鉄の信念を包んでいる。
 「世界平和のため、人間愛のため、慈愛を持って行動されている池田先生の姿を忘れたことはありません」
 一度結んだ友情は決して裏切らない、信義の人である。
  先月19日、博士は関西国際空港に降り立った。トレードマークの「笑顔」は健在だった。
  そのまま向かったのは、初秋の大阪・交野。1998年、2005年に続く、3度目のの関西創価学園の訪問である。
 優しく鋭い眼差しで、学園生に語りかけた。
 「苦労こそ人生の宝です。熱心に勉強してください。人類社会の課題をその双肩に背負って、偉大な使命を果してゆかれることを念願しています」
 韓国・国立済州大学の総長を務めた博士は、創価学園・大学を「人間教育」の理念を共有する“兄弟校”と呼ぶ。
 創価大学との間に学術交流協定が締結されて16年。
 毎年のように交換留学生が両校を往来。済州大学での語学研修の際には、博士自ら創大生の輪に入り、SGI会長との友情、韓日友好の重要性等を伝えた。
  博士が創価教育の創立者・池田SGI会長を知るきっかけは、知人から紹介された著作をひもといたことだった。
  日本軍国主義と対決した牧口初代会長。戸田第2代会長の不屈の信念に深く感銘。韓国を「文化大恩の国」とし、日韓友好の道を青年に説くSGI会長の行動に、語らいがはずんだ。
  「池田先生は思っていた通り、日本人ではなく、世界人でした。世界の指導者でした」と振り返った博士。会見の席で、こう伝えるのだった。
 「池田先生が提唱する人間主義こそが、人類の根本問題を解決すると思います」
 「新世紀の『平和の島』を目指す済州島に、また、わが大学に、ぜひ、お越しください!」

                                       

 麗しの宝島・済州島にSGI会長が着いたのはよく99年5月16日。空港で、趙博士が待っていた。約束は果されたのだ。
 17日、済州大学からSGI会長に「名誉文学博士号」が授与された。同大学が外国人に贈る第1号の名誉学位記である。
 日本の植民地支配による反日感情から、日本人への受章に慎重な教員もいた。しかし当時、総長の博士は、SGI会長の思想と行動を丁寧に語っていった。「池田先生のような人に名誉博士号を差し上げることこそ、私たちの光栄ではないか」
 博士の熱情と論理の前に、慎重論は消える。学内機関の全会一致の賛同、韓国政府の教育部(当時)の承認を経て、歴史的な名誉学位の授与は実現した。
 17日の授与式、祝賀晩餐会、18日の答礼宴と、博士は三たび、あいさつに立った。祝賀晩餐会ではこう述べた。
 名誉学位記の受章は「池田先生が、今までの人生において、『人類の文化・教育方面の交流の増進』を一貫して主張してこられ、さりを中心軸として、『世界の反映と平和』を実現するうえで、とても大きな足跡を残された証しであります」と。

                                    

 SGI会長は言う。「趙博士の人生の奇跡は、それ自体が、幾多の青年たちにとって何よりの励ましとなるに違いない」
 32年、日本の植民地支配下の済州島に生まれた。実家は農家だった。日本の搾取によって、土地や物資を根こそぎ奪われ、暮らしは困窮を究めたという。
 ようやく迎えた45年8月15日の「光復の日」。しかし48年、島では「四・三事件」が勃発した。南北分断に反対した人がいたことで、島民は武力弾圧を受け、8万人が死傷した。戒厳令が敷かれ、学校は軍の駐屯地になった。
 博士は、小学校を最優秀の成績で卒業しながらも、中学進学を一度は断念、。毎日のように歩哨に立ちながら、わずかな休憩時間に本を開き、1年半で中学3年間の講義録を学び終えた。
 祖国の混乱は続いた。50年に韓国動乱(朝鮮戦争)が開戦。そのただ中で、検察庁の給仕などをしながら学び、最高峰の名門ソウル大学に進学した。
 苦学の中で博士は思った。どうして指導者は、苦悩に沈む民衆を救ってくれないのか。民衆を悲嘆に導くのは、真の知性の不在に因があるのではないか。
 博士は語る。「指導者は苦労しなければなりません。そうでなければ、本当に苦労している人の心は、わからない」
 博士はSGI会長と、2冊の対談集を発刊している。“真に偉大な人物”の要件について、博士の考えは明快だった。
 「人類社会に尽くす前の過程において『自身の苦労に負けずに、これに打ち勝つ人』です」
 “想像力にあふれた人材”の育成を、こう論じた。「大事なのは人間性です。愛情です。感情こそが理性や知性の働きをも支えるのです。どんな人も愛していける──そうなってはじめて、本当の想像力がわいてくるのではないでしょうか」
 苦学の青春を送っただけに、故郷で教育の道に進んでからも、困っている学生をみると、放っておけなかった。若いころは給料の大半を、貧しい学生の学費を補填するために使った。
 ソウルから島に疎開してきた学生の親代わりとなり、1年間、寝食を共にしたこともある。その学生が後に、ソウル大学教授を経て、教育部長官(日本の文部科学大臣)になり、97年、博士の済州大学総長の就任に駆け付け、祝辞を述べたという逸話も有名である。
 SGI会長は、「最高の人格の教育者」が博士であり「感謝の思いは尽きない」と語った。
 「立場が高くなればなるほど、博士のように、常に原点に立ち返る姿勢こそ、真の賢人であると思います」

                                       

 先月21日、創価大学で行われた「創価教育同窓の集い」で、趙博士は講演した。
  数千人の卒業生が待つ記念講堂への道で、博士は言っていた。「きょうは、池田先生に対する、あふれるばかりの感謝の心を伝えようと思います」
  約30分の講演は全て日本語。真心こもる声が講堂に響いた。
 「人間として、人類社会の一員として、人間の価値を感じ、その価値に基づいて生活することこそ、生命の価値を高めるということを、池田先生から教えていただきました」
  「私は生命のある限り、常に池田先生に感謝を捧げるつもりです。もし私が死んだ後に霊魂が残っているならば、霊魂が残っている限り、先生に感謝と真心を捧げるつもりです」
 この世に友情ほど美しく、尊く、幸福なものはない。博士の言葉が、笑顔が、そう教えるかのようだった。



8、社説  あす、民音創立の日 音楽の力が世界と人間を結ぶ

   
 ミャンマー国立芸術団の最終公演(民主音楽協会〈民音〉主催)が昨日、都内で開催された。創作舞踊「平和の時」が演目の一つとして披露され、観客から喝采を浴びた。この舞踊は「一枚の鏡」に込められた、池田名誉会長の平和への思いを表現した作品である。
 「一枚の鏡」とは鏡台の鏡の破片のこと。名誉会長の母は嫁入りの際、鏡台を持参したが、それが何かの拍子に割れてしまった。居合わせた若き池田少年と長兄・喜一さんとがその破片を拾い、2人の大切な宝物とした。第2次大戦の時代、4人の兄たちは次々と出征。10代の名誉会長は、この破鏡を胸に抱き、空襲の炎をかいくぐった。破片を見ては兄をしのんだ。戦争が終結し、長兄のビルマ(現ミャンマー)での戦死が確定的となった時、不戦への誓いを強くしたのであった。
 時は移り、1961年(昭和36年)2月、名誉会長はアジアを歴訪。インドからタイに向かう旅の中、ビルマの大地を見つめながら民音設立を構想した。当時の思いが、小説『新・人間革命』第8巻に綴られている。
 ――人類が悲惨な戦争と決別し、平和を築き上げていくには、何が必要なのかを考え続けた。そのために不可欠なことは、民衆と民衆の相互理解を図ることだ。それには、音楽などの芸術・文化交流が大切になる、と。
 63年(同38年)10月18日、民音創立の記念演奏会が東京・文京公会堂で行われ、新しい歴史が始まった。以来、半世紀。現在まで、民音の交流は105カ国・地域へ広がり、各種公演の鑑賞者は、のべ1億1000万人を超える。
 本年も、アルゼンチンの「ドラマチック・タンゴ」、軽快な音楽と踊りの「アイルランド音楽の伝承者たち」、梅蘭芳の生誕120周年を記念する「中国国家京劇院『梅蘭芳』芸術特選」など、数多くの公演が列島を潤した。他方、東日本大震災で被災した子どもたちに希望を送る「東北希望コンサート」は35回を数え、41年間続く「学校コンサート」は4100校超で上演された。
 「話すことばが異なろうと、風俗習慣が異なろうと、文明の深度の差が、どれほど大きかろうと、互いの心情の共鳴は、音楽の力によって果たすことができるだろう」(『池田大作全集』第18巻)とは、名誉会長の一貫した信念だ。同じ志で〝庶民と共に歩む芸術〟を目指し続ける民音は、これからも、世界と人間を固く結ぶ大文化運動の先頭を走る。



9、今日の発心  御講聞書 841㌻ 【誓いのままに「水の信心」貫く】

御書 水の如きの行者と申すは水は昼夜不退に流るるなり少しもやむ事なし、其の如く法華経を信ずるを水の行者とは云うなり(御講聞書、841ページ・編1687ページ)

通解 水のような行者というのは、水が昼も夜も流れ続け、少しも止まることがないように、不退の心で法華経を信じる人をいうのである。 . 

 たゆまぬ信心の人を「水の行者」に譬えられています。

 1960年(昭和35年)7月、会長就任からわずか2カ月後の池田先生が沖縄を初訪問し、沖縄支部を結成してくださいました。当時、入会間もなかった私も先生から“福運を積むんだよ”との励ましを受けました。その際、生涯、師と共に広布の大道をと誓ったことが私の原点です。
 翌年5月、先生の2度目の沖縄訪問の際には「生涯 水の如く」と書かれた色紙を頂きました。
 先生の指導と色紙を大切にしながら、今日まで一歩も引くことなく信心を貫いてきました。
 今は亡き夫は沖縄研修道場の初代事務長としての使命を頂き、広布に戦い抜きました。長男、長女の家族は東京で頑張っており、私も元気な毎日を送っています。全て水の信心を貫いてきた功徳だと実感しています。
 本年は沖縄広布60周年の佳節です。先生が示された「沖縄を最初の広宣流布の地帯に」を合言葉に、青年部を先頭に団結し、楽しく朗らかに活動に励んでまいります。
沖縄総県婦人部主事 本山多津子



10、池田名誉会長が贈る 勝利の人間学 第62回 リーダーの一念
   

誠実一路に信頼を広げよう

 私には三つの宝がある。
 それは、永遠不滅の「妙法」である。
 そして「師弟」――わが恩師・戸田城聖先生であり、わが愛弟子たる君たちである。
 三つ目は「誠実」である。どこまでも誠実一路で進み抜いてきたからこそ、創価学会は、今日の大発展を遂げることができた。
 乱世であるがゆえに、誠実がますます光る。
 日蓮大聖人は、若き南条時光に、「かく(隠)れての信あれば・あら(顕)はれての徳あるなり」(1527㌻、「上野殿御消息」)と御指南されている。
 誠実のリーダーには、信頼がついてくる。誠実を貫き通す青年が、最後は必ず勝利する。

責任感がリーダーの条件

 「力」のある人とは「責任感」のある人だ。
 私が対談した、世界的な環境学者でローマクラブ共同会長のヴァイツゼッカー博士も、青年に贈る指針として「責任を持て」を挙げられていた。皆のために汗を流し、使命を果たし抜いていく人材を、世界は求めている。
 創価のリーダーは、「断じて皆を幸福にしてみせる」という責任感の人であり、誰がやらなくとも「一人立つ」人のことである。
 責任感は真剣な祈りとなる。そこに最高の智慧が湧き、絶対勝利への行動が光る。
多忙の中でも、広布のため、同志のために、心を配り、電光石火で手を打っていくのだ。

共に喜ぶ勝利の日まで

 戸田先生は、よく言われていた。
 「仏法の慈悲とは 『抜苦与楽』 といって、人々の苦しみを抜き、喜び、悲しみを与えゆくことである」と。
 大変なことのようだが、皆も必ずできる。それは、親身に友の声に耳を傾け、共に悩み、共に祈り、共に一歩を踏み出すことだ。そして勝利を決するまで、共に戦い切ることだ。ここに、青春の無上の充実と喜びがある。
 「自他共に智慧と慈悲とあるを喜とは云うなり」(761㌻、「御義口伝」)と仰せの通りである。
 苦悩が渦巻く世界に、願って生まれた地涌の菩薩の我らだ。誇りと確信に燃え、あの友この友に、励ましの陽光を注ぎゆこう!



【社会の情勢】
 

◆ いじめ認知小学校11万件  過去最多
◆  宅建業者、危険度説明を 土砂災害で協力要請 国交省
◆ ミツバチ保護は重要 農作物の生産に重要 国連機関報国
◆ エボラ熱、世界的対応を 米欧5カ国首脳がビデオ会議
◆ 「偽物」商品の苦情増加 通販8割超、健康被害も 13年度

2014/10/18(土)の聖教

$
0
0

2014/10/18(土)の聖教


1、インドネシア共和国・ユドヨノ大統領に創価大学「名誉博士号」を授与

創大学長らが首都ジャカルタの大統領府を表敬
大統領 教育こそ人類の幸福への道

 創価大学の馬場学長は14日午後2時(現地時間)、インドネシア共和国の首都ジャカルタの大統領府に、スシロ・バンバン・ユドヨノ大統領を表敬。大統領の「東南アジア地域の平和と繁栄への多大な貢献」をたたえ、創大の「名誉博士号」を授与した。
 ユドヨノ大統領は2004年、同国初となる国民による直接選挙で選出。閣僚在任中および大統領選挙期間中にボゴール農科大学の博士課程に在籍し、大統領当選直後に農業経済学の博士号を取得するなど、熱心な学究者として知られる。
 これまで、同国の安定と発展に尽力したほか、11年6月には東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県気仙沼市を訪れ、被災者を励ますなど、近隣諸国の人道支援にも積極的に取り組んできた。
 創大は、同国屈指のインドネシア大学やスラバヤ工科大学と学術交流協定を結び、“人材の往来”を活発に行っている。
 創大創立者の池田SGI(創価学会インタナショナル)会長は、02年4月、東京でワヒド元大統領と会見し、後に対談集を刊行するなど、同国の学識者らとの親交を通して日本とインドネシアとの友好に尽くしてきた。
 授与式直前の会見で、馬場学長から創立者の祝意が伝えられると、ユドヨノ大統領は丁重な謝意を述べた。
 授与式の謝辞で同大統領は「教育と文化の発展こそ、人材をつくり、未来を開く重要な事業です。教育の興隆こそ、わが国を繁栄に導き、貧困にあえぐ人々を幸福にする方途であると信じています。時代は混迷を深め、地球温暖化により、甚大な自然災害が猛威をふるう状況の中で、紛争などの諸問題を解決に導く唯一の道は人材の育成にあります。その意味で教育はとても重要と考えます」と言及。「本日賜りました栄誉にお応えするためにも、今後も教育事業に力を注いでいきます。いつか創価大学を訪問して、学生に講演ができますことを楽しみにしています」と語った。
 授与式には、インドネシア大学に留学中の創大生も参加。また、創価学会インドネシアのペーター・ヌルハン議長ら地元のSGIメンバーも同席し、晴れの式典を祝福した。



2、きょう10・18「民音創立記念日」 民音研究所が設立

音楽博物館開館10周年 音楽資料館開設40周年
音楽の力を多角的に探究し世界へ発信

 きょう18日、民主音楽協会(民音)は51回目の創立記念日を迎えた。本年は、民音音楽博物館の開館10周年、その前身である民音音楽資料館の開設40周年の佳節である。次の50年へ向け、このほど、民音に「民音音楽博物館付属研究所(民音研究所)」が設立された。

 音楽は「民衆の喜びの讃歌」であり、「人類の心を結ぶ力」であり、「生命を励ます希望」である――。
 創立者の池田名誉会長は昨年の民音創立50周年に寄せて綴った。
 この理念に基づき、今回、東京・信濃町の民音文化センター内に設置された民音研究所。所長は、民音の小林代表理事が務め、上級研究員にオリビエ・ウルバン氏(戸田記念国際平和研究所所長)、研究員にマイケル・ゴールデン氏(アメリカ創価大学教授)、クレイグ・ロバートソン氏(イギリス・リーズ大学研究員)、准研究員にエレーン・サンドバル氏(アメリカ・ニューヨーク市立大学大学院センター博士課程)が就任した。
 平和、環境、社会、教育など多角的な観点で「音楽の力」の可能性を学術的に探究。今後、論文の発表やシンポジウムの開催などを通し、研究成果を世界に発信していく。
 1961年(昭和36年)2月、名誉会長は初のアジア歴訪の平和旅の途次、民衆と民衆の相互理解を深めるべく、音楽・芸術などの幅広い交流を目的とした団体の設立を構想。そして63年(同38年)10月18日、民音を創立。創立記念演奏会が東京で開催された。
 以来、半世紀――民音は105カ国・地域に交流を広げ、公演の鑑賞者は、のべ1億1000万人を超える。



3、第36回「全国人間教育実践報告大会」から 未来の宝に太陽の励ましを
 

   第36回「全国人間教育実践報告大会」(主催=創価学会教育本部、後援=埼玉新聞社、テレビ埼玉、牧口記念教育基金会)が12日、埼玉文化会館で開催された。テーマは「『教育のための社会』へ──貸与の励ましで いのち輝け 未来の宝」。ここでは池田名誉会長のスピーチと、子どもの可能性について信じ抜く4人の教育者の実戦報告(要旨)を紹介する。

名誉会長のメッセージ  子どもの可能性を信じ「生きる力」を育む聖業

  第36回「全国教育実践報告大会」の開催、誠におめでとうございます。
 新時代創造の活力に満ちた、愛する埼玉の天地で行われる尊き人間教育の集いに、「教育こそ、わが総仕上げの事業」と心を定めた私も、心からの連帯のエールを送らせていただきます。
 ご臨席を賜りましたご来賓の先生方、ご友人の皆さま方に、心より厚く御礼申し上げます。
 尊い「実践報告」を発表してくださる4人の先生方、さらに、陰で支えてくださっている尊い役員の方々も、本当にご苦労様です。はつらつとした団結の合唱を披露してくれる青年教育者の歌声も、私の生命に力強く響いてきます。
 私自身、青年時代から、川越をはじめ信頼する埼玉の同志と、校舎なき民衆大学で、共々に生命尊厳の哲学を学び合ってきました。
 以来60星霜──。そのご家庭のお子さんやお孫さん方から、立派な英知と人格の人材が続々と躍り出て、活躍されていることも、何よりの喜びです。
 埼玉の「玉」の文字には、大宇宙よりも尊い生命という「宝珠(宝の玉)」に通ずる意義があると、私は思っております。わが埼玉の教育者の先生方こそ、その無常の宝珠を、最高最大に輝き光らせゆく生命の大芸術家であられます。
  埼玉の偉人・渋沢栄一翁は言いました。
 「教育の目的は、ただその学生の天賦の本性を発揮せしむるに在る」と。
 一人一人の若き生命から、いかにして「天賦の本性」を発揮せしめていくか。その無限の可能性を信じ、内発を励まし促すところに、教育の本義もありましょう。「教師こそ最大の教育環境なり」とは、私たちの年来の信念であります。
 創価教育の父・牧口常三郎先生は、自ら価値創造を行い、自分の力で幸福を勝ち開きゆく人間を育てることに教育の主眼を見いだしました。
  その志は、弟子の戸田城聖先生、さらに、その弟子である私が受け継ぎ、そして今、教育本部の皆さま方が、教育現場で日々奮闘されている実践へ脈々と流れ通っています。
 この創価教育の目指す道は、子どもたちの「生きる力」を培おうと努力されている埼玉教育界の取り組みとも、軌を一にする道筋ではないでしょうか。
 現実社会を生き抜く勇気の力、知恵の力、忍耐の力、立ち上がる力を育む。これほどの聖業はありません。その使命が大きいゆえに、ますます大きい苦労を敢えて厭わず、若き命に希望を送り続ける皆さまに、私は重ねて敬意を表します。
 埼玉の天地に憧れ、訪問を果した、かのヘレン・ケラーは語っております。
 「私たちが全力を尽くせば、計り知れないほどの奇跡を、自身や他者の人生にもたらすことができる」と。
 どうか、これからも、聡明に健康第一で、何があっても明るく、たくましく、慈愛の陽光を降り注ぐ「太陽の教育者」として、「計り知れないほどの奇跡」を創造していかれることを念願し、私のメッセージしいたします。
 ご参加くださった全ての皆さまの健康とご多幸を心からお祈り申し上げます(大拍手)。



4、わが友に贈る

 会合では駐輪・駐車
 屋外での会話など
 近隣に最大の配慮を!
 会場提供者に感謝し
 地域の宝城を守ろう!



5、名字の言  「苦悩を突き抜けて歓喜へ」楽聖 ベートーベン

  その歓喜の歌声が響くと、場内に感動の輪が広がった。先日、埼玉で開催された第36回「全国人間教育実践報告大会」で、180人に及ぶ県内の男女青年教育者が合唱した時のこと▼参加者の50代の男性は「生まれて初めて歌を聴いて号泣しました。日頃の苦労や思いが伝わってきました」と声を寄せている。過酷な教育現場の様子が一般にも知られて久しいが、特に経験の浅い若い教師は日々、悩みの連続である▼大会で発表された実践の中にも、生徒への接し方に失敗し、自己嫌悪から何度も心が折れそうになったという報告があった。しかし、周囲の励ましの力に支えられ、使命の道を見失わず歩き始めた姿には、言葉以上の説得力を感じた▼楽聖ベートーベンが「苦悩を突きぬけて歓喜へ」と手紙につづってから、明日で200年目を刻む。苦闘の果てに、子どもたちの輝く笑顔を見る歓喜も格別であろう。合唱メンバーの一人一人にも、それぞれのドラマがあるに違いない。歌声には、苦難に挑戦する力強さがあふれていた▼「教育のための社会」とは一面、励ましの社会でもある。無限の可能性を秘めた子どもたちを育むために、いかなる労苦も厭わない――そんな教師、大人を励ます社会をつくっていきたい。(杏)



6、寸鉄

★  民音の創立記念日。文化力で世界の友を結んだ偉業。平和の潮流ここから

★  私は自分の為でなく人類の為に語っているのだ―哲人。誇りも高く広布へ

★  「京都の日」。師弟で築いた常勝の人材城は盤石。新時代へ威風堂々と躍進

★  御書「蘭室の友に交りて麻畝の性と成る」。和合僧の学会組織こそ成長の因

★  体力調査で高齢女性の数値が過去最高。生命輝く多宝会は幸齢社会の太陽



7、生老病死を見つめて 「老い」と向き合う① 体は衰えても心は負けない!

  連載「生老病死を見つめて」では、創価学会員が信心を根本に、生老病死という「四苦」を乗り越えつかんだ、信仰の確信と仏法の哲理ルポする形式で紹介する。今回から「『老い』と向き合う」をテーマに、超高齢社会を力強く生き抜く学会員の姿を追っていきたい。

目前に迫る2025年

  超高齢化社会が進む日本で今、「2025年問題」という言葉が注目を集めている。
 2025年は、「団塊の世代」が75歳以上の「高期高齢者」になる年で、約2200万人、すなわち4人に1人が75歳以上という超高齢社会が到来する。
 これまで国を支えてきた団塊の世代が給付を受ける側に回るため、医療、介護、福祉サービスへの需要が高まり、社会福祉財政のバランスが崩れる、ともと適されている。
  本連載の「死を受け入れる」では、3回にわたって高齢者の死を取り上げたが、そこに共通するのは、広布に生き抜いた同志の、見事な人生の総仕上げの姿だった。
  だが、現実には老いに伴う介護や認知症の増加など、さまざまな課題もあり、家族の負担も大きくなりつつある。
 日本人の「平均寿命」(2013年)は男性が80・21歳、女性が86歳・61歳と世界トップクラス。一方、日常的に介護を必要とせず、自立した生活ができる生存期間を示す「健康寿命」(13年)は、男性が71・19歳、女性は74・21歳となっている。この平均寿命と健康寿命の開きを埋めていくのが介護の機関である。
 現代日本は「長寿大国」という称号を手に入れた反面、介護という課題を抱えるようになった。いわば、多くの人々が「老年期」をいかに生きるべきかを模索しているのだ。
 

老化の進行を遅らす努力

  「老い」をどのように捉え、それと向き合っていくべきか──。取材に当たり、あらためて学会の指導や仏法の捉え方を医療の専門家に確認したいと思い、総合ドクター部長の森田修平さんを訪ねた。
 実は7年前に森田さんの取材をしたが、その時と変わらない若々しさに驚いた。
 御年78歳。「私も後期高齢者の一人ですよ」と笑う。血色もよく、今でも簡単な外科手術等は行うという。思わず、「老いを感じていますか?」と聞いてみた。
 「もちろん感じていますよ。特に70歳を過ぎてから、五歳の衰えを感じますね。耳が聞こえづらい、物が見えにくい、歩く速度が遅くなる・・・。これらは年々感じています。だから老化予防のため、運動を心掛けています。エレベーターは極力使わず、階段を使うなど、できる限り歩きます。また、食事も腹八分目を心掛けます。人間生命の道理として、老化を止めることはできませんが、老化の進行を遅らせることは可能です」
 聞けば、今も学会活動の最前線に立ち、精力的に家庭訪問にも歩く。ただ、若い時に比べれば、はるかに疲れやすくなったと語る。
 「だから夜は早めに帰らせてもらい、十分に睡眠をとり、体調を整えるようにしています。体力や持続力は明らかに衰えています。大事なのは、自分で自分をコントロールすることですね」

仏法に「諦め」はない!

  森田さんによれば、「人と話す」「親子で話す」「友人と話す」といったコミュニケーションが、「老化の予防」には最適だという。
 学会活動には、こうした要素が全て詰まっている。一切無駄がない。
 一方で、学会活動をしたくても「体が動かない」という高齢者も増えてきている。こうした人は、どうすればよいのか。
 「仏法に本来。『諦め』という言葉はありません。常に成長、前進していくのが仏法です。なぜなら、三世の生命観に立ってみれば、私たちの最後の生きざまが、そのまま来世へとつながつていくからです。だから、池田先生は『第三の人生』に当たる老いの時期を『人生の総仕上げの時』と言われるのでしょう。体が動かなくても、心が負けてはいけません。仏とは『能忍(=よく耐える人)』のことです。たとえ体が思うように動かなくても、電話をかけたり、手紙を書いたり、唱題するなど、自分にできることを考えていくのです」
  かつて池田名誉会長は、戸田城聖第2代会長の言葉を紹介している。
  「人生の本当の偉さというものは、どこにあるのか。それは一つは、若い時に決めた希望、信念というものを、一生涯貫いていく。もう一つは、一生涯、若々しい情熱を持ちきっていけるかどうかである」
 「年齢には三つある。肉体的な年齢、精神的な年齢、生まれてから数えている年齢である。たとえ肉体は老いても、生命力は強く、若々しくなければだめだ」
  肉体は老いても、心までおいてはいけない──名誉会長は、この点を何度も強調している。
 その上で森田さんは、「高齢者は決して無理をしてはいけない」と訴える。
 「自分は大丈夫だと思って張り切って行動しても、結果的に体調を崩してしまったら、周囲に迷惑をかけてしまいます。老いが進めば当然、体は衰え、病気にもなりやすくなります。大事なことは、自身の老いを自覚した上で、行動することです」

「やまひは仏の御はからひ」

   森田さんのもとには全国の高齢の学会員から、「病気になった」という相談が数多く寄せられる。その時、森田さんはあえて、「(病気になって)良かったじゃないですか。これで一重深い信心を学べますね。しっかり題目を唱えましょう!」と励ますそうだ。
 実は森田さん自身も70歳の時に病を患い、しばらく通院生活を送ったという。だが、決して落ち込むことなく、病を乗り越えて、現在まで再発もない。
  日蓮大聖人は、「このやまひは仏の御はからひか・そのゆへは浄名経・涅槃経には病ある人仏になるべきよしとかれて候、病によりて道心はをこり候なり」(1480㌻)と仰せである。
 ともすれば、悲観的になりがちな「老い」や「病」も、仏法の眼から見れば全て、自身が人間革命、宿命転換していくための試練なのだ。そう捉え直していけるのが、学会員の強さでもある。
  取材の最後に、森田さんの語った言葉が印象的だった。
 「老・病・死は絶対に避けられない人生の根源的な苦悩です。高齢者の中には、「信心を頑張ってきたのに、なぜ、この年で病気になったのか」と疑問を持ち、不安を抱く人もいます。しかし、加齢とともに体力は衰え、病気にもなる。そもそも『病=敗北』と考えること自体が間違いです。どんな時も、戦う心を失ってはいけません。池田先生が教えてくださっているように、『常に前へ』『生涯青年』という生き方にこそ、成仏の確かな軌道があるのです」

【取材メモ】

 かつて池田先生は健康の4モットーとして、①張りのある勤行 ②無理とムダのない生活 ③献身の行動 ④教養のある食生活、を挙げた。
 その上で、名誉会長が高齢者への指針として訴えているのは、「生涯青年の心」を持つ生き方である。
 それは決して肉体的に無理することではない。体は動かなくても、広布への情熱を燃やし、題目を唱え、後輩を育成する───。その姿から、私たち若い世代が学ぶことは多い。
 「老い」をテーマに、さまざまな現実と向き合う同志を取材することは、「信仰者としての生き方」を学び直すことなのかもしれないと感じた。(秀)



【社会の情勢】 

◆ リニア新幹線着工へ 品川~名古屋 国交相認可
◆  「北朝鮮拉致」はじめて明記 ASEAN首脳会議
◆ 完全停戦まで「大きな溝」 露・ウクライナ首脳が会談
◆ 女性登用 大企業は目標設定を 法案を国会に提出
◆ 透析費用4億円過払い 自治体誤認

2014/9/19(日)の聖教

$
0
0

2014/9/19(日)の聖教


1、創価大学が悲願の箱根駅伝出場決定 予選会話を10位で通過

  第91回東京箱根間往復大学駅伝競走」(来年1月に、3日)の予選会が18日、都内で行われ、創価大学は10位に入り、箱根駅伝初出場を決めた。
  創大の合計タイムは10時間14分3秒。同大学の歴代ベストタイムを更新した。



2、ネパールが歓喜の第20回総会 首都カトマンズで全土から1000人が参加
  (作業中)



3、わが友に贈る

  外交戦の要諦は
 「生命力あふれる声」
 「迅速な対応」だ。
 誠実な振る舞いで
 勝利の道を切り開け!



4、名字の言  創価大学が箱根駅伝初出場を決めた。

  創価大学が箱根駅伝初出場を決めた。今から来年1月2、3日の快走が楽しみだ▼今回の予選会には、伝統校はじめ48校が参加した。10校が本大会出場となるが、創大は10位で突破。11位との差は、わずか49秒。予選会は各校12人以内が出場し、上位10人の合計タイムで競う。結果的には創大チームの一人が5秒弱、相手チームより勝ったことになる▼創大陸上競技部駅伝チームの主将が語っていた。「生活のスキをなくしました。基本を徹底的に意識しました」。同チームは合宿所で共同生活を送るが、時間を守ることなど、ルール厳守を徹底したという。自分の甘えを持ち込むことを排したのだ。駅伝に限らず、普段の生活態度が、いざという勝負どころに出る▼箱根駅伝の生みの親は金栗四三氏。箱根駅伝の最優秀選手に贈られる金栗杯といえば、耳にしたことがあるだろう。日本のオリンピック選手第1号で、「日本のマラソン王」と呼ばれる。五輪マラソンでの失敗の経験を、日本のマラソン界発展の力に転換した氏。氏の人生を象徴する言葉が「体力、気力、努力」である▼目標に向かって努力する人は美しい。私たちも人生勝利のゴールを目指し、「努力、努力」の歩みでありたい。創大陸上競技部駅伝チームの栄冠、おめでとう!(川)



5、寸鉄
    (作業中)



6、名誉会長と共に 新時代を開く【38】信仰とは無限の希望なり

  伝統の教学部任用試験に、会友と共に多くの皆さまが挑戦される。本当に偉大なことである。
 祈りから、宗教は生まれた。幸福になるために、信仰は生まれた。無宗教だという人も、何か祈っている。「苦境を脱したい」「よりよく生きたい」「家族を守りたい」などと強く欲するのは、人間として本然的な心であろう。その祈りと現実が、生命の法則の上から、きちんと合致していくようにしたのが、仏法の祈りである。
 仏法は、物心のあらゆる法の根本にある“生命の大法”を探求し、見出した。これが妙法である。目には見えないが厳然と実在する妙法の力を引き出せるように、日蓮大聖人は御本尊を顕してくださった。
 戸田先生は、御本尊について「もったいないことだが、“幸福製造機”にたとえられる」と教えられた。強情なる信力・行力によって、限りない仏力・法力を引き出していけるのである。

                                   *   *

  仏法は、より高い境涯へ、わが生命の変革を教える。その究極が「一生成仏」であり、「人間革命」である。
 全ては人間から始まり、人間に帰着する。人間こそ大地であり、宗教は心の大地といえる。
 社会のさまざまな営みは、いわば、その大地に生じた木々や草花にもたとえられよう。
 大事なのは、その大地が、きちんと耕されているかどうか。健康で豊かな、みずみずしい生命力をもっているかどうかである。
 日蓮大聖人は門下の四条金吾に、天台大師の「信力の故に受け念力の故に持つ」との文を教えられた(1136㌻)
 信仰とは最極の信念である。最も尊く、最も強い。信仰ある人は、大変であればあるほど「人間革命のチャンスだ」と喜んで勇んで挑戦していける。信心こそ、無限の希望なのである。



7、社説  明後21日は「華陽の日」 女性がはつらつと輝く社会に
  (作業中)



8、今日の発心  安国論御勘由来35㌻ 【「何のため」を忘れず人材拡大を】(
作業中)



【社会の情勢】
 

◆ 国産ジェット機を公開 来春初飛行 三菱航空機
◆  「ハンセン病法廷」検証 隔離の当否 最高裁
◆ エボラ熱 感染者9000人超 米国2例目
◆  首都直下備え訓練実施 東京消防庁
◆ 東京集中、半数が懸念 内閣府調査

2014/10/20(月)の聖教

$
0
0

2014/10 /20(月)の聖教


1、創価グロリア吹奏楽団 関西吹奏楽団 吹奏楽コンクール全国大会で金賞

創価グロリア吹奏楽団 関西吹奏楽団
吹奏楽コンクール全国大会で金賞
音楽隊結成60周年を“日本一”で荘厳

 音楽隊の創価グロリア吹奏楽団と関西吹奏楽団が19日、新潟市民芸術文化会館りゅーとぴあで開かれた第62回「全日本吹奏楽コンクール」(主催=全日本吹奏楽連盟、朝日新聞社)の「職場・一般の部」に出場。そろって堂々の「金賞」に輝き、同隊結成60周年の佳節を“日本一”の栄冠で飾った。
 本年、若い団員が主力となった両楽団。ともに、かつてない弘教拡大を成し遂げ、全国の舞台に臨んだ。
 前半の部で熱演した東京代表の創価グロリア吹奏楽団。中村睦郎氏の指揮で、バレエ音楽「中国の不思議な役人」(B・バルトーク作曲、小澤俊朗編曲)等を壮麗に。
 病魔と闘う友、経済苦に負けず学業やアルバイトなど何重にも奮闘する友も。太田照明楽団長は「全員が信心の戦いで勝ち取った栄光です!」と語った。
 関西代表の関西吹奏楽団は、後半の部に出演。伊勢敏之氏の指揮で「三つのジャポニスム」(真島俊夫作曲)等を鮮烈に奏でた。
 師弟直結の祈りを根本に進む同楽団。人生初の折伏を成就した友、職場で見事な実証を示した友もいた。
 吉村陽一楽団長は瞳を光らせた。「師匠と全同志に勝利の報告ができ、感無量です。これからも常勝の調べを奏でます!」



2、今週のことば

 広宣流布は
 「励まし社会」の創造。
 足を運び 耳を傾け
 心を結ぶ訪問激励を!
 地道こそ勝利の力なり。



3、名字の言 21日まで新聞週間。19日は「新聞配達の日・新聞少年の日」だった。

  東日本大震災が起き、地域の体育館に避難した母と息子は、眠れぬ夜を過ごしていた。停電で街中が真っ暗闇の早朝、ライトをつけた自転車が近づいてきた。学会の同志だった。「あなたたちが、ここにいると聞いたから」▼籠の中の聖教新聞を手渡されると、母は感極まって新聞を抱き締めた。息子の男子部員が当時を語る。「涙する母の姿を見て、〝ここから立ち上がる!〟と勇気が湧きました」▼震災発生以来、本紙は、被災地の読者に希望を送ろうと努めてきた。無冠の友(本紙配達員)らにとっても、その努力の〝最終走者〟として日々、携わる使命感が、大きな支えとなった。無冠の友の壮年部員は、震災から程なく、配達再開の知らせを聞くや、避難先から故郷に飛んで帰った。「東北復興を願い、励ましを送ってくれる師や同志。その真心をビンビン感じる新聞を、自分の手で配れる感動と感謝が、私の復興前進の力です」▼21日まで新聞週間。19日は「新聞配達の日・新聞少年の日」だった。日刊紙の配達は、月々日々の、陰に徹する尊い労作業である▼本年の同週間の代表標語は「ふるさとが 元気と知った 今日の記事」。皆が待ち望む「新生・東北」の希望を、無冠の友と共に、これからも届けていきたい。(白)



4、寸鉄
 

★  会長は「行動の人」ゆえ真のリーダー―識者。言葉より実行。そこに共感が

★ きょう広島の日。生命尊厳の平和哲学を地域へ。誠実な対話が宝土を築く

★ 「碧蘿松頭に懸りて千尋を延ぶ」。指導を求める姿に成長あり。日々学びを

★ リサイクルの日。循環社会へ意識改革。一人一人の努力が時代を変えゆく

★ 不登校の小中学生が増。子の変化を見逃さず。まず心に寄り添うことから



5、わが町わが誇り 北九州 門司 広布の総仕上げを君に託す
 


   関門橋、関門トンネルで本州と結ばれた北九州市門司区は、九州の玄関口である。
 池田名誉会長も、幾たびか、関門海峡を渡って、広布の足跡を刻んできた。
 北九州での激励は14度。門司市を訪れたのは1966年(昭和41年)10月15日だった。
  北九州は明治以来根鉄鋼、化学などの工場が集積する工業地帯。労働組合の勢力が強く、文字の同志は、無理解や誤解ゆえの厳しい弾圧にさらされていた。北海道の夕張炭鉱事件等と似た構図である。
 その波浪の中で決まった、名誉会長の門司訪問だった。
  北九州の代表との記念撮影が行われることになったが、よく利用していた地区の会場がすべて予定で埋まっていて、門司区の大里体育館(当時)に白羽の矢が立ったのだ。
  名誉会長は班長・班担当員、男女青年部ら5300人と記念撮影。ここから、激戦を勝ち続ける、門司の伝統は築かれたのである。
 ――撮影は15日午後2時半過ぎから22回、3時間にわたって続いた。撮影の合間も、他のどの会場でもそうであったように、名誉会長の激励は休むことがない。
 門司に赴く前にも10月8、9、12、13日と、首都圏で記念撮影に出席していた。翌16日にも福岡の飯塚市、福岡市で撮影会に臨んでいる。
  疲労が重なっていたことは、想像にかたくない。それでも、友に会えば励ましの声をかけずにはいられなかった。
 壮年には、一家の柱として「人生を悠々と闊歩し、人間革命、生活革命を」と。
  婦人には「純真な信心と聡明な生き方で、一家の幸せを勝ち取ってください」。
 そして青年には「きょう集まった北九州の諸君で、広布の総仕上げをやり切ることを誓い合っていただきたい」。
 班担当員として参加した松本八千代さん(区婦人部主事)は、はじめて聞く名誉会長の肉声を「胸の奥に、どんどん入っていくようでした」と振り返る。
 「皆、立ち上がろうじゃないか! 幸せになろう。実証を示そうよ!」。力強い声が、今も胸に響いてくる。
 “そうだ!”――その日から八千代さんは、門司広布に本格的に立ち上がった。当時、班長だった夫の将太さん(故人)は後に学会の門司区長に。長男・正さんは副会長として友の激励に尽くす。
 “先生の姿をひと目でも”――あの日、撮影の対象者ではない友も、体育館を遠巻きにして見つめていた。
 当時の体育館の付近には田畑が残っていた。そのあぜ道の脇で“待機”していた一人が、長谷雄恵美子さん(支部副婦人部長)。
 ところが、待てど暮らせど名誉会長の姿が見えない。実は、長谷雄さんたちには見えない入口から、場内に入り、撮影は進んでいたのだ。
  夕飯時になり、長谷雄さんがあきらめて、買い物に戻ろうかと思った時である。
  運営役員がやってきて「どうぞこちらへ」。名誉会長が、屋外で待っている友を、招き入れてくれたのだ。
 最前列で記念撮影に納まった長谷雄さん。服は普段着のままだったる撮影が終わると、他の参加者と一緒に、名誉会長に駆け寄った。
 名誉会長は握手に応じてくれた。そして強く言った。
  「幸せになるんだよ! この信心は間違いないからね。絶対に持ち続けるんだよ」
 「ハイ!」。長谷雄さんは、大きな声で返事をしていた。この日が転機となった。
 2年後に夫の信之さん(地区幹事)も入会。夫妻で、住まいのある団地で友好を広げ、昨年には近隣の友にも弘教も実った。「先生と約束した通り、幸せになりました。これからも先生と、学会と共に」と、長谷雄さんの笑顔が輝いた。
 砥上秀郎さん(副県長)は撮影当時、男子部の部隊長。場外誘導の役員として、陰に徹していた。
 撮影が終わるころ、「集合!」の合図。役員を呼んでくれたのは名誉会長だった。
 そのまま22回目、最後の撮影となった。
  青年を思う師匠の心に「胸が熱くなりました」。
 門司生まれ、門司育ちの砥上さんは以来、故郷を離れることなく、学会の区長も歴任してきた。
 区長時代の2001年(平成13年)、名誉会長から一冊のスピーチ集が届く。
 表紙の扉に、赤いペンで、名誉会長の字が躍っていた。
 「祈 門司広宣流布」
 師匠から門司の全同志にあてた「希望」と「共戦」の心の結晶だと、砥上さんは感じられてならない。
  原点の記念撮影から48年。門司共戦区、門司希望区の友は、報恩の誓いとともに、栄光へ出発する!



6、民音創立の日に寄せて 小林敬泰 民音代表理事 音楽文化で心を結び世界を結ぶ
  (作業中)



7、座談会 世界広布新時代の旭日(87) 10月24日は不屈の太陽「社会部の日」

職場でなくてはならない人に
誠実と忍耐が信頼を生む

      
 川原社会部長 24日は仏法即社会の実践者「社会部の日」です。今、社会部員と語り合う中で、職場の人間関係で課題を抱えている方が少なくないと感じます。

 吉井女子部長 社会部員だけでなく、働く全ての人に共通する悩みだと思います。

 橋元青年部長 激しい競争社会ゆえに、他人を思う余裕がなくなっているのかもしれませんね。

 原田会長 しかし、苦境の時、大変な時こそ、“勝負の分かれ目”です。「仏法は体のごとし世間はかげのごとし体曲れば影ななめなり」(御書992ページ)との御金言通り、信心根本に挑み抜けば、必ず打開することができます。

 川原 「社会部の日」記念の首都圏大会で活動報告をされた方もそうでした。“絶対に信心で勝ってみせる!”と決意し、学会活動から一歩も引かず、折伏にも挑戦した結果、環境が大きく変わっていったという体験でした。

 原田 「朝晩の勤行・唱題で学会活動と仕事の目標を明確に祈りました!」と語っていた姿が印象的で、ここにこそ、勝利への道があると確信します。

 学会から離れない

 竹岡男子部長 仕事と学会活動の両立――これも皆がぶつかる悩みです。

 橋元 池田先生は言われました。「職場で実証を示し、なくてはならない人になることが大事です。同時に、創価学会の組織こそ、自分が根を張る大地であると、心を定めることです。人間的成長を図り、幸福境涯を築いていくための養分は、学会という大地から吸い上げていく以外にありません。したがって、何があっても、学会の組織から離れないことが肝要です」と。

 竹岡 もちろん、“会合に出たい! 学会活動がしたい!”と思っても、十分に動けない時もあります。しかし大切なことは“忙しいから仕方がない”と、諦めてしまわないことです。

 原田 「仕事が忙しく、会合に出られない時こそ、“必ず、活動に参加できるようになろう”と、心に決めるんです。その一念が成長につながっていくし、やがて事態を変えていく力になっていきます。そして、一生懸命に、御書をはじめ、『聖教新聞』などを読み、学会活動できるように真剣に唱題するんです。また、少しでも時間を見つけては、同志と会い、広宣流布への決意を新たにしていくことが大切です」とも先生は言われています。

 橋元 忙しい時こそ、時間を作り、同志と会うことですね。そこから、勇気と活力も生まれるものです。

 杉原社会部女性部長 大手製紙会社で広報室の中心として活躍する婦人部員がいます。普段の会合に参加することはなかなかできません。激務の最中には、休憩時間に、更衣室で一人、聖教新聞を読んでは、元気を取り戻していたそうです。

 吉井 聖教新聞が孤軍奮闘する同志への“最大の味方”となったわけですね。

 杉原 やがて職場で良き理解者にも巡り合い、学会の組織でも温かな応援を受け、白ゆり長に。8月に、見事にご主人と共に義母への弘教を果たし、現在も“職場でなくてはならない人”として輝いています。

“負けじ魂”で奮闘

 竹岡 また、自分の希望と違う職場で働くことに悩む方も多くいます。

 川原 仕事は生きていくために不可欠です。たとえ、思い通りでなくても、生活の足元を固める上で我慢することは必要です。

 原田 先生も「太閤秀吉だって、最初は草履取りだったではありませんか。そのなかで一つ一つ信頼を勝ち取っていった。千里の道も一歩からです」と言われ、「ともかく、“広宣流布の使命を果たしていくために仕事を与えてください。道を開いてください”と、しっかり祈っていくんです。広宣流布につながる祈りは、仏・菩薩の祈りであり、その真剣な唱題が大宇宙をも動かしていきます」と指導されています。

 吉井 創価女子短期大学を卒業後、大手建設会社に就職した女子部員がいます。配属は現場事務員。作業現場で、年配の職人さんたちと一緒に、汗を流す日々が始まります。

 杉原 20歳の女性には、大変な環境だったと思います。それでも、創価の負けじ魂で彼女は奮闘します。

 吉井 学会について無理解な発言をする職人さんもいたそうです。しかし、彼女は根気強く対話を重ね、その壮年は、聖教新聞を読むようになりました。さらに信頼を積み重ね、何と、その方は今回、会友として、任用試験への挑戦を決意されています。

 杉原 誠実に努力を続けてきた彼女を、上司も高く評価し、昨年には、異例の本社秘書に抜てきされ、学会の組織にあっても、区女子部長として生き生きと躍動しています。

 川原 秘書といえば、社会部員の中には、その重責を担う方も多くいます。懸命に勉強を重ね、会社のために誠意をもって仕事に取り組む姿勢を間近で見て、「あなたがなぜ、いつもそんなに輝いているのか。その原動力が知りたい」と学会の座談会に参加を希望される役員の話も多く聞きます。

 杉原 辛抱強く耐え抜く中で、才能は開花します。現在、大手企業の役員や銀行の支店長を務める女性社会部員も誕生していますが、皆が口々に「忍耐強く努力したことが今、生きています」と語っています。

 原田 日本の多くの企業のトップが、創価の友の活躍に目を見張る時代が到来しています。「社会で勝利! 人生で勝利! 不屈の太陽たれ! 我らは広布の賢者なり」とのスローガンのままに、不屈の魂で、さらに活躍されることを深く念願しています。



8、社説 学生のグローバルな行動に期待 大学祭が各地で開催

  文部科学省は先月、日本の高等教育の国際競争力を強化するため、大学における国際化の取り組みを促す「スーパーグローバル大学創成支援事業」の対象に、東京大学、京都大学、創価大学など37大学を選んだと発表した。
 この事業は、世界の大学ランキングの100位以内に、10大学以上をランクインさせるとの、政府の教育再生実行会議の提言を受けたもの。100位以内を目指す力のある大学を支援する「トップ型」に13大学を選定。また、これまでの実績をもとに、グローバル化をリードしゆく大学を支援する「グローバル化けん引型」に24大学が採択された。今後10年間、対象の大学には財政支援が施される。
 大学教育は、日本の行方を左右する。グローバル時代にふさわしい人材の輩出に向けて、各大学の取り組みに期待したい。
 一方、各地の大学キャンパスでは今、大学祭がたけなわだ。
 学生部の友も、パネル展示や講演会を開催。仏法哲学を基調とする平和・文化・教育活動に励んでいる。今年、学会青年部は、キャンペーン「SOKAグローバルアクション」の一環として、「震災意識調査」「平和意識調査」等を実施した。その経験を生かし、核兵器廃絶や東日本大震災からの復興をテーマに、展示・講演会を企画するメンバーもいる。
 とりわけ今年は、東アジア情勢が混迷するなか、日中・日韓をはじめ、日本とアジアの国々との友好を訴える企画も多い。同じキャンパスで学ぶ、アジア各国からの留学生との交流イベントも開催される。
 中国人留学生との交流会を主催する学生部員は語った。
 「最初は外国人というだけで敬遠しがちでした。けれど、国家や人種といった大きな枠組みで人を見るのではなく、人格や個人に目を向けるという視点を大切にすれば、友好関係を築く方法も見えてくる、ということに気付きました」
 今年は、池田SGI(創価学会インタナショナル)会長の中国・ロシア初訪問から40周年の節目――“民間外交”を推進し続けたSGI会長は常々、地球的視野で考え、その発想を基盤に、身近な地域で行動を起こすことの重要性を訴えている。
 国家・国際間の課題解決への方途について、キャンパス内の身近な友人と語り合い、信頼と友情を育む学生部員たち。こうした学生の主体性を生かすことが、大学教育のグローバル化の鍵となるにちがいない。



9、今日の発心  立正安国論、26㌻ 【師の指針胸に地域で実証示す】

御書 蒼蠅驥尾に附して万里を渡り碧蘿松頭に懸りて千尋を延ぶ(立正安国論、26ページ・編163ページ)

通解 小さな青バエも駿馬の尾につかまって万里を行くことができ、葛は大きな松の木にかかって千尋に伸びることができる。 . 

 小さい存在であっても、妙法を信じ、広布に邁進することで、大きく境涯革命できると仰せです。

 ひたむきな信心を貫く両親のもと、学会の庭で育ちました。1982年(昭和57年)5月、池田先生・奥様が諫早文化会館を訪問。白蓮グループとしてお迎えしたことは生涯の金の思い出です。その時の先生の「強くなれ!」との指針を胸に刻んでいます。女子部時代、なかなか折伏ができず悩みましたが、先輩の励ましを受け、諦めずに祈りきり、弘教を実らせることができました。
 学会の反転攻勢の有縁の地となった大村で婦人部としてスタート。地域に実証を示そうとPTAや地域の役員等を夫婦で引き受け、地元紙にその活動が掲載されたこともありました。15年前には、自身にがんの疑いが。3年前には、主人の腎臓がんが判明しましたが、同志の皆さまの祈りに包まれ、手術は成功し、仕事にも復帰できました。感謝は尽きません。
 3人の娘は使命の地で仕事に、学会活動にと奮闘。長男は、創価大学で学んでいます。世界広布新時代の今、後継の青年部を育成し、師弟の誓いを胸に使命を果たしてまいります。
長崎池田県婦人部長 佐藤 正代



【社会の情勢】
 

◆ 富士山噴火で防災訓練 国と3県初の合同
◆  復旧進み街づくりへ 広島土砂災害から2か月
◆ ガス価格、ロシアと合意 ウクライナ大統領発表
◆  マウス内で省庁へ成長 ESP細胞とiPS利用 難病治療開発に期待

Viewing all 201 articles
Browse latest View live