2014/10/1(水)の聖教
1、アルゼンチン法華経展が開幕 会場のサルバドール大学東洋学部から池田大作SGI会長に顕彰状
ルア学部長
未来の世代へ伝えるべき平和と共生のメッセージがここに
「法華経――平和と共生のメッセージ」展(企画・制作=東洋哲学研究所)が9月25日、アルゼンチン共和国の首都ブエノスアイレスのサルバドール大学で開幕した。開会式にはアルゼンチン歴史アカデミーのフアン・ホセ・クレスト総裁、池田大作国際平和研究センターのフランシスコ・デリッチ所長はじめ各界の来賓、また同大学東洋学部のカルロス・マヌエル・ルア学部長ら大学関係者が出席。法華経の普遍のメッセージを伝える展示を観賞した。席上、同学部から東洋哲学研究所の創立者である池田SGI(創価学会インタナショナル)会長に「顕彰状」が贈られた。
展示会場に入ると、『インド国立公文書館所蔵 ギルギット法華経写本――写真版』をはじめとする「法華経写本シリーズ」やロシア科学アカデミー東洋古文書研究所が所蔵する貴重な写本の複製など、“人類の至宝”の数々が並ぶ。
法華経の魂を伝え、広めようとした、無名の英雄たちの手による写本は、単なる歴史的資料ではない。一文字一文字に信仰と智慧、そして希望が結晶した“人類に残された文化遺産”である。
観賞した市民は語った。「万人が幸福になるとの思想に勇気が湧きました」「人間は大いなる可能性に満ちているとのメッセージに圧倒されました」
“法華経展”は、これまで釈尊生誕の地・ネパールをはじめ、インド、日本、香港、イギリス、マレーシア、ブラジルなどで行われてきた。アルゼンチンでの開催は、12カ国・地域目となる。
会場のサルバドール大学は、首都ブエノスアイレスにある名門私立大学。約3万人の学生が学ぶ。東洋学の研究では、中南米随一の拠点として知られる。
同大学は、アルゼンチンの「池田大作国際平和研究センター」との交流を通し、仏法を根本としたSGIの平和・文化・教育運動への共感を強めてきた。
今回の展示は、東洋学部のルア学部長が要請し、同大学と東洋哲学研究所、アルゼンチンSGIが共催して実現した。
ルア学部長は「“法華経展”は私たちに平和と共生のメッセージを発信し、未来の世代へ伝えるよう促している」と、開催の意義を強調する。
開会式で、アルゼンチン歴史アカデミーのクレスト総裁は哲学や思想の歴史に言及し、「法華経は『一人』の人間の無限の可能性について説いています。その希望の哲学を現代で具現されているのが池田SGI会長です」と力説した。
席上、SGI会長の「東洋哲学の研究の推進」ならびに「法華経の平和思想を世界に広げた功績」を讃える顕彰状が、ルア学部長からアルゼンチンSGIのフェルナンデス理事長に託された。
同展は10月6日(月)まで開催。入場無料。
2、台湾SGIを内政部が顕彰
「皆さまの活動は人生の意義を見いだす力」陳部長
台湾SGI(創価学会インタナショナル)に、台湾行政院の内政部から「優良宗教団体賞」と「社会優良団体賞」が贈られた。
いずれも、1万を超える宗教・社会団体の中で、顕著な社会貢献をなす団体をたたえる栄誉である。
連続12度目の受賞となった「優良宗教団体賞」の授賞式は9月5日、新北市内で。連続18度目の受賞となった「社会優良団体賞」の授賞式は同10日、台北市内で挙行された。
両式典には、陳威仁内政部長が出席。「SGIのような宗教団体の活動が、青少年たちにとって、人生や生命の意義を見いだす力となってほしい」「民衆の力は無限です。皆さまと共に手を携え、永遠に発展しゆく良質な生活環境を築いていきたい」などと語った。
台湾SGIが社会団体として正式に登録されたのは1990年。それ以前は、戒厳令によって当局から解散命令が下され、活動は禁止されていた。
長い“冬の時代”の中で、友は、文化活動を通して仏法の人間主義の精神を伝えていくことを着想。ここに、今、同SGIが展開する平和・文化・教育運動の原点がある。
同SGIでは本年も、各地の教育機関を巡回する美術展や、学習環境に恵まれない地域で教育支援を行う「創価歓喜サマーキャンプ」など、多彩な社会貢献活動を推進。災害時には、率先して復旧・救援活動に当たってきた。
林釗理事長は力を込める。「『良き市民たれ』との池田先生の指針を根本に、一貫して社会の調和と繁栄のために尽くしてきました。今回の受賞は、全同志と共に師匠に捧げる栄誉です」
3、東洋哲学研究所講演会 JT生命誌研究館中村館長が登壇
東洋哲学研究所(東京・八王子市)の連続公開講演会「地球文明への道」の第2回が9月30日、大阪市北区の梅田スカイビルで開催。理学博士で、JT生命誌研究館館長の中村桂子氏が「生命を基本にする社会」とのテーマで講演を行った(写真)。
「生命誌」という概念を提唱する氏は、地球に存在する多種多様な生物間の強い連関性を紹介し、“人間は自然の一部である”との考え方の重要性を指摘。自然と共存する中で人間本来の「生きる力」を培う社会を構築することが必要であると強調した。
4、御書とともにⅡ 名誉会長が指針を贈る 学会が仏法西還を証明
御文 月は西より東に向へり 月氏の仏法の東へ流るべき相なり、 日は東より出づ日本の仏法の月氏へかへるべき瑞相なり (諌暁八幡抄 588㌻)
通解 月は西より東に向かう。それは月氏の仏法の東へ流布する相である。日は東より出る。日本の仏法が、月氏国へ還るという瑞相である。
【同志への指針】
仏法西還を予言された、日蓮大聖人の未来記である。
インドをはじめ世界192カ国・地域に躍り出たSGIメンバーの英姿に、この未来記の厳然たる証明がある。
若き地涌の友の活躍は民衆の希望である。
さあ、誓いの青年(きみ)よ! 信ずる後継(きみ)よ! 新時代のバトンは、すでに託されているのだ。太陽の仏法で、人類を照らしゆけ!
5、わが友に贈る
寒暖差が激しい時期。
風邪を引かないよう
手洗い・うがいを励行し
節度ある食事と睡眠を。
健康は勝ち取るものだ。
6、名字の言 池田名誉会長は「自分の生き方を人類の運命にまで連動させゆく『全体人間』」の育成こそ教育の本義と語る。
「今日よりいいアースへの学び」。これは、持続可能な開発のための教育(ESD)について知ってもらおうと、文部科学省、環境省が公募の上、決定した愛称。「アース」に「明日」と「地球」の二重の意味を込める▼考案者は小学生。地球上の人々により良い未来を、との思いからだ。だが、現実の地球環境はどうか。世界気象機関によると、昨年の大気中の二酸化炭素濃度は、この30年で最大だった。環境保護の対策は待ったなしである▼本年は「国連ESDの10年」の最終年。11月には、愛知と岡山で、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界会議が開催される。その岡山県の創価学会教育部が先頃、ESDをテーマに「人間教育実践報告大会」を開催した。子どもたちの胸に、「生きる力」「共生の心」「生命尊厳の思想」をいかに育むか――報告する教師の、真剣な挑戦の姿が感動を呼んだ▼池田名誉会長は「自分の生き方を人類の運命にまで連動させゆく『全体人間』」の育成こそ教育の本義と語る。それは、自他共の幸福を目指す創価の生き方そのものであろう▼まだ見ぬ未来の他者へと思いをはせ、自らの使命を果たしゆく人材を育てたい。その熱意で、子どもたちを応援する大人の輪を、地域に社会に広げたい。(杏)
7、寸鉄
★ 南米で法華経展。万人の尊厳説いた「諸経の王」。希望の哲学の光は世界へ
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★ きょう学術部の日。知性を磨くは正義のため!民衆のため!幸福の博士に
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★ SOKAチャンネル映像配信1周年。充実の番組が続々と。対話に大活用
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★ 「崇高な目標へ険難の道を創造的に進め」総長。地域広布へ知恵豊かに。
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★ 大学中退の原因「経済的理由」が最多。学びたい若者支える政策を総力で
8、父子の詩 創立者と歩む四季 誕生日おめでとう
この1年も伸び伸びと育て
「せんせいー、あくしゅ!」
あちこちから伸びる小さな手。ぎゅっ、ぎゅっ、と大きな手が包み込んでいく。
創立者・池田名誉会長が1年ぶりに札幌創価幼稚園を訪れた1977年(昭和52年)9月30日。9月度のお誕生会が開かれるホールに入ると、わっと園児に囲まれた。
舞台では、誕生日を迎えた園児たちが「6さいになりました!」等とあいさつ。代表の園児が鼓笛演奏や、お遊戯を披露すると、見ている子たちも思わず一緒に踊り出す。皆で「厚田村」と「つよく ただしく のびのびと」を合唱した。
後ろからにこにこと見守っていた創立者。「お父さん、お母さんによろしくね」と呼び掛け、厚田へ向かった。
「本当に成長した。一年であんなに立派になると思わなかった。札幌の幼稚園から偉い人がどんどん出るよ!」
天真爛漫な姿を思い起こす創立者。そして厚田の秋空に舞う赤とんぼを見つめた。
☆☆☆
先月25日、9月度お誕生会が同園のホールで行われた。
9月生まれの園児が舞台に立つ。「おめでとう!」の声に、はにかんだり、手を振ったり。教員のミュージックベル演奏に歓声を上げた。
「みんなで“9月の歌”を歌いたいんだけど、何の歌だったかな?」と教員。園児は明るく「あかとんぼ―!」。」
〽あおいそらから
あかとんぼ・・・
創立者から贈られた愛唱歌が園舎に響き、秋晴れの大空へ上っていった。
1歳、また1歳と、“太陽の子”たちは創立者の中で育つ。
9、社説 人類の平和に尽くす知性磨く きょう「学術部の日」
今、科学者や専門家の信頼が問われている。
例えば、東日本大震災によって生じた原発事故。それまで専門家は、原子力の安全性を強調するのみで、危険性についてはほとんど口にしなかった。
原発から出る高レベル放射性廃棄物は、少なくとも10万年間、隔離し貯蔵する必要があるというが、果たして、それまで安全に保管できるのか。科学者の間でも意見が分かれる。
人々の暮らしが豊かになるのは、歓迎すべきだろう。しかし、それが人々の危険の上に成り立っていないか、未来へのツケにならないか、を真剣に考えるべき時に来ている。
商業主義の影響を強く受け、国家や企業などの不利益になる声を上げにくい専門家がいることも事実である。しかし、専門家が良心を失い、それらの歯車の一部になってしまえば、未来はどうなるか。
核兵器廃絶運動の先頭に立ち続けたジョセフ・ロートブラット博士は、かつて原爆開発のマンハッタン計画に加わった過去を振り返り、こう証言した。
「(大多数の科学者は)自分たちの研究がどう使われるか、一切を他人任せにし、それでまったく満足していたのです」
実際、この計画から生まれた原爆は広島と長崎に投下され、多くの犠牲者を出した。
地球温暖化や、再生医療の抱える生命倫理の問題など、現代は、人類の未来を左右する難題に直面している。しかし一方、研究の進歩に伴って学問分野も細分化され、似た分野であっても、相互理解が難しいという状況が生まれている。結果、専門家同士のチェック機能が働かない。ゆえに、心ある識者は、何よりも一人一人が倫理観を磨く必要性を訴える。
御聖訓には「智者とは世間の法より外に仏法を行ず、世間の治世の法を能く能く心へて候を智者とは申すなり」(御書1466ページ)と仰せだ。
学術部の友は、人類の平和という理想に燃え、自らの研究に努めている。多忙な研究の中でも時間を見つけ、地域の学会活動に励み、自らの人間性を磨いている。そうした「民衆厳護の研究者」の姿こそ、智者と呼ぶにふさわしい。
学術部が結成された1962年(昭和37年)、池田名誉会長は、仏法の生命哲学を根幹に進む友に「学術界を覚醒させる、唯一の希望」と期待を寄せた。きょう1日は「学術部の日」。深き使命を担う同部の友は、未来に希望の光を送り続ける。
10、今日の発心 経王御前御書、1123 ㌻
御書 法華経を信ずる人人こそ仏には成るべしと見え候へ(経王御前御書、1123ページ・編524ページ)
通解 法華経を信じる人々こそ仏に成ると経文には説かれている。.
【強き信心で子どもの困難を克服】
妙法を信じる人こそ成仏できると教えられています。
1977年(昭和52年)5月19日、山口文化会館落成の折、山口を訪問された池田先生から、激励を受ける機会がありました。先生は、大病で入院中だった父のことを聞き、「『法華経を信ずる心強きを名づけて仏界と為す』(日寛上人の言葉)だよ。どんなことがあっても信心が強ければ幸せになれる。真剣に祈りなさい」と励ましてくださいました。先生のまなざしが、今も脳裏に焼きついています。どんな時も題目をと誓ったこの日が、生涯の信心の原点になっています。
結婚後、3人の子どもに恵まれましたが、子どもの病気、いじめ、学級崩壊、交通事故等の困難に直面。そのたびに先生の指導とこの御文を思い浮かべ、祈りは必ずかなうとの確信を深めながら、悩みを乗り越えることができました。
その後、子どもたちは、3人とも創価の学舎を卒業し、後継の道を歩んでいます。困難の克服を共にした家族で、この10年間、毎年、弘教を達成。感謝の思いでいっぱいです。山口開拓闘争から60周年となる2016年を目指し、師匠への誓願を胸に、さらなる拡大へ走ってまいります。
西山口牧口総県副婦人部長 新城 澄子
【社会の情勢】
◆ 女性登用 行動計画を義務付け 厚労省審議会
◆ 「広域地方計画」進捗を発表 観光、物流など 国交省
◆ 8月の失業率が3・5%に改善
◆ 8月の家計調査 消費支出 実質4・7%減 5カ月連続マイナス