2014/10/9(木)の聖教
1、世界的な環境学者 ヴァイツゼッカー博士と池田大作SGI会長の対談集
地球革命への挑戦が発刊 潮出版社
持続可能な未来を巡って
博士 共生社会へ「人間革命」を環境教育の基盤にせよ
世界的な環境学者であるエルンスト・フォン・ヴァイツゼッカー博士と、池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長の対談集『地球革命への挑戦――人間と環境を語る』が、潮出版社から発刊された。
これは、月刊誌「潮」と「東洋学術研究」に掲載された同名の対談を一部加筆し、再編集したもの。
著名な物理学者を父に、統一ドイツの初代大統領を叔父に持つヴァイツゼッカー博士。これまで国連科学技術センター所長やドイツ・カッセル大学学長、ドイツ連邦下院議員等の要職を歴任し、現在、世界的なシンクタンク「ローマクラブ」の共同会長を務める。
同対談は、語らいでSGI会長が言及している通り、ローマクラブのアウレリオ・ペッチェイ初代会長、リカルド・ディエス=ホフライトネル名誉会長との対談に続く、同クラブの知性との「第三の対話」の意義を持つ。
両者は2010年3月、創価大学で初の出会いを結んだ。以来、書簡などで縦横に対話を交わし、友誼を深めてきた。
その成果を収めた本書は、「戦争と核兵器のない世界を」「低炭素・循環型社会への転換」「原発に依存しないエネルギー政策」「環境倫理を育む教育の力」「人間の幸福を第一とする経済」など、8章からなる。
全編に通底するのは“持続可能な未来のために、人間は今、何をすべきか”という深い問題意識である。
SGI会長は語る。「この対談を通し、『地球革命は人間革命から始まる』とのメッセージをさらに強く発信していきたい」
それに対し、ヴァイツゼッカー博士は「私も、『人間革命』という理念は重要であると思います。これは、あらゆる種類の教育の基盤になる理念でしょう」と応じる。
先人の英知を継ぎながら、人類の歩みに希望を抱き続ける2人の知性。本書は、環境問題など世界に立ちはだかる諸課題の解決への方途を示し、共生社会を築く確かな光源となろう。
潮出版社刊。1512円(税込み)。全国の書店、出版センター・コーナーで発売(地域で異なります)。SOKAオンラインストアでも注文、購入できます。
2、御書とともにⅡ 【32】名誉会長が指針を贈る 共々に教学研鑽の汗を
御文 各各互に読(よみ)聞けまいらせさせ給え、かかる濁世には互につねに・いゐあわせてひまもなく後世(ごせ)ねがわせ給い候へ (法華行者逢難事、965㌻)
通解 (わが門下たちは)おのおの互いに読み、聞かせてさしあげなさい。このような濁世には、互いに常に話し合って、ひまなく後世を願うようにしなさい。
【同志への指針】
御書は生老病死の苦悩を乗り越え、常楽我浄の道を開く大哲理の一書である。
皆で共に御書を拝し、学び、語る。学会の教学は、民衆による未曽有の大研鑽運動だ。
「幸福の博士」「励ましの博士」「人間学の博士」「生命の博士」「平和の博士」を無数に生み出している。
教えてくれる方々への感謝も忘れず、さらに共々に「行学の二道」に励みたい。
3、わが友に贈る
青年ならば
広布の全責任を担う
気概に勇み立て!
大ロマンに燃え
今いる場所で勝て!
4、名字の言 30年か50年の仕事をして、それが自分と共に朽ちるようでは何になるか
創価学会総本部の最寄り駅であるJR信濃町駅がきょう、開業120周年を迎えた。東京駅開業より20年早い1894年、甲武鉄道の駅として設けられた。今では毎日、2万7千人が利用する▼同鉄道(現・JR中央線)を建設したのは雨宮敬次郎。各地に多くの鉄道を建設し、日本中に自社の機関車を走らせた鉄道王として知られる。その実像は、結核を患いながらも、人々のために豪放磊落に突き進む“努力の人”だった▼「真に価値ある事業」について、彼は述べている。“30年か50年の仕事をして、それが自分と共に朽ちるようでは何になるか”“自分のやった事業が末代まで続けば、魂がとどまるから、自分は永久に死なない”と(『鉄道王 雨宮敬次郎 ど根性一代』東洋出版)▼自身の安楽を超えて、社会の安寧のために。自身の短い人生を超えて、将来を生きる世代のために。この責任感に立ってこそ、未来に残る事業は成せる。創価の運動の世界的な大発展も、全民衆の救済のため、師匠のために一身をなげうつ三代会長の誓いに、その源を発している▼来月は「創立の月」。広宣流布大誓堂の落慶から1周年を迎える。総本部を訪れる誓いの同志らが行き交う信濃町。そのにぎわいはこの秋も、これからも続いていく。(行)
7、わが町わが誇り 静岡 浜松総県 “世界の浜名湖”に勝利の歌 (作業中)
8、この時に誓う 【10】篠原中国長 10・8「中国・師弟原点の日」 (作業中)
9、座談会 世界広布新時代の旭日 【84】皆が尊貴な地涌の菩薩
自ら願い求めて、使命の国土に出現
会場使用のルールを厳守
橋元 滅後の広宣流布。これが法華経の大きなテーマの一つです。
杉本 誰が滅後の弘通を担うのか。釈尊の呼び掛けに応えて出現したのが、「地涌の菩薩」でした。
吉井 大地の底から涌出したので、地涌の菩薩といいます。
竹岡 仏滅後の末法の世の中は、人々の生命が濁り、正しいことへの反発が強くなり、弘教は困難を極めます。
杉本 その末法における妙法弘通という難事を担って出現したのが、地涌の菩薩です。
橋元 その姿について、法華経には、“強い信念を固くもち、妙法を説いて畏れる心がない。さらに、忍耐の心が定まり、対話に巧みで、品格に満ちていて、智慧にあふれている”等と描かれています。
正木 いわば、地涌の菩薩は、広布を進める“本物の弟子”といえます。
橋元 末法の御本仏である日蓮大聖人は、ご自身が地涌の菩薩の上首、つまり最高リーダーである上行菩薩であると宣言されます。「地涌の菩薩のさきがけ日蓮一人なり」(御書1359ページ)と仰せの通りです。
吉井 さらに、「若し日蓮地涌の菩薩の数に入らば豈に日蓮が弟子檀那・地涌の流類に非ずや」(同ページ)、「日蓮と同意ならば地涌の菩薩たらんか、地涌の菩薩にさだまりなば釈尊久遠の弟子たる事あに疑はんや」(同1360ページ)と述べられています。
正木 つまり、大聖人と同じ心で広布の大願に生き抜く人は、地涌の菩薩であり、釈尊久遠の弟子にほかならないのです。
勇気と智慧と底力
竹岡 創価学会の原点は、戸田先生の「我、地涌の菩薩なり」との獄中の悟達にあります。ここから、皆が「地涌の菩薩」との自覚で進んできました。
橋元 池田先生は先月の本部幹部会へのメッセージで、地涌の菩薩の力について、さまざまな角度から指導されました。「それは、権力にも非ず、財力にも非ず、学歴にも非ず、ありのままの人間の力であります。生命の究極の力であります。南無妙法蓮華経を唱え、広宣流布の誓願に立ち上がり、いかなる辛労もいとわず勇猛精進していく。そこに、何ものにも負けない、何ものにも屈しない、地涌の勇気が、地涌の智慧が、地涌の底力が滾々と湧き起こってくる」と。
竹岡 さらに「一番乱れた悪世に、一番大変な逆境の中で、一番苦しんでいる衆生を励まし、救っていくことを、自ら願い求めて、それぞれの使命の国土に出現したのが、地涌の菩薩であります。力のない地涌の菩薩はいない。慈悲のない地涌の菩薩はいない。難を乗り越えられない地涌の菩薩は絶対にいないのであります」と言われました。
橋元 そして、「君たち、貴女たちよ、地涌の底力で世界を変えゆけ!」と宣言されたのです。
竹岡 日蓮大聖人の誓願を「我が誓願」として、広宣流布へ進む創価学会こそ、久遠の使命を担った「地涌の菩薩」の教団です。大聖人と一体の弟子の集まりです。
杉本 現実生活の中では、一人一人がさまざまな課題を抱え、格闘する日々かもしれません。しかし、信心で乗り越えられない壁はありません。
橋元 その通りです。私たちには、地涌の菩薩として、自らの勝利の姿をもって、友を励ましていく大使命があります。全ての人を幸福にし、世界の平和を築く、広宣流布という大願があります。朗々たる題目で、満々たる生命力をたぎらせて、全てに勝利の日々を刻んでいきたい。
リーダーは感謝を
吉井 さて、10月を中心に各地で、支部・地区・ブロックの総会が、明るく楽しく開催されます。
正木 この時に当たり、あらためて、会場提供の意義と、使用に際しての注意点を確認しておきます。
吉井 仏が法を説き、衆生が仏法の教えを聞くためには、人が集まる場所が必要です。仏法では、その場を会座といいます。
橋元 現代において、仏子が集う座談会場や個人会館などは、まさに会座であり、精舎(寺院)の役割を担っているといえます。
橋元 ゆえに池田先生は、「個人会館として会場を提供することは、祇園精舎を供養した須達長者の信心に匹敵する。その功徳は、無量無辺だ。大長者の境涯になることは間違いない」と強調されています。
杉本 さらに「そこに集う同志の、常識豊かで楽しそうな姿を見て、周囲の人たちが、学会への理解を深めていく『外交の城』でもある」と言われています。
橋元 だからこそ、私たちは、①時間厳守②会場内・近辺は禁煙、私語を慎む③迷惑駐輪・駐車をしない④清掃、整理整頓⑤照明・冷暖房の消し忘れに注意⑥節電・節水――など決められたルールを厳格に守り、地域の宝城から「信頼の輪」を広げていきたい。
橋元 どうか、会場を使用する側、特にリーダーは、提供者の方に最大の配慮をしていただきたい。
正木 たとえば、病気療養中や未入会の家族、受験生がいる家庭には十分な気遣いをお願いしたい。
橋元 リーダーの皆さんは、会場提供者の皆さまへの感謝を忘れることなく、「いつもありがとうございます」「お世話になります」「よろしくお願いいたします」と、真心から御礼を伝えてまいりましょう。
10、社説 訪問激励で人材を育成 「会合革命」で一人一人に光を
――果てしなく続く砂漠。景色が揺らぐほどの酷熱。珍宝のある所(宝処)を目指すキャラバン隊が旅を断念しかけた時、リーダーは神通力で大城郭を現出させ、「あの城を目指そう!」と励ました。隊員は城で休息。活力を取り戻して旅を続け、宝処に至ることができた。
法華経に説かれる「化城宝処の譬え」のあらすじである。
人々を成仏という究極の目的(宝処)に到達させるため、仏が仮の教え(化城)を説いたことを示す譬喩だ。とともに、友の心に希望の灯をともす、理想のリーダー像を提示しているとも捉えることができよう。
仕事や生活の変化が激しくなり、社会のニーズも複雑な時代。広布の活動においても、一人一人とじっくり語り合う訪問激励や個人指導がますます大切だ。同時に、祈りと創意による「会合革命」が力となろう。
男子部のある副本部長は、担当する部で訪問激励に徹した。
信頼関係が築けるまで訪問を重ね、悩みや課題への挑戦項目を一緒に考えた。毎週の部活動者会で状況を発表し合ったところ、集い、励まし合うリズムの中でやる気と歓喜が生まれ、活動者が半年で倍増したという。
別の男子部のリーダーは会合の後、必ず、参加できなかった部員宅へ。帰宅していない場合も、励ましの言葉を記したメモや聖教新聞の切り抜きを残す。
さらに、小単位の集いでも、人前で話すことが得意ではないメンバーに本紙1面の「わが友に贈る」を読んでもらうなど、その人の励みになる企画や、挑戦の一歩が踏み出せる工夫を。誰もが参加しやすい雰囲気づくりを図る。
私たちが目指す「宝処」とは一人一人の人間革命であり、世界広布である。会合革命の挑戦も、そのためであることを忘れまい。各人が常に新たな決意に立ち、学会活動に生き生きと励めるよう皆で心を合わせよう。
例えば地区部長・婦人部長、支部長・婦人部長といった最前線組織のリーダーが訪問激励に積極的に取り組めるよう、会合の時間や単位、回数・リズムなどを見直してみる。教学試験などを通して成長するメンバーが「10人の真の友人づくり」にはつらつと挑戦できるよう、会合の内容の工夫と充実を図る――なども考えられるだろう。
学会創立記念日の11月18日まで1カ月余。広布への情熱を燃やし、活動の現場に即した知恵を尽くして、励ましの連帯を一段と強めながら前進したい。
11、今日の発心 諫暁八幡抄 585㌻
御書 天台・伝教の御時は時いまだ来らざりしかども一分の機ある故に少分流布せり、何に況や今は已に時いたりぬ(中略)いかでか弘通せざらむ(諫暁八幡抄、585ページ・編1340ページ)
通解 天台・伝教の御時は、いまだその時期に至っていなかったが、一分の機根があったから法華経を少々流布したのである。ましてや今は、すでに時期が到来している。(中略)どうして法華経を弘通せずにいられようか。.
【折伏精神で広布拡大に勝利】
広宣流布の時期到来への御確信を述べられるとともに、いかなる難があっても、この大法を弘通してみせると断言された一節です。
第2次宗門事件が起きて間もない1991年(平成3年)、第4回北海道総会で池田先生は、この諫暁八幡抄の一節を通し、弘教拡大が正邪を決する一つの指標である、と指導してくださいました。
私は北海道広布のために尽くすことを決意。以来、全ての戦いにおいて折伏精神が自身にあるか否かを問い続け、学会活動に取り組んできました。
2011年よりオホーツク県長として同志と共に広布へ走り抜いています。昨年は本尊流布数で全道を牽引することができ、今年は三代城創価青年大会を機縁に、500人以上の友が新たに立ち上がりました。
今、青年を先頭に、弘教拡大へまい進しています。新しい人材と共に、各部一丸となって北海道広布を進めてまいります。
北海道・オホーツク県長 村田 文彦
【社会の情勢】
◆ 経常収支 2ヶ月連続黒字 8月
◆ 地震での電源喪失否定 規制委が中間報告書 福島第一
◆ 蚊媒介の感染症予防へ 指針策定、専門医を設置 厚労省
◆ 医療費が39兆2000億円 過去最高 1人31万弱12年度
◆ 好奇心。大いてに育てて 子どもたちへのメッセージ ノーベル賞の赤崎さん